2001/10/6-8 荒沢山・丹後山

奥只見・越後:荒沢岳〜丹後山縦走記録(薮) 

期日 2001年10月6〜8日 

メンバー L 石井(M1)、安中、荒木、田中(1) 

岡島さんがHP内で初中級と評していたこの行程、 白毛門〜巻機程度の薮を予想していたが、
意に反してかなり手応えのある山行となった。 それでも全く戸惑いの表情を見せない1年田中、末恐ろしい。

6日 曇り  
小出駅→銀山平(タクシー7500円)    
荒沢岳登山口11:00→1090m11:50-12:05→1300m(これから岩場注意の看板あり)12:50-1:05→前クラ2:00-2:20

銀山平の小屋ではちょうど試飲会が行われており、山行の景気付けに一杯、二杯、、、
はじめはどんどん勧めてくれた店のおやじも、これから登山と知るとあっけなく接客を諦める。当然か。 

気分を良くして登山口へ向かい登山スタート。 登山道に入ってすぐの水場で水をくみ、飛ばし屋荒木を先頭に進む。
運動不足か、酒のせいか、はたまた歳か、かなり疲れる。 

前クラ手前の岩場は結構手強い。沢登りなら3段300m大滝とか表記されそうな 急な岩場が続く。
しかもフル装備、遠慮なく鎖を使わせてもらった。 (この鎖、11月にははずすとガイドに書いてあるが、本当だろうか?)   

→1800m付近3:10-3:25→荒沢岳山頂3:45-4:10→1740m草原5:20(幕営) 

前クラ周辺から低い雲に覆われる。いつ降り出してもおかしくないなと覚悟を決めていたが、幸い降られることはなかった。
やはり田中効果か? 本人は晴れ男伝説は終わったと言うが、田中と一緒だとたいがい晴れる。
(高田さんの場合とはえらい違いだ。) 

荒沢山頂は一面ガスっていて展望なし。 予想よりずいぶん早く進んだのでヘッデン行動は免れそうである。
荒沢岳からはいよいよ薮入り。昭和37年に整備されたきりという道はほとんど薮に戻っており、
平気で背丈を越えたりもする。最初は手がかじかんで痛いのだが、薮が濃くなるにつれて火照ってくる。
気分も最高。(もう病気です。) 

ちなみに、今回石井は致命的なミス(確信犯)をふたつ。 1、軍手がない。 2、短パン。
2日目の最後の方には一歩進む毎にひざ頭が痛かった。 

しばらく笹薮と格闘した後、絶好のテン場といった感じの草原に出る。 初日はここまで。

7日 晴れ  
灰吹山手前6:00→灰吹山6:40-6:55→1716m手前7:45-8:00→1745m手前8:50-9:00    

例によって1時間程の寝坊。 灰吹山までは遅々として進まない。一本とって進んだ距離をにごまんで確認すると悲しくなる。
指で作ったコンパスでこれからの行程をたどるともっと悲しくなる。 

一応道らしいところをたどって進むがすぐに見失ってしまう。まさに薮。それぞれが自分の世界に浸りながらも、
たまに笹に頬を叩かれ我に戻る。 そんな中、背後から聞こえてくる荒木の歌声は公害である。
そのせいか、この山行でも荒木はなにかとみんなに突っ込まれていた。 (IMMO事件が主なネタ。)
いじめではない、と思いたい。   

→灰ノ又山9:35-10:05→源蔵山手前の草原10:50-11:20→巻倉山手前按部12:10-1:00

灰ノ又山山頂には標識もあり、今山行初めて兎岳を確認する。 灰ノ又山手前〜源蔵山間は、薮が薄く踏み跡もはっきりしていて
楽チンである。 (テン場適地も多数) 踏み跡は稜線の南側に付いていることが多いようである。

巻倉山手前では、記録を頼りに岩魚止沢源頭を下って水をくむ。 片道5分程で水にありつける。
この時期でもくめるということはかなり信用してよさそうだ。 

そういえば、この辺でこの日初めて人に会った。 兎岳からのピストンとのことであったが、なんのために来ていたのだろう?
軽装で歳もバラバラ、実力もまちまちのようだったが、、、 
まあ、彼等からしても道をろくに探しもせずに、 薮に真っ向勝負をかける我々の姿がどう写っていたかは怪しいものである。  

→巻倉山通過1:20→1690m1:50-2:15→1792m手前3:00-3:20→兎岳4:15-4:30→大水上山4:50-5:00→利根川水源碑5:10(幕営)

巻倉山からは再び薮が濃いめになる。しかし、兎岳はもう間近、全然苦にならない。
薮抜けのオーディエンスはおじさんひとり、 今回もやはり水着のねーちゃんはいなかった。
それでも、薮を振り返りつつ食べるみかん缶は最高。 

おじさんによると、丹後山避難小屋は一杯とのこと。 適当に道の上に張ることに決め、稜線を行くと、
利根川水源碑の真ん前に一張り分だけスペースがあった。 この日はここで泊まることにする。
(トイレは当然利根川源流部に向かってすます。 今頃何人の咽をうるおしていることだろう。合掌。)

8日 稜線はガス   
利根川水源碑→8合目6:20-6:30→6合目6:50-7:00→930m付近7:40-8:05→登山口8:30→十字峡9:45 

稜線上は一面のガス。今頃苦戦しているであろう米子沢隊を想像しつつ、下山開始。

稜線から丹後山西尾根に入る所には北に丹後山、東に水場、南に巻機山を示す標識がある。
しかし、どうみても南側は一面の笹薮、踏み跡すらない。 いつかは歩いてみたい稜線ではあるが、容易くは無さそうだ。

稜線をはずれるとガスは晴れ、一瞬下山を早まったかと思ったが、 巻機山がガスの中であることを確認し胸をなで下ろす。(くろ!)

十字峡ではタクシーを待つ間、やまめの塩焼きやアケビなどを小屋で調達して食す。おばちゃんが親切で
ついついおにぎりなんかも頼んでしまった。 この間、三国川に飛び込んだ荒木は震えっぱなし。やめといて良かった。

その後、越後湯沢で米子隊と合流。 東京周辺ではもう行く所がないと嘆く1年2人がとても印象的でした。すれすぎだよ、それ。 

まとめ、
前クラの岩場はまとも。腕力の弱いメンバーがいる時など注意が必要である。    
薮は結構濃いが、読図はほとんど苦労しなかった。 ただし、逆コースだと源蔵山登り、灰ノ又山下りで苦労するかも。    
水場:巻倉山手前が利用できた。     
テン場:灰吹山手前、灰ノ又山前後、源蔵山手前、巻倉山手前に草原あり。