2015/5/30-31 北八ヶ岳
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
北八ヶ岳山行計画書ver.2.0(5/28版)
作成者:遠藤
■日程 5/30,31(土・日)
■山域 八ヶ岳
■メンバー(計4名)
CL遠藤,SL石川,船津,平岩
■集合
JR立川駅6:43発中央線/中央本線・甲府行 先頭車両
*途中乗車の場合はCLに連絡を!
■交通
*学割利用可。
(行き)
JR中央線/中央本線・甲府行
立川駅(6:43)→甲府駅(8:38)
JR中央本線・松本行
甲府駅(8:53)→茅野駅(10:12)
2590円
アルピコ交通(諏訪バス)・渋の湯行
茅野駅(10:25)→渋の湯(11:16)
1150円
※遅れた場合
スーパーあずさ5号・松本行
立川駅(8:22)→茅野駅(10:06)
+2680円(指定席)
(帰り)
北八ヶ岳ロープウェイ
・8:20-17:00に20分間隔(混雑時は10分間隔)で運行。
・約7分間,1000円。
アルピコ交通(諏訪バス)・茅野駅行
山麓駅(11:35/13:00/15:00)→茅野駅(12:27/13:52/15:52)
1250円
以下,簡略版
茅野駅(12:45/15:22/16:42)→新宿駅(16:13/18:55/20:30)
2590円
■行程
1日目:
渋の湯~(2:15)~高見石小屋~(0:30)~白駒池キャンプ指定地
(計2:45)
*余裕があればキャンプ指定地にザックをデポしてニュウのピストン(2:20)。
2日目:
白駒池キャンプ指定地~(0:30)~麦草峠~(0:15)~大石峠~(0:50)~茶臼山~(0:40)~縞枯山~(0:30)~雨池峠~(1:20)~北横岳~(1:00)~山頂駅
(計5:05)
*余裕があれば七ツ池往復(0:10)。
*山頂駅からは北八ヶ岳ロープウェイを利用。
■エスケープルート
茶臼山まで:麦草峠へ
茶臼山から:山頂駅へ
■地図
2.5万分の1 「蓼科」
エアリア 「32八ヶ岳 蓼科・美ヶ原・霧ヶ峰」
■備考
日の出(蓼科山 5/30,31)4:22
日の入(蓼科山 5/30,31)19:07
NHKラジオ第一(甲府)927kHz
NHKラジオ第二(甲府)1602kHz
アルピコ交通バス 0266-72-7455
北八ヶ岳ロープウェイ 0266-67-2009
茅野警察署 0266-82-0110
高見石小屋 0467-87-0549
青苔荘 090-1423-2725
*幕営費1人650円
麦草ヒュッテ 090-7426-0036
縞枯山荘 090-2235-4499
北横岳ヒュッテ 090-3140-9702
2013年度北八ヶ岳縦走計画書・記録
北八ヶ岳山行記録
作成者:遠藤
■日程 2015/5/30,31(土・日)
■山域 八ヶ岳
■天候 1日目:晴後雨 2日目:霧後晴
■メンバー(計4人,敬称略)・オーダー
1日目:CL遠藤 平岩 舩津 SL石川
2日目:SL石川 平岩 舩津 CL遠藤
■山行記録
□1日目
集合が早すぎたためか,一人遅刻の連絡が。
バスの時刻の都合上,特急を利用してもらった。
各停も特急も混んでおり,途中からどうにか座れたという状況であった。
2月に同じ電車に乗った時はもっと空いていたいたのに……。
やっぱりシーズンなんだと実感。
非常に長い電車旅の中,雑談したり,景色を見たり。
途中,日野春駅から見えた甲斐駒やオベリスクはやはり圧巻。
随分,雪が少なくなった気がする。
やっと茅野に着いて,渋の湯行きのバスへ。
渋の湯に向かう人は多かった(といっても,バス1台分だが)。
駐車場にて準備をした後,白駒池方面へ。
高見石へ向かう人は少なく,黒百合ヒュッテへ向かうパーティーが多かった(天狗だろうか)。
11:35 渋の湯
12:27-12:40 一本
途中,現在地確認をしながら歩行。赤テープがしっかりついているので迷うことはない。何度か徒渉するが,これも決して難易度は高くない。
*注意点としては,①渡渉ポイントを見逃さないこと,②登山靴の底を濡らさないこと(滑りやすくなるので)。
12:57 地蔵仏
賽の河原に出ると豪快な景色が広がる。地蔵仏の前には石が積み上げられている。民俗学的には中々興味深い場所である。大きな石を渡り歩くために,楽しいアトラクションにはなるが,結構歩きにくかったかもしれない。石にペンキでマークがされているので,ここもコースを外れることはなかろう。
地蔵仏を過ぎた所で,遠藤が岩と岩の間にエアリアを落としてしまった。時間をかけてしまったが,「賽の河原」の名に相応しくなく,無駄な努力とならず,無事に救出成功。今回のストックの活躍場面はこれきりであった。
13:43-14:10 高見石小屋
高見石で一休み。金峰・瑞牆の他,遠くに見えたのは荒船山だろうか。先週車の中で見た山々だ。
舩津くんは様々なアングルで写真を撮っていた。きっとよい写真をアップしてくれるだろう。
天候も良く,ここでゆったりしていたいが,時間もおしているので,仕方なく先へ進む。
14:45-15:23 青苔荘
白駒池に向かう途中,苔に関する情報の看板を見ながら下る。白駒池ではボートにも乗れるらしい。
そんなこんなでテン場に到着。テントをサッと張り,米を水に浸けた後,ニュウへ向かう。
※時間的には厳しいものがあるが,折角来たのだからという意見もあり,CLも行くつもりでいたので,決行。日の入の時刻も考慮してヘッドライトは携行した。また,一応,レスキューシートも携行。あとは普段のサブザック行動の装備と同様。
16:25-16:39 ニュウ
途中の道は倒木などで荒れていた。"Stand by Me"の沼地が出て来なくてよかったよかった(Ben E.
