2002/11/4 滝子沢

滝子沢左俣記録

<日程>
2002年11月4日

<メンバー>
CL 小野(健)(2)  荒木  山崎(3)  佐藤(岳)(3)

<行程>
初狩駅7:40ーーーJR大ガード8:10ーーー滝子沢左俣右俣出合8:27ーーー8:55権現橋(入渓:810m)9:22〜〜〜10:32二俣(1100m)〜〜〜11:33スラブ40m滝上11:53〜〜〜12:0020mナメ滝一条クラック(1240m)12:47〜〜〜8m(ハング)13:16〜〜〜13:32四俣13:50(1440m)〜〜〜14:44滝子山(1610m)15:05〜〜〜16:47初狩駅

遡行時間(歩行時間のみ) 4時間46分
注)地形図が読みにくいため、小野の高度計をもとに何点かで標高を記した。
  権現橋〜滝子山間で20mしかずれなかったのでかなり正確なはず。


<詳細>
・高尾でみんなと落ち合う。荒木さんが浄化されている!
・初狩駅で降りるとすさまじく寒い。こんなんで遡行できるのだろうかと不安になる。
・体を温めようと必至に歩くと、程なくJRのガードをくぐる。林道の入り口には「滝子沢 での釣りは〜〜〜」という赤ペンキの看板があるのですぐわかるであろう。
・佐藤さんの記録(2002年4月)にもあるように林道が810mの地点までのびている。 林道は右俣をも横切って直上するので不安を感じるが、ちゃんとトラバースして左俣 に戻ってくるので大丈夫である。(2001年度版のエアリア大菩薩嶺ではこの林道が繋がっているので参考になるであろう。)この頃になると日も照り始めフリースが脱げるぐらい暖かくなっていた。権現橋で入渓準備する。
・二俣まではゴーロ体の登りにうんざり。途中小さな釜を持つ5メートル滝などあったが、取り付いてみるとシャワークライムとなる。水はすさまじく冷たい。10秒ほどで指先の間隔・思考能力がすべてとんでしまい、1mほど登っただけで追い返された。トホホ、無駄に濡れただけ。結局冷たさにやられた小野・山崎さんは巻いた。このあたりから紅葉が素晴らしくなってくる。
・二俣は地形図の1100mの地点である。小野は二俣に着く直前まで二俣は920m地点だと思っていた。ニュウな私もいけないのだが、遡行図の縮尺も悪い。(権現橋〜二俣):(二俣 〜稜線)=4:5のように書かれているが、実際は2:1ぐらいである。'94年の旧版の方はただしく書かれている。
・二俣を過ぎると10m,30m,40mのナメ滝が次々と現れる。真夏だと簡単なのだろうが、指先がかじかんでいるため、ガバ以外つかむ気が起こらない。滝の端をだましだまし登ることが多それでも紅葉が花崗岩に映えてほんとに美しい、楽しい。残念なことに富士山には笠雲がかかっていた。
・20mナメ滝一条クラック
 本沢の核心である。ハーケンが見つからなかったので小野が巻いてザイルをたらす。荒木さん・岳仙さんの順番で登るが、二人とも難渋している。水量少ないのに。山崎さんはその様子を見て巻いた。下5m、下から12〜15m位のところが難しいようだ。下から6mのところに錆びたハーケンがあったが、とても頼る気にはなれない。リードしようと思ったら3〜4本ハーケンが必要。荒木さん曰く「関口は狂ってる!これは怒られるわー」。だそうな。
・手前のクラックでへなへなになっていたので8mハングはあっさり巻いた。すぐ上の4m滝は容易なので遡行図のようにまとめて巻く必要はない。
・遡行図の三俣は四俣に見える。右端は急峻で浅いルンゼ、左端は緩やかだが方角的に滝子山の西に出てしまいそうである。よって真ん中の2本に絞られたが、佐藤さんの記録と、上部が開けているとの見方から、右から2本目のルンゼに入った。落石地帯に入ったので左手の小尾根に上がった。その際荒木さんの落とした石が岳仙さんの足に当たったが勢いがついていなかったため大事に至らずすんだ。頑張って小尾根に出ると道は良くなり15分ほどで稜線にでた。
・滝子山の頂上で岳仙さんのザックからでてきたカンチュウハイで乾杯。富士山の雲も取れてきた。非常に展望のいいところだ。ハイキングにお勧め。
・下山道はゆっくり下る。初狩に着いた頃にはすでに薄暗くなったいた。


<総評&感想>
・源次郎の怨念ここに晴らせり〜〜〜、なんとか今シーズン中に沢リーダーを経験することが出来た。
・予想はしていたが11月の沢は寒かった。何より水が冷たく、ホールドをつかむのもままならなかった。いい勉強になったがもう11月の沢に行くことはないかと。少し大人になった?
・遡行図の縮尺に全員惑わされた。遡行図は鵜呑みに出来ないということ、地形図を正確に読む力が必要であること、を再確認した。
・落石に対する注意が甘かった。大事に至らなかったから良かったが、落石多発地帯ではもっと自分が細かく指示をだしていけるようにならねばならないと思った。
・日帰りのわりに景色もよく、がっつり楽しめました。