2016/2/26-28 大分遠征

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
大分遠征山行計画書
作成者:遠藤
■日程 2/26-28(金~日)
*九重山で停滞した場合は由布岳はカット。
■山域 阿蘇・九重 由布岳
■捜索要請日時 2016/2/29 10:00
■メンバー(計1名)
L 遠藤
■集合
牧の戸峠10:00
■交通
□久住山・中岳エリア
(行き)
九州横断バス・熊本行
 別府駅前本町(8:09)→牧の戸峠(10:01)
 2010円
*予約済
(帰り)
日田バス森町・牧の戸峠線
 長者原(11:35/12:35/13:35/15:40)→豊後中村駅(12:09/13:09/14:29/16:14)
 940円
□由布岳・鶴見岳エリア
亀の井バス・別府駅行
 由布院駅(13:50/14:30/15:05/15:15/16:20/……)→由布登山口(14:06/14:46/15:21/15:31/16:36/……)
 ?円
別府ロープウェイ
 営業時間は9:00-16:30。15~20分間隔で運行。
 1000円
■行程
1日目:
牧の戸峠~(0:30)~沓掛山~(0:45)~扇ヶ鼻分岐~(0:30)~久住分かれ~(0:30)~久住山~(0:20)~久住分かれ~(0:40)~諏峨守越分岐~(0:35)~法華院温泉山荘
(計3:50)
◎法華院温泉山荘にて温泉!
2日目:
法華院温泉山荘~(0:15)~坊がつる避難小屋~(1:20)~段原~(0:20)~大船山~(0:15)~段原~(1:00)~坊がつる避難小屋~(0:50)~雨ヶ池越~(1:20)~長者原
(計5:20)
※『ヤマケイ入門&ガイド雪山登山』参照
*大船山ピストンはカットする可能性あり。
*久住分かれ,北千里浜付近は視界不良による道迷いに注意。
*2日目は由布岳正面登山口付近にてテント泊。
◎長者原or由布院にて温泉!
3日目:
正面登山口~(0:40)~合野越~(1:10)~マタエ~(由布岳お鉢回り:1:00)~(1:00)~日向岳分岐~(0:30)~東登山口~(2:00)~鶴見岳~(0:50)~山頂駅
(計7:10)
◎別府方面に下山後温泉!
※エアリア参照
■エスケープルート
□久住山・中岳エリア
法華院温泉山荘まで:引き返す
法華院温泉山荘から:長者原へ
□由布岳エリア
由布岳まで:引き返す
由布岳から鶴見岳分岐まで:東登山口へ
鶴見岳分岐から:そのまま進む
■地図
2.5万分の1 「大船山」「久住」「湯坪」「久住山」「別府西部」
エアリア 「56阿蘇・久住 由布岳」
■遭難対策費
400円×1人
計400円
■備考
日の出(九重山 2/26-28)6:40頃
日の入(九重山 2/26-28)17:15頃
NHKラジオ第一(東京)639kHz
NHKラジオ第二(東京)1467kHz
法華院温泉山荘 090-4980-2810
玖珠警察署 0973-72-2131
別府警察署 0977-21-2131
別府ロープウェイ 0977-22-2278
2010年度九州山行記録

大分遠征山行記録
作成者:遠藤
■日程 2016/2/26-28(金~日)/遠征自体は2/25-3/1
■山域 阿蘇・九重 由布岳
■天候 1日目:晴 2日目:曇時々雪 3日目:晴
■メンバー(計1人)
L遠藤
■山行記録(旅行記も含む)
□0日目(2/25)
 成田空港から大分空港までLCC(Jetstar)を利用して移動。どうも混んでいたらしく,余裕をもって空港に到着しても,先発の飛行機に乗る連中が先に案内されるので,どんどん遅れ,結局出発ギリギリになってしまった。案内係のお姉さんもイライラしていて,嫌な感じである。

*Jetstar利用のメリット・デメリット
メリット:とにかく安い(片道1万円をきるのは当たり前)
デメリット:
・出発が成田空港の第3ターミナルで遠い(バス利用が有利)
・狭い(数時間のフライトならあまり気にならないと思われる)

