2011/2/19-26 九州遠征

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)

九州山行計画書 作成:井原

■在京責任者 徳永

■日程 2/19~26(予備日:2/27) 7泊8日

■山域 九州(えびの高原、開聞岳、屋久島、阿蘇山、祖母山、九重山)


■メンバー 4人
CL○井原 SL○小谷田 ○新井(杏) ○生駒


■集合
2/19(土)6:10に羽田空港第2ターミナル手荷物カウンター前


■交通

[往路]適宜集合~羽田空港6:50~鹿児島空港8:45 \17,100
[復路]博多駅(新幹線)~東京駅(最終18:54博多発~23:45東京着) 
約\21,000(学割)


■行程

第一案(新燃岳の火山活動に危険性が低い場合)

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1日目(2/19):えびの高原
鹿児島空港着後、井原友人の車でえびの高原へ
えびの高原~0:25~不動池~1:20~甑岳~1:30~御池展望台~0:30~白鳥
山~0:55~えびの高原(所要時間:4時間40分)

井原友人宅で宿泊

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第二案(新燃岳の火山活動に危険性が高い場合)

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1日目(2/19):栗野岳
鹿児島空港着後、井原友人の車で栗野岳へ
枕木階段登山口~1:10~栗野岳~0:10~第一展望台~0:15~温泉側登山口(所要

時間:1時間35分)

枕木階段登山口まで車道歩き約1km
井原友人宅で宿泊

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2日目(2/20):開聞岳
車で二合目登山口まで
二合目登山口~1:00~五合目~0:30~七合目~1:10~開聞岳~0:50~七合
目~0:20~五合目~0:40~二合目登山口(所要時間:4時間30分)

井原友人宅で宿泊


第一案(積雪が少ない場合)

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3日目(2/21):屋久島入り

フェリーで屋久島へ
 鹿児島港8:30~宮之浦港12:30(フェリー屋久島2、\3,000)

バス(屋久島交通、\1,480)で
 宮之浦港12:45~合庁前13:20(乗継)合庁前13:21~紀元杉14:24
紀元杉から淀川登山口まで徒歩約1km
淀川登山口~0:40~淀川小屋泊(所要時間:40分)


4日目(2/22):屋久島(宮之浦岳)

淀川小屋~1:45~花之江河~0:20~黒味岳分れ~2:10~宮之浦岳~0:20~焼野三

叉路~2:20~新高塚小屋~1:00~高塚小屋泊(所要時間:7時間55分)


5日目(2/23):屋久島から熊本へ
高塚小屋~2:40~楠川分れ~1:10~荒川登山口(所要時間:3時間50分)

タクシー(携帯が通じないので予約しておく)で宮之浦港へ
宮之浦港13:30~鹿児島港17:40(フェリー屋久島2、\3,000)

鹿児島本港18:45~熊本交通センター22:29(きりしま号、\3,600)

※宿泊場所は考慮中(豊肥本線平成駅でSTB?)

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第二案(積雪が多く、宮之浦岳は不可能と判断した場合)

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3日目(2/21):屋久島入り

フェリーで屋久島へ
 鹿児島港8:30~宮之浦港12:30(フェリー屋久島2、\3,000)

バス(屋久島交通、\530)で
 宮之浦港13:30~白谷雲水峡14:05
白谷雲水峡バス停~(雲水歩道)~(原生林歩道)~白谷山荘泊(所要時間:2
時間)


4日目(2/22):屋久島(縄文杉)

白谷山荘~0:30~辻峠~0:50~楠川分れ~1:40~ウィルソン杉~1:10~縄文
杉~0:50~ウィルソン杉~1:40~楠川分れ~1:20~白谷山荘泊(所要時間:8時間)


5日目(2/23):屋久島から熊本へ
白谷山荘~0:30~辻峠~0:30~太鼓岩~0:20~辻峠~0:20~白谷山荘~1:10~白
谷雲水峡バス停(所要時間:2時間50分)

白谷雲水峡11:00~宮之浦港11:35(屋久島交通、\530)

宮之浦港13:30~鹿児島港17:40(フェリー屋久島2、\3,000)

鹿児島本港18:45~熊本交通センター22:29(きりしま号、\3,600)

※宿泊場所は考慮中(豊肥本線平成駅でSTB?)

