2001/8/2-4 赤木沢
黒部川赤木沢溯行記録
2001年8月2日〜8月4日 文責 安河内(19期)
メンバー:安河内(M1)、佐藤(3)、小野(1)、曽根(1)
8月2日(晴れ) 富山駅〜薬師峠
富山駅〜(バス)〜折立
8:50折立発
13:40太郎平小屋
15:00薬師峠
合宿山崎隊とほぼ同時に行動。29キロのザックなんて2年前の合宿以来で、バテるんじゃないかと心配したが、平気だった。それにしても、くそ暑かった。太郎平の生ビールがうまかった。
8月3日(快晴) 薬師峠〜赤木沢出合〜北ノ俣岳〜薬師峠
4:00起床
5:10薬師峠発
7:00薬師沢出合(溯行開始)
8:25赤木沢出合
11:00大滝上の二俣
13:30縦走路
16:00薬師峠
山崎隊と別れサブザックで薬師峠を出発。朝の空に雲ひとつない。
薬師沢出合から黒部川を溯行。水量は去年より少ないらしい(佐藤談)。右岸左岸を適当に渡渉しながら河原を歩いていく。赤木沢出合の少し手前の小さなゴルジュでは釜に飛び込み小滝を登り(右岸に残置シュリンゲもある)、すべて水線どおしに進めた。
赤木沢出合でとりあえず、泳ぐ。杉田川で溺れた佐藤は一応ザイルをつけて泳ぐ(笑)。いよいよ赤木沢溯行開始だ。
赤木沢は白い花崗岩に開けた谷で、巻機のナルミズ沢に少し似ているが、違いは両岸が草付でなくお花畑であること!真っ青な空からきらきらと水が流れ落ち、まさに楽園。青い透明な釜に遠慮なく飛び込み、泳ぐ。水は温かい。
ウマ沢出合のあとの釜を持つ10m滝は、「関東周辺の沢」では巻くように書いてあるが、釜に入って左から取り付き、目も開かない、息も出来ないような怒涛のシャワークライムで滝の右上に這い上がり、そこから問題なく直上した。個人的には今回の沢でこれが一番面白かった。水量が少なかったから出来たのか。左岸にははっきりした踏み跡があるようだ。
その後の小滝らは、ひたすら釜に飛び込み直登にこだわる。楽しい。たぶんどこを登っても簡単。それにしても、空の青いこと———!背後に鷲羽岳が見える。
30+5m大滝はすぐ右手のリッジ状の潅木帯の急斜面から巻く。入り口に古い赤テープがついている。踏み後は明瞭だが、かなり高度感がある。丹沢の水無川本谷の大滝の巻きに似ている。5m滝の落ち口にぴったり出てくる。
大滝上の二俣は右に進み、溯行もフィナーレの感じだ。あまり早く稜線に出るのももったいないのでゆっくり進む。一年生は浅い浅い釜に無理やり入って涼をとっている。右手に赤木平の草原が広がる。花の終わったチングルマの草原を、本流沿いに進んでいく。このあたりでビバークしたあとがある。
最後はハイマツ帯を避けながら赤木岳と北の俣岳の間の稜線を目指してお花畑の斜面を歩く。積雲が緑の斜面を覆って、また抜けていく。そんななか、曽根がおおきぢを打っている。
雪渓の隣を上がったら縦走路に出た。薬師峠にある赤ダン目指して、だらだらと歩いた。雷鳥の親子がいた。太郎平でまた生ビールを飲んだ。
8月4日(曇のち雨?)
安河内と曽根は折立に下山、佐藤と小野は合宿タケヒサ隊を待った。下山中にタケヒサ隊とすれ違った。テントなどの共装はほとんどないのにやたら重いこいつらのザックには何が入っているんだろう。
富山駅でサトクミさんにごはんをおごってもらった。富山で大粒の俄雨が降り出した。
特急と新幹線で富山駅から茗荷谷の自宅まで4時間弱。飛行機の次に早い方法でさっくり帰路についた。
「天空の沢登り」・・・こんな言葉を帰りの電車で思いついた。