 フライト中はアルプスの様子を見た以外は爆睡していた。大抵は裾野の方は緑に変わってきているのだが,北アルプスだけは真っ白。なかなか近づけない山である。
 大分空港到着後,宿泊地の別府に移動。昼食は団子汁(団子だが細長い)。かぼす汁や柚子胡椒が合うらしい。別府温泉の竹瓦温泉の砂風呂で体の芯まで温まった。明日からは寒い思いをすることになるだろうし……。砂風呂はあの圧迫感が苦手な人にはちょっと厳しいかもしれない。その後,別府市内をフラフラ。ホテルに戻って近くの海門寺温泉に入り,ホテルの温泉にも浸かる。夕食はとり天定食。温泉と夕食で冬山へ向かう英気を養った。

□1日目(2/26)
10:36 牧の戸峠
10:59 沓掛山
11:36-11:49 扇ヶ鼻分岐
12:15-12:25 星生山
12:52-13:00 久住分れ避難小屋
13:22 天狗ヶ城
13:35-13:38 中岳
14:05-14:10 久住山
14:24-14:28 久住分れ避難小屋
14:55 諏蛾守越分岐
15:23 法華院温泉山荘

 別府駅前から九州横断バスに乗り,九重へ向かう。冬期は長者原までは普通のバスでも向かってくれるのだが,牧の戸峠にはこのバスしか行かない。要予約なので注意が必要だ。マイカーでも行けるがスタッドレス必須。多くのハイカーの車が牧の戸峠に止まっていた。
 最初から軽アイゼン装着で出発。遠くはかすんで見えないが,晴れており風も弱い。最高の雪山日和だ。しかし,荷が重くあまりスピードが出ない。このコースでこんな大荷物の人はまれだ。大体の人は牧の戸峠から久住山・中岳のピストンで終えるからだ。
 途中,星生山に寄り道。ここが一番雪山らしい。北風が厳しく,気を抜いていると滑落してしまうおそれもある。ピッケル・アイゼン軍団も見たので,一応注意してかかった方がよいだろう。
 久住分れ避難小屋に到着後,ザックをデポし天狗ヶ城・中岳・久住山へ。中岳は九州本土最高峰らしいが,微妙の一言。眺めはよいが山頂に何があるわけでもなく,「最高峰」とか言われても。それよりは御池が凍っていて,横断できたことの方がよっぽど印象的である。久住山も眺めはよい。中岳よりもこちらの方が人も多く,人気なんだろう。
 予定よりやや押し気味なので,急いで避難小屋へ。ここからは法華院温泉山荘へ向かう。北千里浜は広い湿地帯という感じ。風向きによっては硫黄山のガスが流れてくる。さらに冬場にホワイトアウトすると遭難する可能性もある(かつてリングワンデリングで遭難したパーティもいる)。今回はそんなこともなく無事に通過できた。法華院温泉山荘に近づくとやや急な谷になるので,軽アイゼンは履きっぱなしがよいかもしれない。
 そして,今日の宿泊地の山荘へ。バンガローもあるかなり大きい山荘で,北アルプスにでも来たかと勘違いするほどである。テン場代と温泉代合わせて800円を支払い,テン場へ。先客が1人いただけで,他には誰もいない。皆小屋泊だよなぁ。テントを立てた後は,いよいよ温泉へ。この温泉は翌朝7時まで何回入ってもO.K.。石鹸は使えない。期待の温泉に入ってみると,湯の花が浮かんだややぬるめの湯。これなら汚れも目立たないし,長い間ゆったりと浸かっていられる。冷えた体が温まって本当に気持ちよい。山行中に温泉に入れるというのは素敵なことである。
 温泉から上がり,談話室&乾燥室へ。テントは寒いのでここで食当も済ませてしまおうという魂胆だ。ワンカップとカモ肉を山小屋で調達し,ストーブのついた談話室へ。一杯やりながら明日の行程を確認し,夕食の準備をする。談話室を利用しているのは他に3人(男性2人と女性1人)のみ。食事を作っていると,お酒を飲まないかと誘ってもらった。三岳(焼酎)のお湯割りを飲みながら談笑。デカいザックを背負っていたこと,MAMMUTのダウンを着ていたこと,ワンカップを持っていたことでどうも目に止まったらしい。男性1人は長崎の人でソロ。明日もここに泊まるらしい。男性1人と女性1人は福岡の人で明日私と同じ行程を歩くようだ。色々な話をした。今回の旅行のこと,将来のこと(「信条をもって」とのことだった),今まで行った山の話,九州の山の話……。由布岳に登る際のアドバイスまで頂いた。さらに鍋までご馳走になってしまった。柚子胡椒と鍋がかなり合うのは驚きであった。生の博多弁にさらされながら,非常に楽しい時間を過ごした。
 テント泊の話にもなったが,今夜は寒いぞとのこと。やはり水は抱いて寝なければならないらしい。テント(エスパース),ダウンの上下,シュラフ(モンベルの#3),シュラフカバーがあると伝えると,シュラフが#3だと寒いかもしれないらしい(実際は特に寒い思いはしなかったので良かった)。困ったらバンガローに泊めてやるとまで言ってもらった。本当にありがたい話である。そのままなぜシュラフを軽くしたのかという話になり,飛行機の受託手荷物の重量の関係でと伝えると,何で来たのと聞かれ,Jetstarと答えた。一言「ダッサ」。JALとかANAとかで来たのだと思っていたらしい。確かに,MAMMUTのダウンもエスパースのテントも決して安くはないし,Jetstarでの往復運賃<MAMMUTのダウンの価格なので,アンバランスではある。
 結局ご馳走になるばかりで,何にも返せるものがなかった。まさかアルファ米をどうぞってわけにもいかないし,行動食というのも……。ここはpay
it back(恩返し)ではなく,pay it forward(恩送り)でいこう(pay it forwardはThe Sixth
Senseで有名なHaley Joel Osment主演の映画にもなった)。まずは稼がにゃならん。
 そろそろお開きということになり,寒い寒いテントへ。と思ったが,外は八ヶ岳とかに比べるとかなり暖かい。テントも結露していないので,なかなか快適。長い長い冬山の夜である。