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6日目(2/24):阿蘇山
熊本でレンタカーを借りて仙酔峡(阿蘇山)へ
仙酔峡~1:20~高岳~0:20~中岳~0:30~火口東駅からロープウェイ(9分、下

り最終16:50)で仙酔峡へ(所要時間2時間20分)

レンタカーで北谷登山口(祖母山)へ、車中泊


7日目(2/25):祖母山
北谷登山口~0:50~風穴~1:40~祖母山~0:30~国観峠~0:25~茶屋場~0:15~

千間平~0:40~北谷登山口(所要時間:4時間20分)

レンタカーで牧の戸峠(九重山)へ、車中泊


8日目(2/26):九重山
牧の戸峠~0:25~沓掛山~0:45~扇ヶ鼻分岐~0:30~久住分れ~0:20~久住

山~0:15~久住分れ~0:30~扇ヶ鼻分岐~0:40~沓掛山~0:10~牧の戸峠(所要

時間:3時間35分)

レンタカーで博多へ、時間に余裕があれば湯布院で温泉


■エスケープルート

えびの高原:御池展望台までは引き返す、御池展望台から白鳥山までは分岐で左
にショートカット、以降はそのまま進む
栗野岳:栗野岳山頂までは引き返す、以降はそのまま進む
開聞岳:引き返す
屋久島:(第一案)新高塚小屋までは引き返す、以降はそのまま進む
(第二案)引き返す
阿蘇山:中岳山頂までは引き返す、以降は進みロープウェイ(運行していれば)

祖母山:引き返す
九重山:引き返す

■地図
山と高原地図56「阿蘇・九重」

山と高原地図57「祖母・傾」

山と高原地図58「霧島・開聞岳」

山と高原地図59「屋久島」


■共同装備
テント×1
ヘッド×2
カート(飛行機に持ち込み不可→現地購入)

鍋×2
救急箱×1

■個人装備
□ザック (□サブザック) □ザックカバー □登山靴 (□サンダル)

□雨具 □防寒具(フリース等) □手袋(厚手の化繊)

□アイゼン □ゴーグル □ニット帽 □ネックウォーマー
□シュラフ (□シュラフカバー) □銀マ □武器
□食器 □ヘッドライト □予備電池 □コンパス □ライター
□日焼け止め □水(2L程度) □行動食 □非常食

□ゴミ袋 □ロールペーパー □新聞紙 □ガムテープ

□地図(山と高原地図、2万5千分の1) □計画書
□保険証のコピー □遭対マニュアル □緊急連絡カード

□持病の薬 □学生証 □学割証 □筆記用具
□体が濡れた際の替えの下着 □温泉セット □現金 □暇つぶし


■在京本部設置要請日時

えびの高原または栗野岳:2011/2/20 18:00
開聞岳:2011/2/21 18:00
屋久島:2011/2/24 18:00
阿蘇山:2011/2/25 18:00
祖母山:2011/2/26 18:00
九重山:2011/2/27 18:00

■捜索活動要請日時

えびの高原または栗野岳:2011/2/21 9:00
開聞岳:2011/2/22 9:00
屋久島:2011/2/25 9:00
阿蘇山:2011/2/26 9:00
祖母山:2011/2/27 9:00
九重山:2011/2/28 9:00

※装備関係の注意事項

・防寒はとにかくしっかりと(綿製品不可)。

・雪で靴下が濡れる可能性は高いので、替えは必須。

・服やシュラフ、テントはビニール袋に入れて防水を徹底。

九州山行記録
[日時]
2010年2月19~26日
[メンバー]
CL井原 SL小谷田 新井杏 生駒(23日まで)

[記録]
・19日
6:10 羽田空港第2ターミナル集合。空港は広いので集合場所は細かく指定した

方が良い。

6:50 羽田空港発(カートは機内に持ち込めないので注意)

