2015/9/2-3 富士山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
富士山山行計画書最終確定版
作成:寺垣
■日程 2015/9/2,3(水,木)(山中小屋泊)
■山域 富士山
■メンバー
CL寺垣,SL吉川,柳田,船津,岩崎,平岩,山本
■集合
小田急線 新宿駅 7:51発小田原行き先頭車両
(途中乗車の場合はCLまでご連絡ください。)
■交通
□行き
(小田急線急行・小田原行)
新宿7:51~9:14新松田(772円)
(富士急行バス・須走口5合目方面行)
新松田9:30~11:00須走口新五合目(2060円)
*遅れた場合
新宿(7:58/8:04)~(9:22/9:27)新松田
□帰り(簡略版)
(富士急行バス・新松田駅方面行)
須走口新五合目(12:20/14:20)~(13:50/15:50)新松田
(小田急線)
新松田~新宿(10~20分おきに運転あり)
もしくは、
(富士急行バス・御殿場駅行)
須走口新五合目(11:50/14:20/16:20/17:50/19:40)~(12:45/15:15/17:15/18:45/20:35)御殿場駅
(JR御殿場線・国府津行)
御殿場駅(13:43/14:16/14:51/15:35/16:25/17:10/17:40/18:18/19:03/20:00/20:55)~
(35分程度)~松田
(小田急線急行・新宿行)
新松田~新宿
■行程
一日目 須走口五合目~1:35~新六合目~0:50~本六合目~1:20~七合目~0:50~本七合目 計4:35
二日目 本七合目~0:30~八合目~1:15~九合目~1:35~剣ヶ峰~0:45~下山口入り口~1:15~七合目(砂走はじまり)~0:50~砂払い五合目~0:35~須走口五合目 計6:45
■エスケープルート
剣ヶ峰まで:引き返す
剣ヶ峰から:そのまま進む
■地図
2.5万分の1 「富士山」「須走」
山と高原地図「富士山」
■備考
帰りに5合目で元気が残っていれば、一合目(須走浅間神社)まで歩いてみるつもりです。(コースタイム3:20)
■その他
・最寄りの警察署
山梨県警察本部生活安全部地域課山岳救助隊 055−235-2121
静岡県警察本部地域課 054−271-0110
*須走ルートには救護所がないので、何か緊急の事態があった場合は110番もしくは119番通報せよとのこと。
見晴館:素泊まり5700円(キャンセル料は1週間前から30%。当日の悪天候の場合は連絡すれば無料でキャンセル可)090-1622-1048
富士山入山料1000円
日の出(3日)5:07
日の入り(3日)18:21
荒天時判断:前日9月1日 17:00
■参照
富士登山オフィシャルサイト:http://www.fujisan-climb.jp/basic/trails/subashiri.html
高山病対策:http://fujisan.rash.jp/2012/04/post-96.html
富士山山行記録
作成者:寺垣
■日程 2015/9/2,3(水、木)(山中小屋泊)
■山域 富士山
■天候
1日目:晴れ
2日目:曇り
■メンバー(計7人)・オーダー
CL寺垣 平岩 岩崎 山本 柳田 船津 SL吉川
■山行記録
前日(1日)
天候が怪しい。山小屋にも連絡してみたところ、「雨は降っていないが、風が強い。気温は14:00時点で8,9度。防寒、雨対策をして、完全防備で来てください」とのこと。行ける、けど景色はないかもしれないし、雨には降られるだろう。メンバーの意見も聞き、17:30ごろ決行を決定。位髙さんは親御さんからストップがかかったとのことで、7人で行くことになった。
1日目(2日)
東京はどんよりとした曇り空。雨も降っている。今からか…と思いつつしぶしぶ雨具とザックカバーを付ける。
新宿の小田急線で柳田、吉川、寺垣が合流。寺垣は時間ぎりぎりで走って乗ったため、登る前から雨に濡れていて驚かれた。電車が進むにつれてメンバーが集まってくる。山本君は下北沢の地下の広さのせいで一本遅れるとのこと。
新松田はどんよりしているが雨は止んでいる。
バスのチケットを買う。帰りが新松田になるか御殿場になるか微妙だったので、往復で買うか迷っていたが、(往復の方が明らかに安い。)チケット売り場のおばちゃんにフリーパスチケットを勧められる。値段も一緒で新松田でも御殿場でも使えるとのこと。全員これを購入。
