2015/6/4 大山川中流・春岳沢
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
大山川中流遡行・春岳沢下降計画書 Ver. 1.0
作成:丸山
■日程 2015年6月4日 日帰り(少雨決行、荒天の場合中止;前日20:00までに判断)
■山域 東丹沢
■メンバー
CL丸山,SL迫野
■集合・交通
※丹沢大山フリーパスBきっぷを購入しましょう
□行き
伊勢原駅8:12着小田急線急行電車の7号車に集合
伊勢原駅北口8:20-(神奈中バス)-8:45大山ケーブル
(遅れた場合)20分ごとにバスは発車
□帰り
蓑毛-(神奈中バス/22分)-秦野駅
蓑毛発時刻:15時台まで毎時5,35分、16時台は5,15,45分、17時台から19時台は15,45
分
■行程
大山ケーブルバス停-15-追分-120?-二重滝-60?-春岳沢湧水地-90?-髭僧の滝-30?-蓑
毛バス停(計315=5:15程度?)
http://yahoo.jp/G4x9u0
■エスケープルート
二重滝まで:引き返すか、最寄りの登山道に詰める
春岳沢湧水地まで:登山道で大山ケーブルバス停へ下山
春岳沢から:そのまま進む
※大山ケーブルカーは運休中のため使えない
■地図
2.5万分の1地形図「大山」
山と高原地図「丹沢」
遡行図(大山川)
http://homepage3.nifty.com/yamaasobi/mizu/ohyama/ohyama09.htm
遡行図(春岳沢)
http://goo.gl/UpexxZ
http://goo.gl/30ET0G
「丹沢の谷110ルート」p.64-65
■備考
・春岳沢でハコネサンショウウオを探す
・時間があれば二重滝や髭僧の滝で滝登攀・ロープワークの練習
・日没(秦野市)18:55
■管轄警察署
伊勢原警察署0463-94-0110
https://www.police.pref.kanagawa.jp/ps/73ps/73_idx.htm
秦野警察署0463-83-0110
https://www.police.pref.kanagawa.jp/ps/72ps/72_idx.htm
大山川中流遡行・春岳沢下降記録
作成者:丸山
■日程 2015/06/04(木)
■山域 東丹沢
■天候 晴れ時々曇り
■メンバー(計2人、敬称略)
CL丸山,SL迫野
■オーダー
二重橋手前の滝まで:迫野、丸山
二重橋手前の滝から:丸山、迫野
■総評
大山川中流:1級 春岳沢:1級下〜1級
大山川は、通常二重滝より上だけが登られるが、それより下流も捨てたものではな
い。入渓してすぐの明るく美しいナメや、沢山の小滝など、遡行者を飽きさせること
は無いであろう。核心は、二重橋手前の8m滝で、やや高度感があるが、特に難しくは
ない。水は綺麗なように見えるが、ややゴミが多い。
春岳沢は、前評判通り、流域面積の狭さの割には水量の多い沢である。これは、ひと
えに湧水が豊富なことによる。小滝が次々と連続するが、どれも簡単に直登できる。
下降も難しくなかった。核心の髭僧の滝も右壁から登れば簡単。やや倒木が多いのは
欠点。
残念ながら目的としていたサンショウウオは見つからなかったが、どちらもなかなか
面白い沢だったし、良い練習になった山行であった。
■行程
8:45 大山ケーブルバス停着
バスを降りると、奇遇なことに生物学研究会の先輩に会った。どうやら同じバスに乗
り、研究に使う昆虫を採集しに来たらしい。追分まで雑談をしながら一緒に歩く。
8:56 追分
生物学研究会の先輩と別れ、大山川右岸沿いの作業道を上流へ暫く進むと水道施設が
あり、その上流から入渓。この周辺、ヒルがわんさか。急いで通り抜けた。
9:07-9:23 入渓準備
岩の上のヒルのいないところで。
9:28-9:42 八段の滝
本当に八段もあるのかどうかよく分からないが、多段のナメ滝。個人的には、大山川
で一番美しいところだと思う。巻きは簡単で、水線を直登しようとすると激しく滑る
