2015/8/6-9 常念山脈
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
常念山脈縦走計画書(Ver3.0)
作成者:木下(清)
■日程 2015/8/6-9 (木-日) 予備日8/10 (月)
*前夜(8/5)発 山中3泊4日
■山域 北アルプス
■メンバー (計8人)
CL木下,SL荒田,青木,船津,岩崎,金丸,谷口,山本
■集合 8/5です‼
集合時刻:23:30
集合場所:JR新宿駅9番線6号車付近
*JR新宿駅23:54発ムーンライト信州81号白馬行に乗車します。!!乗り遅れないこと!!
*普通車全車指定席です。指定席はCLが確保しました。
*立川駅までの【切符】と青春18きっぷを組み合わせて利用します。青春18きっぷはCLが用意したので、立川駅までの【切符】を準備してください。
■交通
【行き】
○ムーンライト信州81号 白馬行き
新宿23:54-穂高4:54
470円(新宿~立川)+2370円(青春18きっぷ)+520円(指定席券)
○南安タクシー・安曇観光タクシー乗合バス 1700円
穂高駅5:10-中房温泉6:05
【帰り】
○アルピコ交通バス 1950円
上高地(11:30/12:00/12:40/13:20)-新島々(12:35/13:05/13:45/14:25)
○松本電鉄 700円
新島々(12:52/13:26/14:05/14:45)-松本(13:21/13:55/14:34/15:14)
あるいは
○アルピコ交通バス・濃飛バス 1160円
上高地-平湯温泉 30分ごと 所要時間25分
○アルピコ交通バス・濃飛バス 2370円
平湯温泉(12:05/13:05/14:05/14:45/16:05)-松本(13:30/14:30/15:30/16:10/17:30)
○JR篠ノ井線・中央本線 (松本~新宿 4000円or18きっぷ2370円)
松本14:26-小淵沢15:44
○JR中央線 ホリデー快速ビューやまなし号
小淵沢16:17-新宿18:55
あるいは
○JR中央線(簡略版)
松本(15:55/16:33/17:21/18:37)-新宿(20:30/21:32/22:21/23:08)
【東京着の最終】
・上高地17:25-新島々18:30
・新島々18:42-松本19:11
・松本19:35-東京0:28
■行程
1日目
燕岳登山口-2:20-合戦小屋-1:30-燕山荘-0:30-燕岳-0:25-燕山荘
(計4:45)
2日目
燕山荘-0:50-大下りノ頭-2:20-大天荘-0:10-大天井岳-0:10-大天荘-1:30-東大天井岳-1:30-常念小屋
(計6:30)
3日目
常念小屋-1:00-常念岳-3:20-蝶槍-0:20-横尾分岐-0:30-蝶ヶ岳ヒュッテ
(計5:10)
4日目
蝶ヶ岳ヒュッテ-0:10-妖精ノ池-0:30-長塀山-2:20-徳沢-2:00-上高地
(計5:20)
■エスケープルート
大天井まで:引き返す
常念岳まで:一の沢へ
横尾分岐まで:横尾経由で上高地へ
それ以降:そのまま
■地図
二万五千分の一 地形図 「槍ヶ岳」「穂高岳」
エアリア:「槍ヶ岳・穂高岳」
■備考
日の入り 19時ころ(上高地)
日の出 5時ころ(上高地)
□参考
NHKラジオ第一(松本) 540kHz
NHKラジオ第二(松本) 1512kHz
●燕山荘 090-1420-0008 1人700円 水1L200円 素泊まり6200円
●常念小屋 090-1430-3328 1人700円 水1L200円 素泊まり6800円
●蝶ヶ岳ヒュッテ 090-1056-3455 1人500円 水1L200円 素泊まり6500円
○大天荘 090-8729-0797 1人700円 水1L200円 素泊まり5900円
○横尾山荘 0263-95-2421 1人700円
○徳沢キャンプ場 0263-95-2508 1人700円
長野県警安曇野警察署 0263-72-0110
長野県警松本警察署 0263-25-0110
アルピコ交通新島々営業所 0263-92-2511
濃飛バス予約センター0557-32-1688
南安タクシー0263-72-2855
安曇観光タクシー0263-82-3113
小梨の湯 600円 12:00-
上高地アルペンホテル 外来入浴 600円 12:00-14:30
http://www.m-kamikouchi.jp/alpenhotel/
平湯温泉 600円
