2014/8/17-19 鹿島槍ヶ岳・五竜岳

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
鹿島槍・五竜岳縦走計画書ver.3.1(8/14版)
作成者:遠藤
■日程 8/17-19(日~火)
*山中2泊3日,前夜(8/16)発
*予備日 8/20(木)
■山域 北アルプス
■在京責任者 福田
■在京本部設置要請日時 2014/8/20 18:00
■捜索要請日時 2014/8/21 10:00
■メンバー(計4名)
CL遠藤 SL木下(亮)・加藤み・木下(清)
■集合(8/16です!)
JR立川駅16:08発中央線/中央本線・松本行 先頭車両
*青春18きっぷはCLが用意します。
*途中乗車の場合は連絡をお願いします。
■交通
(行き)
JR中央線青梅特快・青梅行
 新宿駅(15:43)→立川駅(16:06)
JR中央線/中央本線・松本行
 立川駅(16:08)→松本(20:00)
JR大糸線・信濃大町行
 松本駅(20:15)→信濃大町駅(21:10)
JR大糸線・南大谷行
 信濃大町駅(22:05)→神城駅(22:34)
 2370円
(帰り)
アルピコ交通バス・扇沢線
 扇沢駅(10:00/11:30/12:30/13:30/14:08/14:30/15:00)→信濃大町駅(所要時間35分)
 1360円
JR大糸線・松本行
 信濃大町駅(10:50)→松本駅(11:48)
JR中央本線・小淵沢行
 松本駅(12:42)→小淵沢駅(14:00)
JR中央本線・高尾行
 小淵沢駅(14:07)→高尾駅(16:31)
JR中央線中央特快・東京行
 高尾駅(16:34)→新宿駅(17:21)
  or
JR大糸線・松本行
 信濃大町駅(12:37/13:14)→松本駅(13:37/14:20)
JR中央本線・塩山行
 松本駅(14:26)→甲府駅(16:22)
JR中央本線/中央線・立川行
 甲府駅(16:46)→立川駅(18:58)
JR中央線快速・東京行
 高尾駅(19:01)→新宿駅(19:40)
 2370円
※最終
扇沢駅(17:00)→新宿駅(00:00)
■行程
0日目:神城駅で駅寝の予定
1日目:
神城駅~(0:30)~とおみ駅~(テレキャビン・0:10)~アルプスだいら駅~(0:20)~地蔵ノ頭~(1:30)~小遠見山~(1:50)~大遠見山~(2:00)~五竜山荘
(計6:20)
*テレキャビン:7:30始発,950円
2日目:
五竜山荘~(1:00)~五竜岳~(2:30)~口ノ沢のコル~(1:30)~キレット小屋~(2:30)~鹿島槍ヶ岳・北峰~(0:25)~鹿島槍ヶ岳・南峰~(0:40)~布引山~(0:50)~冷池山荘
(計9:25)
*キレット小屋通過が11:00過ぎの場合,キレット小屋に素泊まり
3日目:
冷池山荘~(0:10)~冷乗越~(1:30)~爺ヶ岳~(0:40)~種池山荘~(3:00)~扇沢
(計5:20)
■エスケープルート
キレット小屋まで:来た道を引き返す
キレット小屋から爺ヶ岳まで:赤岩尾根へ
爺ヶ岳から:そのまま進む
■地図
2.5万分の1 「神城」「十字峡」「黒部湖」
エアリア 「35鹿島槍・五竜岳」
■共同装備
赤ダン(No.2)本体:遠藤
赤ダン(No.2)ポール・ペグ:遠藤→木下(清)
鍋(銀):遠藤→加藤
ヘッド×2:木下(清)→木下(亮)
カート×4:遠藤→木下(清)
おたま・しゃもじ・包丁:遠藤→加藤
救急箱(苺):遠藤→木下(亮)
■食当
     朝     夕
0日目 **   各自
1日目 各自   遠藤
2日目 木下(清)木下(亮)
3日目 加藤   **
昼食・予備食:各自
■個人装備
□ザック □ザックカバー □シュラフ □マット □登山靴 □替え靴紐 □ヘッドランプ □予備電池 □雨具 □スパッツ □防寒具 □帽子
□水(飲料水・3L以上) □昼食 □非常食 □行動食 □予備食(3食分) □ゴミ袋 □コッヘル □武器 □軍手 □新聞紙
□トイレットペーパー □地図 □コンパス □筆記用具 □計画書 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証 □保険証 □現金
□ライター □常備薬 □日焼け止め □着替え □ヘルメット □サングラス
■遭難対策費
400円×4人
計1600円
■備考
日の出(鹿島槍ヶ岳 8/17-19)5:00頃
日の入(鹿島槍ヶ岳 8/17-19)18:45頃
NHKラジオ第一(白馬)1026kHz
五竜山荘 0261-72-2002(テン場代1人700円,水代1L100円)
冷池山荘 080-1379-4041(テン場代1人600円,水代1L150円)
キレット小屋 0261-72-2002(素泊まり6600円,水代1L200円)
アルピコ交通 白馬営業所 0261-72-3155
大町警察署 0261-22-0110
アルプス第一交通株式会社(タクシー) 0261-22-2121

