2014/6/14 上州武尊山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
上州武尊山山行計画書Ver.2.1
作成者:松本
■在京責任者
八川
■日程 6/14(土)前夜泊
■山域 武尊山
■在京本部設置要請日時 2014/06/14 21:00
■捜索要請日時 2014/06/15 10:00
■メンバー(計7名)
CL松本 SL遠藤 ○小磯 ○小松崎 ○平松 ○位髙 ○加藤(み)
■集合(6/13)
新宿20:54発 湘南新宿ライン(籠原行)先頭車両
■交通
【行き】
◇前日
(終電)
新宿20:54─(湘南新宿ライン・籠原行)─籠原22:18
籠原22:22─(高崎線・高崎行)─高崎22:58
高崎23:03─(上越線・水上行)─沼田23:49
~駅寝~
◇当日(05:00発を予定)
沼田駅からタクシー(川場野営場まで、7,000円くらい)
【帰り】
・武尊神社から水上駅までタクシー
・武尊橋まで歩き、バスで水上駅まで(徒歩1:20)
武尊橋15:50/ 16:52/ 17:56/ 18:51─水上駅16:21/ 17:23 / 18:27 / 19:17(890円)
(上り休日ダイヤ)
水上15:53/16:45/17:41/18:37/20:08/21:10
■行程
川場野営場~(0:30)~分岐~(2:00)~スキー場分岐~(0:30)~前武尊~(1:30)~中ノ岳~(0:35)~武尊山~(1:10)~剣ヶ峰山~(1:50)~分岐~(0:10)~林道終点~(0:30)~武尊神社
(計8:45)
■エスケープルート
武尊山まで:引き返す
武尊山から:そのまま進む
■地図
2万5千分の1地形図:「鎌田」「藤原湖」
山と高原地図:『谷川岳・苗場山・武尊山』
■備考
*日没予定時刻(群馬県前橋市)
6/14 日の出 04:25
日の入り 19:03
雨天時中止:木曜日夜までに判断
■遭難対策費
100円/1人
上州武尊山山行記録
作成:松本
■日程:2014/06/14、前夜泊
■山域:武尊山
■天候:晴れ時々曇り
■メンバー:CL松本、SL遠藤、小磯、小松崎、平松、加藤み(計6人)
■オーダー
(川場~前武尊)小松崎─小磯─松本─加藤─遠藤─平松
(前武尊~武尊神社)平松を先頭に他は適宜交代
■総括
武尊は山のまほろば
梅雨の季節、晴天はこの上なき僥倖であった。アプローチの悪さゆえに通常なら困難であろう武尊の縦走が叶い嬉しい限りである。
■行程
◇前日(6/13)
沼田駅23:49着
嫌な予感がしていた。数年前に駅舎が改築されたというのである。案の定、駅舎からは早々閉め出されてしまった。途方に暮れたが、改札外を左に出ると、やや広く奥まった空間を見つけた。屋根の下であるから風雨はしのげよう。
自販機前に男が一人、何を待つでもなくウロウロしている。貨物列車が一時間毎にガタゴトと駆けてゆく。良くも悪くも「駅寝」の醍醐味である。
◇当日(6/14)
04:30 起床
だんだんと白んでゆく空に、古城の山際からたなびく紫の雲。昨夜の男は電話ボックスの中に立っていた。
05:00 沼田駅発
予約していた大型タクシーに乗車。旭小屋から野営場駐車場までの林道は悪路で、ただでさえ寝不足の我々に車酔いが追い打ちをかける。
05:40 川場谷野営場着
朝食、準備運動。既に5、6台の乗用車があり、続々とやってくる。大抵の登山客は、車で寝ているようだ。
避難小屋に這入ってトイレを拝借。ベッドには毛布が備えられている。登山届をノートに記入。ダイヤル式の古びた電話が打っ遣ってあるが、電気が通じていない。
06:10 川場野営場発
さて川場野営場は一体どこにあったのだろうか。
06:38 不動山分岐
