2011/8/17-22 南アルプス
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
一般山行計画書 作成者 田代
■在京責任者
寺内
■日程
8/17~8/22 前日発山中4泊5日 (予備日1日)
■山域
南アルプス
■メンバー 6人
CL田代 SL石塚 ○平出 ○新井(柚) ○荒田 ○高木
■集合
高尾駅14:27発中央本線大月行き先頭車両
■交通
行き
8/17
高尾14:27~(中央本線)~大月15:09
大月15:21~(中央本線)~韮崎16:31 1620円
韮崎~(韮崎タクシー約70分)~広河原
8/18
広河原6:50~(南アルプス市営バス)~北沢峠7:15 750円
帰り
奈良田14:27/17:05(最終)~(山交タウンコーチバス)~身延駅15:47/18:34 1750円
最終身延駅20:10~(富士経由)~守谷00:49
■行程
8/18(計7:00)
北沢峠~2:00~大滝ノ五合目~1:00~小仙丈ヶ岳~1:00~仙丈ヶ岳~3:00~高望池
8/19(計7:20)
高望池~1:40~野呂川越~0:40~両俣小屋~1:30~中白峰沢ノ頭取付点~2:00~中白峰沢ノ頭~1:30~北岳肩ノ小屋
8/20(計4:25)
北岳肩ノ小屋~0:50~北岳~1:35~中白根山~1:00~間ノ岳~1:00~農鳥小屋
8/21(計4:50)
農鳥小屋~0:50~西農鳥岳~0:40~農鳥岳~0:40~大門沢下降点~2:30~大門沢小屋
8/22(計3:25)
大門沢小屋~1:30~八丁坂~1:00~休憩小屋~0:25~広河内橋~0:30~奈良田
■エスケープルート
仙塩尾根2755小ピーク付近まで:北沢峠へ戻る
仙塩尾根2755小ピーク付近~肩ノ小屋・北岳の分岐:両俣小屋へ
北岳肩ノ小屋~北岳:白根御池小屋経由広河原へ
北岳~間ノ岳:二俣経由広河原へ
間ノ岳から:そのまま進む
■地図
2.5万分の1「仙丈岳」「間ノ岳」「夜叉神峠」「奈良田」
エアリア「北岳・甲斐駒」
■在京本部設置要請日時
2011/8/23 18:00
■捜索要請日時
2011/8/24 9:00
■備考
日没:18:28 (8/22,甲府)
日の出:5:09 (8/22,甲府)
高望池の水場は水量不確定なので水は多めに持って行く。
タクシーは予約済み。ジャンボタクシー1台約14000円。
温泉:奈良田の里温泉500円
南アルプス市営バス 090-2673-2406
山交タウンコーチ身延営業所 0556-62-0064
有限会社 韮崎タクシー 0120-69-2235
nirasaki-taxi@windows.ne.jp
■参考
南アルプスNET
(http://www.minamialps-net.jp/)
夏合宿後半(南ア)山行記録
■作成 田代(32期)
■期日 2011年8月17-22日
■山域 南アルプス北部
■メンバー 6人
CL田代(32期) SL石塚(32期) 平出(31期) 新井(32期) 荒田(33期) 高木(33期)
■天気 17日:晴れ 18日:晴れ(夜は雨) 19日:雨のち晴れ 20日:雨(午後から風&雨) 21日:強い雨風 22日雨のち曇り
■記録
(前日まで)
○在京の寺内さんが以前仙丈小屋と両俣小屋でバイトでお世話になったということで、山行のついでにお届けすることに。
16日に寺内さんから預かる。
○田代と高校が同じで現在筑波大に通っている友人Nが偶然農鳥小屋でバイトをしているとのことなので、
テン場代をまけてくれるよう頼んでおいた。
17日(移動日)
05:47
山行に参加するはずだった秦君(33期)から体調不良とのメール。
とりあえず秦君の食当の分を柚さんに持ってきてもらうことにした。
16:50
電車に1本遅れたメンバーがいたためちょっと遅れて出発。また、韮崎タクシーさんに広河原までと
メールしたのになぜか夜叉神峠までだと勘違いされていた。夜叉神峠のゲートが18:00に閉まることを初めて聞き、
