2014/7/29 玄倉川中流

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
玄倉川中流遡行計画書 ver.1.0 作成者 川名
 
■日程
7/29(火)
 
■山域 西丹沢
 
■在京責任者 佐々木
 
■在京本部設置要請日時
7/29 21:00
 
■捜索要請日時
7/30 9:00
 
■メンバー
川名
 
■交通
行き
磯子駅06:09-06:25大船駅06:30-07:04国府津07:07-07:37谷峨07:41-玄倉バス停\1140+430
 
帰り
玄倉バス停14:26/15:06/16:06/17:31/19:24(最終)-17分-谷峨駅
谷峨駅15:10/15:54/16:42/17:27/17:59/20:18-磯子駅16:45/17:38/18:14/18:49/19:36/21:51
 
■行程(6:05)
玄倉バス停-1:20-女郎小屋沢出合(入渓)-0:45-青崩隧道-1:30-玄倉ダム-1:00-青崩隧道(沢下降)-1:30-玄倉バス停
 
■エスケープルート
左岸の玄倉林道に上がる。玄倉ダムに14:00までに着かなかったら沢下降はせず林道を使って下山。
 
■地図
2.5万分の1 「中川」
エアリア 「丹沢」
 
■備考
日の出: 横浜7/29 4:47
日の入: 横浜7/29 18:48

玄倉川中流遡行記録 文責:川名

■日程・天候 2014年7月29日(火) 快晴
■山域 西丹沢 玄倉川水系 玄倉川
■メンバー CL川名 単独
■行程
玄倉バス停8:14 - 8:47車止めゲート - 9:15女郎小屋沢出合 - 9:37二段堰堤 - 9:50女郎小屋沢出合 - 10:07青崩隧道 - 10:45モチコシ沢出合10:50 - 11:38アッチ沢出合11:54 - 12:28モチコシ沢出合12:50青崩隧道 - 14:00玄倉バス停

 梅雨明け十日の快晴、しかも暑いという予報であれば、これは沢に行くしかないだろうと決意。しかし、試験明けでろくに計画を練る時間もなく、しかもメンバーを集める時間もないという状況なので、単独行で行ける簡単な沢を探す。この玄倉川中流は泳げる釜がたくさんあり、しかも滝が皆無と言ってよいので、単独行には最適だ。
 初の単独行に緊張しながらも、玄倉バス停を出発。まずは玄倉林道を1時間以上歩かねばならない。日差しが痛いくらいに差しているが、これだけの快晴で臨む泳ぎ沢だと思えばテンションも上がるというもの。玄倉川中流で一番きれいなところは青崩隧道から降りて地図上で逆U字型に玄倉ダムまで続くところらしいが、その前にも楽しめるところがあるそうなので、女郎小屋沢出合に降りる。看板の立っている所から踏み跡を探し、これに沿って降りていけば難なく河原に降りることが出来る。初めは水量も少なくパッとしないところだが、二段堰堤手前には綺麗な釜がある。そういえば小川谷もこんな感じの水質・岩質だったなあ。しかしながら、この区間ではこの箇所ぐらいしか楽しめる場所がなく、さっさと先に進みたいところだ。ただ、二段堰堤を越えるのは難しく、玄倉川から林道まではかなりの高低差がある上にゴルジュ状になっていて復帰は難しい。仕方なく女郎小屋沢出合まで戻ってから先ほどの踏み跡から林道に復帰する。
 再び林道を歩き、青崩隧道に至る。下降点に迷ったが、旧青崩隧道の奥の方には、岩にペンキで矢印が示されているので、それに従って入渓。なお、ここには仏岩と言われる岩があるが、草が茂っている上にだいぶ崩れているので、あまり一枚岩として美しいものではない。さて、ここから先が玄倉川中流の一番楽しいところであり、水流に磨かれた独特の形状を持つ白い花崗岩と、西丹沢らしい清流が流れている。また、河幅は広いものの両岸は切り立ったゴルジュ状になっており、かつて丹沢黒部と呼ばれていたのも納得の風景である。随所に泳げる釜が出てきて、その度に泳ぐ。暑さも相まってたまらなく気持ちがいい。濡れたくなければ釜を巻くこともできるが、おそらく泳いでいく方が速く楽に通過できるだろう。モチコシ沢出合はゴルジュになっていて、狭い出合を奥に入って行くと見事な大滝が現れる。困難もなくこのような大滝が見られるというのもこのコースの美点であろう。モチコシ沢出合の直後にも、水量は少ないが滝として入ってくる枝沢があり、こちらも落差はかなりのものである。
 この先にも大釜や淵が出てきて、テンションが上がりまくり。全ての釜で存分に泳いで楽しむが、最後の淵を泳ぎ、あえてオーバーハングを越えて行こうとした時に、まさかの足が攣る。なんとか淵の手前に戻って来たが、足が着かないところなので溺れるかと焦った。しばらく休むとマシになったが、準備運動もせずに冷たい水の中を泳いだりするべきではなかった。この淵を超えるとすぐにアッチ沢出合に着き、しばらく休憩。この先は玄倉ダムがあって進めないので、ここで遡行は終了となる。スタコラと進めば1時間程度で終わる行程なので、やはり物足りない感はある。
 あとは玄倉バス停に戻るのみ。先ほど足を攣ったことを考えると、ここは大人しく林道に登って戻るのが良いのだろうが、無理をしない範囲で沢下降をして楽しむことにする。下りでは釜にダイブしてから泳ぐということもできる。これがなかなか楽しかったので、遡行・下降セットにして正解だった。行きには気が付かなかったが、巻きが難しいところにはトラロープも設置してあった。下りはトラブルなく進むことが出来、先の踏み跡を辿って青崩隧道に復帰し、後は1時間玄倉林道をトコトコ歩いてバス停に戻った。

■総評
・ちゃんと準備運動はしましょう。
・玄倉ダムの放水前は放送が流れるらしいが、ゴルジュ状ですぐに林道に復帰するのは難しいので、事前に放水予定を聞いておいたほうがいいかもしれない。
・滝がないところでも単独行はやはり危険なところはある。足が攣って溺れて遭難なんてカッコ悪すぎる。
・沢自体はとても綺麗だが、泳げない人が行ってもあまり楽しめないかもしれない。「沢登り」というよりは「沢遊び」の範疇に入ると思う。ロープ・ハーネス・スリング・カラビナは一応持って行ったが、林道からの下降を間違えずに、泳げないメンバーを引っ張る必要がなければ要らないだろう。
・紅葉の時期には景観が非常に美しいそうだ。その時期だと泳ぎは出来ないが、そのような楽しみ方も出来る。