8:45 鹿児島空港着。居川さん(井原友人)の車でえびの高原へ。新燃岳の噴火
の影響で県道1号線は通行止めになっているので、九州自動車道で上から回り込
み、県道30号線を使ってえびの高原Pまで。道路を人に慣れた鹿が自由に横断し

ている。途中見晴らしの良いところで休憩を入れる。

10:45 えびの高原P発。車道と遊歩道と両方歩ける。

11:07 不動池着。水面は凍りついており、色はやたら青い。

11:20 甑岳への分岐点。山頂まで1.7kmまでの看板がある。ちらほら雪が残って
いる。ここからは道がはっきりしておらず樹林帯を赤リボンを頼りに歩くのだ
が、次の赤リボンがなかなか見つからない。偵察部隊を出しながら進む。一度井

原が声の届かない所まで先に進み過ぎてしまった。反省。なんとか樹林帯を抜け

ると道がはっきりし、次第に登り道となる。

13:08 甑岳山頂着。見晴らし良好。韓国岳の裏に新燃岳の煙が見える。ここで
ガソリンコンロの使い方を習得。

14;07 甑岳山頂発。おそらく本来右に折れる手前で間違えて右折してしまう

(エアリアでいう一つ目の丸)。御池を通り白鳥山に行くつもりだったが点線の
ルートに沿って白鳥温泉の方向に進んでいたものと思われる。

15:10 北に進んだまま一向に西に回り込まないのと標高1140mの看板を見つけた
ため、ルートを間違えていることを確信。来た道を引き返す。途中積雪のため植

物が倒れ込み、道を塞いでいるところがある。

16:00 途中に小鹿と遭遇しながらも見た事のある看板までたどり着く。途中に
ハングル文字の書かれた黄色リボンを発見。白鳥山まで回る時間はないと判断し

来た道を戻り、下山を目指す。

16:45 えびの高原P着。再び県道30号線で戻る。

17:20 途中の白鳥温泉に浸かり、食事を済ませる。その後、鹿児島市街の居川

家で泊めて頂く。


・20日
8:50 居川家発。車のフロントガラスには桜島の灰が積もっている。

9:30 マックスバリューで屋久島分の買い出し。

10:55 指宿市のお土産屋で休憩。菜の花と開聞岳のコラボが綺麗。

11:20 開聞岳2合目登山口着。

11:40 登山口発。既に雨がしとしと降っているので上下とも雨具を着用。

12:40 単調な登りの後、5合目着。スニーカーで下山してくる高校生多数。5合

目でも既に景色は素晴らしい。九州の形が良く分かる。また、所々開けた場所が

あり、救助用のヘリポートとなっている。雨はぎりぎり止んでいる。

13:50 だんだんと岩が増えてくる。右側は岩肌、左側は海。9合目を過ぎたあた
りで梯子+ロープ出現。あえて使わず岩場を登ることも可能。

14:15 開聞岳山頂着。昭和63年7月20日に皇太子殿下も登った様。ガスが一瞬
晴れると鹿児島が一望できる。強風の中お湯を沸かしコーヒータイム。

15:40 開聞岳山頂発。来た道を戻る。

17:30 登山口着。

18:30 指宿の温泉&砂風呂堪能。砂風呂は実は結構重いと知る。その後再び居

川家へ戻る。


・21日
5:00 起床。知る人ぞ知る寺山公園にGO。

6:40 寺山公園着。展望台からは姶良市街や桜島が朝日に輝いている。桜島の噴
煙ははっきりと分かるほど。

7:45 鹿児島港着。居川さんと一旦お別れ。フェリー屋久島2に乗り込むが、巨
大なザックを背負った我々は客室ではなく船内のステージのある部屋に案内され
る。他に客は居らず悠々と過ごす。

12:30 屋久島港着。居川さんからガソリンコンロを預かっていたが、念の為EPI
ガスのカートを買っておく。昼飯はスーパーで済ます。既に大雨が降っているの
で雨具を着てとザックカバーを取り付ける。

