2011/7/17-18 東沢釜の沢西俣遡行・甲武信ヶ岳登山
----------------東沢釜の沢西俣遡行・甲武信ヶ岳登山計画案-------------------
■期日 2011/7/17-18(日月)(16夜発)、予備日なし
■山域・流域 奥秩父・笛吹川水系・東沢
■メンバー 6人
CL山崎 SL小谷田 ○竹村 ○関 ○平出 ○浦久保
■在京責任者 徳永
*本部設置時刻にアウトドアーズクラブ風来坊代表の大野さんに連絡のこと
■在京本部設置要請日時 2011/7/19 18:00
■捜索活動要請日時 2011/7/20 10:00
■アプローチ
浦久保車:浅野キャンパス3号館前にて平出、山崎ピックアップ、22:00発
関車:池袋駅東口ロータリーにて竹村、小谷田ピックアップ、22:00発
*適宜連絡し合い、どこかのSAで落ち合う。深夜割引利用のため0時過ぎに高速を降りる。
*高速利用で都内から3時間の予定
■行程
一日目:西沢渓谷(0:25)二俣(0:10)鶏冠谷出合(0:40)山ノ神(1:15)釜の沢出合(1:00)両門の滝(0:30)幕営
二日目:(3:00)右沢から稜線(0:15)甲武信ヶ岳(3:00)西沢渓谷バス停
*下山は徳ちゃん新道。
*万が一、初日に両門ノ滝に辿り着けなかった場合は、東俣を遡行するかもしれない。
■エスケープ 両門の滝周辺=マヨイ沢左俣遡行、それまで引き返す、それ以降詰める
■地図 2万5千分の1地形図「金峰山」 エアリアマップ「金峰山・甲武信-奥秩父-」 遡行図
■食当 17朝 各自、17夜 竹村、18朝 平出
■共装
ザイル…小谷田
テント(赤ダン)…小谷田ー>山崎
コッヘル大中…山崎
コンロ…浦久保1、山崎1
カートリッジ…浦久保1、山崎2
メタ、紙orガムテープ…山崎
お助け紐…関
ラジオ、花火、ウィンナー…山崎
マシュマロ…平出
お茶類…浦久保
お酒…各自(適量)
*ツェルトはフライで代用
■個装
□スリング・下降器・環付カラビナ適宜 □シュラフ(シュラフカバー)
□ヘルメット □ハーネス □沢足袋 □ザック □防寒具 □雨具(上)
(□下山用シューズ) (□サンダル) □行動食 □非常食 □コンパス □ライター □笛
□地図 □ヘッドランプ □予備電池 □着替え □ポリタン(ペットボトル)
□個人コッヘル □武器 (□ゴーグル) (□釣り竿) □銀マット
□トイレットペーパー □保険証コピー □救急用品、持病の薬 □温泉セット
■備考
*車なのでデポ可
*シュラフは濡らさないようにしましょう。
*東俣・マヨイ沢もチェックしておきましょう。
*日入:18:57、日出:4:39
*参考資料・記録
東京周辺の沢 p224-229
東京起点沢登りルート120 p186-189
関東周辺沢登りベスト50コース p119-121
2002年雷鳥記録(西俣)
2005年雷鳥記録(東俣)
2007年記録(西俣)(リンク切れ)
2008年記録(東俣)(http://sawa.mogudesu.com/?eid=651399)
----------------東沢釜の沢西俣遡行・甲武信ヶ岳登山記録-------------------
■期日 2011/7/17-18(日月)(16夜発)
■山域・流域 奥秩父・笛吹川水系・東沢
■メンバー 6人
CL山崎(25期)、SL小谷田(29期)、竹村(24期)、関(25期)、
平出(31期)、浦久保(風来坊)
■行動記録
16日22時ごろ、浦久保車(+平出、山崎)浅野キャンパス理学部3号館22時発、
関車(+竹村、小谷田)池袋東口22時発、23時ごろ石川SAで落ち合う。
深夜割引を狙って、11時半ごろ石川を出る。高速を降りる際(0:30過ぎ)、
ほんとに割引されるのかドキドキしたが、ちゃんと割引されて一安心。
道の駅みとみにもいくつかテントが張ってあったが、西沢渓谷入口の駐車場
にてテントを張る。2時ごろ就寝。
一日目
快晴
705駐車場−750鶏冠谷出合−920ホラ貝ゴルジュ入口−945山ノ神−1045東ナメ沢
−1118西ナメ沢−1155魚止滝−1320両門の滝−1500幕営地
17日6時起床、7時発。起床前から続々と車が入って来て、そそくさと登山者が出発
して行く。沢屋が多かった気がするが、日帰り沢を遡行する人たちなのだろうか?
