2012/7/31-8/8 赤木沢遡行、雲ノ平・高天原山行
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
赤木沢遡行、雲ノ平*高天原山行計画書 作成者:宮崎
■日程 7/31(火)-8/9(木) (予備日3日)
■山域 北アルプス中部
■メンバー 5人
(7/31-8/4)CL宮崎
(7/31-8/9)SL→CL大向
(7/31-8/3)平出
(7/31-8/4)新井(杏)
(7/31-8/9)SL小谷田
■在京責任者 (7/31,8/3-9)徳永
(8/1,2)西井
■在京本部設置要請日時 2012/8/9 20:00
■捜索活動要請日時 2012/8/10 9:00
■集合 5:30さいたま新都心
■アプローチ
さいたま新都心5:36発
津田沼04:27~05:00(JR総武線・御茶ノ水行)
秋葉原05:05~05:08(JR京浜東北・根岸線・大宮行)
上野 05:13~06:55(JR高崎線)
高崎 07:10~08:13(JR上越線)
水上 08:24~10:13(JR上越線・長岡行)
宮内(新潟県) 10:24~11:47(JR信越本線)
直江津 12:08~14:08(JR北陸本線)
富山 18きっぷで富山まで。富山からタクシーorバスで折立へ。
■行程
(8/2が雨天の場合、赤木沢は8/3に延期。平出は8/3までに必ず下山、宮崎、新井は8/3or8/4に下山。折立に下りる場合10:30のバスに間に合うように、要予約。下山メンバーについては太郎平出発時に在京に連絡を入れる予定)
1日目(7/31) 東京→富山→折立
2日目(8/1) 折立(5:00)太郎平(0:20)薬師峠
3日目(8/2)赤木沢遡行…薬師峠(2:15)薬師沢出合(5:00)赤木岳(0:40)北ノ俣岳(1:25)太郎平 (計9:20)
4日目(8/3)薬師岳往復(4:50)
平出、新井?:薬師峠(3:00)折立
5日目(8/4) (以降小谷田、大向)薬師峠(2:15)薬師沢出合(3:20)雲ノ平山荘(2:30)高天原山荘(素泊5500円)
(計8:05,祖母岳往復の場合8:35)
宮崎、新井?:薬師峠(3:00)折立
6日目(8/5) 高天原山荘(3:20)岩苔乗越(1:00)鷲羽岳(1:00)三俣山荘
(計5:20)(岩苔乗越から水晶岳を往復すると+2:50、悪天候時は鷲羽岳ルートではなく黒部源流ルートへ)
7日目(8/6) 三俣山荘(0:40)三俣蓮華岳(1:00)双六岳(1:00)双六小屋(1:40)鏡平山荘(2:20)わさび平小屋(1:05)新穂高(計7:45)(巻き道ルートを使うと7:05)
8日目(8/7) 予備日
9日目(8/8)予備日
10日目(8/9)予備日
■エスケープルート
岩苔乗越まで:折立(岩苔乗越から雲ノ平、太郎平を経て折立まで10:10)
岩苔乗越から:新穂高(三俣山荘から新穂高まで7:05)
赤木沢 大滝まで:引き返す 大滝から:稜線へつめる
■地図
2.5万分の1「有峰湖」「薬師岳」「三俣蓮華岳」「烏帽子岳」「笠ヶ岳」エアリア[劔*立山] [槍ヶ岳*穂高岳](←大向、小谷田持参)
■備考
*太郎平はdocomo、薬師岳山荘では3社とも携帯が通じる。携帯の充電を切らさないように。適宜在京に連絡。
以降は鏡平まで携帯が通じないと思っていた方がよい。
*折立では携帯が通じない。公衆電話もない。
*薬師沢小屋、水晶小屋にテン場はない。
*現金は多めに持参した方がよい。
*途中下山するメンバーは下山したら在京に必ず連絡すること。
*前半CL宮崎 後半CL大向。
*赤木沢記録(http://anshade.zone.ne.jp/sawanavi/2005/akagisawa/akagisawa.htm)
*赤木沢記録(http://homepage3.nifty.com/komachans3/yama3/akagisawa2005.htm)
*赤木沢記録(http://www.geocities.jp/chonai_yama/current/0508/0508akagisawa.html)
ルート変更の連絡(8月6日):
今日は黒部五郎岳を通り黒部五郎小舎で一泊。明日(7日)は稜線伝いに笠ヶ岳に向い、
笠ヶ岳山荘に泊まり、明後日(8日)笠新道を通り、新穂高温泉に下山する予定となります。
赤木沢遡行記録
■期日 2012年7月31日-8月3日