Kingが一ヵ月ほど前に亡くなったなぁ)。難儀しつつもどうにかニュウへ。
ニュウでは風がやや強く,雲も出ていたが,展望は良好。天狗岳,硫黄岳には部分的に雪も残っていた。あの分であれば,登山道はほぼ無雪なのではないかと思われる。
ちなみに,刈り取り後の稲を円筒状や円錐形などに積み上げた稲わらのことをニュウというらしく,その形状が由来とされているらしい。また,南アルプスの前衛,入笠山は,この稲わらにかぶせる菅笠のような雨よけに似ているから入笠山と呼ばれるとのこと。
17:40 青苔荘
下山中に小雨に降られる。途中で雨具の上のみ着用し,歩いた。
一般山行としてはかなり遅めの到着。急いで食事の準備にとりかかる。
夕飯は石川さんの担当。
前菜:フルーチェ
主菜:ご飯+豚汁
デザート:ゼリー
舩津くん,平岩さんには食当を手伝ってもらい,ヘッドの使い方や米の炊き方を確認してもらった。
今回の米はゆるめ。天城で白煙を上げた米炊きよりは随分マシかと(あれはチタンの底が焦げているのが悪いということにしておく)。その反省もあって,遠藤が水を入れ過ぎたかも。
*新入生もそのうち米炊きに慣れてくるでしょう。山行に行く度に色々な人から学んでください。様々な流儀があることがわかると思います。
一方の豚汁は上手くできていて,多すぎるのではないかと思った豚肉もペロリと平らげた。
その後,夜飲。米が浮いた紅茶にも慣れてくださいね!
小屋で水をもらい,トイレを済ませて就寝(21:00前)。あれほどきれいなトイレは山ではまれだろう。
寝際にラジオで天気予報を確認しようと試みるも,地震があったらしくそのニュースばかりなので断念。
□2日目
起床時刻前に雨風で目が覚める。
結構強めなので,気分が萎えた。
3:00起床。
シュラフ・マットの片づけが手早く素晴らしい。
朝食は平岩さんのにゅうめん(パクチー添え)。
魚醤も投入し,料理レベルの高さをうかがわせる。
*家庭で作る料理とは異なり,非常に制約の多い中,初の食当ご苦労様でした。
遠藤は食当の間,ラジオを聞きながら地図を見ていた(食当をあまり手伝えず申し訳なかった)。
言い訳の意味も込めて何を考えていたのかを説明すれば,「撤退」をしようかということであった。
風が結構強く(2014年度の谷川岳程度),稜線上で風雨に吹かれると,今回の山行の趣旨(「コメント」の部分を参照)を見失うし,低体温症の危険も高まる。ここであれば最悪,麦草峠からタクシーに乗ることもでき,撤退は容易である考えた。なお,エスケープルートとして想定していた渋の湯へ向かうコースは霧が発生していたため,賽の河原でルートを見誤る可能性もあり不適切であった。
その一方で,今回歩くコースの大半は樹林帯であり,風はある程度抑えられるということも考えた。一番恐いのは大石峠~茶臼山~縞枯山~雨池峠であり,茶臼山に関しては「展望良い」と書かれていたため,樹木がなくもしかしたら厳しいかもしれないが,縞枯山は縞枯現象が生じており,その前提として木が生えているはずなので,そこまで風は強くないのではと推測した。
メンバーの様子も窺い,誰も撤退するようなことは想定していなかったこともあり,ひとまず,予定通り歩いてみて,あまりにも風雨にさらされるようであれば,撤退しようと決めた。そして,メンバーに雨具を上下着用することを指示し,出発した。これは,2014年度の夏合宿(白峰三山)で雨具の下の着用を指示するタイミングを逸した反省に基づく。
4:50 青苔荘
濃い霧に覆われている。
5:27 麦草ヒュッテ
鹿よけのネットが設置されていた。
5:40 大石峠
5:54-6:05 一本(中小場手前)
雨は降っていないものの,風は強い。
衣服の調節を行い,汗冷えしないよう心掛ける。
6:33-6:48 茶臼山
手前で厳しめの登り。
やっとの思いで山頂に着くと,幸いにも樹木に囲まれていた。
展望台に行ってみると,案の定何も見えない。そればかりか,強風で一瞬にして体温を奪われる。川名さんの記録を読むと絶景ポイントだったらしく,惜しまれる。
*夏合宿ではあの状況の中を歩く可能性があると思っておいた方がよいかもしれませんね。稜線上で風雨にさらされることがイメージできたと思います。
7:00 コル
縞枯現象が見られる。
7:25 縞枯山
7:50 雨池峠