山本君も合流して、9:30発のバスに行き先を確認して乗り込む。おばちゃんに見送られ出発。バスから見える景色はどんよりしたまま。ときどき晴れ間が見える。北側に大雨警報が出ているらしい。そうこうしているうちに須走口五合目に到着。バスから降りるとひんやりとした空気が気持ちよい。空にはうそみたいな青空が広がっていた。シイタケ茶を配っていたおばあちゃんから、さっき晴れたんだよ、よかったねえと言われる。景色のある中登れそうだ、雨を覚悟していたためにかなりうれしい。
標高に慣れるためにも、30分ほどゆっくりベンチに座って準備。吉川君はかつ丼を食べていたように思う。車で来れるところなので、そこまで値段は高くない。トイレは協力金200円。トイレの前に人がいるのが富士山っぽい。小屋にも7人行くことを電話で伝える。
11:30 五合目発。五合目を出てすぐにゲートのようなところを通過したが、大雨警報が出ているため、今日は協力金の回収見送っているらしい。
樹林帯の中を進むが、なんとなく山の広さを感じる。降りてくる人、登ってくる人とも定期的にすれ違う。高山病のことも考え、ゆっくりと登る。
12:10 登り始めなので早めに一本。少し木がない所からでると景色もよい。
12:25 発。木の高さが低くなってきた。日差しが暑い。
12:50 新六合目通過。小屋の裏手で薪木を切っているおじさんがいた。
13:25 本六合目着。一本。まぶしいのでここでサングラスをかける。あまり座れるところがない。木はなくなった。
13:37 発。ジグザグと赤土を登る。
14:27 七合目着。風が強くて、陰に隠れて休憩。太陽館はもう営業をストップしているようだ。お菓子の個包装の袋がパンパンに膨らんでいる。
14:40 発。あともう一息。
15:20 今日の宿、本七合目の見晴館着。白い鳥居が出迎えてくれた。ゆっくり登ったのに、コースタイムより10分早い。ここだけでなく全体的にコースタイムはかなりゆったりめで設定されている。高山病や初心者にも配慮しているのだろう。
荷物を部屋の端に置いて、お金を払う。1人分のキャンセル料もとられなかった。ご飯の浸水をしつつまったり。LTEが飛んでいるらしく、ワンピースを読んだり、パズドラをしているメンバーもいた。山じゃないよなあ…。コンセントもある。せっかくなのでインターネットで聞けるラジオで天気図を取ってみる。
今日の晩御飯はハヤシライスである。外に出て調理するが、風が強くてものが飛ぶ。寒いからみんな防寒具を身につけている。船津君はこの時点でフル装備とのこと。親切なおじさんに風防代わりのいすを借りて調理。一つコンロの調子が悪く、結局もう一方のコンロだけで調理する。標高が高いせいなのか、ライターが全然つかない。玉ねぎと、マッシュルームと、ベーコンを炒めて、ルーを入れた。7人分はやはり多い。ご飯を蒸らしつつ、中に入る。他の人は小屋から出されたお弁当を食べていた。机の一角を借りてごはん。美味しかったと思う。ちなみに富士山に水場はなく、水は買うものであった。本七合目では500mℓ450円。
鍋をきれいにするべく、お湯を沸かしに出る。狭いが風は防げるところを見つけていたので、そこに7人が一列で待つ。眼下には登ってきた登山道と町が見えた。
小屋に戻り、スープを飲んで、後片付けも終了。
明日の出る時間をもう一度話し合った。山頂でご来光を見るか、ゆっくり起きてここで日の出を見るか。多数決でどっちでもよい人と山頂でご来光を見たい人に分かれたので、3時に出発することに決定。寝る準備にかかる。ダブルベッドの大きさで、一つの布団に2人が寝ることになっている。お手洗いついでに外に出ると夜景が広がっていた。函館の夜景に似ているように思う。団体を引っ張って来たというおじさんもいて、その人は今までで30回ぐらい登って、毎回天気が良いらしい。今日晴れたのもこの人のおかげかもしれない。
寒くなってきたので会話もそこそこに中に入る。吉川君は一人でしばらく黄昏ていたようだった。消灯時間で暗くなったので、各々眠る。布団は湿っぽいが異様に暖かく、夜暑くてのどが渇き、目が覚めた。空気も薄いようで、よくねられなかったメンバーも多かったようだ。
ガサゴソと準備する音と、アラームで起きる。
体を温めるために抹茶ラテと紅茶ラテを持ってきたが、そのために外に出ないといけないのがつらい。外はガスっぽかった。各自ご飯を済ませ、出発準備。まだ寝ているグループもあった。
3:00 雨具や防寒具、ヘッドランプを身に着け出発
