2005/10/29-30 安達太良湯川
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安達太良山湯川 記録
10月30日(日)前夜発日帰り
L安中(OB)、阿部(4年)、山崎(崇)(3年)
7:35出発=7:55入渓=9:05三階滝下=
9:40三階滝上=10:20八幡滝=10:40霧降滝=
11:10八幡滝=12:20左俣遡行終了=
12:40くろがね小屋=14:40塩沢スキー場着
前日夜に東京を出て、東北道二本松ICから岳温泉の奥にある塩沢スキー場へ。約4
時間。駐車場にテントを張って小宴会をしてから就寝。前線の影響なのか、とても風
が強く冬の訪れを感じた。
やや寝坊していると、周囲に車が満ちてくる音がして起きた。紅葉は盛りを過ぎたと
ころだが、紅葉狩りのハイカーが多いみたいだ。テントをたたんで出発。登山道に
入って最初の分岐を右に、沢を横切るところから入渓。山頂から吹き降ろす風が頭上
をごうごうと過ぎていく。水はもちろん冷たい。
最初はゴーロから始まるが、次第に滝を持った枝沢が入り、本流も釜をもった滝が現
れる。この沢の登攀で一番面白いのは釜のへつりだと思う。夏なら何てことのない釜
でも、この季節では絶対に落ちたくない見せ場となる。各人思い思いの動きでへつっ
ていく。
そうこうするうちに一般道と再び合流し三階滝に到着。直瀑の三段重ねで見ごたえが
ある。ひとしきり眺めてから取り付く。釜を持った一段目は左の笹の生え際を攻め
る。飛沫飛び散る二段目は、前回は巻いたところ。今日は右から取り付いてみるが、
やはり最後の一手が心もとなく、高度感があって怖い。勇気一発、滝身のすぐ右を突
破したが、どきどきものだった。後続の二人はザイルを出して確保。三段目は手が出
ないのであっさり巻く。
ようやく青空ものぞくようになり、所々残っている紅葉が陽の光に映えてきれいだっ
た。両岸のゴルジュと紅葉を眺めて、しばし沢中漫歩。赤や黄色に彩られた屏風岩を
見送り、大きな滝を越えると、最も美しい八幡滝が姿を現す。明るくて穏やかな感じ
がして、滝の原型といった印象がある。名前に似合わず女性的な滝だと思う。
八幡滝は二俣に当たっていて、そこから右俣に入る。一面のナメ床を水がさらさらと
流れている。途中の幅広の滝を右から越え、轟音に導かれて霧降滝の前へ。真ん中に
大きな岩があって滝が左右に割れている。ここで打ち止めと言わんばかりの豪快で
男っぽい滝だ。
八幡滝に戻って左俣に入る。途中から藪っぽくなり滝もなくなるので、飽きてきたと
ころで一般道に上がる。上がったところは天狗の庭という湿原で、くろがね小屋はす
ぐそこだ。
くろがね小屋から見る稜線はすでに雲がかかっていて寒そう。なんだか温泉が恋しく
なり、さくさく下山する。屏風岩で遊んだりしながら、晩秋の山裾を歩く。子供の頃
に帰ったような懐かしい感じがする。小屋から1時間半で駐車場へ。
お楽しみの温泉は名湯・岳温泉。公衆浴場で温まったら、あとは宇都宮で餃子を食べ
て、長い秋の一日は終わり。何度来てもやっぱりいい沢だった。