2014/5/18 両神山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
両神山山行計画書(Ver.2.2)
作成者:松本
■在京責任者 川名
■日程 5/18(日)、前夜泊
■山域 奥秩父
■在京本部設置要請日時 2014/5/18 20:00
■捜索要請日時 2014/5/19 9:00
■メンバー(計4名)
CL松本 SL遠藤 ○小松崎 ○久光
■集合
池袋駅22:20発、西武池袋線急行(飯能行)先頭車両
※途中駅から合流する場合は松本にご一報下さい。松本は所沢から乗る予定です。
■交通
【行き】
5/17(終電)
池袋22:20─(西武池袋線急行・飯能行)─所沢22:44─飯能23:08
飯能23:11─(西武秩父線・西武秩父行)─西武秩父23:55 (772円)
~宿泊~
5/18
西武秩父駅07:00─(西武観光バス)─小鹿野役場07:36
小鹿野役場07:40─(西武観光バス)─坂本08:13 (960円ただし消費増税前)
【帰り】
日向大谷口─17:20(小鹿野町営バス)─三峰口18:12 (400円)
三峰口18:15─(秩父鉄道・羽生行)─御花畑18:35 (440円)
西武秩父19:15─(西武秩父線・飯能行)─飯能20:01
飯能20:12─(西武池袋線急行・池袋行)─池袋21:00 (772円)
(※日向大谷口─15:10(小鹿野町営バス)─三峰口16:02 も可?)
*「秩父漫遊きっぷ」
西武線発駅~西武秩父駅の往復割引乗車券+西武観光バス秩父ゾーン乗り放題券
有効期間:2日
料金:発駅~西武秩父の往復運賃2割引+620円 (例:池袋発着なら1,900円)
※若干安くなりますが…
■宿泊
漫画喫茶・自遊空間(秩父中央店)
【土日祝料金】
6時間パック1,650円
電話0494-21-3344
■行程
坂本~(1:50)~大岩~(1:30)~八丁峠~(0:50)~西岳~(0:50)~東岳~(0:40)~剣ヶ峰~(0:20)~両神神社~(0:35)~清滝小屋~(1:10)~会所~(0:25)~日向大谷
(計8:10)
【注意】
坂本〜八丁峠が悪路です。気を付けましょう。
・登山道不明瞭
・登山道に崩落箇所多数
・100mの雪渓あり
ヤマレコ参照(http://www.yamareco.com/modules/jqm/detail.php?did=442887)
■エスケープルート
八丁峠まで:引き返す
剣ヶ峰まで:八丁峠から上落合橋へ(さらに出合バス停まで2時間)
剣ヶ峰以降:そのまま進む
■地図
2万5千分の1地形図:「両神山」
山と高原地図:『雲取山・両神山』
■共同装備
救急箱:遠藤
ツェルト:久光
■備考
*日没予定時刻(埼玉県さいたま市)
5/18 日の入り 18:42
*雨天時中止:前日19:00までに判断
■遭難対策費
100円/1人
■参考資料
西武観光バスHPhttp://www.seibukankoubus.co.jp/)
小鹿野町営バスHPhttps://www.town.ogano.lg.jp/menyu/basu/top.html)
漫画喫茶・自遊空間(秩父中央店)http://jiqoo.jp/shop/9931663/)
秩父漫遊きっぷhttp://www.seibu-group.co.jp/railways/railway/ticket-info/otoku/chichibu-manyu-kippu.html)
両神山山行記録
作成:松本
■日程:2014/05/18、前夜泊
■山域:奥秩父
■天候:晴れ
■メンバー:CL松本、SL遠藤、小松崎、久光(計4人)
■オーダー:松本─久光─小松崎─遠藤
■総括
トラバース、読図、雪渓、鎖場…10時間に及ぶ山行は、日帰りとは思えないほど充実したものであった。
それと同時に、まだまだ未熟な我々は、或る種の限界を痛感せずにはいられなかった。
新緑の季節、秩父の緑と、八ヶ岳の白銀が見事。
■行程
◇前日(5/17)
客疎らな終電車が秩父の停車場に滑り込んだのは日付の回る五分前であった。いつもならアーケードの観光客で賑う駅前は真っ暗で人ッ子一人いない。青白い街頭を頼りに10分ほどで路地裏の先に今晩の宿、漫画喫茶・自遊空間(秩父中央店)を見つけた。
◇当日(5/18)
06:10 起床。外へ出ると目前に武甲山が我々を迎える。晴天を感謝しつつ大通りを西武秩父駅へ。朝食を取らねばならないが、幾ら歩けど食堂はおろかコンビニすら見当たらない。先輩から「すき屋」があるとは聞いていたが、所謂「鍋の乱」で大量閉店の供犠になっているのではあるまいかと一抹の不安が過る。ところへ赤い看板が姿を現し一安心。西武秩父のバス停には登山客の男一人しかいない。
西武秩父駅07:00─(西武観光バス)─小鹿野役場07:36
小鹿野役場07:40─(西武観光バス)─坂本08:13
バス停横に御手洗あり。ここで登山準備。
08:25 坂本発
曲りくねった道をバイク数台が爆音を轟かせて駆け抜ける。車道を歩くこと10分余で登山口に到着。
08:38 登山口
登山道が荒れている旨注意を促す看板がある。はじめのうちはごく普通の登山道だが、判り難い箇所もある。
