2008/8/2-4 夏合宿
槍ヶ岳山行計画書【最終版】 作成:鈴木(29)
■在京責任者
門司(28)
■日程 2008/8/2-5(予備日1日、消極的利用)
■山域 槍ヶ岳
■メンバー 7人
CL○鈴木(29)○佐藤(26)○高坂(28)○中村(28)○新井(30)○生駒(30)○小谷田(29)
■集合 8/2 6:45 JR新宿駅9,10番線ホーム最後部
■交通
<行き>
新宿0703-(中央本線,特急あずさ51号)-松本0957/1007-(上高地線,新島々行)-新島々1037
新島々営業所1045-(路線バス)-上高地1150
(電車6880円,バス1900円)
<帰り>
新穂高温泉1340-(特急バス)-松本1540
松本1620-(高速バス)-新宿1932
(特急バス2800円,高速バス3400円)
■行程
1日目:上高地BT〜1:00〜明神館〜1:00〜徳沢〜0:20〜新村橋〜0:50〜横尾山荘(計3:10)
2日目:横尾山荘〜1:40〜槍沢ロッジ〜1:40〜大曲〜1:00〜天狗原分岐〜2:10〜殺生ヒュッテ〜0:40〜槍ヶ岳山荘(計7:10)
3日目:槍ヶ岳山荘〜0:30〜槍ヶ岳〜0:30〜槍ヶ岳山荘〜1:20〜千丈分岐点〜1:30〜槍平小屋(計3:50)
4日目:槍平小屋〜1:00〜滝谷避難小屋〜1:00〜白出沢出合〜1:30〜新穂高温泉(計3:30)
■エスケープルート
殺生ヒュッテまで…引き返す
それ以降…そのまま進む
■地図
2万5千分の1 槍ヶ岳
エアリア 槍ヶ岳・穂高岳
■在京本部設置要請日時 8/6 21:00
■捜索活動要請日時 8/7 12:00
槍ヶ岳山行記録
文責 生駒 30期
メンバー CL○鈴木○佐藤○高坂○中村○新井○生駒○小谷田
1日目 快晴
11時50分上高地BTに着いた。実はこのとき3つのテントのうち2つに問題があることが発覚。赤ダンnewのテントに間違えて
赤ダンoldのポールを持ってきていたのと、天幕忘れ。協議の結果テントを組み立ててから判断することに。
自身のミス(前者)に非常な罪悪感を覚えつつ12時10分登山開始。
明神館〜徳沢〜新村橋と平たんな道が続く。初めての荷物にも余裕で談笑しながら歩く。途中高校の部活とおぼしき
団体と遭遇。あいさつの際相手との活力の差にすこしたじろぐ。
まだまだ元気だったが15時20分一日目の宿営地横尾山荘到着。やけに日が高い。重い荷物にしては体力的に余裕だと
思ったが、2日目とてつもなくきついらしい。この山荘は車で来れる位置にあるらしく、道路が整備され山小屋前に
ビールの自販機が置いてあった。一部が大歓喜(だが誰も買わなかった)。テントは赤ダンが奇跡的に組み立てられた
おかげで支障なし。夕飯を作ることになった。同じ1年の新井さんが食当だが、チンジャオロースにマーボナスと
とてつもなく豪華。なんとサラミを用いるという。最高。しかし自分のミスで一部ビニールごと放り込むことに…。
本当にすいません。
近くの川へ遊びに行く。川の水はとてつもなく冷たい。水を掛け合うこともできない。だが気分は良かった。
やはり山はいい。景色は雄大、風は涼しく、くれる夕暮れに柄になく青春を連想する。全員が奇跡的にトランプを
忘れたため、テントに戻れば何をするでもなく就寝。その後真っ暗ななか起きて見上げた空には、生まれて初めて
見る天の川が…。ここまでではたんなる「アウトドア」であった。
2日目 快晴 (行程終了後曇りに)
4時40分から出発。さんざんきついと聞かされ期待と不安に心を躍らていたが、最初は今まで通り平たんな道で拍子ぬけ。