縞枯山からの下りは急で,部分的に雪あり。しかし,ずっと続く訳でもないのでアイゼンは出さなかった。なるべく雪の部分はかわし,やむを得ない箇所はキックステップで歩いた。
7:54 縞枯山荘
8:05-8:30 山頂駅
ロープウェイが運行しているか怪しかったので,確認するために山頂駅へ。幸いにも運行するようであった。
ここでザックをデポさせてもらい,北横岳へ。ロープウェイの始発が到着したらしく,登山者や観光客がちらほら。
9:06 北横岳ヒュッテ
途中で霧が部分的に晴れたが,すぐに後戻り。坪庭も白霧の中。
9:24-9:50 北横岳
霧がだいぶ晴れて,縞枯山や蓼科山が見られた。簡単に山座同定の説明をした。
出発する間際になって,だいぶ晴れ,茅野方面がよく見えた。一同歓声。CLとしてはどうにか最後の最後に良い思い出が残って良かった。「2日目はずっと霧の中でした」じゃあつまらないからね。
10:10 北横岳ヒュッテ
北横岳ヒュッテの手前でアイゼンワークの練習(使わなくても問題ないが,お守りのアイゼンをただの重りにしないため)。装着方法とフラットフッティングを説明。
10:43 山頂駅
先ほど通ったとは思えないほど美しい風景が広がる。坪庭は散策によい。平岩さんが写真に収めていたピンク色の花は恐らくコイワカガミ。
到着後,サッと荷物をまとめてロープウェイへ。
ロープウェイからは南八ッが見えた。
説明によると,南アルプス・中央アルプス・北アルプスがすべて見えるらしい。
山麓駅にてバスを待ち,茅野駅へ。
バスの中では,遠藤を含めよく寝ていた。
そして茅野からはまた長~い電車の旅であったとさ。
■総括
コースタイムや高低差は決して厳しくないが,高山らしさが味わえる山。新歓合宿の次に行く山域としてちょっと遠出して北八ヶ岳というのもありかもしれない(但し,雪の状況による)。夏合宿に向けて岩稜歩きなどに関するステップアップも期待できる。
■反省・備考
・晴れたり,雨が降ったり,ガスったり。おまけに強風つき。山の難しさ,厳しさがよくわかる。
・行動中の注意点やテント内の生活など,伝えるべきことはだいたい伝えた気がする。あとは鎖場や悪場の対処,三点確保とかを教えれば,夏合宿は問題なく行けるんじゃないかと思う。
・一応,伝えたことを列挙してみると,以下のようになるかと。あとは忘れた。
【行動】
徒渉の際に靴底を濡らさない/浮石・落石への対処/雪・アイスバーンへの対処/キックステップ・フラットフッティング/一本のロープを2人以上で掴まない(これは鎖でも同じ)/自分なりに歩きやすそうなルートを探してみる(ただ,前の人に着いていくのではつまらない)
【テント】
ステラの張り方/ヘッド・カートのセッティング/米炊き
・メンバー全体として行動が素早くできており,good。
・マクロの視点としての読図(自分がどこにいるか),ミクロの視点としてのルートファインディング(自分がどちらに進むべきか)の精度をもう少し上げると道を間違える(間違えそうになる)ことはなくなるのでは。
■コメント
この山行はコースタイムが短く,高低差が少なくて,テント泊ができる,湖が見えるような山行を立ててくれという依頼の下,他の人と相談しながら計画した山行です。
新入生のステップアップかつ山を好きになってもらうという趣旨でした。
最後に「楽しかった」というコメントを聞けてCLとしては何よりです。
こちらこそ,皆さん参加してくれてありがとう。
皆さんなりに考えたことも色々あったでしょうが,それを次回の山行に活かしてみてください。
今後も36期が中心となって種々の山行計画を立てると思います。
積極的に参加してみてくださいね。
ここから先は老害の独り言です。
最近の傾向を見ると,新歓合宿に参加した後,いきなり夏合宿という人が結構いるんですね。
1年生は忙しいから仕方ないんですが,できれば新歓合宿と夏合宿の間にワンクッション挟んでほしいというのが本音です。
特に天城山で新歓を行った年は,コースタイムが短すぎて新入生の体力をはかり切れない(だからといって雲取が良いとは言いませんが……)。
そんな状態でアルプスとかに来てもらうのって,CLとしては結構不安です。
だからこそ,6月の合宿(何が計画されているのかよく知りませんが……)に是非参加してくれると嬉しいと思っています。