2016/7/28 六甲山脈縦走

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
六甲山脈縦走 計画書
作成者:山本

■日程 7月28日(木)
※予備日7月29日 悪天中止

■山域 六甲

■捜索要請日時 2016/7/29 09:00

■メンバー(計1人)
CL山本

■集合 7月28日(木)

 JR播州赤穂駅 05:32始発赤穂線大阪行

■交通(JR部分は青春18きっぷを使用)
行き

播州赤穂 05:32 –(快速大阪行)- 姫路06:10 – 06:15 –(新快速近江塩津行)- 三ノ宮 06:57

地下鉄三宮 –(神戸市営地下鉄西神・山手線)- 新神戸 2分 210円

※三ノ宮から新神戸までは徒歩20分程度、歩く可能性もあり

帰り

有馬温泉 16:09-(神戸電鉄有馬線)- 新開地 16:51 560円

新開地 16:54-(神戸高速線)- 神戸三宮 17:00 150円

三ノ宮 17:05-(JR東海道山陽本線、赤穂線)- 播州赤穂 18:23

■行程

新神戸-1:00-市が原-2:05-摩耶山掬星台-1:35-記念碑台-0:45-六甲ガーデンテラス-1:35-六甲山-1:25-有馬温泉駅

計8:25

■エスケープルート

市ヶ原まで:引き返す

摩耶山掬星台まで:神戸布引ロープウェorまやロープウェイを利用し下山

六甲山まで:車道に出て阪急バスと六甲有馬ロープウェイを利用して下山

六甲山以降:そのまま進む


■地図
1:25,000 「神戸首部」「西宮」「有馬」
山と高原地図 48 六甲・摩耶

■遭難対策費
100円×1人
計 100円

■備考
□日没
19:05 頃

□日の出
5:07 頃

□警察

・有馬警察署

〒651-1301

兵庫県神戸市北区藤原台北町6丁目18−1

TEL 078-981-0110

・神戸北警察署

〒651-1142

兵庫県神戸市北区甲栄台3丁目6−1

TEL 078-594-0110



□温泉

有馬温泉 金の湯 650円~

かんぽの宿 有馬 700円~

など

六甲山脈縦走山行記録
作成者:山本
■日程 2016/7/28(木)
■山域 六甲
■天候 晴れ
■メンバー
CL山本
■行程
7:00 三ノ宮
7:20 新神戸
9:20-9:40 摩耶山掬星台
10:45-11:00 記念碑台
11:30-11:45 六甲ガーデンテラス
12:20-12:30 六甲山最高峰
13:15 有馬温泉

■記録
○三ノ宮~摩耶山掬星台
 三ノ宮駅から新神戸駅までは地下鉄で一駅あるいは徒歩20分ほどの距離であり、天気も良かったため迷わず徒歩を選択する。なぜ神戸にあるのか謎なダルビッシュ記念館や北野異人館などを横目に散歩出来てなかなか気分がいい。
 登山口は新神戸駅のすぐそばで、新幹線駅内に案内標識がありすぐに見つけることが出来た。新幹線の駅から徒歩1~2分で登山道に入れるほどで、それなりの知名度がある山でこれほどアクセスのよい例はかなり珍しいと思う。新神戸からはしばらく舗装道が続き、10分ほどで布引の滝・雄滝に到着した。三大神滝、日本の滝百選に選ばれている落差46mの大滝で、神戸市民は知っていてもおかしくない有名な滝である。水量は多く、釜の規模も大きくかなり深い、さらにはへつりも厳しそうな岩の形状と来てこれはロープがあったところで登れないなぁと思った。景勝地なので当然ながら滝内は立ち入り禁止であり、沢登りが出来る滝ではない。ちなみにこの滝の上流には布引ダムがあり、ダムで水量調整を行った上でオーバーフローした水が滝を流れているとのこと。布引の滝からはひたすら登りで市ヶ原まで向かう。途中で茶屋、展望台とトイレ、ダムがあり、場所柄人の手が入っていることを改めて確認した。この後も何件か登山道に茶屋が点在しており、六甲山に特徴的な文化だと思った(山と高原地図参照)。市ヶ原から摩耶山までは天狗道を歩いたが、これは六甲全山縦走路(塩屋~宝塚)の中で最も傾斜の急な箇所である。この山行の中でも間違いなく一番疲れた箇所で、所要時間は伸びるものの水際を歩ける北側のトゥエンティクロスを選ぶべきだったと後悔している。摩耶山に到着するとまずが三角点と小さな神社に向かった後、開けた掬星台に到着した。広場や屋根付きの広い休憩スペース、トイレに自動販売機となかなか整備が進んでおり、やはり六甲は登山ではなくハイキングをする場所である。ロープウェイが通っている事実が示すように掬星台は抜群の夜景スポットであり、昼間に訪れても日本三大夜景の片鱗を窺い知ることが出来た。私の高校の担任が冬にこの夜景を見ながらプロポーズして成功したという話を偶然思い出し、確かにそのような素敵な場所だなぁと思った。