□2日目(2/27)
5:52 法華院温泉山荘
6:05-6:15 坊がつる
6:53-7:03 立中山分岐
7:40 段原
8:03-8:40 大船山
8:52 段原
9:10 立中山分岐
9:34-9:54 坊がつる
10:45 雨ヶ池
10:56-11:08 一本
11:30 休憩所
12:05 長者原

 4:00起床。シュラフに入ったまま食当スタート。といっても基本的にお湯を沸かすだけであるが。やはり思ったよりは寒くない。外を眺めると星もちらほら。食当後,まだ暗い内から大船山へ出発。
 坊がつるはラムサール条約に登録された湿原だが,夏場は色とりどりのテントが乱立するらしい。冬場はほとんどテントなし。吹きっさらしなので,あまり泊まりたい場所ではない。ここの避難小屋に幕営装備をデポ。少しは荷が軽くなったものの,結構な急登でやや苦労する。立中山への分岐を過ぎると,中岳方面がよく見える場所があって,なかなかの眺めである。九州の山もよいものだ。段原からは南西風に煽られながらの行動。凍傷にはなるまいが,一応注意したいところだ。なんやかんやで大船山に到着すると,既に先客が。昨日の男女2人のパーティである。御池に降りているらしい。こちらもバッチリ凍っており,スケートができる。
 山頂と御池で一休みした後,いよいよ下山である。軽アイゼン必須。アイゼンを効かせながら気持ちよく歩いていく。雪雲が星生山を隠している。これは近々こっちに来るなぁ。急ごう。下山はいつもあっという間である。坊がつるに到着し,荷物を回収。重い重い荷物を背負って,いよいよ長者原へ。
 割と平坦だし,九州自然歩道というぐらいだから,割と整備された道だろうと高を括っていた。しかし確かに道は悪くないが,凍っている箇所も多く,案外苦労した。軽アイゼンをつければよいのだが,木道や岩,地面などは雪に埋まっているというわけではないのでそれも躊躇され,結局ノーアイゼンで歩き通してしまった。
 途中,雪が降ってきた。何となく気分が沈む。「明日もこの荷物を背負って歩くのはしんどいなぁ。由布院に泊まるところがあったら,泊まってしまおう」。いやはや心が弱い。
 長者原下山後はバス待ち。日田バスに乗ったが,ローカル路線という感じで,いつ廃線になってもおかしくない。しかし,豊後中村駅に向かうまで九重“夢”大吊橋や九酔渓といった九重の名所を通るので,ちょっとした観光気分に浸れる。
 豊後中村駅から由布院駅までは久大本線に乗って移動。大分旅行の最初で最後の列車の旅だ。古い車体の中には似つかわしくないモニターがついている。ぼーっと眺めていると,禁煙だとか通話禁止とかの後に「床に座り込むな」との案内が。ぷっと笑ってしまった。民度な,民度。
 由布院駅に着くと,そこはもう観光地。山ヤの居場所はない。駅の観光案内所に立ち寄り,素泊まりできる場所を探す。今夜のお宿はそこに決定。どうも今夜は雨が降るらしいし(実際に降った),屋根がある所に泊まろう。その宿に直行し,まずはザックをデポ。そこから昼食をとり,宿泊しないホテル内の温泉へ。由布岳がよく見える。良き山だ。そこでさっぱりした後は由布院の観光名所である金鱗湖へ。この湖の影響で朝霧が出るらしい。共同浴場の下ん湯にも立ち寄り,暗くなったところで夕食場所を探す。しかし,由布院での夕食は結構厳しい。観光客も日中はものすごい数なのだが,皆どこかへ消えてしまうらしく,それに伴い,夜にお店はあまりやっていない。金鱗湖から由布院駅前まで戻ってやっとの思いで入れたのだった。ここでは豊後牛,りゅうきゅうなどを食し,明日に備える。今日は寒くもないベッドの上で眠れる。幸せだ。