■山域 北アルプス
■メンバー 5人
L宮崎(28期) SL大向(32期) 小谷田(29期) 平出(31期) 新井(30期)
■天気 晴
■行動記録
7月31日(火)
杏子さんが寝坊のため遅れて出発。乗り換えの待ち時間が長くなった。直江津の1時間待ちで昼食を食べる。17時頃富山駅着。観音湯という銭湯に入り、夕食後、本日の宿、SHIDAXへ。道中、やたら多くの人に話しかけられた。
8月1日(水)
5:30頃富山駅発のバスに乗る。2時間くらいかけてゆっくり走る。途中有峰口で30人くらいの団体が乗ってくる。予約した人以外は乗せてくれなかったみたい。
7:30頃折立着。小谷田氏と合流。軽く朝食を作って出発。
思ったより急な登山道ではない。もう下りてくる人がいる。
三角点?くらいから開けてきて暑くなる。だらだらした登り。左に薬師岳、遠くに剱岳が見えてくる。
14:00太郎平。
テン場は薬師峠。水場の水が非常に冷たい。トイレが非常にきれい。
昼食は平出くんのかたやきそば。絶品だった。
夕食は新井さんのナスの肉味噌炒め。手切ってましたが、あのようなナイフの使い方は危ないです。
8月2日(木)
2:30起床
4:00薬師峠キャンプ場出発
6:20薬師沢小屋、入渓
8:00赤木沢出合
11:25稜線
14:05太郎平小屋
2:30起床のはずが、もう一方のテントは目覚ましを誰もかけておらず、寝坊。4:00出発となった。月がほぼ満月だったので月明かりの中進む。ヘッデンいらず。
薬師沢小屋までは木道が一部あったりと、大変歩きやすい。木道も濡れておらず、快適。少し急いだがあまりコースタイムを短縮できなかった。薬師沢小屋が近くなると湿原(カベッケヶ原)の中を通り、切り立った尾根を下ると小屋。中から怖そうなスタッフの人に睨まれた(ような気がする)。小屋前テラスで入渓準備。小屋のトイレは史上最高に臭いがきつかった。テラス横の梯子から黒部川に下りる。
嫌がる小谷田さんを先頭にして、しばらくは河原歩き。中洲状になっているところを過ぎると、時々両岸が迫ってきて徒渉せざるを得なくなるが、水が非常に冷たく、あまり徒渉したくない。膝下でもしびれるような冷たさの上、意外と水量が多く、場所を選ばないと徒渉できなかった。
河原歩きに飽きた頃に両岸が迫ってくる。
2m瀑流の手前で、右岸を小さく高巻いた(踏跡明瞭)。そのまま瀑流を右岸から越えようと思ったがシュリンゲもなく初心者にはとても無理。ちょうど釜の下流にジャンプして飛び越えられる場所があったため左岸に渡り、巻き道のような道を行く。こちらの方は巻き道明瞭で易しい。
すぐに赤木沢出合に到着。陽が差してきて今回一番綺麗な場所だと思った。
赤木沢に黒部川本流の左岸をへつって入った。沢床が赤茶色。水が透明。
だんだん明るくなってくる。
20mナメを過ぎると最初の滝。快適に登れる。ウマ沢を左にわけて、10m。左岸の草付の高巻き。といっても、踏跡が明瞭すぎてたいしたことはない。
確か次の連瀑の滝では、右から登ったが、取り付きが意外と深く2mくらい泳いだ。泳げない杏子さんの顔が引きつっているように見えた。
その後は特に問題もなく進む。そういや10mトユ状滝の岩にコンパスが堂々と忘れられていた。
大滝到着。結構高い。ここで今までセーブしていた(?)小谷田さんがとうとう泳ぐ。今まで泳ぎまくっていた平出君も泳ぐ。
休憩した後、下の5mの下まで戻って、左岸を巻く。ほぼ直線に見えるルンゼ状のガレを30mくらい登ると(落石注意)、踏跡が2手に分かれる。上へ行くと道は藪に消える。下のトラバースしている踏跡を行くと、案外すぐに大滝上に出られる。樹林の中のためトラバース中は高度感はあまりない。
大滝上の2俣を右に行き、小滝群を越えていくが、時々登りにくい。そのうち滝もなくなり、両岸にお花畑が時々現れるようになる。
早く上がろうとしたが、灌木帯にすぐ突っ込むため沢筋を忠実につめることにする。時々灌木が多いかぶさっていて歩きにくい。
飽きてきた頃遡行図通り水が湧いているところ着いた。そこから稜線目指して上がるが、時々ハイマツに突っ込んで軽く藪こぎをする。たまに踏跡が出てきて歩いてみたが、ハイマツの中の十字路に到着。赤テープが意味不明なところにかかっていたので、稜線方向の道をとった。
草原、お花畑も出てきたが、疲れていたのであまり周りを見る余裕がなかった。