○摩耶山~記念碑台
 車道と登山道を行ったり来たりするルートである。勾配はほとんどなく体力的には楽だが、道迷いに多少注意を要する。六甲全山縦走路のルート上には黄色の「つうほうプレート」に全山縦走の旨が示されているので大変助かった。途中でホテルや別荘が数軒見られ、関西のセレブリティの匂いを感じた。ルートの後半はほとんどバスが並走する車道であり、あっけなく記念碑台に到着した。六甲の自然史を展示した六甲山自然保護センターや六甲登山のパイオニアであるイギリス人の像があり、なかなか興味深い。六甲山の開発は阪急と阪神の沿線開発競争が飛び火して本格化したらしく、確かに阪急バスが山中を走っているのも納得である。

○記念碑台~六甲ガーデンテラス
 ひたすら車道を歩く。歩き始めるとすぐに六甲山小学校を発見し、こんな山中に小学校がある事実に驚いた。しばらくすると神戸ゴルフ倶楽部に到着し、違和感もあったが全山縦走路もゴルフ場のコース内を通っているのでそのまま進む。日本最古のゴルフ場らしく、芝を見るとその由緒を感じなくもない。しかし登山道を歩いてきた身からすると、いくら綺麗でもゴルフ場はただの環境破壊でしかないと感じざるを得なかった。ゴルフ場を過ぎ、しばらく登山道を挟むと六甲ガーデンテラスに到着した。六甲有馬ロープウェイとバスが通っており、立派な観光地である。たまたま六甲山英国フェアが開催されている時期でピーターラビットと記念撮影が出来たりとても雰囲気がよく、登山服で来たのを後悔してしまった。

○六甲ガーデンテラス~六甲山最高峰
 六甲ガーデンテラスから全山縦走路への戻り方が難しい。車道に沿って歩くのではなく全山縦走路のつうほうプレートに従わないと道迷いを起こしうる箇所である。一度全山縦走路に入ってしまうと後は緩やかな登山道を道なりに歩くだけで六甲山最高峰に到着した。山頂は草に覆われ展望が良いとは言い難いが、鈴蘭台など北区の住宅地や有馬温泉を眺めることが出来る。「六甲山最高峰」の碑が建っており、記念撮影をしながら寛いでいた。標高は931mでだいたい筑波山より少し高い程度である。やはり稜線はかなり物足りない。

○六甲山最高峰~有馬温泉
 ここからは全山縦走路を外れる。それほど急でない下りがひたすら続く。親子連れが何組かいたので、気楽に来られる山なのだと思う。崩落地がいくつか見られる以外は大した見どころもなかったので、トレイルラン気味に小走りで降りてしまった。有馬温泉は温泉街らしい温泉街だったので、金の湯に入ってとても気持ちよく過ごさせていただいた。

■反省
・綿のアンダーシャツはとても暑かった。化学繊維の方が過ごしやすい。
・iPhoneのメモで時間を記録していたが、山行記録を書く前に誤って消去してしまった。幸い写真から各ポイントの時間を復元することが出来たが、偶然である。記録は手を動かしてペンでとるべきだと感じた。
・相当行きたい山でない限りは単独行はやめたほうがいいと感じた。行動はかなり楽だが、見どころのない箇所は手持ち無沙汰で寂しい。

■感想
・コースタイムの設定がかなり緩い。サブザック行動だったこともあるが、ほとんど休憩を取る必要もなかったのでかなり歩きやすい山域だと感じた。
・早く下山しすぎて夜まで暇を持て余したので、始発で登山口に向かう必要はなかった。
・夜景がセールスポイントの山であり、陽が出ている時間に行う登山との相性がいいとは言い切れないが、都会の中の山を楽しめるという点ではなかなか良かった。
・六甲全山縦走はコースタイムで20時間25分かかるかなり重いコースである。毎年レースが行われていて抽選になることが多く、まずまずの人気があるそうだ。機会があれば参加も考えてみたい。