□3日目(2/28)
7:25 正面登山口
7:36 分岐
8:00 合野越
9:08-9:20 マタエ
9:35 西峰
10:28 東峰
10:41-10:48 マタエ
11:01 東峰
12:23 日向岳分岐
12:45-13:02 東登山口
13:48 船底新道分岐
13:55 西ノ窪
14:12-14:23 馬の背
14:41-14:45 鶴見岳

 由布院駅前7:00過ぎのバスに乗り,由布岳を目指す。街は濃霧に包まれている。朝霧だ。しかし,街を抜けて,高いところから見下ろすと,由布院の一帯だけが霧に包まれているのがよくわかる。大した高度の場所にいるわけではないが,雲海を見下ろしている気分になれる。バスの中からシカを発見。結構フラフラしているもんだ。
 マタエまでのジグザグ道は根性で登る。途中で街の方を振り返りながら登れば,我慢できる道のりだ。恐らく正面登山口からのこのルートが一番登りやすい。
 マタエからはザックをデポして,時計回りにお鉢周りへ。鎖場あり(西峰手前/カニのヨコバイみたい),ナイフリッジの岩場あり(雪がついているせいで結構危ない)でなかなかのハードコース。それでも挑む人は多い。今回は軽アイゼンをつけなかったが,あった方が安心だろう。途中,雪を払い,ホールドを探していたとき,何となく沢が懐かしくなった。この進退窮まった感覚。登る実力もないが,降りるのも困難。こんな感じは久しぶりだ。ソロだとこういう所で結構焦る。落ち着いてどうにか登る。はぁ,どうにか登れたか……。下りで苦戦したこともあって,結構時間をとられてしまった。積雪期は一周1時間30分くらいを見込んでおいた方がよいかもしれない。
 マタエに一回戻り,ザックを背負って,下山。しかし,ここからが難コースだった。日向岳分岐までのコースには「鎖場あり」と書かれているだけだが,雪(氷)+鎖+岩場となるとかなりの難易度。鎖やロープが連続し,なるべくなら下りたくない場所である。もし下りで使うならば,滑って危険なので,大人しくストックをしまい,アイゼンを装着すべき。後で振り返ってみると,ここが今回の山行で一番の難所だったように思う。宅急便で幕営装備を送ったのは正解だったが,それでもザックはデカいからなぁ。日向岳分岐からは道を外さないように赤テープを追っていけばO.K.。よそ見をしているとルートロスに陥るので注意が必要だ。
 東登山口に到着したのは午後。もう少し早く到着するつもりだったのだが……。まぁ,仕方ない。あと2時間だと思って元気を出して登る。しかし,鶴見岳への登りは急登なだけでなく,道が悪い。途中沢沿いを歩くのだが,落石注意!
沢を外れてからも谷の反対側で大規模な落石が発生しているのが聞こえるし見える。落石でおっかない思いをしたこともあるが,一般登山道では経験がない。鶴見岳もなめちゃいけない。加えて,今日は暑い。もう春の陽気だ。こんなときに,ウールを身に付け,オーバーグローブを担いでいるなんて何だかバカバカしくなってくる。
 馬の背に到着し,やっと落石から解放される。すぐ下で噴煙が上がっているので,温泉臭が漂っている。ここで軽く休み,鶴見岳へ。鶴見岳からは由布岳も別府市街もよく見える。国東半島も見えるが,今日は四国までは無理。天気が良ければ四国も見えるらしい。鶴見岳からはもう山道ではない(観光ルート)なので,ここで下山報告。あとはロープウェイに乗って楽チン下山だ。
 話は変わるが,男山と女山というのがある。今回の山行でいえば,由布岳が端正な男山,鶴見岳が美しい女山。これらに力強い男山である祖母岳が加わって,三角関係にあったそうだが,鶴見岳が由布岳を選び,二人は仲良く並んでいる。アツアツなお二人のおかげで別府や由布院に温泉が湧き,恋に敗れた祖母岳は涙を流し南に去って,その涙は志高湖になったそうな。大分の民話でした。
 さて,ロープウェイから今日のお宿(@堀田温泉)へ。これで無事に山行は終了。

