2014/10/18-19 鳳凰三山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
鳳凰三山登山計画書

■在京責任者 平松

■期日 2014/10/18-19(土・日)山中1泊2日予備日1日

■山域 南アルプス

■メンバー
CL 石塚 SL 松本 生駒 秦 加藤(み) 寺垣

■集合
18日(土)JR中央本線高尾駅07:02発の電車先頭車両でCL以外集合
※CLは特急を利用するため甲府駅にて合流

■交通
※東京各駅—甲府駅間で学割が使用可能です。
行き
 高尾駅—(JR中央本線)→甲府駅
 07:02発→08:41着(1時間39分) ¥1,490 
 甲府駅南口⑥番—(山梨交通路線バス(南アルプス登山バス))→夜叉神峠登山口 
 09:00発—10:12着 (1時間12分) ¥1,420+利用者協力金¥100

*遅れた場合:
 高尾駅—(JR中央線)→八王子駅—(JR特急スーパーあずさ1号)→甲府駅
 07:19発→07:26/07:29乗り換え→08:28着(1時間06分)※特急料金自由席¥930
*もっと遅れた場合:
 10時までに甲府駅南口へ
 甲府駅南口⑥番→夜叉神峠登山口 山梨交通路線バス(南アルプス登山バス)
 10:00発—11:12着 (1時間12分)

帰り
(1)青木鉱泉へ下山した場合
 青木鉱泉—(山梨中央交通株式会社登山バス)→韮崎駅
 15:00発—15:55着、17:00発—17:55着 (55分) ¥1500+荷物代¥200
*備考
 韮崎タクシーhttp://www.nirasakitaxi.jp/newpage2.htm)
 青木鉱泉→韮崎駅 ジャンボタクシー(9人乗り)約8000円前後、約45分

(2)広河原へ下山した場合
 広河原—(山梨交通路線バス(南アルプス登山バス))→甲府駅
 12:45発—14:35着、14:10発—16:05着、15:10発—17:05着、16:30発—18:20着
 (1時間55分)¥1,950+¥100

■行程
1日目 夜叉神峠登山口—1:00—夜叉神峠小屋—4:00(※)—苺平—0:30—南御室小屋(計5:30)
 (※)2013年鳳凰三山記録によると
 夜叉神峠—苺平間のコースタイムは実質2:30程度であり、エアリア記載のコースタイムは長すぎるようである。
 このため1日目の行動時間は総計4:00—4:30程度を見込んでいる。

2日目 南御室小屋—1:30—薬師岳—0:45—観音岳—1:00—赤抜沢ノ頭—0:10—地蔵岳
    地蔵岳—0:50—鳳凰小屋—0:50—五色滝**—0:40—白糸滝**—1:00—南精進滝**—1:30—青木鉱泉(計8:15)
**各滝へは往復10-15分ほど
*地蔵岳着が遅れた場合、より行動時間の短い下記ルートへ変更して広河原へ降りる
    南御室小屋—1:30—薬師岳—0:45—観音岳—1:00—赤抜沢ノ頭←(ピストン)0:10×2→地蔵岳
    赤抜沢ノ頭—0:40—高嶺—0:40—白鳳峠—2:00—白鳳峠入口—0:15—広河原(計7:10)

■エスケープルート
1日目 引き返して夜叉神峠登山口へ下山
2日目 薬師岳まで:薬師岳から中道ルートで青木鉱泉へ下山 それ以降:そのまま進む

■地図
2.5万分の1「鳳凰山」「夜叉神峠」
エアリア「北岳・甲斐駒」

■在京本部設置要請日時
2014/10/20 19:00

■捜索活動要請日時
2014/10/21 9:00

■備考
・厳しい寒さが予想されます。防寒はしっかりしましょう。
・二日目は早朝発の予定です。ヘッドランプ・予備電池が必須です。
甲府18日 日の出5:54 日没17:07
甲府19日 日の出5:55 日没17:06 

■参考
・ヤマレコ 2011年11月23日日帰り(この時点で雪は殆どない模様)
(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-151709.html)
・雷鳥記録 
2013/10/12-14
2010/08/14-15