小さな分岐に当たり、いずれにも赤テープがある。右は沢の方へやや下っていた為、左ルートをとることにしたが、いつの間にか道が消え、右下を一瞥すると道が…。
さらに行くと、左側斜面の土砂崩れにより登山道が崩落、木々は縦横に倒れ行く手を阻む。崖下へ落ちないように根を摑んで這うように先の道へ進む。今冬襲った半世紀来の大雪の爪痕である。崩落箇所はこの後もしばらく続く。
09:01 山ノ神
基本的には沢を右手に行くのだが、土砂崩れを避けるべく、道(跡)を無視して左岸に渡ることもしばしば。久光がトラバースに挑戦するも、付近の釣り客にやめるよう言われ断念。松本は飛び石で失敗りドボンとやらかしてしまう。沢を幾度か渡る。
10:05 大岩着・休憩
追い越した老夫婦も到着。中津川にある(日窒の)秩父鉱山集落が栄えていたころ、住民たちは生活の必要上、この坂本ルートを通り納宮まで(そこから小鹿野へバス)出かけたという。
10:20 大岩発
道脇に倒れる木柱は嘗ての電信柱らしい(老夫婦談)。成程その様にも見える。
八丁峠に至る前、目前には大きな雪渓が広がっていた。倒木や枯葉でお世辞にも銀世界とはいえないが、大きさ100m、厚さ50cm~1m弱の馬鹿に出来ないものである。
ここで赤テープを見失ってしまった。岸壁を右手に雪渓を蹴散らしながら行くと右側に谷が見える。現在地について意見が分かれ、谷を上がるか、この儘雪渓を登るか議論になるも、遠藤君の偵察で谷方面は不可能と判明。そこへ再び老夫婦が左後ろに見え、そちらに道があると教えてくれた。よく見るとテープがある。雪渓を登る前に対岸へ渡るべきであったと反省。
11:45 八丁隧道登山口方面分岐
九十九折れの坂が堪える。
11:54 八丁峠着・昼食
12:15 八丁峠発
途中、リフトの残骸(鉄支柱、滑車)を発見。日窒鉱山に繋がっていたのだろうか。
鎖場がはじまる。後ろを振り返ると、白いヴェールを纏った八ヶ岳や西上州の山々が一望できる。
13:08 行蔵峠
両神山方面から来た登山客に「日向大谷まで行く」と言うと、「ヘッドランプ持ってるか」と尋ねられた。まさかそんなに遅くなるまいと高を括っていたが…。我々の恰好が余程覚束なかったのだろうか。
13:22 西岳着・休憩
13:30 西岳発
「八丁尾根」の醍醐味はここにある。西岳~東岳は鎖場の連続である。大半は鎖を摑まなくても三点支持で何とか上り下りできるが、鎖なしでは困難なものもあった(特に下り)。
14:43 東岳着・休憩
東側の景色が宜い。蒼天と若緑のコントラストがえも言われぬ趣。
14:48 東岳発
15:26 剣ヶ峰着
休憩、記念撮影。山頂はかなり狭い。展望は開けぬではないが、格別という訳でもない。頭の取れた石像がおわす。この時点で、17:20のバスには到底間に合わないと悟る。
15:52 剣ヶ峰発
梵天尾根、白井差方面の分岐があるが、清滝方面に赤テープがついているから難しくない。
16:16 両神神社。
歩いていると、プロペラの音が次第に大きくなってゆく。赤いヘリコプターはロープを垂らしたと思うと、救助隊が谷へ下りてゆくではないか。何事かあったナと気を引き締めつつ清滝小屋へ急ぐ。
16:45 七滝沢方面分岐
16:53 清滝小屋着・休憩(トイレ有)
登山客数名が携帯で写真を撮っている。例のヘリはしばらく小屋上空にとどまり、やがて遭難者を引上げて飛び去った。どうやら、山道で転倒し骨折し身動きが取れなくなったらしい。
ここで、下山予定時刻を随分超えていた為、川名にメンバー無事の旨連絡しようと試みたが、携帯が繫がらず断念。電波が入るところまで急ぐことに。
17:01 清滝小屋発
土が乾燥しており非常に滑りやすい。
17:48 休憩
川名からメールを受信。無事の旨電話連絡。
17:55 出発
18:00 会所
前方には大人数で山を下る団体。この時間に下山するとはどんなツアーだろうか(自戒の念も込めて)。
18:24 日向大谷着
■反省・備考
(1)下山の遅れ
坂本~八丁峠は道が崩落し雪渓で迷ったにも拘わらずコースタイム通りであった。しかし、馴れていない所為か鎖場で予想以上に時間を取られた。全員が岩場を登り終ったあとで先へ進む為、待機時間が余計にかかった。向側からの登山客を待つことも屡あった。計画時には余計に1時間みておいたが足りなかった。休憩時間を稍長くとったことも一因。
(2)在京本部設置要請時刻
長時間山行の為、下山が遅くなることは容易に想像できたにも拘わらず、在京本部設置要請時刻を早目に設定したのは浅はかだった。
(3)下山後のバス
計画時には日向大谷17:20発(三峰口行)のバスしか掲載していなかったが、終バス(19:20)でも帰宅可能。
日向大谷口19:20─小鹿野町営バス─小鹿野役場20:09
小鹿野役場20:28─西武観光バス─西武秩父21:05
事前に調べてくれた久光に改めて謝意を表したい。
(4)パーティ人数
特に鎖場ではエアリアのコースタイム通りには歩けない為、4~5人が適当と思われる。
(5)秩父漫遊きっぷ
今回のルートでは500円~1,000円くらい“お得”であった。秩父方面の山行にはおススメのきっぷです。