http://hirayuonsen.or.jp/onsen.htm
常念山脈縦走記録
作成者:木下(清)
■日程 2015/8/6-9 (木-日) 予備日8/10 (月)
*前夜(8/5)発 山中3泊4日
■山域 北アルプス
■天候 1日目:晴れのち曇り 2-4日目:晴れ
■メンバー(計8人)
CL木下 SL荒田 青木 船津 岩崎 金丸 谷口 山本
■山行記録
○0日目,1日目(8/5,6)
・オーダー:木下 谷口 青木 船津 山本 岩崎 金丸 荒田
接続待ちということでムーンライトは数分遅れて出発。メンバーは特に遅刻もなく立川で全員そろう。乗車時間はそれほど長くないので何とかして休息を試みるが、電車の揺れでまったく眠れない。まともな睡眠もとれぬまま穂高駅についてしまった…。穂高駅から乗合バスで中房に向かう人は多く、マイクロバスが2台出る程。
中房温泉についたら準備を整えて出発。
6:40 中房温泉発
7:10-7:22 第一ベンチ
7:46 第二ベンチ
8:15-8:30 第三ベンチ
9:00 富士見ベンチ
9:30-9:53 合戦小屋
中房からここまでの登りは意外ときつい(特に第一ベンチまで)。暑さと寝不足も相まってなかなかペースが上がらない。ただ見ての通りベンチはところどころにあるので休憩はしやすい。もっとも登山者が多くてベンチに座れないのだが…。
あまりにも暑いため、小屋ではCLをはじめ数人が飲み物を購入。本当に我慢しきれないほどの暑さで、いやになる。ちなみに合戦小屋ではスイカが有名らしく、リフトで荷揚げしたスイカを販売している。たしか一切れ(1/8玉くらい?)
が600? 円ほど。
10:15 2448P
10:37-10:52 一本
11:04-12:28 燕山荘
合戦尾根は北アルプス三大急登と称されるほどの急登で、特に中房から2448Pまではかなりしんどい。
この付近まで上がってくるとハイマツや岩っぽい道が増えてきて、アルプスに来たことを実感させる。
12:52-13:07 燕岳
13:30 燕山荘
燕岳山頂では完全にガスってしまい、ほぼ真っ白。好展望が望めるピークだけにもったいなかったが、その後の行程では“お釣り”が来るほどの好天なのであった。
燕山荘のテン場はそれほど広くなく特に赤ダンを張る場所に苦労する。傾斜地を段々にしているので、赤ダンを張って余裕のあるスペースが限られるため。小屋はタッチパネルで予約を管理するほどに進んでおり、さすがは北アルプスの人気の山といったところ。
夕食は棒ラーメン。特に失敗もなく、良い食事だった。とても美味しいというわけでもないが、決してまずくはない。だれが作っても棒ラーメンは安定した味を提供してくれる。
ちょうど寝る前のころ(19時くらいか)、雲がなくなって燕がくっきりと見えた。
○2日目(8/7)
・オーダー:木下 青木 谷口 船津 山本 岩崎 金丸 荒田
無事に3時起床で、朝食はフリーズドライのおにぎり。こんな便利なものが売られるようになったものだなあと感心しながら食す。明るくなってくるとよく晴れており燕もみられる。撤収にややてこずり5:20に小屋を出る。
5:20 燕山荘発
小屋を出てしばらくしたところでライチョウと遭遇。3羽もいてちょっとした撮影会状態だった。ここまで近くで見られるのも珍しいように思う。
5:45 2682P
5:52 カエル岩
6:08-6:15 大下りノ頭
7:12-7:27 2699P
7:57 切通岩
ここまでの道はやや細いものの、北アルプスらしいといえばそのような感じ。よく晴れていて、槍が見える場所でははっきりとその鋭鋒が見られる。
切通岩はこのコースで唯一といってもいい難所。といっても鎖を補助的に使えばそれほど慣れていなくても大丈夫だし、鎖なしでも問題なく歩けるだろう。
8:27-8:47 大天荘
8:55-9:20 大天井岳
山頂では360°の大展望。槍の雄姿から裏銀座の山々まではっきりとみられ、こんな景色はそうは見られないだろうと思う。大天井の看板と槍を同時に撮れるのでよい撮影スポットになっていた。あまりの好展望に少々長居してしまった。
9:30-9:42 大天荘
10:23 東大天井岳
10:43-10:55 一本
12:03 常念小屋
大天荘からの道はアップダウンが続くもののわりとすいすい行ける。ただ常念小屋が見えてからのくだりはなかなか大変で、着くまでに意外と時間がかかる。