鳳凰三山山行記録

■期日: 2014/10/18-19(土・日)

■山域: 南アルプス

■メンバー: CL石塚 SL松本 生駒 秦 加藤 寺垣
■オーダー:
1日目 寺垣—加藤—松本—生駒—石塚—秦
2日目 砂払いまで:松本—加藤—石塚—寺垣—生駒—秦
     以降:寺垣—石塚—加藤—松本—生駒—秦
■エアリアコースタイム
1日目 夜叉神峠登山口—1:00—夜叉神峠小屋—4:00—苺平—0:30—南御室小屋(計5:30)
2日目 南御室小屋—1:30—薬師岳—0:45—観音岳—1:00—赤抜沢ノ頭—0:10—地蔵岳
     地蔵岳—0:50—鳳凰小屋—0:50—五色滝**—0:40—白糸滝**—1:00—南精進
滝**—1:30—青木鉱泉(計8:15)
**各滝へは往復10-15分ほど

■山行記録
□1日目
CLが集合に失敗しました。大変申し訳ありませんでした。
原因は急病人発生による電車の遅延ではありましたが、こうした交通機関のトラ
ブルに備えて
1日目は余裕を持った行動計画を立てることの重要性を痛感しました。
結局予定のバスを1本遅らせて、11:20頃に夜叉神峠登山口に到着。
お手洗い、共装の振り分け、準備運動などを行う。
11:40 夜叉神峠登山口発 ジグザグした道。約20分後、前方に居た20人ほどの
老人団体を追い越す。
12:17-12:25 休憩 休憩中に老人団体に追い越される。この団体とは地蔵岳ま
での長い付き合いとなる。
12:41-12:55 夜叉神峠小屋 休憩 イス、机、売店などがある。広い。団体を
追い越す。
14:05 杖立峠道標 2万5千図ではここが杖立峠になっているが、エアリアでは
この先の峠を杖立峠としている。
    地図を詳しく確認するため小休止をとる。
14:35-14:40 2211付近 休憩 空飛ぶスパゲッティモンスターの話をしていた気
がする。
         このあたりから植生と雰囲気がやや変わる。
15:15-15:20 休憩 先輩が人生の話をしていた気がする。後ろから団体が来て
いるのを気にしながらの休憩。
15:43 苺平 「景観が良いらしい」という前情報(S木, 2014)と、コースタイムよ
り1時間早く着いたことから(※後述)、
    ザックを置いて辻山へピストンすることにする。
    台風か何かで倒木が多く荒れているが、道を見つけられれば普通に進める。
時刻不明 辻山 良い感じに雲が切れて絶景が拝めた。恐らく5-10分ほど楽し
む。(参照:生駒さんの写真4-13枚目)
16:20 苺平 前情報では往復20分と聞いていたが往復40分ほどかかった。
16:45 南御室小屋 先に到着していた団体のおばちゃんに「あら今頃着いたの
お?」と煽られたりする。
     テン場は1人500円。すでに10張くらいのテントがあったが敷地はまだ
まだ余裕がある感じ。
     いらない荷物をツェルトに包んでテント脇に置き、テントを広く使う
ことにする。
     テント内で湯が沸くと暖かくなる。21時ごろに就寝。
     就寝したが実に寒い。体幹部が重装備でも足元には特に効果が無いの
で、靴用のカイロとかがあるといいかもしれない。

※コースタイムについて
2013年の鳳凰三山山行記録によると
彼らは夜叉神峠—苺平間(エアリアコースタイム4:00)を2:30で歩いており、
エアリアコースタイムは見積り過ぎであると指摘している。
体力と技術のある面子だからだろう、全体的にコースタイムより早く歩いてる記
録だし、と内心思っていたのだが、
他の場所ではほぼコースタイム通りの行動をした今回のパーティでも2:50で歩け
ていたため、
やはりエアリアコースタイムはやや長いようである。
(憶測だが、前述したエアリアと2万5千図における杖立峠の位置ズレで、あの辺
を重複して計算していたりするのでは?)