□4日目(2/29)
 今日は地獄めぐり(やっと観光らしい観光ができる)。途中,地獄蒸し(料理)や足湯・足蒸し,蒸し風呂(薬草の上に寝転がるサウナみたいなもの),瀧湯(≒滝行?)などを堪能し,おんせん県大分を満喫した。今日は別府市内も雪で寒い。こういうときは温泉に入るに限る。

□5日目(3/1)
 宇佐・国東半島の史跡めぐり。宇佐神宮や富貴寺,熊野磨崖仏などを見て回る。やはり宇佐神宮は別格。交通の便は最悪なので,観光バスに乗っかって行くかレンタカーを利用するしかない。
 国東半島から大分空港に向かう。ここで夕食(やっとやせうまを食べられた)。帰りもJetstarである。成田からはバス。東京駅まで900円は安いよな。

■総括
厳冬期でも軽アイゼンで歩ける良コース。ただ,いざというときのために,厳冬期を経験しているメンバーがいた方がよい。冬山対応の防寒具は必須。
■反省・備考
・遠征はエネルギーを使うが,その分充実する。
・ソロは楽しい。山行中に絶えず緊張を強いられるが,自由さ,他の登山者との触れ合いはパーティ登山ではなかなか得られない。
・九重は軽アイゼンで行けるとはいえ冬山。かつて雪崩事故やリングワンデリングによる遭難が起こっている。
・由布岳や鶴見岳はイメージとしては重たい奥武蔵。こちらは冬山のイメージとはやや離れている。しかし,このようなルートガイドに載っていないような雪山は状況がわかりにくいので案外苦労することがあるので注意が必要。
・装備の選択は間違っていなかったように思う。12本爪やピッケルを持ち出してもよいが,ややオーバースペックな感は否めない。もちろん,今回の山行の条件下においてという留保はつくが。
・九州は活火山が多いので,火山ガスの対応も一応頭に留めておく必要がある。えびの高原で噴火の恐れがあるらしいし,九重でも火山性の地震が増えているらしい。
・九州の百名山を巡るのも良いが,特定の地域の名山を歩くのもまた一興。
・今回は多くの温泉に入ったが,その多くがタダである。「お湯マジ!22 in
おんせん県おおいた」を利用させてもらった(「雪マジ!」に比べると随分爺臭いが……)。来年度22歳になるという人は是非どうぞ。
■コメント
雪山をやらない方は,冬休みを利用して遠征をしてみてはいかがでしょう。九州の山は良い選択肢の一つだと思いますよ。