2015/7/11 至仏山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
至仏山山行計画書vol.3.0(7/10版)
作成者:寺垣

■日程 2015/7/11、12(土・日)山中1泊

■山域 尾瀬

■メンバー
CL寺垣,SL久光,松本,加藤,青木,五島

■集合
JR赤羽駅7:00 快速一村一山・土合行7:12発 先頭車両
*途中乗車の方はCLまでご連絡ください。
遅れた場合、バス一本逃すかつ新幹線になるので、遅刻ないようにお願いします。

■交通
□行き
(JR快速一村一山・土合行)
赤羽7:12—9:09沼田(2270円、学割利用可。)

(関越バス・1番乗り場)
沼田駅9:20—10:38鳩待峠行バス連絡所(尾瀬戸倉)(2050円)

(戸倉~鳩待峠乗合バス)
戸倉11:10—11:45鳩待峠(930円)

*遅れた場合
(JR宇都宮線・宇都宮行)
赤羽7:58—8:13大宮

(MAX谷川403号・越後湯沢行)
大宮8:30—9:19上毛高原

(関越交通鳩待行バス連絡所行)
上毛高原9:30—11:18鳩待峠行バス連絡所(尾瀬戸倉)
戸倉11:50−12:25鳩待峠

□帰り(簡略版・尾瀬号予約済み)
鳩待峠(10:20/11:00/11:50/12:45)—戸倉(10:55/11:35/12:25/13:20)
尾瀬戸倉(13:30)−新宿駅東口(17:45)
*わりと厳しめなので早めの行動を心がける。

■行程
1日目:鳩待峠~1:00~山の鼻~0:45~牛首分岐~0:40~竜宮十字路~0:30~見晴~0:15~東電分岐~0:20~東電小屋~0:20~ヨッピ吊り橋~0:50~牛首分岐~0:45~山の鼻(計5:25)

2日目:山の鼻~3:00~至仏山~0:35~小至仏山~0:20~オヤマ沢田代~0:20~原見岩~0:50~鳩待峠(計5:05)

■エスケープルート
1日目
見晴らしまで:引き返す
それ以降:そのまま進む

2日目
そのまま進む

■地図
2.5万分の1 「至仏山」「尾瀬ヶ原」
山と高原地図14 尾瀬 燧ケ岳・至仏山

■備考
日の出(至仏山)4:23
日の入(至仏山)19:14
NHKラジオ第一(東京)594
NHKラジオ第二(東京)693
警察署 沼田警察署:0278-22-0110
荒天時判断:7/8に判断
山の鼻小屋:0278-58-7411 
テン場代:一人800円
温泉:尾瀬ぷらり館 戸倉の湯(500円)

(電車で行くなら)
池袋—沼田(2590円)学割利用可
沼田駅—戸倉(鳩待峠行バス連絡所)(2050円)

■参考
関越バス http://kan-etsu.net/publics/index/43/&anchor_link=page43_246#page43_246
尾瀬戸倉観光協会:http://www.oze-navi.com/
尾瀬戸倉温泉:http://www.joy.hi-ho.ne.jp/ma0011/T-Gunma67.htm

至仏山山行記録

作成者:寺垣

■日程 2015/7/11,12 (土、日)

■山域 尾瀬

■天候 快晴

■メンバー(敬称略)・オーダー

CL寺垣 五島 青木 松本 SL久光

■行動記録

□0日目(10日)

駒場の部室の鍵をテクテクさんが持ったままどこかに行ってしまったらしく、部室が開かず、共装が取り出せないという事態になる。木曜の夕方からそうだったらしい。

18:00に一度空いたらしいが、19:00頃再び同じ状態になり、青木君が取り出す予定の調理用具一式が取り出せない。

学生会館の閉館時間21:30になっても連絡が無いので、寺垣が先週の谷川の装備を持っている尾田さんの家まで行って鍋を入手。

そののち、22:30頃、遠藤さんの知っていた前代表さん経由で鍵を持っている人と連絡がつき、23:00ごろようやく調理用具一式を入手。事務の人もその時間まで待っていてくださったそう。