広河原まで行けるか怪しいことに。
17:25
夜叉神峠に着く。なんとかならないか聞いてみると18:30までならゲートを開けてくれるそうだ。
ただ、広河原まで行ってタクシーがゲートを18:30までに出て来られるかは微妙なところ。
そのとき、ゲートのお兄さん曰く「行っちゃうしかないんじゃないんですか?」
というわけで行っちゃいました。
17:55
悪路を飛ばし広河原着。色黒のダンディーな運転手さんありがとうございました。
18日(1日目)
05:30
起床、各自朝ご飯。
07:30
北沢峠発。広河原~北沢峠のバスは予想通り混んでいた。登り始めから急坂。
08:11
2195下のコルにて休憩。蒸し暑いし日差しが強い。ひたすら樹林帯。
10:40
小仙丈ヶ岳。霧に包まれて何も見えない。
11:45
仙丈小屋。小屋の方にお土産をお渡しする。ここでメンバーのザックの重さにかなり偏りがあることが
発覚。しかも柚さんに秦君の食当の分をそのまま持ってもらっていた。荷物を振り分けて出発。本当にすみません。
12:30
仙丈ヶ岳到着。平出さんが持ってきたゼリーを食べる。重いのにありがとうございます。
霧が晴れていたので景色も見える。この後この山行で稜線から景色が見えることはなかった。
13:30
大仙丈ヶ岳。仙塩尾根は誰もいない。霧しか見えない。
14:40
2755の小ピーク。ところどころに様々な種類の花が咲いている。
15:30
苳ノ平。いよいよ雨が降りそうになってきたので先を少し急ぐ。
16:12
高望池着。池は枯れていた。前日誰かがビバークしたのだろうか、ラーメンが落ちている。
夕食を食べ、すぐに寝る。夜は激しい豪雨で何度も起きた。また、何かがテント周辺を歩く音がした。
19日(2日目)
05:00
出発。まだ雨は降っていない。セーフ。
05:30
と思いきや早くも雨が降り始めた。2499独標をこえて樹林帯に入ったところで雨具を着る。
独標は露岩。一瞬雨ざらしになる。
06:20
横川岳。雨は安定してしとしと降っている。
06:40
野呂川越。ここから先はかなり急坂。この坂の途中で田代の時計は雨にやられ死亡。
07:30
両俣小屋着。徒渉点が分からなかったので、お土産を小屋にお届けするついでに聞く。しかし、雨が強くて徒渉したら
帰って来られなくなるおそれがあるとのことなので、両俣小屋で1日停滞することに。
08:00
酒盛りを始める。さらに両俣小屋の方からお湯とお菓子の差し入れをいただく。本当にありがとうございます。
14:10
雨が止んで奇跡的に日が出てきたのでフライを干す。干しながら明日以降の行動について話し合う。
「北岳→広河原がいい」「間ノ岳→農鳥小屋」「間ノ岳→北岳山荘」「北岳だけにはいきたくない」
「今すぐ帰りたい」「農鳥岳行くより北岳がいい」「農鳥小屋に友人Nがいる」「農鳥オヤジを見てみたい」
などなど。結局徒渉可能→北岳肩ノ小屋、徒渉不可能→間ノ岳から農鳥小屋となる。
20日(3日目)
06:00
両俣小屋の方によるとやはり今徒渉しても帰って来られなくなりそうとのことなので、間ノ岳経由で農鳥小屋に向かう
の伝えて出発。天気は明日以降は少しよくなるかもしれないそうだ。テントをたたんでいるときから既に小雨が降っていた。
07:15
一度下った坂を登り返し、野呂川越到着。雨は順調に降っている。
07:50
2367小ピーク。雨。
08:10
2488小ピーク。雨。
08:53
2571小ピーク。雨。高木君からネットで見た農鳥のオヤジさんの評判を聞き、恐怖におそれおののく。
09:27
2699小ピーク。ここをこえてしばらく進むと岩場になる。木の高さが低くなり、雨風にさらされる。寒い。
しばしば突風を受ける。
12:20
間ノ岳着。先に両俣小屋を出発していた学生3人のグループに会う。この後は北岳山荘に向かうらしい。
雨、風、霧で視界不良。少し下った岩場で平出さんが上裸で着替えをしていたとき、突風が吹いてきた。
非常に寒そうだ。ここから農鳥小屋へは葬式のごとく静かに進む。