常念小屋のテン場は2か所あるが、小屋に近い方はやや傾斜がきついので小屋から遠い方にテントを張る。こちらも若干の傾斜があるもののそこまで気にならない。設営後しばらくは小屋で“飲み物”を買って飲んだりとのんびり過ごす。夕食は白米+豚汁(もどき)。なんだか久々に肉らしいものを食べられて満足できた。
○3日目(8/8)
・オーダー:金丸 青木 谷口 船津 山本 岩崎 木下 荒田
4:20頃起床。完全なる寝坊である。CLの携帯の時計が狂ったため、アラームが正しい時刻に鳴らなかった。朝食の麻婆春雨丼をちゃっちゃと作ってちゃっちゃと食べ、なんとか起床後2時間で出発できた。
6:20 常念小屋発
7:15-7:25 一本
7:43-8:10 常念岳
小屋から山頂までの登りは結構しんどい。1ピッチで行けるかと思っていたが、途中で一本はさむことに。山頂は前日の大天井岳と同じように360°の大展望で、槍はもちろんのこと富士山もうっすらと見える。ただ山頂が狭く渋滞気味。
9:22-9:40 2512P
10:15 2592P
10:36-10:50 2462鞍部
常念の下りに始まりアップダウンが続き体力を削られる印象。また日差しもかなり強く遮るもののない道を歩くことが多いため、その点でも消耗しがち。
11:30-11:40 蝶槍
11:54 分岐
12:18 蝶ヶ岳ヒュッテ
土曜日だからだろうか、テン場はかなりの混雑。何とか張るスペースを確保し休憩タイム。蝶ヶ岳の山頂はすぐそこで、山頂からは槍穂の稜線が美しい。
夕食は麻婆春雨丼。朝食と同じとかは気にしない。美味しく食べられればいいのだ。
○4日目(8/9)
・オーダー:木下 青木 谷口 船津 山本 岩崎 金丸 荒田
この日は無事に3時起床に成功。朝食のパスタは手早くできて片づけもラクとなかなかの良メニュー。朝日や朝焼けを時折眺めながら撤収を進め、5時ころには出発できる準備ができたが、「こんな景色はそうお目にかかれない」ということで30分ほど長居。蝶ヶ岳山頂から見た、朝日を浴びる槍穂稜線が美しかった。この景色を見られただけでもここに来たかいがあるというものだ。
5:35 蝶ヶ岳ヒュッテ発
5:48 妖精ノ池
6:08 長塀山
6:25-6:35 一本
7:30-7:42 一本
8:42-9:00 徳沢
ヒュッテを出るとすぐに樹林帯の中に入ってしまうので、この日は展望はほとんどない。2000m以下のところではなかなか急な下りになるので、焦らず慎重に。徳沢まで来てしまえばもう観光地といっても過言ではないだろう。自販機があったりアイスクリームが食べられたり…。山装備というわけではなさそうな人もちらほらいる。
9:56-10:15 明神分岐
11:05 上高地
上高地では結局アルペンホテルの立ち寄り入浴を利用して数日分の汗を流す。バスの時間の関係で、昼食の時間を確保できず…。さらに松本の乗り換え時間も30分程度で、下界での食事のタイミングを失ったまま、都心へと帰る結果に。さらに中央線が人身事故で運転見合わせも重なる不運。確か新歓合宿でも電車が止まったような…。30分程度ロスしたものの、京王に無事乗り換えて新宿へ。下界についてからも大変な合宿になってしまった。
■総括
北アルプス入門編としては上出来だったように思う。難所は特になく、今回は天候にも恵まれ“パノラマ銀座”らしい景色が見られた。こういった景色が好きな身としては、これぞ山の醍醐味、ここに来ないとみられない景色、と満足できた。またやや緩めの計画にできる点もよく、小屋やテン場は整備されている方だろう。
十分に見て楽しんだ槍や穂高への興味が一段と湧く山行だったかもしれない。
■反省・備考
・ここまで晴れるのは本当に珍しい。このところ自身の参加した山行が雨続きだったせいもあって、日差しへの対策が甘かった。アルプスの日差しは強烈なので、十分な対策を講じないとひどい日焼けをすることになる。
・CLのアラームがミスるとパーティ全体が寝坊してしまうようでは少し心配である。特に何も言わずとも複数人がアラームをかけるようにしましょう。
・ムーンライトは眠れない。初日はコースタイム短めだったが体感としてはかなりしんどい。ムーンライトの利用で日程に余裕ができるのは魅力だが、使わずとも日程に余裕があれば中房温泉に前泊するのがいいかもしれない。
・一年生の食当についてあまり指示が適切でなかった。米の量の計算が各人まちまちで、山中で量の調節をすることになってしまった。より具体的に指示が必要だっただろう。
・(おもにCLのせいであるが)下界での行動がややもたついた。できる限り下界ではテキパキと動けるようにしたい。