□2日目
04:30 南御室小屋発 小屋のすぐ裏に山道があるが、このあたりから上部は花
崗岩が分布しているのがはっきり分かるようになる。
     それが砕けて砂利になったものが寒さで凍っている。2回ほど防寒着を
脱ぐための休憩をとる。
05:40 砂払い直前 日の出を迎える。(参照:生駒さんの写真/日の出を撮った
もののあたり)
     太陽と月と富士山が一度に拝める珍しい光景だった。あと、某君がこ
の辺からよく変なところに登り始める。
     ひたすら白い砂(たぶん石英)が広がる不思議な場所。例の老人の団体
がここで追いつく。
06:05 薬師小屋 軽くトイレ休憩
06:30 薬師岳 真の山頂までは往復10分ほど軽くピストンする必要がある。金
峰瑞牆、八ヶ岳などを一度に見られる良い眺望である。
    道端の常に陰になるところには雪が残っており、数日前に降ったという
雪の名残が見受けられる。
07:05-07:17 観音岳 CLがバテてのろのろ歩いていたため老人の団体とX度目の
遭遇。
        「もうここで追い抜いてください、こっち20人も居ますから
(^ω^#)」と道を譲られる。つらい。ごめんなさい
         山頂付近はかなり狭く、登山客も多いためすれ違いは一苦労
する。そして一面の砂。
08:25 赤抜沢ノ頭 正規の道が狭いため岩によじ登って休憩していたら、オコ
ジョが出た。
    ネズミ型の丸い耳と細い顔、四角い臀部、体長に比べて非常に短い尻
尾、背側が茶色で腹側が白の夏毛の生き物である。
    大変素早く動き回っていたため周りの登山客もほとんど目で追えていな
かった様子だった。
時刻不明-09:15 地蔵岳 ここもひたすら砂砂じゃりじゃりという感じ。地蔵が
たくさんいる。
           オベリスクまでは往復25分弱。オベリスク最上部には
もっちりした謎の感触の残置ロープがあるらしいがさすがに誰も登って いない。
           雨で出来たらしい流れ跡が青木鉱泉へ降りる道のふりを
しているが、開けた場所なので道を間違えても普通に合流できる。
           老人の団体とはここでお別れ。
09:40-09:56 鳳凰小屋 水をもらったりトイレ(200円)を借りたりする。小屋の
お姉さんが気さくである。
10:40 五色滝 ちょっとだけ登山道から外れたところにある。CLは行ってない
のでよくわかりません。
          (参照:生駒さんが撮った秦君がスケールになってる滝の写
真) 
11:20 白糸滝 これも登山道から外れたところにある。CLは以下略
    この付近は特に下りの傾斜がえげつない。あんまり記憶も定かでない。
ちょこちょこ沢を渡ったり沿って歩いたりする。
    ちなみにこの辺から見て北側にはもう一つの「精進ヶ滝」というのがあり、
    あちらとこちらの沢はひたすら花崗岩で白くなっている様子がそっくり
である。この辺一帯の地質とか誰か詳しくないですか。
12:04 鳳凰の滝分岐 これは結局見に行かなかった(と記憶しています。メン
バーの皆様、補足してください)
12:25-12:35 南精進滝 この直前に、南精進滝を見る展望台を経由して青木鉱
泉へ降りるルートと素通りして降りるルートの分岐がある。
        迫力のある滝でよく見たら2段になってる。
13:30-13:40 休憩 開けた面があると思って休憩したら結構な斜面だった。南
精進滝以降はもう普通の樹林帯と言った風情である。 
         このすぐあとに開けた崩れやすい急斜面を細かくジグザグ走
る道に入ったが、恐らくこのあたりから2万5千図には記載がない。
         ただし青木鉱泉を示す立て看板やテープ、スプレーなどはか
なり丁寧に配置されており、
         道もしっかりした登山道になっているので迷うことはない。
         2013年の山行ではこのあたりで分岐を探すのにかなり手間
取ったようだが、1年のうちに改善された模様。
         川に近づいたりやや遠ざかったりする道であるが、人工物で