結論として、テクテクさんと代表同士の連絡先(できれば電話番号)の交換は必須。雷鳥としてもやりかねないことなので、部室をしめるときは、学生会館にいるときでも、鍵を返すようにしましょう。

□1日目(11日)

赤羽のホームに7:00集合で寺垣、五島さん、青木君が集まる。乗車位置を間違えていて、いそいでとびのる。途中寺垣のザックにつけていたビニール袋が破れ、カート×3が落下。うち一つが線路に落ちたらしい。乗り遅れるとシャレにならないので、何とか3人乗車。乗った後に青木君が駅員さんに言いに行ってくれて、赤羽駅でぶじ保護されたようだ。

浦和で久光さんと松本さんと合流。みなみさんから連絡が無い。メールをしてみると、当日になっての体調不良で参加はできないとのこと。幸いみなみさんが持ってくる共装はなかったので、その点では心配なく、結局5人で登ることになった。

寺垣が6人で赤ダンは狭いのでは、と独断で考え、ステラを持ってきてしまった。そういうことはちゃんと計画書に書きなさいといわれ、しかも結局5人になったので、ステラは鳩待山荘に預けることに。最悪歩荷になるところであった。赤ダン3人は寒いという認識が足りなかったことと、相談をしなかったのかが問題であった。反省してますごめんなさい。

と、記録を始める前からいろいろあり、この先が思いやられるスタートとなった。



高崎まで電車はほぼ満席で座れず。沼田でバスに乗り換える。かなり多くの登山客が待っていて、座れるか心配になったが、大きめのバスだったこともあり、全員座っての乗車ができた。尾瀬戸倉に向かう。尾瀬戸倉ではバスを待つ間に乗り合いタクシーが来て、予定より早く鳩待峠につくことができた。売店も、食堂もあって、下界に等しい。ステラを山荘に預け、出発準備をする。雲一つない晴天。

11:40 鳩待峠出発

ひたすらきれいに整備された木道を歩く。尾瀬では木道は右側通行である。途中から長い行列に巻き込まれ、都会の動く廊下のごとく、進んでいく。

12:25 山の鼻山荘着

今日のメインザック行動はこれでおしまいである。こんなにゆるくてよいのだろうかと少し心配になった。周りには軽食が食べられるテラスもある。かき氷の旗まである。ザックをおろし、テントを張る。テン場代は一人800円であった。五島さん、青木君に久光さんがテントの張り方を説明しつつ、張り終える。サブザック行動の準備をする。

13:10 山の鼻山荘出発。ツアー客と多くすれ違う。荷物も軽いし、散歩気分である。正面にでーんと燧ケ岳が構え、後ろにはゆったりと至仏山がある。周りは緑の湿地が広がり、ところどころに紫(カキツバタ)、黄色(ニッコウキスゲ)、白(ワタスゲ)などの花が咲いている。赤いつつじのような花もあったが名前はわからず。写真も撮りつつ、尾瀬を満喫。

13:50 牛首分岐。平地な分だけ距離が長く、思ったより疲れる。ここから人はぐっと減った。

14:00 横にあるベンチに座って少し休憩。だんだんと燧ヶ岳が近づいてきた。

14:30 龍宮小屋着。トイレ休憩もかねて一本。オレンジジュースやビールが冷やしてあった。「今日~10月末までアルバイト募集中」と紙が貼ってあった。泊まり込みでずっと尾瀬にいるのも楽しそうである。

小屋を出てすぐ、群馬・福島の県境を越える。なんとなく雰囲気が違う気がする。

15:00 弥四郎小屋着。ここでようやく折り返し。散歩にしては距離が長い。ここまでで5.5キロあった。長めに休憩。さすがに雲が出てきた。つけ刃の気象の知識で、巻雲と判別する。それにしても晴れている。木道の上は日影が無いので暑い。

