2002/9/22-23 川場谷

川場谷遡行記録     文責西井

期日 平成14年9月21,22日
メンバー CL西井(D1) CL尾上 英賀 荒木 小野(2) (尾上、英賀はワンゲルOB)

1日目
上野駅513-(電車)-沼田-(taxi・7000円)-桐の木平キャンプ場(840/910)-入渓地点(930)-獅子の牢(1100)-8m滝(1400/1430)-家の串下の沢上のインゼル(1600)(幕営)

いきなり英賀君が寝坊して新幹線で追っかけて来ることになる。先行き不安。沼田駅でデポしようとしたが、コインロッカーがすべて使用不能だったのでしかたなく荷物を担ぐ。

キャンプ場のおばちゃんに計画書を渡し、キャンプ場の中を通りしばらく踏み跡をたどる。沢床が近づいたところで入渓。すぐに二条4mの滝。どうやらウナギの寝床は通りすぎてしまったようである。上は滑が広がり奇麗である。小さな滝を越えていくと、しばらく河原状になり右岸にある建物を過ぎる。いまいち現在位置がつかめない。また小滝がででくると、獅子の牢。せまいゴルジュになっている。ここからは小滝と釜が連続し楽しい。真夏であれば水泳大会であろう。荒木はへつりに失敗して釜へ、を2回くらいする。釣師も入るので巻道はよく踏まれていて簡単に巻ける。しかし魚影は見えない。尾上君は写真をとるのに忙しく遅れがち。

川場剣ケ峰沢を右からあわせるといよいよ核心部、らしい。
8m滝は健介リード。ルートは左。簡単。
途中残置ピン2カ所で支点をとる。20m ロープでいっぱい。むしろ、この滝より上流にでてくる数個のスダレ状の滝の方が処理が面倒。1カ所直登できなくて左壁を登り巻く。念のためお助けロープを固定。ナメがでて来ると原流っぽくなってくる。へつりに失敗して尾上君がカメラごと釜へ滑り込む。カメラは何とか無事だった。

家の串下の沢をこえてしばらくするとインゼル状になっている。そのなかに笹を踏んでテントを張った跡があるので、そこに泊まる。5人でいっぱいであろう。流木は豊富。飯はパスタ。翌朝の分のごはんを飯盒を使ってたき火で炊く。そのあと野菜・ウィンナーを網で焼いて塩と醤油で食べる。ワンゲルの話を聞いて荒木は懐かしがっている。そんなに懐かしいなら、ワンゲルに戻ってくれても構わないのだが、悲しいかな、既に学生ではないので戻れない。中秋の名月に月傘がかかり、明日の雨を告げていた。

2日目
幕営地点(730)-稜線(920)-武尊山山頂(945/1030)-前武尊山(1200)-不動岩(1300)-旭小屋(1500)-十賊山荘(1550/1710)-(taxi・6500円)-沼田駅(1740)

6時起床。空は高曇り。冷えこみがないので寒くない。冬用シュラフの英賀君は暑かったらしい。水量が少ない方を選びながら詰めて行く。水が消えると背丈を少し越えるくらいの笹薮漕ぎ。いつのまにか本流を右に外していたらしい。左側に移る。ここはなるべく、1975のピークから派生する尾根に沿うようにいくと良いようだ。ワンゲルの2人はやはり薮漕ぎが速く、雷鳥人はあっさりと置いて行かれる。"ほーやっ"というワンゲルコールで互いの位置確認をしながら登り、稜線へ出る。そして山頂まで一登り。紅葉がうっすらと始まっている。

山頂は人で賑わっている。視界もまあまあ。山頂でうだうだしていると、武尊沢を遡ってきた中根さん達が登ってくる。わずか1時間で駆け登って来られたそうだ。さすがである。武尊神社の方に降りられる中根さん達と別れ、前武尊にむけて下山開始。途中雨が少しぱらついたので、戻って藤原へ降りよう、と西井が提案するが他のメンバー全員に反対される。剣ケ峰は巻かずに稜線通しに行くが、サンダル履きの荒木が足を滑べらし、ひやりとする。不動岩あたりの通過はかなり恐い。鎖がぼろかったり、岩が濡れていたりしたらロープをだしていただろう。岩場を過ぎれば「畜生の道」(そう書いてある)。あとはただ唐松林の中を旭小屋へ降りるだけ。英賀君はキノコ採集。でも食べるのは嫌なので、食用かどうかは分からないそうである。

旭小屋からは舗装された道を歩く。誰か乗せてー、と思うが、人は非情である。車は多いのに。十賊山荘で温泉に入っていると雨が降ってきた。タクシーを呼んで沼田駅へ。
「山彦」でワンゲル盛を食べ帰京した。

沢も山自体も良く、天気にも恵まれ非常に楽しい山行だった。
次は山スキーに連れていって貰おうと思う。

使用装備:7mm×20m ロープ、10m ロープ、ビナ・スリング少々
最高登攀グレード III級(8m滝、不動岩でIII+?)
やぶグレード     中の下(ワンゲル基準で)