結構長く登るといよいよ稜線。赤木岳直下には雪渓が横長に広がっていたが、ちょうどその右端に到達し、雪渓を避けることができた。後ろを振り返ると赤木平、水晶岳や雲ノ平が綺麗に見える。
稜線に到着し、沢装備解除。太郎平へ向かう登山者がちらほら。遡行時間は5時間。まあまあのペース。
遠く見えていた北ノ俣岳は案外近かった。太郎平への道中、雷鳥親子を見かけた。
右後ろには雲ノ平が見えていた。あんまり平らじゃないねって言おうとしたら大向さんはほんと平らですねって言おうとしてたらしい。
だんだん雲行きが怪しくなり、遠くで雷が聞こえたりしたが、あまり影響はなかった。
太郎平小屋でまったりしていたら時々雨がぱらついていた。
テン場に帰って夕食作り。チャプチェ。夕方になってまた晴れてきた。
結局、前にも後ろにも人を見かけなかった。
正確にはわからないがこの日入渓していたパーティはいなかったのか。(もしくはもっと早く入渓していたか)
おまけ
初めてザイルを持ったためか、しんどそうにしていた大向さんに聞いてみた。「しんどかったですか?」「ヌク沢よりしんどいけど餓鬼岳よりマシ」「水は青かったですか?」「サイパンの方が青いです」
8月3日(金)
2:30起床。
4:00薬師岳往復隊、出発。
8:45薬師岳往復隊、薬師峠に戻ってくる。
10:30前半隊太郎平小屋出発
13:20あと30分の標識
14:10折立
出発間際にバス予約をしようとしたら、当日はもうバスが出発してしまって予約できないと言われた。たぶん大丈夫と言われたのでタクシーも予約しなかった。あとから聞いたけど小屋の人は今まで乗れなかった人はいないって言ってたらしい。
10:30頃後半隊の2人と別れて太郎平小屋を出発。ザックが非常に重い。
天気はいいが特に面白くない道をひたすら下りる。登りと同じく多くの人に話しかけられる。ただ一人若めのおじさんが人数とヘルメットの数が合ってないと気づいてくれる。そうなんですよ。3人なのにメット5個。あと30分の標識から50分もかかり精神的に疲労が倍増した。
折立でバスを待っていたら、富山駅からお客さんを乗せてきたタクシーの運転手さんが帰りの相乗りの登山客を探していて、それにバス料金と同じ値段で乗せてもらう。よくしゃべる人でした。バスよりだいぶ速く(1時間ちょっと?)到着。富山駅で昼食?を食べて解散。
■まとめと感想
*黒部川本流が意外と難しかった。水量そこそこ、そしてなにより冷たい。
*ネット上の記録にはザイルハーネスを持っている人を小馬鹿にする記述が多く見られるが、まぁ、持っていってもいいんじゃないでしょうか。使うかもしれないし。
*巻く時に何回か偵察をしたので、沢経験者が複数いた方が速く進める。小谷田さんが来てくれなかったらあと1-2時間余計にかかっていたような気がする。
*予想通り午後から曇ってきた。稜線上で雷にならなかったのは良かったが、もう少し早い時間に通過したかった。
*初日に折立まで入れるなら入った方が良かった気がする。
*共装は積極的に持ちましょうよ。鍋一つって少ないよ。
おわり
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高天原山行記録
■期日 2012年7月31日-8月8日
■山域 北アルプス
■メンバー 5→2人 L大向(32期) SL小谷田(29期) 宮崎(28期) 平出(31期) 新井(30期)
3日に宮崎・平出・新井下山
■天気 晴
■行動記録
2日以前の分は[raicho 10129]赤木沢山行記録をご覧ください。
8月3日(金)
2:30 起床。
4:00 薬師岳往復隊、出発。
雷鳥の親子遭遇。
6:15 薬師岳山頂
薬師山荘であんみつタイム♥
8:45 薬師岳往復隊、薬師峠に戻ってくる。
10:30 前半隊太郎平小屋出発(さよなら前半隊;_:)
雷鳥の親子が登山道にわらわらいました。
雷鳥の子供がかわいい
あんみつは杏子さんと割り勘。美味しすぎて幸せー♥
前半隊の出発時に太郎平小屋までザック宅配サービスでザックの重さに絶望。
明日からの山行が心配になる。
8月4日(土)
4:30 起床
6:25 薬師峠出発
7:25 薬師小屋
急坂
8:26 急坂登りきり雲ノ平
9:30 祖母岳でティータイム
13:00 高天原山荘着
朝ザックをしょった瞬間軽さに感動。前半隊がたくさんの荷物を持って下山してくれたことに感謝。
雲ノ平までの急坂をコースタイムの約半分で登り切ってしまう。
とばし過ぎてしまった。
雲ノ平からの眺めはもう最高!!!!!!!!!