15:25 東電小屋への分岐。

途中福島・新潟の県境を越える。

15:40 東電小屋着。喫茶店があって、コーヒーが飲めるようだ。自動販売機もある。

15:55 ヨッピ吊橋通過。このあたりからは人はちらほらといったところ。尾瀬独り占めな気分。

途中できれいな逆さ燧をとることができた。

16:30 牛首分岐着。ようやくここまで帰ってきた。足の疲れから一本。

17:30 山の鼻キャンプ場着。テントの数が増えている。

荷物を降ろしてご飯の準備にかかる。きれいな炊事場もあって、いたせりつくせりである。

今日の食当は寺垣で、ちらし寿司とお味噌汁をつくる。ご飯を炊く間にハム、キュウリを切る。ご飯を火にかけているときに、「ちょっとすみません、NHKのものなのですが」と話しかけられる。カメラマンとマイクを持つ人とレポーターらしき人がいる。日本100名山の取材で至仏山を取材に来ているらしい。一人ずつ、尾瀬はどうでしたか、どこが印象に残りましたか、明日の至仏山はどういうところが楽しみですかと聞かれ、みんなしどろもどろで答える。そのあと「この中に5人寝るんですか?」と赤ダンを指さされ、「ちょっと寝てみてください」といわれる。ご飯が吹きこぼれそうなので、火を止めて、5人互い違いで寝たふり。何やってんだろう。そのあと、ご飯を食べているところもカメラに収められる。最後にハンカチをも
らい、個人情報等のサインを代表者の寺垣が書いた。BSプレミアムで放送があるそうです。どれくらいカットされているのか楽しみです。

6人分炊いてしまったので主に久光さんが2人分食べる。どうしても柔らかくなってしまうが、生米ではないので勘弁願います。

片づけをして、寝る準備にかかる。準備ができたところで、開けたところに星を見に行く。テン場から少し離れると本当にきれいに星が見える。北斗七星が思っていたより大きい。名前はよくわからないが、とにかくたくさん星が見える。さらに離れるとより暗くなって、小さい星まで見える。寺垣は眼鏡を忘れていたので、すこし借りてみたところ、星がもっと多かったことに気づいてびっくりした。普通山で星を見るときでも小屋や周りの電気までは消えないが、ここだと本当に真っ暗で、多くの星が良く見えた。夏の大三角形らしきものも見えた。織姫と彦星が会えているのかはよくわからなかった。

空を見ていると、至仏山の中腹でヘッドライトが光っているのが見えた。こんな時間に何をしているのか?もしかして遭難だろうかとなり、小屋のひとに一応報告する。小屋の人によると、あらいさんという著名な山岳カメラマンの人が、星やら朝日やらを撮りに至仏山に入っているとのこと。なるほど。今日は絶好の写真日和であろう。

一安心してテントに戻って就寝。20:30はすぎていたと思うが、周りからはまだおしゃべりの声が聞こえた。



□2日目(12日)

3:00 みんながアラームをセットしたのでけたたましく起こされる。シュラフを片づけご飯の準備にかかる。松本さん以外はみんなよく眠れたとのこと。今日の食当は五島さんのうどんである。寒いのでテントの中で作る。生めんを持ってきてくれていて、あごだしに、かまぼこ、あげ、ねぎ、シイタケと具だくさんで、おいしかったです。ごちそうさまでした。

テントを撤収。

4:55 キャンプ場を出発。

すぐにのぼりが始まる。ここで初めて山登りに来たことを実感。そこそこの登りである。後ろから高校のワンゲルが来ているようなので、気持ち早めに進む。

5:36-5:43 初めの一本。振り返ると雲に覆われた尾瀬ヶ原が見える。きれい。ここで上着を脱ぐなどの体温調整をする。

途中から岩場になり、登りやすい。歌を歌う陽気なおじさん(会話で東大卒と判明)がトップの集団とすれ違う。感化されて寺垣がいろいろ歌う。カエルの歌を輪唱しようとなったが、後ろの五島さんは続けてくれなかった。

