2015/5/23 乗鞍岳

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)

乗鞍岳雪山山行計画書 ver.1.1
作成者:久光

■日程
2015/5/23(土) 前夜泊日帰り

■山域 北アルプス

■メンバー(計2人)
CL久光,SL遠藤

■集合
5/22(金) 19:00 東武東上線ふじみ野駅西口ロータリー

■交通
□行き
ふじみ野駅-(久光車)-三本滝レストハウス 高速代5380円
三本滝レストハウス駐車場で車中泊
7:45 三本滝-(乗鞍岳春山バス)-8:07 位ヶ原山荘前 1250円

□帰り
観光センター-(久光車)-ふじみ野駅 高速代5380円

※状況に応じて下道を走行する。

■行程
位ヶ原山荘—(2:00)—肩ノ小屋—(0:50)—剣ヶ峰—(0:30)—肩ノ小屋—(1:20)—位ヶ原山荘—(2:00)—三本滝レストハウス(計6:40)

※時間、体力によっては位ヶ原山荘よりバスを利用

■エスケープルート
・位ヶ原山荘~肩ノ小屋:引き返す
・肩ノ小屋~山頂:畳平への道が通行可能であれば畳平バスターミナルへ、不能なら引き返す
・位ヶ原山荘~三本滝レストハウス:最寄りのバス停へ、もしくはそのまま進む

■地図
二万五千分の一地形図:「乗鞍岳」
エアリア:「乗鞍高原」

■備考
□日の出・日没
5/23 日没 三本滝 18:45

□位ヶ原山荘からのバス
位ヶ原山荘(13:32/15:34)-三本滝(13:54/15:56)

□温泉
・乗鞍高原温泉 湯けむり館 720円

□警察
・松本警察署 0263-25-0110

□荒天の場合
木曜24:00までに判断

乗鞍岳雪山山行記録

■作成: 久光

■日程: 2015/5/23(前夜泊日帰り)

■山域: 北アルプス

■天候: 曇りのち晴れ

■メンバー・オーダー: CL久光 SL遠藤

■行程
8:15 位ヶ岳山荘発
9:18 肩の小屋口
10:18-10:36 蚕玉岳
10:49-11:18 剣ヶ峰
11:30-11:42 蚕玉岳
12:00 肩の小屋口
13:02-13:10 一本(2100m付近)
13:38 三本滝レストハウス

■記録
□0日目
19時過ぎにふじみ野駅で遠藤君を拾い、関越道と上信越道を経由して三本滝レストハウス駐車場へ。途中道を間違えたこともあり、高崎IC—松井田妙義ICと佐久南ICから先は下道を走行した。0時半頃三本滝レストハウス着。座席をフラットにして、シュラフにくるまって就寝する。

□1日目
6:45起床。出発準備と朝食を済ませ、7:45三本滝発のバスに乗車する。この間に偶然行程の被っていた13期の佐藤さん、18期の中山さんとお会いした。

8:15位ヶ原山荘発。三本滝ではほぼ見られなかった残雪が、ここまで来ると一面にのっぺりと残っており、ハイマツの茂みだけが雪から顔を出している状態。早速の急勾配に、アイゼン、ピッケルを出す。最初は夏道に沿って少し直登し、その後南に向かってトラバース気味に登ったが、最初から地形を見て突っ切る形で直登した方が楽だった。

肩の小屋口バス停まで二、三度道路を横切る。位ヶ原より上の未開通の道は、除雪作業がかなり進んではいたが、所々まだ雪に隠れていた。バス停からは肩の小屋下部をショートカットし、摩利支天岳山頂の東大観測所を右手に見ながら、大雪渓を朝日岳直下まで直登する。その後夏道に沿って進み、蚕玉岳で一本。蚕玉岳から先は夏道が露出しており、短距離ではあるがアイゼンを外して登ることとする。高度順応が不十分だったせいか、久光は手のむくみと若干の息苦しさがあった。

10:49山頂着。若干霞んではいたが、目前には槍穂が聳え、中央、南ア、八ヶ岳から遠くは白山や浅間山まで望める。すぐ近くに見える御嶽山は、細い噴煙を上げていた。なかなかの眺望に、ついつい長居してしまう。11:18山頂発。出発してすぐに佐藤さん、中山さんご夫妻と再びお会いする。

蚕玉岳で再びアイゼンを装着し、シリセードも活用しながら大雪渓を下る。久光は車に偶然積んであったヒップソリも持って上がっていたが、勾配が緩くなってからはこちらも役に立った。

肩の小屋口からは位ヶ原山荘を通らず、冬道に沿って乗鞍温泉スキー場上部を目指す。スキーのツアーコースとしても使用されるこのルートは、一度入ってしまえばそこだけ木がないので分かりやすいが、入口付近が少し難しかった。標高がさがるにつれて残雪が減ると、コース上は所々濃密なヤブが露出し、両脇の雪の残る樹林内と往復しつつ下る。スキー場のリフト上部に出ると、雪は全くなくなり、最後は露出したゲレンデをまっすぐ下りてレストハウスへ。13:38駐車場着。

乗鞍高原温泉で入浴後帰路につく。帰りは下仁田まで下道、下仁田ICから上信越道、関越道を利用した。ふじみ野駅到着は20:30、所要時間はおよそ5時間だった。

■反省・備考
□久光がリーシュが付いていないことに気づかないままピッケルを持ってきてしまい、仕方なく細引きで代用した。装備の確認はしっかり行うべき。
□今回のコンディション下ではそれほど危険を感じなかったが、広く目印に乏しい斜面が続き、ガスが出ると怖いだろう。特に下山時の冬道入口は少し分かりにくく、視界悪化時には並行する沢への迷い込み等に注意すべきである。また、この残雪量だと冬道は上記の通りヤブでかなり下りにくい。あと数週間早ければ、大分状況は違っただろう。
□居合わせた人々は山スキー・ボード半分、普通の格好の登山者半分であった。装備は12本爪・ピッケルから6本爪・ストックまで様々だったが、位ヶ原山荘から登るのであれば、個人的にはやはり12本爪・ピッケルの方が便利だし適切であるように思う。

■感想・その他
□山頂近くまで通じる道路は若干趣を削ぐ感もあるが、3000mを超える標高に加え、山容の雄大さ、眺望の良さは一級。残雪期の山としても、体力面・技術面ともに比較的手頃なうえ、基本的な技術の練習にもなり、遠藤君とは「ここしばらくの山行で一番の当たり」という認識で一致した。少し遠いが、無雪期に新入生を連れてハイキングで訪れるのもありだろう。来年再訪してもよいと思えるほどの良い山だった。
□往復の交通費はバス代含め、一人当たり全部で約6500円だった。下道利用により節約したこともあるが、公共交通機関利用の半額程度で行けてしまった上、時間も各駅停車ほどはかからず、余計な荷物を車内に置いておくこともでき、車利用の楽さを実感した。