2002/8/1-6 裏銀座-槍-上高地
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夏合宿C隊記録
文責:23期 曽根篤史
<日程>8月1日〜6日
<山域>裏銀座〜槍ヶ岳
<参加者>CL曽根、SL田中、榎戸、島田、加藤、北条
<記録>
8月1日(木) 天気:快晴
前日に加藤から「先に高瀬ダムまで歩いて行っている」というメールが入る。
開いた口がしばらく塞がらない。予定通り新宿南口に午後5時集合。緑の窓口が予想以上に
混んでいてややあせるが、どうにか田中、島田と3人で時間通り電車に乗る。高尾で
榎戸&北条さんと合流。なんでこんなに人が多いのかと疑問に思っていたら、ちょうど
相模湖で花火大会があったらしい。一区間だけだが、朝の満員電車以上の混雑度を味わう。
23:44分、信濃大町に到着。駅寝の場所でやや意見が分かれるが、結局改札の目の前で寝ることに。
寝る間際、榎戸は北条さんをつれて、見知らぬ人と語っていた。人見知りしない性格はうらやましい。
8月2日(金) 天気:晴れ 歩数:8219歩
4:50分、駅員の駅舎を開く音で目が覚める。始め勝手がわからずタクシーの順番待ちをしていたが、
どうやら予約している人は別扱いらしい。九州からやってきたという、たまたま出会ったご夫婦に
私だけ相乗りさせてもらい、しかもタクシー代をおごってもらう。このご夫婦は小屋泊という以外、
私たちと全く同じ日程であった。結局槍ヶ岳まで、毎日お会いすることに。とてもきさくで優しい
ご夫婦であった。「荷物の重さが違いますから」そう言って私たちをいつも驚異的なペースで
ぬいていったが、実は16キロも背負っていたと知らされたのは槍ヶ岳を登っている途中であった。
5:40信濃大町〜(タクシー)〜6:10七倉6:30〜(タクシー)〜6:40高瀬ダム
実は信濃大町でタクシーの時間を待っている時に、タクシーの運ちゃんと会話していたら、カトゥー
の話になった。目撃情報によれば、高瀬ダムには無事到着しているとのこと。七倉の登山案内所で
計画書を提出するときにも、「あーいたいた、歩いてきた子が」みたいなことを言われた。朝の8:30
には着いていたらしく、5:04分にアルプスが信濃大町に着くことを考えると、23キロを2時間半で
行った計算になる。恐るべし加藤。どかんの中で寝ていたという加藤と無事合流。
7:03高瀬ダム〜7:30水場7:40〜8:30休憩8:45〜9:35休憩10:00〜11:00休憩11:39〜12:10休憩
(三角点)12:30〜13:10休憩13:46〜14:15烏帽子小屋到着
計画段階から既にブナ立てを登るのはかなり鬱であったが、期待を裏切らず長い&きつい。しかし
みんな体力があり、余裕そうだった。加藤はやはり水6リットルの無駄ボッカ。すいかを持ってきて
いなかったことでみんなにさんざんどやされて、ちょっとかわいそうだった。最後のほうで雨が降って
きたものの、2時すぎにはテン場に到着。烏帽子往復は皆やる気がなく、結局島田のみが往復。テン図
をとったら太平洋高気圧が弱まっており、田中の後ろ向きキャラが炸裂。8時過ぎに就寝。
8月3日(土) 天気:快晴 歩数:15050歩
3時起床。烏帽子も野口五郎も水は枯れているものの、買えばあるとのこと。天気もいいので、
水晶小屋まで行くことを念頭に出発。
5:30テン場〜6:10三つ岳手前6:35〜7:30休憩7:50〜8:37休憩9:00〜9:15野口五郎小屋9:30〜9:50野口
五郎岳頂上10:10〜10:50休憩11:20〜12:12東沢乗越12:50〜13:45水晶小屋到着13:10〜水晶岳頂上〜
15:30水晶小屋15:40〜16:05テン場到着
この日は朝から自分の体調が思わしくなく、朝飯も少なめ。一本目ですでに息が切れる。自分に体力が
ないことはわかっていたが、明らかにおかしい。足が鉛のように重い。その後も回復せず。結局水晶
小屋への最後の登りの途中で、完全にバテる。10分ほど加藤に荷物を持ってもらい、水晶小屋へ。
CLひとり水晶ピストンを止めて小屋で待つ。CLとして本当に情けない。水晶岳はとても良かったようで、
うらやましい。みんなが帰ってきた後、小屋から少し離れたヤミテン場へ。予想以上にいい場所で
びっくりした。6人用のテントなら3張程度張れそう。夕飯のシチューも美味。8時過ぎ就寝。
8月4日(日) 天気:霧ときどき晴れ 歩数:15654歩
3時起床。昨日のことがあったので自分の体調を心配したが、どうやら復活していそうで何より。
しかし朝飯は別の意味で喉を通らない。
5:13テン場〜6:23鷲羽岳頂上6:40〜7:40三俣山荘(いろいろあって4時間ほど休憩)11:33〜12:25
三俣蓮華分岐12:45〜13:10三俣蓮華岳頂上13:20〜14:20双六岳分岐14:30〜14:57双六岳頂上15:22
〜16:15双六小屋到着
この日は肝心の天候が最悪。霧で何も見えない。登りやすいのはいいが、鷲羽岳の眺望はゼロ。
休憩もほどほどに三俣山荘へ下る。時間的にここでA隊と合流するのでは、と考えていた矢先に、