3:30 八合目。昨日下からすでに見えていたので近かった。
3:45 本八合目着。水が足りるか少し心配だったので、500mlで500円の水を買う。贅沢ヨーグリーナなども売ってあった。
このあたりから多く人とすれ違う。抜きつ抜かれつで進む。風がすごく強い。細かい砂が飛んできて顔に当たると痛い。サングラスと帽子を飛ばされてしまった。最後のほうは渋滞のような形になっていて、歩きづらかった。
5:00 山頂着。ちょうど日の出の時間についた。人の多さにびっくり。ご来光が見えるスポットのところで人垣ができている。しかしながらガスっていて全く見えそうにない。そもそも人の波でよく見えないと思われる。あきらめて売店などを見て回る。豚汁にひかれて数人でお店に入る。700円。風が強く寒かったために、店内ですすった豚汁は格別だった。
豚汁を飲みながら外を見ると、空がピンクになって、オレンジになって、そして白に戻っていた。日は明けたようだ。
5:30 他のメンバーとも合流してお鉢巡りに出発。周りを見ると人の波がぐっと減っていた。火口の中ものぞけて面白い。しかし、とにかく風が強い。足を出すとその足が風にあおられてふらっとする。特に、つかまるものが何もないようなところで強い風に吹かれるのが怖くて、途中しり込みした。でもここまで来たら!ということで進む。剣ヶ峰前の登りが少々つらかった。柳田さんがもう少しだよーと全体を励ましてくださっていた。
6:11剣ヶ峰着。剣ヶ峰では風を防げるところがあって助かった。記念写真を取って、休憩ついでにここでスパッツもつけて、出発。気が付けばガスが一面にかかり、火口も見えなくなっていた。なんとか最初の鳥居まで戻る。おみくじを買ったが、ここで大凶なんて出たら下りが怖いので、開かずに持って帰る。
6:45 下山入り口発。ツアーの人たちと一緒におりる。初めからかなりザクザクした道。何度かブルドーザーともすれ違う。所々で休憩。
途中で見晴館を通ったので、宿の人にあいさつした。おばちゃんによると本七合目ではご来光が見えたらしい。一週間ぶりくらいの晴れとのこと。少し悔しいが、その時はわからないのだからしょうがない。
7:57 砂走り始まる。ここまででもすべりおりる感はあったのだが、全然違った。足首まで砂に覆われて沈み込みながらおりる感じ。楽しい。時々大きめの石が混じっているので注意が必要である。だいぶいいスピードでおりてしまった。
8:30 砂払い五合目着。コースタイム55分を30分でおりてしまったようだ。バスの時間もみて、ゆっくりで大丈夫なことを確認。ここで長めに休憩。
8:47 発
9:10 須走口五合目着。今日はゲートでおかねを集めていた。何も言わなければ通過できそうだったが、もともと払うつもりだったので声をかける。限定バッジをもらい、温泉の情報も教えてもらった。お鉢巡りをしたといったら、少し驚かれた。下から見ても明らかにガスっていたようだ。在京の横山さんに電話する。なお、おみくじは吉だった。
バスの来る時間までまつ。元気があれば一合目まで歩く、というのも考えていたのだが、これからアスファルトを歩く気分ではなかった。そんなに元気でもない。バスに乗ったあとは、浅間神社で降り、(フリーパスなので値段変わらず)温泉「天恵」まで20分歩いた。割引券を五合目で入手していたので200円引きの700円であった。また歩いて降ろされたバス停で待っていたが、バス停の表示を見ると書かれていない。急に不安になったが、普通にバスが来て普通にとまった。一安心。
新松田につき、ご飯を食べる。新松田で一応解散とする。行きと逆の電車にのり、またメンバーが一人ひとり抜けていった。
■総括
須走ルートは評判通り静かで人もそんなに多くなかった。小屋であったおじさんによると、世界遺産になってから逆に人が減っているらしい。東京からのアクセスも予想以上によい。山にいるとは思えない快適さであり、反対に他の山にはない高度感、広域感もあって、面白い山だった。
■コメント・反省
天気の判断には毎度悩まされる。今回は行って良かったとは思うが、最後の強風の中はなかなか危険だった。こうした行く、行かないの判断も自信を持ってできるようになりたい。
また、気にしていた高山病にかかるメンバーもおらず、予定通りに進むことができた。少し頭痛がするメンバーもいたようだが、歩けなくなるほど悪化しなくてよかった。もう一回くらい天気のいいときに登ってみたいと思う。水は十分に下から持って上がったほうが良い。