2014/9/24-28 台湾・玉山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
台湾 玉山登山計画書ver.1.0(9/21版)
作成者:小磯
■日程 9/24-28(水~日)
*山中1泊2日
■山域 台湾 中央 玉山山脈
■在京責任者 小山
■在京本部設置要請日時 2014/9/27 10:00
※おそらく台北に着いてからでないと在京に連絡できないことが予想されるため遅めに設定しました。
■捜索要請日時 2014/9/28 10:00
■メンバー 5人
CL小磯 SL久光・小松崎・位髙・寺垣
■集合 9/24(水) 6:00 第2ターミナル3F F カウンター 集合
■交通
行き
9/24(水) Vanilla Air 101 便
7:55 成田発 10:35台北着
帰り
9/28(日)Vanilla Air 102 便
11:05台北発 15:25成田着
■行程
※登山中は中華民国山岳協会のガイド同伴
9/24(一日目) 日本---台北空港(ガイドと合流)—(新幹線・チャーターバスで移動)—阿里山(玉山の麓) 泊
9/25(二日目) 阿里山----塔塔加登山口----排雲山莊 泊
9/26(三日目) 排雲山莊---玉山頂----排雲山莊----塔塔加登山口----阿里山—(チャーターバス・新幹線で移動)--台北(帝后大飯店) 泊
9/27(四日目) 台北観光
9/28(五日目) 台北—日本
■地図
深畑さんから頂いたもの・中華民国山岳協会から提供されたもの
■共同装備 なし
■個人装備
□ザック(70-80L推奨) □ザックカバー □パスポート(□パスポートのコピー □証明写真3.5×4.5㎝ )□航空券 □クレジットカード □海外保険控え □カメラ □洗面具 □サブザック □登山靴 □替え靴紐 □ヘッドランプ □予備電池 □雨具 □スパッツ □防寒具 □帽子 □水(飲料水・2L) □非常食 □行動食 □ゴミ袋 □コッヘル □軍手 □新聞紙 □トイレットペーパー □筆記用具 □計画書 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証 □保険証 □現金 □常備薬 □日焼け止め □着替え
(□サングラス □アイマスク □耳栓□軽アイゼン)
※ライター、酸素ボンベ、五徳は空港で没収される可能性有
■備考
玉山溫度 排雲山莊 天氣 7~13℃ 高度 3402M
阿里山閣大飯店
(http://www.agh.com.tw/japan/all01.htm)
帝后大飯店
(http://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g293913-d505582-Reviews-Empress_Hotel-Taipei.html)
中華民国山岳協会
(http://www.mountaineering.org.tw/mountaineering-j/modules/newbb/)
山行記録
(http://www.geocities.jp/fdpcr003/W09ta1.html)
(http://www.geocities.jp/houshizaki/gyokusan-taiwan.htm)
台湾 玉山山行記録 作成者:小磯
■日程 2014/09/25-2014/09/26(旅程は2014/09/24-2014/09/28)
■山域 台湾 玉山国立公園
■天候 09/25 曇り時々晴れ
09/26 雨のち晴れ
■メンバー
CL 小磯 SL 久光 小松崎 位高 寺垣 (中華民国山岳協会 林さん) 計6人
オーダー
登り: 林さん—寺垣—位高—小松崎—小磯—久光
下り: 林さん—寺垣—小松崎—小磯—位高—久光
■記録
〈アプローチ〉
09/24
6:00 成田空港集合。 小磯以外の4人は前日空港泊。ベンチ3,4席分に寝たらしい。
12:00(以下現地時間) 桃園空港にて山岳協会の林さんと合流。阿里山へ出発
16:30 阿里山閣大飯店到着。ホテル内にwifi・アメニティ・無料の給水機あり。
09/25
07:30 ホテル出発。不要な荷物はフロントに預けられるとのこと。
08:20 塔塔加警察小隊到着 入山手続き
08:40 塔塔加鞍部(登山口) 到着
〈山行記録〉
08:42 出発
09:31 孟禄亭到着。登山口から1.7km。10分休憩。近くにトイレあり。
道はほぼトラバース。途中ですれ違ったグループの一人が滑落しそうになるの
を目撃。悪路ではないが踏み外すと急斜面なので危険。
10:05 前峰登山口通過
10:15 10分ほど休憩
11:10 白木林休憩亭到着。40分間休憩。林さんから支給されたお弁当(おにぎり・お
いなりさん・バナナ・ゆで卵)を食べる。林さんに温かい高山茶をもらう。周囲はガ