13:36 白谷雲水峡方面へのバス乗車。

14:06 白谷雲水峡駐車場に到着。入山料一人当たり300円を支払い、登山届を提

出。土砂降りの際は楠川歩道も原生林歩道も川が氾濫して通れなくなると注意を
受ける(特に原生林歩道はすぐに氾濫するらしい)。

14:20 入山。予定を変更して弥生杉歩道へ。道は綺麗に整備されており、歩き

やすい。途中の気根杉や弥生杉の大きさに圧倒されながら進む。

15:11 さつき吊橋着。ガイドを付けた女子大生グループを良く見掛ける。ここ

からは楠川歩道へ。苔の茂った森の中を小さな沢に沿って歩く。野生の屋久鹿も

現れるが、人間を怖がる様子はない。

16:03 白谷山荘着。無人小屋で無料。誰も居らず、貸切。小屋のすぐ側まで屋

久鹿が近づいて来たが、おそらく餌付けされた為だろう。部屋を軽く掃き掃除を

し、食事後19時過ぎには就寝。


・22日
5:20 起床。

7:30 白谷小屋発。ちらほらと雪が目立ち始める。

8:10 辻峠着。一休憩。ここから少し下り気味。途中に巨大な一枚岩がある。

9:02 楠川分れ着。ここからはひたすらトロッコ道が続く。様々な植物とその看

板があり、楽しめる。天気が良ければ石塚山が見えるスポットも。

10:55 大株歩道入口着(トロッコ道終了)。縄文杉までで最後のトイレ地点。

看板には遅くとも10時までにここを出発しろと書いてあるが、既に1時間過ぎて
いる。とりあえずウィルソン株まで行って様子を見ることに。

11:15 新井さんがカメラを無くしたことに気づく。ザックを置き、小谷田と生

駒で少し戻って見に行ってもらう。幸いすぐ発見出来、水没していたものの防水
性能でカメラは無事。

11:38 ウィルソン株着。株の中に入ることが出来、見る位置によってはハート

型に空がくり抜かれる。カメラ事件があったにも拘わらずコースタイムで到着出
来たので、縄文杉も間に合うと判断し、一つのザックを残し残りはデポ(ザック
の中はアイゼン全員分と非常食)。小谷田がザックを背負う。

12:05 ウィルソン株発。最初は階段が続き、徐々に雪が深くなる。踏み抜いて
しまうこともしばしば。アイスバーンにはなってはいないので、アイゼンは要ら
ない。茶色く汚れた雪(=人が通った跡)の上を歩けばまず大丈夫。所々にデポ
しているザックを見掛ける。

12:40 大王杉着。この辺りまで来ると多少大きな杉には驚かなくなる。主要な
杉に番号札が付いており、縄文杉に近づくほどに番号が大きくなっていく。これ

により自分達のだいたいの位置が分かる。縄文杉は50番。

13:16 縄文杉着。展望台から見る形になっており、直接近づけないようになっ
ている。展望台上にも積雪は約1m。

13:35 縄文杉発。来た道をひたすら戻る。ザック係は生駒に交代。

14:26 ウィルソン杉着。荷物を回収。

14:55 大株歩道入口着。再びトロッコ道。途中にバイオトイレあり。

15:50 楠川分れ着。ここで、白谷山荘に戻り翌日太鼓岩に向かう案(=計画書
案)とこのまま荒川口から下山する案とで意見が分かれる。別案が出た理由
は、(1)翌日は雨の可能性が高い(太鼓岩からの展望が悪い&沢が氾濫して白谷雲
水峡ルートでは帰れなくなる可能性)、(2)翌日の太鼓岩よりもこのまま下山出
来ることの方が魅力的、の2つがあった。結局は体力的にきついメンバーはいな
いこと、万が一土砂降りで沢が氾濫しても荒川口からの下山は出来ること、太鼓

岩は今回の屋久島山行で唯一の展望の良い場所であることを考え、CL判断で計画
書通り白谷山荘に戻ることにした。

17:30 白谷山荘着。既におじさんと若い男性が居た。夜、若い男性が「寒いの
で着られるものはないか」と訪ねて来た。話によれば装備は何もなく、軽いハイ
キングのつもりで縄文杉を見に来たとのこと。とりあえずフリース、ネック
ウォーマー、エマージェンシーシートを渡す。翌日は下山して装備を整えてから
来るようにと説得(実際に下山を確認済)。