が、細かいホールドを探って何とか登ることができる。ナメ滝を登る練習になったか
な。短いが、滑り台にしても楽しい。
9:47-9:53 大堰堤
この堰堤の巻きが面倒だろうと覚悟していたが、堰堤右の梯子から堰堤の奥へとうま
く乗り移れたため、楽勝だった。今後堆積の状況が変わるとまた面倒になるかもしれ
ない。
この先、小滝が連続しいずれも楽しく直登できる。
11:02 石積み堰堤
左から容易に巻けるが、ヤマビルが多く不快。
この先も小滝連続。水は減ってくる。
11:10-11:20 8m滝
巨大な杉の倒木のすぐ先にある滝。特別難しくはないが、やや高度感があったので、
ここで先頭を交代し、丸山が先に登り、迫野をお助け紐で確保。特に問題なし。
11:23-12:10 二重滝
今回のルートではこの滝を登る必要はないが、ここまで順調に進んでいたので練習の
ために登った。左壁はいかにも簡単そうで登りがいがなさそうだったので、難しいと
言われる右壁に挑戦。リード丸山、ビレイ迫野。1つ目のハーケンのところまでは簡
単だが、そこから先が難しく、A0になる。しかしA0でも登れなかったので、さらに右
の草付きに逃げる。これで何とか登攀成功。続いて迫野が登ろうとしたが、やはり難
しく登れず。途中で諦め降りた。その後、丸山は懸垂下降。この辺りにはヤマビルが
いなかったのが幸いだった。今考えると、支点にかけたスリングを鐙のように使えば
もしかすると右に逃げずに登れたのかもしれない。いずれにせよ、初めての緊張感の
あるリード登攀であり、いい経験となった。
ここからは一般登山道。
12:16-26 下社
茶店の人から冷水をもらう。有難い。平日で、しかもケーブルカーも運休とあって暇
そう。しつこく客引きされずに良かった。
下社から春岳沢入渓点へ行く道を間違えたが、斜面をトラバースしたらうまく目的地
に出ることができた。
12:50-13:07 昼食休憩
何の変哲もない尾根上で昼食。この辺りにヤマビルはいなかった。
春岳沢の湧水地までは一般路では無く作業路だが、よく整備されているし、平坦なの
で歩きやすい。
13:19 春岳沢湧水地
物凄い量の湧水。本流よりも、湧き出している湧水の方が多いくらいである。水温11
度くらいで、飲んでみると、普通の水。ここから沢下降を開始。サンショウウオを探
しながらゆっくり下る。小滝連続。
13:42-13:55 5m滝
クライムダウンが難しそうだったので練習を兼ねて懸垂下降。その後直登して遊ぶ。
この先も小滝連続。
14:45 石積み堰堤
右岸を巻き下った。
14:50 髭僧の滝上
懸垂下降するのも面倒なので巻道を下ろうかと思ったが、巻道に信頼できない木橋が
あり、結局懸垂下降。
15:07-15:50 髭僧の滝
時間があるので、練習のため登ることにする。水流中も登れそうだったが、寒いだろ
うからやめ、リード丸山、ビレイ迫野で右壁を登った。ロープが要らないのではない
かと思うほど簡単。とりあえずはロープワークの練習になった。2人とも登った後、
再度懸垂下降で滝下へ。
16:06-16:32 春岳湧水で沢装備解除
16:43 蓑毛バス停着
■見つけたもの
・アズマヒキガエル
・サルノコシカケ:何のためだか分からないが迫野が持ち帰った
・サワガニ(赤褐色):サワガニは、地域により色彩が異なり面白い
・モミジイチゴ:甘酸っぱくて美味しい
■反省・備考
・どちらの沢もヤマビルは多い。特に入渓点までと、堰堤を巻くところ。水線遡行な
ら殆ど居ないのでぎりぎり許容範囲。今回の被害は、丸山は首と耳を1か所ずつ、迫
野は無し。
・ロープの中心が分からないのは面倒。やはり印を入れておくべきか。
・二重滝は、下から見えたよりも多くの残置支点があったので、もっと多くのカラビ
ナを用意して登攀に臨むべきであった。
・二重滝右壁は難しく、一部ひやりとした。荷物があったら登れなかったかもしれ
ず、普通の沢遡行ならば容易な左壁を登るべき。
・カメラを忘れると勿体ない。
・ハコネサンショウウオは、またの機会に。