2002/9/7-8 湯檜曽本谷-ナルミズ沢

・湯檜曾川本谷遡行・宝川ナルミズ沢下降記録(文責:石井)

・期日 2002年10月5-6日(夜行発1泊2日)

・メンバー
 西井(D1) 石井(M2) 荒木  佐藤(4)

総評:湯檜曾川本谷
 ポイントはやはり、魚止めの滝、抱返りの滝、釜付き10m、 大滝40mであろう。ルート集通りに行けば問題はない。 メンバーの足並みが揃っていたので、予想していたよりは楽だった。
   ナルミズ沢
 朝日岳から入渓するなら今回同様左俣左沢を目指すのがベストだと思われる。ナルミズは遡行は簡単でも、下降は割りと苦労する。 特に二俣すぐ上流にある滝(10m弱?)の処理はむずい。

 寒かったが、天気が良く、紅葉もきれいで楽しい沢だった。
 一夜の夢を結び、谷と融合することができたかどうかは自信ないが、、、

10/5快晴
臨時の尾瀬ハイク号で土合へ向かう。
この臨時列車、あまり存在が知られていないらしく、高崎を過ぎてからはボックス席を独り占めできる。が、石井は眠れず。

湯桧曽川に沿って蓬峠方面へ伸びる新道は、道は不明瞭かつ錯綜していて途中で本流を遡行する形となる。迷い気味のハイカーがいたが、遭難してないか心配だ。

7:30武能沢出合→十字峡9:30→大滝上1:30→二俣2:20

最初の魚止めの滝は厭らしい。シュリンゲを残置、尚かつ、ハーケンを一枚打ち足して通過。(左から大きく巻くこともできる模様。)その後、右岸についた巻き道を40m程辿って、沢に戻る。(巻き道の途中からはど迫力のゴルジュが覗ける。)

ウナギ淵は見事。
fatty荒木は水に飛び込みまくりで通過。他のメンバーはひよる。でもびちょびちょ。

十字峡
「3段30mから十字峡は絶景かな」と吉川栄一が言うとおり、どでかい滝がいくつも連なり思わず歓声を上げてしまう。しかし、この辺から石井は睡魔と格闘中で記憶がおぼろげ。もったいない。

10m垂直
西井さんは、一番難しいとされる左壁に取り付く。やはり難しいようで、取り付いたきりぴくりとも動かない。その間、荒木、佐藤が右壁から水流の裏を斜上するルートをさっくりクリア。石井も濡れるのが嫌だが意を決して突破。水中眼鏡on!斜上しきった所の足下には西井さんがまだじーっとしている。しょうがないので、上からザイルを垂らし、西井さんをつり上げる。(末端をエイトノットにしておくべきでした、すいません。)下から見ると、右から小さく巻けそうだが、ルート集にある通り、巻きが一番危なそうである。

岩の色が赤い滝が2段になっている所(6m,7m)
下段は楽ちん。上段は右から取り付くがホールドが細かいのでザイル使用。ハーケンが2枚あったが、あまり信用ならない。(石井のカラビナのかけ方ではテンションが掛かった時に ハーケンが抜ける方向に力が掛かってしまう状態だった。支点の取り方に気を付けねば。)

大滝40m
西井さんがリード。石井ビレイ
水量が少なく、暑い時なら直登もできるらしいが今回は無理。左壁を登って1ピッチ、リードを交代して落ち口へトラバース1/2ピッチくらい。下からでは声も届かないし、姿も見えない。ここだけの話、石井はビレイしながらうとうとしていた。

大滝上から二俣まで2時間というのは大嘘ですぐに着く。幕営適地は二俣手前右岸、右俣をしばらく進んだ左岸、左俣に30m程入った右岸にあり、左俣のを使用。薪は少な目だが、4人で探せば十分集まる。

食事はおなじみの麻婆春雨丼。荒木による焼きなす、焼きピーマンは新鮮でした。今度はアルミ箔持参で焼き芋をやろう!

9時頃就寝
熟睡するには乾いた靴下が必要だと実感。

10/6晴れのち曇り
7:50発→朝日岳9:15-9:55→ナルミズ二俣11:20-→広河原2:00→徒渉点2:20

朝日岳までは特に問題なし。最後の藪もたいしたことはない。ワンゲルのかけ声「ほーやっ!」をまねたり、オリジナルのかけ声「ぶーでっ!」を考えたりしながら登る。

朝日岳山頂でまったりしているとナルミズ右俣?を遡行してきたわらじの仲間の方々がやってきた。奇しくも、左俣を下降するようでいろいろアドバイスを頂く。わらじの仲間「うちらは、下々の者だから大したことないよ、、、(中略)うちの山岳会に入りませんか?」
雷鳥(心の声)「うちらはシモシモですけど、大丈夫ですか?」などと会話を交わす。

ナルミズ沢へは朝日岳から宝川温泉へと伸びる登山道を少し辿ってから入る。左俣左沢って所か?二俣まではそれなりのサイズの滝がいくつかあり、クライムダウンに苦労する。一カ所お助け紐使用。

二俣からは猛スピードで下降。遡行するのは簡単なナルミズでも下降となるとひと味違う。真夏なら釜に飛び込みまくりだろうが、日も陰っていて寒いのでへつりを繰り返す。

フィナーレは宝川温泉。檻に入ったツキノワグマを見たり、ウサギをこづいたり、100畳くらいある露天風呂に浸かったりして満喫。

最後に西井さんに一言、言わねばなるまい、
「三級の沢に連れてってくれてDQN!」
「しかも、三級の沢を下降までさせてくれてBQN!ZQN!」

念のために断っておくが、元ネタは石井ではない。