6:38-6:44 広めの岩場で一本。今日も空は青空で、巻雲とも巻層雲とも取れる雲が広がっていた。再び会った陽気なおじさんによると、巻雲から巻積雲に変わる雲とのこと。天気はあまり良くならないらしい。

そのあとも登りを続ける。森林限界を越えてからは風も強く吹き飛ばされそうなくらいであった。景色は常によい。尾瀬ヶ原の雲もなくなり、昨日歩いたコースがくっきり見える。

7:31 ひょいっと山頂に到着。30分ほどコースタイムはまいたようだ。眺めも大変良いので長めに休憩。エアリアをみつつ水上方面の山々を判別。風が強くて少し寒い。記念写真も撮って、のんびり過ごす。

8:15 寒くなり、高校ワンゲルにも追いつかれたので出発。右手に水上の山々、左手に尾瀬ヶ原、燧を見つつ、プチ縦走である。五島さんにとってはこういった景色は初めてで、楽しんでいたようだ。

8:35-9:00 小至仏山到着。短いが少し休憩。11:00のバスに間に合うように降りればよさそうなので、のんびり過ごす。

9:29 笠ヶ岳への分岐通過。森林限界が終わると段々を暑くなり、人も増えてきた。鳩待峠から登ってくる人たちと多くすれ違う。整備された階段ではすれ違うこともできる。

10:12-10:17 あともう少しであることはわかっているのだが、下りつかれたので日陰で一本。久光さんと松本さんが公共交通機関を民営化する是非について延々と話していたように思う。

10:35 鳩待峠到着。ステラを回収。バスを待たずとも多くの乗合タクシー(料金は一律930円)があったので、4人の他パーティと一緒に乗車。バス停までお願いしますというと、バス連絡所まで行ってくれる。

11:10頃 尾瀬戸倉着。一人分の帰りのバスの払い戻し手続きなどを電話で済ませ、温泉に向かう。バス停正面にある関所の湯 玉城屋がよさそうだったので、700円ではいることにする。休憩 所もあってザックをおかしてもらう。女子風呂は貸し切りで、窓も大きく景色もよく見え、気持ちが良かった。

ザックの整理なども行い、バス停に向かう。花豆アイスをみんなで食べているところに尾瀬号が来たので乗車。一途新宿に向かう。バスのクーラーの効きが良くなく、しかも日が差し込んできて、かつどんどん標高を下げていくので、暑い。うとうとしつつ、在京への連絡を忘れていたことを思い出し電話する。

新宿東口で降ろされ、変な目でみられつつルミネの7階で晩御飯のお茶漬けをたべて、解散。

■総括

新入生のテント泊に慣れてもらおうということで立てた山行であったが、これ以上にない好天に恵まれ、山のよいところを存分に味わえた山行だったのではないかと思う。ただ山のつらいところはほぼない山行だったので、その点では夏合宿等でびっくりしないようにしてほしい。

■反省・備考

・この時期のバスは混むので早めの予約が必要。新宿~川越間は電車の方が早いので、川越集合で川越~戸倉まででバスを取るのがよいかもしれない。

・装備調達は、今回はどうしようもなかったように思う。今後テクテクさんとの連絡を気を付けたい。

・独断でテント持っていったことに反省。隊全体としての軽量化も考えるべし。

・尾瀬ヶ原は人は多いけど、本当に気持ちの良い散歩道。年を取ったら小屋泊でのんびり過ごすのも楽しそう。

・BSプレミアムの放送は8月10日だそうです。

・すこし緩すぎた気がしないでもない。こういうのもたまにはよいとも思いますが、ぜひいろんな山行に参加してもらえればと思います。

・山がえりはおとなしくファミレスが良いなと反省。あとエレベーターは本当にザックが邪魔なので、エスカレーターの方がまだよいと思った。

■コメント

久しぶりの快晴で気持ちが良かった。よいところだったので、次行くときは燧と尾瀬が沼をセットに歩いてみたい。今回初泊りCLで、行く前からいろいろとありましたが、「この山行に来てよかった」と言ってもらい私はもう満足です。夏に向けて、他の計画書も早めに流したいです