しかし6時5分槍沢ロッヂで休憩をとり出発したあたりから次第に傾斜が急となる。登ろうとすると重い荷物が肩に
食い込む。たしかにきつい。1時間ごとに休憩を入れながら登っていく。それにしてもよく中年、老人の登山者と会う。
彼らはすれ違うたび、「若い人は元気がいいねえ」といってくれる。へばったところはみせられない。そういえば
ロッヂに望遠鏡が置いてあり、のぞくと槍の頂が見えた。みな代わる代わる見たが新井さんは
「気がなえそうなので見ない」そうだ。
昨日からずっと樹林の中を進んできたが、ロッヂ〜大曲〜天狗原と進につれ地面がむき出しとなっていった。
雪も多く残っている。とくに大曲〜天狗原までが今回の山行で一番きつかったと自分としては思う。肩が痛くて
しょうがない。だが森林限界を実際に観察できてなかなか興味深かった。雪解け水がおいしい。途中幾度か雪渓を
渡ることになった。何度か足を滑らし肝を冷やしたが、なんとか登りきる。
9時45分殺傷ヒュッテに到着。心配していた蚊はほとんどいない。その代りハエが大量にいる。休んでいると顔に
までたかってくる。空がとてつもなくすんでおりくっきりと槍ヶ岳の姿は見えている、が、ここからも結構かかるらしい。
気力が萎えつつあるのを自覚しながらスイッチバックのような道をひたすら進んでいく。
10時30分槍ヶ岳山荘到着。ボロ雑巾のようにしばらく休憩。休憩の後11時30分天気がいいうちに槍に上ることに。
同じ考えの人で道はかなり混雑している。ほぼ数珠つなぎ頂上まで続く。梯子を上り12時00分頂上へ。空は
とてつもなく青い。少し雲がでてきてしまい360°パノラマとはいかないが、270°はありそうな素晴らしい景色。。
遠くの木々一本一本が見える。穂高が雄大だ。邪魔になるので早めに退散。祠前で記念写真。12時50分山荘まで
おりてきてテントを張ろうとするがテン場が狭く強風が吹きえらく苦労する。夜になっても強風が続き、
ガスまででてきてテントがびしょ濡れになった。朝登るという計画は立ち消えに。
3日目 雨
2日目がきつい分余裕をとって、予定の行程は短め。テン場の中でほぼ最後の7時25分に出発。ガスで10メートル先も
見えない。足場も異様に悪い。何度か滑って倒れた。また目印がなかなか見つからず困ったりしたが、同時にこのとき
雷鳥の親子を見つけたのはいい思い出。しかし森林限界を超えると普通の山道へもどる。霧も雨へと変わる。
雨のため岩が滑りやすくかなり怖かった。今度は蚊も来襲。疲れも出てきて前日とは打って変わってかなり不快な行程と
なった。
宿営予定の槍平小屋に9時25分到着。あまりに早すぎる。前日から話し合ってはいたが、このままこの小屋で1日中
のんびりするか、バスを変更してさっさと降りてしまうか意見が分かれる。結局後者に決まる。やはり夜の霧で
テントがびしょぬれなのが大きい。そのためにはかなり急がなければバスに間に合わない。1時間ごと休憩を守りながら
早めに降りていく。道幅が急に狭くなる、蜂に刺される(自分)などのアクシデントがありつつ、なんとかバスの
時間に間に合い1時20分新穂高温泉到着。
温泉なしでそのまま帰路へ。
テントでミスがあったこと、4日ある行程が3日になってしまったこと、温泉に入れないなど問題も多く発生したが、
やはり最高に素晴らしい登山だと自分は感じた。ぜひ来年の夏合宿も参加したい。そのまえに数多く起こした
自分のミスを2度と起こさないようにしなくては。精進します。
時間の記録は鈴木先輩に教えていただきました。ありがとうございました。