スって景色不鮮明。近くにトイレあり。
12:35 大峭壁到着。13分休憩。昔海底にあった地層が褶曲し地表に出た一枚岩。
13:25 10分休憩
13:48 排雲山荘到着。寝る場所があてがわれる。富士山の山小屋より3倍広いスペー
ス。寝袋と寝袋カバー(寝袋を汚さないように寝袋内に使用)の支給。トイレは至って
綺麗。紙の備え付けあり。洗面所に石鹸の備え付けもあり。洗剤を流しても良いとい
うことなのだろうか。Wifiは通じるがコンセントの利用はマナー違反(太陽光発電で
貯めた電気を食堂で利用しているため)。暖房設備はなし。
17:00 夕食。山小屋のスタッフがよそってくれる。焼き豚定食やチキンカレーから
選べる。スープつき。筍の炒め物などおかず3品付き。ご飯・スープはお代わり自
由。富士山の山小屋と比べ、質・量ともに素晴らしいものだった。
「高山病対策のため」としつこく帽子をかぶるように色々な人から忠告をもらう。頭
を冷やすとよくないということなのだろうか…。
18:00 そろそろ就寝。しかし23時頃うるさくなり目を覚ましたメンバー多数。以降
まんじりともせず。日が回り1時頃から周囲は起き始めた。
09/26
2:00 起床。外は霧雨
2:15 朝食。肉まんor蒸しパンとお粥とおかず数品とミルクティ(?) お代わり自
由。
3:00 山荘出発。ヘッテン行動
4:00 10分休憩。富士山山頂と同じくらいの標高。ようやく森林限界を迎える。
4:35 15分休憩。寺垣さんが腹痛を訴え始める。
5:06 山頂到着。寺垣さんの腹痛が最悪に。休みつつ御来光を待つ。雨は時々止むよ
うになった。記念撮影。標識によると電波が通るらしい(Wi-Fiは定かではないが) 5:
42頃ご来光。雨がやんだ。
5:45 下山開始。寺垣さんの腹痛は動くと若干楽になったらしい。行く手に大きな虹
とその中に玉山の影がみえた。
6:20 10分休憩
7:00 排雲山荘到着。休憩。山荘スタッフにインスタントラーメンをご馳走になる。
寺垣さんの腹痛は軽くなった。
8:17 山荘出発
9:25 白木林休憩亭到着。10分休憩。
10:39 孟禄亭到着。10分休憩。
11:23 塔塔加登山口到着。ミニバンにて阿里山方面へ。
12:49 阿里山ビジターセンター付近にて下山連絡。台北へ向かう。
〈台北市内~帰国〉
17:00頃 台北のホテル到着。林さんと別れる。
以降、台北市内を観光。
9/27 18:00頃台北101観光中に小松崎くんにてんかん発作が生じ、近くの台北医大付
属病院へ救急車にて搬送された。各種検査に異常はなく、保護者の方や保険会社にも
連絡が取れ、9/28 7:00頃退院。そのまま桃園空港に行き、15:00頃帰国。16:00解
散。
■反省、備考など
若干岩でできた登山道が多いが難しいところはなく、初心者でも登頂可。一番きつい
登坂でも日本の難しい山のそれよりも楽。ガイドの林さんのペースが素晴らしかった
からか、心配していた高山病も誰一人としてならなかった。食糧も向こうが用意して
くれ何も心配はいらなかった。それほどひどい悪天候に見舞われることなく、日本で
は拝めない雄大な景色も堪能できた。特に山頂から雲海と3000m級の連峰が一望でき
たのは筆舌に尽くしがたい。山行そのものは期待以上に素晴らしいものだったが、一
方で無視できないハプニングがあったのも事実である。寺垣さんの腹痛については、
本人自身思い当たる節がなく、おそらく高標高による冷えから来たものだという結論
に達した。山行中はザックがあるから背中の温度は高くなりがちだが、前面の体温調
節は難しい。腹巻などを持参して冷えを防ぐことが重要だろう。最悪の場合でも、新
聞紙やビニール袋を巻くだけでも効果はある。今後冬山の季節となるため体温管理法
を各自考えておいてほしい。小松崎君の救急事件については、山行中に発生したもの
でないとしても、前日までの睡眠不足や長い行動時間がマイナス要因としてあった事
実は否めない。観光そのもののスケジュールが過密でなかったとしても、彼自身倒れ
る直前に疲労感を感じていた。山行においてだけでなく、極度の疲労を感じたときは
無理をせずに休む、周囲の人にそのことを伝えるべきである。また月並みな考えでは
あるが、メンバー一人一人が他のメンバーにたいして配慮するべきである。運よく検
査結果に異常は認められず、メンバー全員の迅速な対応により何とか予定通りに全員
帰国することができたが、ひとつ対応を誤れば一大事になっていただろう。今後海外
山行をする際に、新しく海外山行用の有事対策マニュアル(遭難に限らず)を作成した
い。
今回、登山案内から救急車の手配、診察まで様々なことを台湾の方々にお世話になっ
た。素晴らしい観光資源を誇る日本も人的資源の面で海外旅行者に対して安心な国で
あってほしいものである。