2002/8/10-12 後立連峰

********************************後立山山行記録************************************
メンバー
 渡部、榎戸、中山

8月10日
 22:30 0:01発快速白馬行に乗るために新宿駅へ。年に3日しか
       出ない快速の白馬行。普通の人は存在すら知らない。となると
       当然並んでいるのは大きな時刻表にショルダーバック、その中
       にはカメラ・・・という鉄道オ○クの人々だけである。駅のホーム、
       見事にそういう人たちばかりだった。あまりの光景にビビってし
       まった。途中から山の道具を持った人たちも並び始める。

8月11日
  0:01 新宿発。快速なので当然直角シート。例の人々は駅で停車する
       たびにカメラをもってホームへ降りて撮影。あまりよく寝られない。

  5:36 信濃大町到着。駅から歩いて行けるところにあったコンビニは
       今年に入ってつぶれてしまったとのこと。現在徒歩圏内にはコン
       ビニなし。

  6:20 タクシーで登山口へ。登山口は水場がないので駅で汲む。

  7:00 登山口到着。

  7:10 登山口発。いきなり本日一番の急登。樹林帯を行く。
  8:00 ケルン着。ケルンという標識がなければケルンと分からない。
  8:10 ケルン発。先ほどよりは緩やかな登り。
  9:10 休憩。
  9:20 出発。小屋の直前の急登はかなりきつい。途中崩落箇所あり。
 10:00 種池山荘着。水1リットル150円。幕営可能。
 10:10 種池山荘発。爺が岳まで急登。途中南峰で証拠写真。
 11:10 爺が岳中峰着。真っ白。
 11:20 爺が岳発。稜線を下っていく。小屋の手前は若干登り。
       道はしっかりしている。
 12:10 冷池山荘着。テント場は小屋から7−8分登った所。水や
       トイレは小屋で。水は1リッター150円。幕営料1人500円。
       夕方にはテント場所はいっぱいになっていた。大きなテント    
   
       で行くときは早着を心がけたい。

  15:00ころから雨が降り出す。17:30ころには止んで晴れてくる。
  爺が岳や下の町並みが見える。暇なので榎戸持参の牛タン
  (本当に舌の形そのまま!)を火であぶって食べる。夕食はJ
  。久々に食べる味だ。夕食後小屋へ下って水をフルチャージ。
  19:00過ぎには就寝。

8月11日
  2:00 起床。朝食はまたもJ。計画書に「Jか否かの判断も各自に
       任せる」と書いたらほとんどJになってしまった。

  3:20 冷池山荘発。ヘッドライト行動。道はしっかりしている。
  4:10 休憩。知らないうちに布引山を巻いてしまったらしい。
  4:20 出発。鹿島槍の急登。
  4:50 鹿島槍南峰着。真っ白。証拠写真。
  5:10 南峰発。急な下り。
  5:30 北峰分岐着。空身で北峰へ。証拠写真だけ。
  5:40 北峰分岐発。ここから八峰キレット。キレット小屋発の人々
       多数とのすれ違いは多少面倒だが目だって危険な箇所は
       ない。とにかく急な下り。ガレ場気味のところもある。小屋の
       直前に横ばいになる箇所が1箇所あり。またハシゴも2箇所。
  7:00 キレット小屋着。八峰キレットは思ったほど怖くはなかった。
       よくこんなところに小屋を建てたものだ。小屋
       泊の人はみな出発してしまい、五竜発の人はまで到着してい
       ないため、小屋は無人状態。水は入手不可。

  7:20 キレット小屋発。急な登りのあと、急な下り。足場は主に岩場
       で濡れていると多少注意が必要かもしれないが、思ったほど
       ではない。

  8:10 口ノ沢のコル着
  8:20 口ノ沢のコル発。最初は砂礫帯、のち岩場の急登。足場は
       しっかりしており、2足歩行可能。
  9:20 G5着。目の前に大きな五竜岳が見えてくる。
  9:30 G5発。G4までは岩場、その後は砂礫帯、そして五竜山頂
       付近に来て再び岩場急登。ここも足場はしっかりしており、
       さほど危ないところはない。途中、98年の合宿隊がビバーク
       したという地点を発見。「よくこんなところでビバークしたものだ
       」と3人で驚く。