13:30
農鳥小屋に近づくと友人Nが突然出てきて「遅かったな」と一言。さらに2人、筑波のバイトの方にもあいさつ。
そしてとりあえず小屋の中で暖まるよう入れてくれた。感謝。
別の部屋で農鳥のオヤジさんと友人Nが話していて、どうやら無料で小屋の中に泊めてくれるそうだ。
しかも布団も出してくれた。本当にありがとうございます。農鳥小屋に来てよかった。ネットの評判がうそのようだ。
その後しばらく筑波の方々と談笑しつつストーブで温まった。
18:00
ストーブを片付けに農鳥オヤジと友人Nがにぎやかに現れる。
そして農鳥オヤジは"Have a nice dream!!"と言い去っていった。
21日(4日目)
02:30
起床。雨風がかなり強い気がする。
03:40
農鳥オヤジが現れ、雨風が強く西農鳥手前で風速20mだからあまり出ないほうがよいと伝えられたので
06:00まで小屋で待つことを決定。
06:00
雨風は依然として強い。09:30まで待って大門沢に下りるか決めることに。
06:30
小屋の方々が今日1日小屋で泊まっていくことを勧めてくれたので、1日小屋で過ごすことにして明日奈良田まで
下りることに。ひたすら寝る。もう小屋の方々に頭があがりません。お昼過ぎになぜか農鳥コップ、バンダナの訪問販売が来た。
16:40
バイトの方がみそ汁の差し入れを持ってきてくださった。野菜がたくさん入っていてとてもおいしい。
久しぶりにおいしいものを口にした。ちなみに高木君が持ってきたこの日の夕食のシーフードカレーの
シーフードは怪しい臭いを放っていたので処分。鍋がひとつ逝ってしまった。
22日(5日目)
02:30
起床。雨はそれほど激しくないが降っている。
04:30
農鳥オヤジに皆であいさつをして雨の中出発。
06:20
農鳥岳到着。かなり寒かったのでここまで休憩せずにくる。
西農鳥手前で暗かったためペイントを見落とし、目の前の小ピークを左から巻くはずのところを右から巻いてしまった。
浮き足が多くメンバーに危険な思いをさせてしまった。猛省。
農鳥オヤジがおっしゃっていたように、農鳥岳をすこし下ったところに風をよけられるところがあったのでここで休憩。
07:05
大門沢下降点。黄色い立派な鉄塔がそびえたっている。
08:20
2200m地点。標識がその辺に転がっている。この辺りで雨が止んできた。
09:20
大門沢小屋。時折雲が薄くなって明るくなる。
10:25
1515小ピーク付近。奈良田温泉に入っているとバスに間に合わないのではないか…と不安になったのでトップを平出先輩に
交代してとばす。
12:00
休憩小屋。小屋には熱中症予防の梅干しと塩あめがおいてある。もちろん食べる。
13:10
奈良田着。13:30発の次のバスは17:05発…しかたなく温泉はスルーしてバスで身延駅へ。
15:00
身延駅到着。平出さんと柚さんは観光案内所で温泉を探す。石塚、高木、田代は既に温泉に入る気力を失ってしまって
いたため、駅のトイレで着替え&消臭をして電車へ。非常用リセッシュが役にたった。平出さん、柚さん、荒田君は
温泉へ。
■まとめ
○夜叉神峠のゲートは18:00に閉まる。韮崎~夜叉神峠間は40分、夜叉神峠~広河原間は往復60分かかる。
つまり16:20には韮崎駅を出ないと残念。
○1日目はトップをころころ変えてしまい、ペースが安定しなかった。反省。
○後から考えれば2日目の時点で撤退すべきだった。しかし、明日以降天気はまだましになる、今撤退すると夏合宿が2日
で終わると思い、撤退せず進んでしまった。
○雨具の手入れは重要。怠ると稜線上でも泳いでいる気分になれる。
○人のあたたかさを感じる良い山行だった。特に農鳥のオヤジさんには大変お世話になった。
○前日までのフラグは2つとも回収した。
■Special thanks
○韮崎タクシーの運転手さん
○夜叉神峠のゲートのお兄さん
○仙丈小屋の方々
○両俣小屋の方々
○農鳥オヤジ
○筑波のバイトの方々
○友人N