鹿島槍(・五竜岳)縦走記録
作成者:遠藤
■日程 2014/8/17-19(日~火)
■山域 北アルプス
■天候 1日目:雨 2日目:晴 3日目:晴
■メンバー(計4人,敬称略)・オーダー
1日目:CL遠藤 加藤 木下(清) SL木下(亮)
2日目:SL木下(亮) 加藤 木下(清) CL遠藤 → 木下(清) 加藤 SL木下(亮) CL遠藤
3日目:SL木下(亮) 加藤 木下(清) CL遠藤
■山行記録
□0日目
遠藤,清晶君,亮平君は神城駅まで青春18きっぷの旅を行う。安いけど長い……。
みなみさんは実家から神城駅へ。電車の遅延で苦労したそう。
どうにか全員神城駅に到着し,駅寝。暗い駅舎内で雨風もしのげた。駅寝場所として最適。


□1日目
6時起き。雨が降っていたため,天気予報とにらめっこしながら今後の対応を検討。
今日は下界で停滞し,明日,明後日で五竜岳に登ろうという案も出たが,神城では何もできないので,ひとまず信濃大町駅へ向かおうということに。
信濃大町駅で再度検討し,(遠藤の独断で)扇沢→鹿島槍→扇沢というプランでいこうと決定。メンバーは明らかに気乗りしていない。そりゃあそうだよな……。
雨の中扇沢へ。信濃大町駅から扇沢へ向かうのは我々だけであったが,途中から多くの人が乗ってきた。黒部ダムへ向かうらしい。
扇沢で雨具やザックカバーを準備した。たまに雷鳴が聞こえるが,樹林帯歩きであるからどうにかなるであろうと判断し,出発。

8:56 扇沢
周囲の人は黒部ダムへ向かう中,種池山荘を目指す。
9:10-9:20 登山口へ
登山届を提出。大町地区の警察の方によると,槍ヶ岳までが管轄なのだそう。少し広すぎやしないか。
10:07-10:12 八ッ見ベンチ
体が冷えないように短時間の休憩。
10:38 ケルン
ほぼコースタイム通りのペース。ここから小屋が見えるらしいのだが,ガスで見えない。
10:59 駅見峠
扇沢駅が見える。だから駅見峠。
11:03-11:12 一本
12:05-12:14 一本
途中,落石の危険があるガレ場が2箇所ある。落ち着いて静かに歩けば問題ない。
13:05 種池山荘
やっとの思いで種池山荘に到着。

山荘はテレビや有料の携帯充電器を完備。炊事場を使うこともできる。南に比べて北アルプスは山小屋が登山者に対して手厚いサービスを提供してくれるように思う。一方,南アルプスは「昔ながらの山小屋」のイメージそのままの山小屋も少なくない。
テン場は稜線上とはいえ,木々に囲まれ,風にさらされるということはなかった。水没しないような場所にテントを張った。我々の他には1張しかテントは張られていなかった。

食当までしりとりをしたりラジオを聞いたりしてゆったり過ごす。
テレビの天気予報によると,明日の午前中はどうにか天気がもつようなので,鹿島槍を目指すことに。
夕飯は遠藤の豚の角煮丼。白峰三山の残り。
20:00前には就寝。


□2日目
2:00あたりから雨が降った。テントが濡れて重くなるだろ!
2:30起床。時間がかかるかと思い,早めに起きた。
朝食は清晶君の乳麺。短時間でできて朝食向き。
素早くテントを撤収し,水を購入した後,爺ヶ岳へ向けて出発。
山に慣れている人たちが多いと,朝の行動が速くて良い。