 10:15 五竜岳山頂着。真っ白。証拠写真。
 10:35 五竜岳山頂発。最初は岩場、のち砂礫帯の下り。注意は必要
       だが、特に危険という箇所はない。
 11:10 五竜山荘着。当初はここで幕営予定だったが、時間的に余裕
       があり、翌日以降の行程も楽になるので、この日のうちに
       唐松岳頂上山荘まで行くことに全員賛成。水は1リットル100
       円。ここで誘惑に負けて「小屋ラーメン」など行かなかったこと
       が後々良い結果につながった。

 11:30 五竜山荘発。最初はひたすら下り。大黒山付近から登りに
       転じる。主に樹林帯。
 12:15 大黒山を過ぎたところの鞍部で休憩。
 12:30 出発。ここから約300M登り。本日1番の難所だった。
       八峰キレットよりも足場の悪い岩場の登り。ところどころ
       鎖場もある。登っても登っても着かない。小屋の直前の
       鎖場付近は特に危ない。自分たちが通る1時間ほど前に
       この場所で滑落事故が発生、人が死亡したらしい。
       ちょうど収容作業を行っているところだった。
       断崖絶壁になっており、滑落するとまずアウトであろう。
       キレットばかりが大きく扱われるが、個人的には唐松山荘
       への登りはキレット以上に気をつけるべきだと思う。
  
 13:30 唐松岳山頂山荘着。幕営料1人500円。ジュース400円。
       テント場所は小屋からかなり下る。小屋に近いテント場所
       から埋まって行くので、遅くなるとどんどん遠くなる。トイレ、
       水は小屋で。テント設営後まもなく雨が降り出す。五竜で
       ラーメン食べてたら降られていた・・・。

 夕方になっても雨が止まない。しかもガスはますます濃くなる。このあた
 りで明日は無理かな?と思い始める。夕食は今回の食事では最も豪華
 なレトルトどんぶり。Jよりはちょっとはうまいか・・・。ザックを整理している
 と中山のザックからなんと個人用テントのポールが出てきた。黒部五郎か
 らザックをちゃんとあけずにいたため「軽量化」などと言っておきながらとん
 だ「無駄ボッカ」をしていたらしい・・・。長時間行程にさすがに疲れて早々
 に就寝。

8月12日
 3:00 起床。雨は夜半過ぎから止んでいた。食事はそば。今回の食事
      は本当に貧弱である・・・。予定通りキレット越えをする方向で撤
      収、小屋に水を汲みに行く。すると、雨が降り出す。
      とりあえず、5時まで様子をみて判断することにする。しかし、   
      たまに小康状態になることはあっても天気が回復する兆しはない。
      やはり降雨の中のキレット越えは昨日の滑落事故もあったこと  
      だし、危険と判断して八方尾根経由での下山を決定する。

 5:00 唐松岳山頂小屋発。雨は途中から強くなる。
 6:00 八方池着。真っ白。池だけはきれい。
 6:10 八方池発。ここからは道が非常に整備されており、主に石畳
      や木道。しかし、これが濡れていて滑り、とても歩きづらい。
 7:10 女子滑降スタート台着。ここからは面倒になりリフトを使用して
      下りる。
 7:30 黒菱レストハウス前着。下山報告、タクシーを呼ぶ。
 
 この時間では温泉施設も開いていないため、直接駅へ向かい、東京
 方面へ。途中、立川駅で「和幸」へ。榎戸、渡部両氏は「ハットトリック」
 (米、味噌汁、キャベツとも3杯)を達成。中山は「おかわりはしない」と
 言っておきながら各2杯ずつ完食。お茶のお変わりに加え、最後に水ま
 で持ってこさせて終了。

感想その他
  ・今回歩いたコースで最も危険なのは唐松山荘への登りであろう。八峰
  キレットよりもこちらの方が足場が悪い。いずれにせよ、合宿で来るに
  はけっこう厳しいコースであるという感想を持った。

  ・撤退の判断は妥当だっただろう。下のスキー場付近まで雨はむしろ強く
   なるくらいであり、晴れたのは電車に乗ってからだった。

  ・メンバーの2人は若いだけあって体力もありスピードも速い!中山は
   五竜付近で持病?のヒザを痛め、最終日はほとんど片足で下山する
   状態だった。この点からもキレットへ行かなかったのは正解だった
   かもしれない。

  ・雷鳥ではとんかつ「和幸」で満足している人が多いが、これは柏にある
   「塩梅」(あんばい)へ行ったことがないからと思われる。ここのとんかつ
   はもはや別格であり、一度食べたら「いままでのとんかつは何だったの
   ?」という感想を抱くであろう。東京から交通費をかけてでも食べにいく
   価値があると思われる。