360度やばいです。
前日登った薬師が立派!
笠ヶ岳が登ってくれと呼んでるよ
赤い屋根の雲ノ平小屋がかわいい
高天原の温泉も最高!!!!!!!
長い山行の途中で温泉に入れる幸せ
そしてそして初の小屋泊!熟睡zzz
8月5日(月)
3:00 起床
4:15 高天原山荘出発
5:00 水晶池(朝靄がかかっていて幻想的)
7:00 岩苔乗越
8:50 水晶岳山頂
11:50 鷲羽岳山頂
鷲羽池
13:40 三俣山荘
水晶岳からの景色のすばらしさ
空が青い!!!!!!
鷲羽岳から三俣山荘の間に鷲羽池へのエアリア点線コースがあります。
ここの帰りの登りが辛いこと
何も考えずに池まで降りたことを後悔
鷲羽池で完全に力を吸い取られた大向と気持い風を感じながら三俣山荘に向かう小谷田さんとのギャップ。
三俣山荘のカフェでティータイム
ケーキは売り切れだったがおかしと飲み物でまったり
今後の行程を話す。
この夜は雷雨。
何度も雷に起こされる。
8月6日(火)
4:00 一度起床
雨が降っているのでニ度寝
雨が止んできたのでこの後の行程を話し合い黒部五郎岳に行くことを決定。
8:00 テン場出発
9:10 黒部五郎小屋
12:20 黒部五郎岳山頂
14:10 黒部五郎小屋着
黒部五郎の名前はゴーロが由来らしい(小谷田さん情報)
本当におっきな岩がごろごろしていて今までにない景色で面白い。
山頂で在京の徳永さんと親にルートを変更したことを連絡。
小屋でフルーツゼリー購入ティータイム
夜ごはんを大向がひっくりかえす。。。
8月7日(水)
3:00 起床
4:20 テン場出発
6:27 三俣蓮華岳
7:45 双六岳
14:00 笠ヶ岳山荘
双六岳で少し晴れたがその他はほとんど曇り。
今までの疲れと目指すところが見えないことが重なり辛い。
夕方近く晴れはじめ山頂へ
雲海のなかから山頂を見せつける山々。
今までとは遠くに見えていた槍と穂高が近くなってその存在感を主張される。
食糧と時間さえあればこのまま穂高まで行ってしまいたくなる。
夕日には雲があるからこその色と美しさがあった。
8月8日(木)
3:30 起床
5:00 笠ヶ岳山頂でご来光
6:00 テン場出発
10:00 道路に出る
11:00 新穂高温泉着
今回の山行初のご来光。
笠きれいな夕日と朝日をありがとう。
長い山行が終わってしまいました;_:
今回の山行では毎日みどころがあってすごく楽しかったです。
薬師にいた雷鳥の親子♥あんみつ♥
雲ノ平360度山♦高天原の温泉♥
水晶での青い空!鷲羽池;:三俣山荘のカフェ♥
黒部五郎の岩!
傘の夕日と朝日♦
また行きたいです><
自分は後半行かないのに計画をたてて下さった宮崎さんありがとうございました。
今回の山行では体力・日程・食糧に余裕があり、北アの山々がすばらしかったために、当初は計画に含まれていなかった黒部五郎岳と笠ヶ岳を含むルートに変更しました。
心配と迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。
山行に行く前に行程を後半組でもっと考えるべきでした。
在京の徳永さん本当にご迷惑おかけし、すいませんでした。そして在京ありがとうございました。
しかし黒部五郎岳と笠ヶ岳は本当にすばらしく行って良かったです。