本当にA隊がやってきた。A隊(となぜか加藤も)が鷲羽ピストンをしている間に三俣山荘のスカイ
レストランでカツ丼とケーキセットを食す。それでも時間があったので、黒部源流まで散策。皆
思い思いに時間を過ごす。田中はやっぱり有酸素運動。帰ってきたA隊と一列になって三俣蓮華岳へ。
A隊は双六をはしょったが、C隊は双六岳まで行くことに。でもやっぱり何も見えない。最後に
なって雨が降ってきたものの、双六小屋に到着。すでにA隊、B隊、そして中山さん隊は到着していた。
双六小屋は、小屋というより小さな温泉旅館という感じ。なんでテレビにホットカーペットまである
のだろうか。
8月5日(月) 天気:晴れときどき曇り 歩数:19520歩
3時起床。今日はいよいよメインイベント、槍ヶ岳登頂の日。A隊に遅れること30分ほどして出発。
5:18双六山荘〜6:05休憩6:15〜7:08休憩7:25〜8:15休憩8:35〜9:31千丈沢乗越9:45〜10:33休憩10:45
〜11:03槍ヶ岳山荘11:18〜11:40槍ヶ岳頂上12:10〜12:40槍ヶ岳山荘13:25〜13:55殺生ヒュッテ14:15
〜15:08休憩15:25〜16:09休憩16:25〜16:45槍沢キャンプ場着
オノケンの槍ヶ岳天気予報@iモードによれば、「霧または曇り時々雷雨」であったが、実際は朝方
以外晴れていた。西鎌尾根は、東鎌尾根と違って、はしご・鎖はほとんどなく、道もなだらかで登り
やすい。しかし1,2箇所やや危険なところがあったので、当たり前だが油断は禁物。結局途中で
おのけん隊を追い越し、11時過ぎに槍ヶ岳山荘到着。2年前に高校の合宿で来たときよりはるかに
豪華になっていて、山荘がすごい新しい建物になっていた。それから、槍の頂上に登る道も2年前と
少しルートが変わっていたような気がする。頂上で仲良く記念撮影。2年前は暴風雨で何も見えなか
ったので、しばし景色に感動。おのけんが小野さんに電話したりする。降りるちょっと前、北鎌尾根を
登ってくる3人パーティに遭遇。北鎌尾根って槍の穂先に直につめるとは知らなかった。あんなに
がけっぷちなのに。私もいつかやってみたいと心がうずく。予定よりもかなり早く槍ヶ岳山荘について
しまったので、相談の結果、C隊は槍沢まで下ることにした。どうせすぐだろうと思ったが、予想以上
に長くてだるかった。16:45槍沢キャンプ場到着。エアリアには水場マークはないが、実際には水場が
ちゃんと設備されていた。
8月6日(火) 天気:快晴 歩数:22633歩
3時起床。合宿中、5時出発と言いつつ1回も5時に出れなかったので、頑張って撤収する。結局
04:45出発。どうしてこれが合宿中にできないのか…。
4:45槍沢キャンプ場〜5:42一の俣5:56〜6:40横尾6:55〜7:40徳沢8:05〜8:40明神9:00〜9:40上高地
槍沢キャンプ場以降はほぼ平坦な道であるが、かなり長い。横尾以降はほとんど小走りで飛ばした。
ちょうど偶然上高地で中山さんと合流。すぐに温泉に向かうも、「清掃中」の張り紙が。何でも
「7:00〜9:00」と「12:00〜4:00」が営業時間とのこと。なんでこんな中途半端な時間に清掃して
いるんだよと腹立たしかったが、仕方なく20分かけてバスターミナルまで戻って先に昼飯を食べる。
ちょうどA隊と合流。飯の途中清算でもめてしまい、A隊にひやかされる。バスに乗る間際切符が
なくてみんなに迷惑かけたりしたが、無事わたべー&たけひささんの見送りのもと、上高地出発。
松本でこれまた運良く土松隊と合流し、仲良く東京まで帰りましたとさ。
<注意点>
・野口五郎小屋の水は期待しないほうがいい。エアリアには「枯れることもある」とあるが、実際
には「枯れないこともある」といった感じであろうか。
・上高地から新島々行きのバスは整理券をあらかじめもらうシステムになっている。今回は平日に
下山したので、30分くらい前でも切符は取れたが、土日は2時間前に売り切れることもざららしい。
できるだけ早めに行って整理券を手に入れることをお薦めする。
<反省点>
・何よりもまず、2日目に私の体調不良&体力不足のせいでみんなに大変迷惑をかけてしまった。
もっと健康管理に気を使わなければならないと痛感した。
・中山さんに言われるまで、上高地からのバスについて何も考えていなかった。結果として普通に
切符はとれたが、土日だったら待たされたこと必至。
・上高地温泉の営業時間をうっかりしてて、みんなに無駄足をさせてしまった。
・C隊は隊のメンバーが皆強くて、頼ってしまう場面が多々あった。
<感想>
初CLで合宿のCLをやらせてもらい、メンバー始めいろんな人にご迷惑をかけました。しかし、去年
行けなかった分までとても楽しい合宿となりました。学ぶことも多く、様々な場面でまだまだ的確に
状況判断ができない自分の未熟さも痛感しました。ついでながら、山の楽しさも再認識しました。
みなさんありがとうございました。
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