急登というわけでもないが、しばらく上りが続くため、急ぐと予想以上に疲れる。はるかに見ゆるは富士の山か。
07:05 尾根手前で休憩(07:15発)
07:30 尾根に這い上がる
07:52 スキー場分岐着、休憩
08:02 スキー場分岐着
08:50 前武尊着(休憩)
日本武尊がおわす。
09:04 前武尊発
目の前に川場剣ヶ峰の断崖が迫る。あわよくば攀じ登ってやろうと息巻いたが、登山道が見当たらない。仕方なく巻き道を行く。どうやら登山道を閉鎖したらしい。
その先、岩場を避けて下るか、岩場を登ってゆくか、道が二手に分かれる。鎖場を登った上からは、沖武尊はじめ上州の山々を一望できる。狭いうえに風が強いため一寸怖かったものの、素晴らしい眺望に苦労が報われた。
岩場はそれほど困難でもないが、油断すると滑落するから注意が必要である。
10:15 家の串山着
10:30 家の串山発
10:52 中ノ岳
大きな雪渓が眼前に広がる。軽アイゼンを装着するまでもないが、上りはきつい。これまで幾らか雪渓を渡ってきたが、ここが最大の魅せ場だろう。
山頂手前で再び日本武尊のご尊顔を拝す。
11:20 武尊山着
雲が行ってしまうと、若緑の山々が迎えてくれる。水上市街地まで見えるが、谷川岳までは曇って見えない。東に見えるお椀を伏せた様な山は皇海山である。尾瀬・至仏山も見えるはずだが、こちらも残念ながら駄目だった。
さすがに疲労困憊、昼寝をすることに。出発前に記念撮影。
12:08 武尊山発
13:00 剣ヶ峰着
眺望良好。奈良俣ダムも見える。
13:15 剣ヶ峰発
先日の大雨か雪解け水か、泥濘んだ道を行く。平松さんもみなみさんも容赦なくさっさと行ってしまうから、ついて行くのが大変である。泥だらけになった小磯さんには、「この山にはもう二度と来ることはないだろう」と言われてしまった。
14:15 武尊沢を渡り休憩(14:30発)
大きな沢である。岩をピョンピョン跳んでいく。
14:55 手小屋沢避難小屋方面分岐
15:05 林道終点
15:26 武尊神社
神社の脇には半ば土に埋もれた蛇口がある。泥塗れの手や靴を洗うのによい。
谷を下りて行った先の「裏見の滝」は一見の価値あり。滝を裏側から眺めるのは危険であるから断念。
■反省・備考
(1) 湘南新宿ライン運休に伴う経路変更
乗車予定の湘南新宿ラインの運休を知ったのが集合の直前であったため、急ぎ集合場所を大宮駅に変更した。この時点で、当日中に在来線で沼田駅に到着することは不可能であった。代替案として、
①大宮~高崎で新幹線を利用し沼田へ(自由席1,840円)
②高崎で漫画喫茶に泊り、翌朝始発で沼田へ(漫喫2,000円)
を挙げたが、翌日の行程に支障の出ない①が合理的かつ現実的である。
参加予定であった位髙さんには、東京から新幹線に乗るよう連絡したが、東京駅での乗換時間が足りず、残念ながら参加できなくなってしまった。改めてお詫び申し上げる。
今後、湘南新宿ラインを使う場合は運転状況に殊に注意する。
(2) 体調不良者の続出について
ただでさえ駅寝という悪条件の中、睡眠時間を4時間半しか取らなかったことが最大の原因であろう。多忙なメンバーゆえに、また行き難い所ゆえに、ある程度の強行は止むを得なかったとはいえ、山行中にはもう少し方々に配慮すべきであったと反省している。
休日2日間あれば、前日早く出発して、川場キャンプ場で泊まるのが良い。
(3) 関越交通タクシー
沼田駅~川場野営場:10,440円
事前に予約したときには7,000円と言われたが、道路状況も悪くなかったので、やはり1万円はかかると見た方がよい。早朝5時までは深夜料金が加算される。
(4) その他
マダニはどこにでもいるので何らかの対策を取りたいところである。