ねとりインフォーメーションで登山届けを出して、二俣の吊橋過ぎたところで鶏
冠山への登山道に入り、なんとなく進んで鶏冠谷出合にて竹村さんが入渓の儀式を
おっぱじめる。エアリアで“魚留滝”と記されている滝では、ハーケンを打ち込んで
テープアブミで登っているパーティーがおり、少し鑑賞してから左岸の登山道を
辿って巻く。釜を持つ小滝には、渡ってくださいと言わんばかりに、丸太が釜の
真ん中に架かっている。どう考えても落ちる危険性がないほど渡りやすい倒木だっ
たが、二名ほど滑って(?)釜へ落っこちる。へつれない淵は泳いで右の岩に取り
付くが、岩に乗るのが少々難しい。次は10Mほどの長い淵が現れる。奥に勢いの
ある小滝を構えており、さらに手強そう。渉はザックが濡れるのがとても嫌だった
ので巻きたかったが、巻くには一つ前の淵を引き返さないといけない様子だった。
一人目の犠牲者は関で、ザックを降ろし、身体にお助け紐(二つ繋げて長くした)
を巻きつけて、逝かせる。左右ある小滝のうち、勢いの小さい左の方の滝を越え
ようとしたが越えられず、戦意を失い、ほどなく浦久保さんに回収される。
二人目の犠牲者は誰にしようかな…(・∀・)?みんな逝きたくなさそうだった
ので、ドSであるがドMでもある渉が逝き、滝の水に当たらないように突っ張って
何とか越えて、岩にロープを固定した。後続はカラビナを固定したロープに掛けて
泳ぎ、小滝をゴボウで登る。あとから引っ張りあげた渉のザックはたくさんの水を
浴びてしまうorzホラ貝のゴルジュ入り口からは、奥にエメラルドの釜が覗け、
「青の洞窟だ」と竹村さん。もちろんここを突破する計画ではないので、左岸の
巻き道を辿る。行方不明者を捜索中のヘリが頭上を飛んで行く。沢を見下ろすと、
荒々しいがエメラルドで奇麗なホラ貝のゴルジュが見えて、悲鳴をあげる。
山の神(今回も目認できず)あたりで沢に降りて、左から入る乙女の沢、左岸の
岸壁を経て、東のナメ沢の出合で一本とる。西のナメ沢を過ぎ、右から入る東沢
へと進むと、魚止滝で少し休憩。小谷田くん先頭に滝の左から小さく巻く。取り
付きが難しそうだが実は簡単。日光に輝く緑のアーケードのなか、千畳のナメを
ペタペタ歩く。続くナメ滝を思い思いに越えていくと、突如として両門の滝が現れ
る。すべったりもぐったりしてしばし満喫。西俣へは右岸から巻くが、登りやす
そうな二つ手前のルンゼから巻いた。トラバースは踏み跡がしっかりしていたが
落ちたら危ないので、初心者がいる場合はコンテで登ってもいいと思う。沢に
降りると、黄土や青のナメ滝がこれでもかと連続する。左岸の適当な高台でテント
を張る。上流に二人組のパーティーがいた。火を熾して濡れた衣服などを乾かす。
夕飯は竹村さんによる、豚肉玉ねぎジャガイモナスキュウリジャワカレー。米
(5合)もうまく炊けてウマー。竹村さんが持って来たゼリーに、ウィンナー、
マシュマロを炙ったりしてゴロゴロしていると、いつの間にかみんな仮眠していた。
徐に起きだして、辺りは暗くなり、花火を消化する。さすがに打ち上げ花火は持っ
て来なかった。最後は線香花火でしっぽり。20時就寝。
二日目
晴れのち曇り、下山後雨(台風接近)
500幕営地−655二俣(標高~1880M)−845稜線−920甲武信ヶ岳山頂1015
−1200分岐−1300西沢渓谷
4時起床、辺りは薄ら明るい。平出くんによるお茶漬けは、前日に炊いた米(4合)
で作る。5時発。倒木がうざかったが、上部のナメ滝は下部の色鮮やかなそれとは
異なり、苔むしていてすばらしい。明瞭な二俣を三つとも右に入り、適当ところで
左の尾根に乗って登って行くが、なかなか稜線に着く気配がしない。左の稜線が
低いので、最後は左へトラバースして、登山道へ出る。甲武信ヶ岳山頂までがん
ばって歩く。山頂にて装備解除。沢足袋から解放された足が気持ちイイと言って
いる。こんな時フルーツがあったらいいよな…まさかキウイがザックの中にある
わけないよな…と思ってザックをまさぐってみると、中からキウイが出てきた。
まさぐってみるものである。山頂で会ったどこかの校長先生が携帯でお家の方(?)
に電話して、なでしこの結果を訊き、優勝したということを知らせてくれた。
山頂にて証拠写真を撮ってもらい、あとはひたすら下りやがれ。分岐で一本入れて、
西沢渓谷まで2.5時間で下る。温泉は笛吹の湯、500円也、おすすめです。
■その他
・山の神までの泳ぎはカットできます。首都高が核心だとおっしゃる方が約一名
おられましたが、沢中ではホラ貝ゴルジュ手前の泳ぎが核心でした。
・右俣、左俣ともに、両門の滝の巻きでザイルを使う可能性があるでしょう。
・西俣の方が東俣よりも沢としてはたしかに秀逸でした。
・西俣遡行、東俣下降するには、スピードと体力のある隊であれば可能だと思います。
・沢中の行動が長いので、体力が必要です。普段から一般山行に行っている平出くん
ですらキツかったようですが、なんとかがんばってくれました。沢中は岩の上を歩く
のでバランスがうまく取れないとその分体力を使うことになる、ということなので
しょうか。
以上です。