4:35 種池山荘
少しだけヘッデン行動。ただ,稜線上なのですぐに明るくなった。
風が強いということもなく,非常に歩きやすい。最初はゆっくりとスタート。
5:17 爺ヶ岳(南峰)
5:40-5:53 爺ヶ岳(中峰)
冷池山荘が見えた。
山頂はやや寒い。
途中,ライチョウが飛び立つのを見る。やっぱりいるなと確信。
6:40 冷乗越
6:50-7:15 冷池山荘
ここでザックから不要な荷物をデポして行動。山荘が荷物置き場を提供してくれた。
清晶君は足の痛みを訴え,山荘で休憩させてもらうことに。
ここからは3人で行動。
8:00-8:17 布引山
立山がよく見えた。雪が残っていた。
やはり圧巻なのは剣岳。遠くからでもわかる。
8:55-9:13 鹿島槍ヶ岳(南峰)
良いお天気だったが,あっという間にガスがかかってしまった。
ここからはカラ身で行動。
9:46-10:00 鹿島槍ヶ岳(北峰)
途中,大学のワンゲルらしき人たちと遭遇。大きな荷物を持って大変そうである。キレット小屋から来たのであろう。
岩場に慣れていれば南峰と北峰の間は問題なく行動できるはず。
10:27-10:50 鹿島槍ヶ岳(南峰)
再び南峰へ。
11:26 布引山直下
途中ライチョウの親子に会った。結構逃げないもんだ。かわいらしい。ただ,あのカエルみたいな低い鳴き声はどうにかならないものか。
布引山は巻いた。
11:41-11:54 一本
12:11-12:45 冷池山荘
清晶君と合流。天気ももちそうであったので,皆で相談して種池山荘まで戻ることに。
おいしそうなビールの誘惑を断ち切り,重たいザックを背負って種池まで。
12:56 冷乗越
急な登りを重いザックを背負って歩くのは結構きつい。
爺ヶ岳がかなり大きく見えた。
13:38-13:50 一本
14:47 種池山荘

連泊ということでテン場代200円引き。
山小屋ってそんなシステムあったんだ。

テン場は昨日よりかなりにぎわっていた。
ワンゲルの人たちもいて,下界から補給された物資に喜んでいた。
我々は,蚊などの小さな虫と格闘しつつ,夕食の準備。
夕飯は亮平君の丼物(親子丼・麻婆丼・中華丼・牛丼)。米も美味しく炊けていた。
その後はラジオを聞きながら横になった。
そのままズルズルと就寝。19:00ぐらいには寝ていた。
稲光と雨。またテントが重い……。


□3日目
3:00起床。昨日の様子からすると,3・5で十分だろうと判断。
朝食はみなみさんのα米シリーズ。少し高いが,さほど時間はかからないし,味もよい。
今日も手早く撤収できてよい。
水を買って,下りの3時間スタート。

5:00 種池山荘
遠くに富士が見えた。
5:24 アザミ沢
5:27-5:36 一本
遠藤が腹痛を起こした。ご迷惑をおかけしました。すみません。
6:23 駅見峠
6:34-6:47 ケルン
7:03 八ッ見ベンチ
ここらへんは体調不良で記録が残っていない。
多くの登山者の方とすれ違った。やはり山の人の朝は早い。
7:30 舗装道へ
やっと着いた。7:55発のバスに頑張って乗ろう。
7:47 扇沢

メンバーの賛同を得て,大町温泉郷の薬師の湯へ。そんなに人も多くなく,ゆったりできた。
その後,暑い暑い下界へ。白峰三山へ行った際,農鳥親父が「甲府は35℃だと。ざまあみろ!!」と言っていたことを思い出し,ちょっと辛くなった。松本も絶対暑いよな。
松本駅で途中下車し,そばを食べた。みなみさんはそのまま松本駅に戻り,実家へ。遠藤,清晶君,亮平君は電車の発車時刻まで松本を散歩(もちろんザックは松本駅にデポ)。
そして行きと同じように青春18きっぷの旅へ。特急を使いたい……。


■総括
またもや天候に左右された山行であった。2,3泊の合宿で全く雨に降られないということは珍しいとは思うが,逆に,こうも毎回行動中に雨に降られるというのも珍しい。しかし,多少の体調不良があったとはいえ,無事に合宿を終えられたのはよかったと思う。晴れの日の稜線歩きやライチョウが見られたことはよい思い出になるであろう。
■反省・備考
・悪天時の山行実施判断は難しい。18日の天気も優れない予報であったので,キレットを避ける形での鹿島槍登頂の計画に変更した。結果的には18日は好天が続いたが,17日の悪天行動後,18日にキレットを通過するのは難しいものがあったように思う。
・今回はメンバーの力量やコースの状況(悪場・沢の有無,稜線上か否か)などを考慮して計画を変更し,決行した。しかし,雨の中出発するのはメンバーの士気が下がる。割と強引に決行したのは反省している。申し訳ない。
・こちらとしては,夏合宿を潰しており,また合宿を潰すのもどうかという思いがあった。また,ライチョウを見たいという気持ちもあった。このような雑念が理性的な判断を妨げる。
■コメント
個人的な話で恐縮だが,純粋に楽しかった。山にある程度親しんでいる仲間と少人数で山歩きをする。テントで生活する。「ツーカー」(ちょっと言葉が古いかな?)の雰囲気さえも感じられるよい合宿であった。高校の頃は,今の雷鳥とは対照的に,メンバーが5人しかおらず少なかったこともあって,常に小規模合宿であった。それにCLが慣れているからか,何だか懐かしい感じもあった。メンバーの方々がどう思われているかはわからないが,何か一つでもよかったと思えることがあれば幸いである。