あるダムがたくさん見られて安心感がある。
14:20-14:25 休憩 そのダム群のうちのどれかに出たところで休憩した。この
先は工事中らしく、ダムを渡る迂回路が設定されている。
         2万5千図ははっきりしないしダムがありすぎて読図が難しい
(らしい。)
         結局「青木鉱泉までまだかなり距離がある」という結論が出て
絶望しながら歩き始めたところで
        『青木鉱泉まであと15分、がんばって!』的な看板を発見
(14:30)。
         この看板を見てすぐに明らかに平らな林道に出たため看板が
正しいと確信し、元気なみんなは走りださんばかりの勢いで進んでいった。
         元気じゃない人は元気な先輩に保護されてかたつむりのよう
に歩いていました。
         結局休憩したダムは青木鉱泉に一番近いやつだったというこ
とか?
14:45 青木鉱泉着 温泉は1人1000円、シャワー・洗剤・ドライヤーなど一切な
し。自販機は120ml缶200円。
    建物の外観が風情があっていい。バスの時間が17時と微妙だったのでタ
クシーに問い合わせるも、
    1台12000円~ということだったので諦め、散歩したり大人しくスマホで
ゲームしたりしながらバスを待つ。
    バスは空中分解するかと思うほど揺れる。お客は全列に最低1人はいる
程度に乗っている。この日がバス運行期間の最終土日だったからだろう か。
■備考
コースタイム:
1日目は前述の1か所以外ほぼコースタイム通り。
2日目は南御室小屋—地蔵岳あたりで行動時間が予定より長く、
五色滝—南精進滝あたりのえげつない傾斜の道は行動時間より30分早い程度に収
まっていたようで、やや困惑している。
後者の方が断然つらく、私が律速になってかなり遅い速度で降りていたはずなの
だが…
道・地図:
南精進滝から青木鉱泉へのルートでは分岐が分かりづらい(※エアリアが正しく、
2万5千図には載っていない)
という注意を事前に2013年山行のCLから受けており、CL・SL間ではこの点を何度
か話題に出した記憶があるが
メンバーに情報を共有したつもりで実際はできていなかったかもしれない。反省
すべき点である。
今回は最後のダムから青木鉱泉までは全くの未知の状態で歩き始めることになっ
たが、ここは現在工事中であり、
今後迂回路や看板などにかなりの変更があることが予想されるため、少し注意し
た方がいいかもしれない。
オコジョ:
今回初めて見たのであまり同定に自信がない。写真による絵合わせ的にはオコ
ジョだが…
ちなみに哺乳類の同定は一般的に下顎骨を取り出して決め手にするが
オコジョの場合は頭骨全体の形態がイタチ♀と酷似しているためどっちにしろこ
の方法は使えない。
山に出る小動物でオコジョとの区別が難しいものをご存知の方は、ぜひご教授い
ただけると幸いです。
■反省
CLが集合を失敗する、CLが電池の単3と単4を取り違えて持ってきた上にヘッドラ
ンプの電池を切らし
パーティ全体で電池のやりくりをせざるを得なくなる、CLがバテる、
いくつも反省すべき点があります。みなさま本当に申し訳ありませんでした。
その中でもバテた件につきましては本当に弁明のしようもなく、律速となって皆
様を大変やきもきさせてしまいました。
まず体力を付けることが最大の解決策であることはもちろんのことながら、今回
の場合は
南精進滝—青木鉱泉間の地図が不正確であり、分岐を探すことが困難である(鳳凰
三山山行記録、2013年より)ことを
事前に把握していたことから、元気なメンバーを低速で歩かせて消耗させるよりは
分岐を探してもらう先遣隊として先に進んでもらうなど、その場で出来ることが
あったように思います。
(今回はトップが10mほど先に行っては立ち止まって遅れている2番目を待ってく
れるサイクルを繰り返してくれていたため、
結果的に、次の角を曲がると〇〇がある~程度の先遣を行ってくれていました)
今山行は本当に皆様に助けられた山行でした。本当にありがとうございました。