・23日
4:00 起床。

6:20 白谷山荘発。太鼓岩に向かう。再びザックは1つを除いてデポ。ザック係

は井原。雨は幸い止んでいる。辻峠から分岐するが、太鼓岩方面は傾斜がきつ
い。しかし距離は短いので辛くはない。

7:09 太鼓岩着。屋久島中が見渡せる素晴らしい展望。滑落しないように注意。

15分ほど休憩し、白谷山荘に戻る。

8:01 白谷山荘着。荷物を整理してすぐ出発。下山は最短ルートである楠川歩
道、雲水歩道を利用。

8:45 白谷雲水峡登山口着。到着と同時に土砂降りとなる。

9:00 宮之浦港行のバス乗車。温泉はさらに宮之浦港からバスで15分くらいの所
に楠川温泉がある。その後、食事、お土産購入を済ませる。

13:30 フェリー屋久島2で宮之浦港を出発。

17:30 鹿児島港着。居川さんに迎えに来てもらい、荷物を受け取り食事。

18:45 鹿児島港からきりしま号で熊本へ。(生駒はここで居川さんに引き取っ
てもらい、翌日鹿児島空港から帰宅)

22:29 熊本交通センター着。熊本ラーメンを食べた後、SHIDAX(なんと朝まで
で500円)で就寝。


・24日
5:00 起床(SHIDAXが閉まる為)。やよい軒で朝からカツ丼。

8:00 熊本駅前のトヨタレンタカーでラクティス(スタッドレスタイヤ付)を借

りる。路面電車がいる際の交通ルールを覚えていないと焦る。

8:25 熊本城着。韓国の観光客が多い。

9:35 熊本城発。途中ゆめタウンで買い出し。

12:10 阿蘇山仙酔峡着。ロープウェイは強風の影響で運休。また、火山ガスの
影響で火口東駅~中岳山頂が登山禁止となっている為、仙酔尾根から高岳、中岳
とピストンするルートに変更。

12:25 仙酔峡発。最初は遊歩道で歩きやすいが、すぐに岩場の急登となる。し
かし、火山の特質で岩がしっかり固定されているので安定感はある。山なみには
ちらほら雪が見える。眺望は良く、いつまでも駐車場に自分達の車が見える。分
岐手前に鎖があり、微かに硫化水素の臭いがした。

14:20 ひたすら登り、分岐に到着。ここから尾根伝いとなり、気持ちが良い。

途中ぬかるんでいる場所があるので注意。

14:33 高岳山頂着。15分ほど休憩し、中岳に向かう。一度ルートを間違えて月

見小屋の方に歩いてしまったが、展望が良く中岳がずっと見えているのですぐに
修正が出来た。

15:07 中岳山頂着。高岳からは見えなかった火口が良く見える。煙が激しく噴
出している火口もあり、迫力に圧倒される。来た道を戻る。

16:51 仙酔峡着。下から見ると、登山前はクリアであった高岳山頂が火山ガス
に覆われている。風向きが変わったようである。あと少し下山時間が遅ければ危
なかった。その後、阿蘇駅まで車を出し、温泉(アゼリア21、400円)、阿蘇

ラーメンを食べ、阿蘇道の駅で21時頃車中泊。


・25日
6:30 起床。キャンピングカーのご夫妻にコーヒーを頂く。

8:30 阿蘇道の駅発。祖母山北谷登山口へ向かう。九州自然歩道は車で通れるの
だが、路面は荒れており、すれ違いもほとんど出来ない。

10:10 北谷登山口着。他に一台も車は停まっていない。

10:30 北谷登山口から風穴方面に向かう。最初は林の中を落ち葉を踏みしめな
がら歩く道が続き、途中から藪が増えてくる。途中の木に「サルキタイカウン
ター」というメッセージが彫られていた。

11:43 風穴着。奥が見えず、どれくらい深いのか分からない。試しに小石を落
とすといつまでも落ちていく音が…。念の為、小谷田のお助けひもを結んで少し
入ってみたが、本当に戻って来れなくなる恐怖を感じたので引き返す。入口付近

