2003/10/11-12 涸沢
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涸沢記録
文責 今野早紀
<期日> 2003年10月11-12日(前夜発山中一泊)
<山域> 上高地、涸沢
<メンバー> CL今野早紀(24期)、SL関口豊和(22期)、小野健介(23期)、
土松隆志(23期)、榎戸輝揚(23期)、関岳人(25期)
<天気> 11日:晴れのち曇り
12日:雨のち曇り
<行動記録>
[11日] 総行動時間9:00、総歩行時間約5:30
上高地バスターミナル650−(河童橋付近で朝食)−明神805/820
−徳沢903/916−横尾1016/1105−本谷橋1210/1300−1350/1427
−1455/1522−涸沢ヒュッテ1550
沢渡で夜行バスから路線バスに乗り換え、6:15頃上高地バスターミナルに到
着。外はかなり寒く、じっとしていると手がかじかんでくる。ここで装備の分
担をしようと荷物を取り出している時、テント本体が無くフライが二つあるこ
とに気づく。部室から持ち出すときに袋を間違えたらしい。さあどうしようか
。この時点では、涸沢のテン場に泊まろうとしてもフライだけでは寒くて眠れ
そうにないので、横尾の林の中に張ることにして涸沢小屋までピストンするこ
とにしようという流れになっていた。
早朝にもかかわらず河童橋には大勢の人がいた。人の流れに合わせてずっと
歩き、最初に明神で一休み。日が昇ってくると寒さは和らいできた。
徳沢を過ぎ梓川沿いを歩き続け、やっと横尾に到着する。テント問題をどう
するか決めなければならない段階になった。涸沢小屋までピストンするといっ
ても、往復にコースタイム5時間かかるのであくせく歩かなければならない。
それに翌日朝から暇になってしまう。加えてパノラマコースも歩いてみたいと
いうことで、寒さに耐えて涸沢に泊まろうということになった。
そうと決まればのんびり登ることができる。11時頃横尾を発ち、しばらくは
また平坦な道を歩く。本谷橋に近づくと道は少し狭まった。左手にはカラフル
になった屏風岩が見えていた。
本谷橋の付近も人で埋め尽くされていた。これが涸沢小屋までずっと続くん
だろうなあと思うとちょっと憂鬱。
渋滞にくっついて登っていく。渋滞とは言えど案外流れはスムーズだった。
途中、小野健さんは中高の同級生と偶然会っていた。
涸沢カールが見える辺りまで来ると、紅葉の眺めはそれまでにも増して素晴
らしくなっていった。あと20分ほどで涸沢ヒュッテに着くというのに思わず休
憩を取ってしまった。
そして4時前に涸沢ヒュッテに到着。テン場は既に満杯に近い。テントとテン
トの間に何とかスペースを見つけ、そこに陣取った。肝心のテント(フライのみ)
張りは、小野健さんのストックを3mくらい離して立てて石で固定し、上にフラ
イを被せるという事で対処した。思ったより広く天井もそれなりの高さがある
ものが出来た。もうひとつのフライは下に敷いた。
夕食はリゾットを作った。お酒も十分にあり、朧月を見ながら外で過ごすのも
いいなあと思った。
隣のテントのおじさんにうるさいと怒られ、荷物を片付けてテントの中に入る
。並んで寝ようとすると実は結構狭かった。
夜中雨の音がして目が覚める。こんなときに限ってまさか降ることは無いだろ
うと思っていたのに。時計を見るとまだ11時半。今夜は長そうだ。靴やザックを
中に入れるとさらに狭くなった。雨は止むどころか次第に強くなっている。天井
は雨水の重みで垂れ下がり、ぽたぽた水滴も落ちてくる。でも寝るしかない。
[12日] 総行動時間7:10、総歩行時間約5:50
涸沢ヒュッテ740−845/900−屏風ノ耳940/950−屏風ノコル1013/1030
−1132/1155−徳沢1312/1325−明神1415/1420−上高地1450
夜中何度も目が覚めたが眠れないことはなく、5時起床。やっと夜が明けたと
いう感じだった。まだ雨が降っているのでさっさとフライを撤収し、ヒュッテの
テラスで朝食を食べた。
行きに比べ、パノラマコースの道幅は狭い。左側は切り立っている。しかし名
前だけあって眺めは良い。昨日登ってきた登山道が一目に見える。途中ロープや
はしごがあったが、まず問題はない。
屏風ノコルに荷物を置いて屏風ノ耳に登る。屏風ノ耳は今回のコースで一番広
い視界が得られるポイントであった。ダニーさんがなにやら応援のような事をし
ていた。前にも見たことあったような…。
中畠新道分岐を過ぎればもう勾配も小さくなり、あとは長い道のりをずっと堪
えるのみ。新村橋を渡り、徳沢に戻ってくる。徳沢でバスの時刻表を確認すると
割と時間が無い事が分かり、急ぎ足で上高地バスターミナルまで行くことにする
。距離が長いのでしんどかった。
バスターミナルは、ここは東京の街中かと思うほど沢山の人がバスを待って
いた。結局1万5千円で松本まで送ってくれるというタクシーに乗ることにし、温
泉は途中の旅館のようなところで入った。
[まとめ]
・簡単なコースだからといって荷物に手を抜くのはちょっと…。
・小野健さんのストックが無ければフライに包まって寝ることになったのかと思
うと恐ろしい。でも本体が無くてもツェルトみたいにして何とかなるというこ
とを学んだ。
・人の多さには辟易したが、それにも勝る紅葉が見られて満足だった。
・帰りの電車でも問題発生したが無事その日のうちに家に帰ることができたので
結果オーライ。