には大きな氷柱が出来ていた。

12:30 新井さんが転んだ際に植物の茎で掌を怪我する。堅い節のある植物が多

いため、不用意に手をつくと刺さりかねない。目にも注意。また、この辺りから

積雪と藪が激しく、まさに道なき道を進む。

13:00 積雪が一層激しくなり、スパッツを付ける。しかし、新井さんと小谷田
はスパッツをザックに入れ忘れたため(アイゼンは持っているが)、井原が先頭
でラッセルをしながら進む。

13:51 アイスバーンしている箇所が出て来た為、アイゼンを装着。斜面も急
で、積雪の影響で大きくコースタイムを過ぎているため、撤退を考慮しながら進む。

15:05 祖母山山頂着。景色は最高だが、ゆっくりしている時間はない。

15:25 祖母山山頂発。下山は距離は長いが傾斜が緩い、初心者向けの千間平
ルートを使用する。相変わらず積雪は多いが、道が明確で非常に歩きやすい。

16:11 国見峠着。ここの分岐は間違えやすいので注意。進んでいくと、大分

県、熊本県、宮崎県の三県境を通過する。

17:54 北谷登山口着。下山連絡をしようとしたが、なぜか圏外(入山時は連絡
出来たのに)。この為、在京への連絡が遅れてしまった。車で再び阿蘇に戻る。

22:00 温泉(アゼリア21)で入浴後、阿蘇道の駅で夕食。その後、九重山登山
口である牧ノ戸峠に向かう。やまなみハイウェイを走行中、眠気によって一瞬意

識が飛び、路側帯の雪上に乗り上げた。車を停止しメンバーの安否を確認後、車

体の傷を確認したが、怪我も傷も無かった。一歩間違えれば大惨事になりかねな
いだけに強く反省している。24時頃牧ノ戸峠で車中泊。


・26日
5:00 起床。

7:00 牧ノ戸峠発。いきなりアイスバーンなのでアイゼンを装着。しかしある程

度進むと雪面がなくなって来た為、アイゼンを外す。牧ノ戸ルートは傾斜はきつ
くなく視界が開けており、平原を歩いているかのよう。

9:20 九住分れ着。

9:58 九住山山頂着。360度のパノラマが楽しめる。霧島連山から阿蘇山、祖母

山と九州中の山が観察出来る。最高地点である中岳に向かう。

10:31 御池着。今年は寒波で一層凍りついているらしい。天狗ヶ城には行か
ず、御池の南側を回り込むルートをとる。

10:57 中岳山頂着。由布岳がはっきりと見える。20分ほど休憩した後、来た道
を戻る。御池では氷面上の横断をチャレンジし、危なげなく成功。また、朝はア
イスバーンであった道も帰りは氷が融け、ぬかるみが増えている。

13:04 牧ノ戸登山口着。20分ほど休憩後、車で湯布院に向かう。

14:38 湯布院で温泉「庄屋の館」。大分自動車道で博多へ。

16:45 博多駅着。レンタカーを返却し、博多ラーメン。

18:00 博多駅発(のぞみ)。

23:13 東京駅着。



-メモ-
・甑岳や祖母山では登山者が少ないこともあって登山道がはっきりしておらず、

道に迷いやすい。赤リボンだけに頼らず、常に自分が何処を歩いているのか認識

しておく必要がある。

・今回は後半は常に車があった為、サブザックでの行動が多かった。しかしそれ
によって必要な道具が抜けていたり、逆に明らかに必要ないものまでザックに
入っていたりすることがあった。メンバーで持参する荷物の照らし合わせをした
方が良い。

・グループ内で意見が割れた際の判断について。屋久島では検討の末、CL意見を
通し結果的にうまくいったが、必ずしもCLが最善の判断が出来るとは限らない。

皆の意見を全て取り入れるのは難しく、結局はCLが判断を下すことになると思う
が、それだけにCLの責任の重さを感じた。

・運転中眠くなった時は無理をせず脇に停めて少しでも睡眠をとる。