2016/8/3-6 白峰三山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
白峰三山山行計画書
作成者:金丸
■日程 8/3-6 前夜(8/2)発 予備日1日(8/7)
■山域 南アルプス
■捜索要請日時 2016/8/8 9:00

■メンバー 計7名
CL金丸 SL木下 岩崎 青木 舩津 石田 松井

■集合
JR新宿駅西口改札前 21:05(新宿駅21:25発 JR中央線通勤快速 高尾行 先頭車両/高尾駅22:26発 JR中央本線 小淵沢行 先頭車両/身延駅バス停前6:40)
 ※途中で合流する場合はCLにご連絡ください。

■交通
□行き
新宿駅21:25-(JR中央線通勤快速 高尾行)-22:15高尾駅22:26-(JR中央本線 小淵沢行)-23:58甲府駅
        ※甲府駅にて駅寝
甲府駅5:18-(JR身延線 富士行)-6:33身延駅 \2680(学割価格)
身延駅7:05-(早川町乗合バス)-8:35奈良田温泉 \1200
<遅れた場合>
新宿駅21:36-(JR中央線通勤快速 高尾行)-22:25高尾駅
新宿駅23:00-(かいじ123号 甲府行)-24:40甲府駅 (自由席\1340)
□帰り
広河原-(南アルプス登山バス)-竜王駅 \1890
10:20-12:00
12:45-14:20
14:30-16:10
15:10-16:50
16:40-18:15
竜王駅-(JR中央本線)-新宿駅 \1810(学割価格)
1時間に2本程度 最終21:28-23:56
※身延駅はsuicaが使えないので、必ず切符を購入してください。行きは大月まで、帰りは立川以降なら学割が適応されます。
※甲府駅は駅寝しづらいようです。アイマスク、耳栓などを持ってくることをお勧めします。

■行程
□1日目
奈良田-1:00-吊橋(森山橋)-3:15-大門沢小屋 (計4:15)
□2日目
大門沢小屋-4:00-大門沢下降点-1:00-農鳥岳-0:40-西農鳥岳-0:30-農鳥小屋 (計6:10)
□3日目
農鳥小屋-1:30-間ノ岳-0:50-中白根山-0:30-北岳山荘-1:20-北岳-0:40-北岳肩ノ小屋 (計4:50)
□4日目
北岳肩ノ小屋-0:20-小太郎尾根分岐-1:20-小太郎山-1:30-小太郎尾根分岐-1:30-白根御池小屋-1:50-広河原 (計6:30)
(小太郎尾根分岐-1:30-大樺沢二俣-2:00-広河原 (計6:40))
※膝の調子が悪く急坂を下れないメンバーがいる、白根御池ルートに熊が出たなど、その時の状況によっては大樺沢右俣ルートを使う可能性があります。

■エスケープルート
農鳥小屋付近まで:奈良田温泉へ引き返す
北岳まで:大樺沢左俣コース経由で広河原へ
それ以降:白根御池経由で広河原へ
※両俣~北岳コースは渡渉箇所多くコース不明瞭なため通行止め

■地図
25000分の1地形図「夜叉神峠」「間ノ岳」「仙丈ヶ岳」「鳳凰山」
山と高原地図「41北岳・甲斐駒」

■遭難対策費
メンバー 600円×7人

■備考
日の出 8/3 04:48,8/4 04:49,8/5 04:50,8/6 04:51,8/7 04:51
日の入 8/3 18:58,8/4 18:57,8/5 18:56,8/6 18:55(全て間ノ岳付近)
山梨県警察本部地域課 055-221-0110
静岡県警察本部地域課内山岳遭難救助隊 054-271-0110

大門沢小屋 090-7635-4244 テン場代\500 水場あり
(http://www.daimonzawa.com/)
農鳥小屋 0556-48-2533 テン場代\500 水場往復20分,\100/1L
(http://www.minamialps-net.jp/YAMAGOYA/007_noutori.htm)
北岳肩ノ小屋 090-4606-0068 テン場代\600 水場往復30分,\100/1L
(http://katanokoya.com/)
広河原山荘 090-2677-0828 コインシャワー\300
(http://www.minamialps-net.jp/YAMAGOYA/005_hirogawara.htm)
名取温泉 \500
(http://spa.sound-f.com/kofu/natori.html)
早川町乗合バス
(http://www.town.hayakawa.yamanashi.jp/people/taffic.html)
南アルプス登山バス
(http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/2016hirogawara.htm)
2013年白峰三山
2014年白峰三山(夏合宿)

白峰三山山行記録
■作成: 金丸
■日程: 2016/8/3-6
■山域: 南アルプス
■メンバー: CL金丸 SL木下 岩崎 青木 舩津 石井 松井
■オーダー:金丸 石井 松井 舩津 岩崎 青木 木下
■行程
□8/3(水) 1日目
9:02 奈良田
10:00-10:12 休憩 1000m
10:25 森山橋
11:24-11:34 休憩 1210m
12:36-12:53 1515m標高点の尾根上 1500m
13:54 大門沢小屋

□8/4(木) 2日目
5:02 大門沢小屋
5:55-6:13 休憩 1990m
7:06-7:17 休憩 2250m
8:05-8:21 休憩 2480m
8:57-9:08 テン場跡 2650m
9:45-10:05 大門沢下降点
11:00-11:27 農鳥岳
12:25-12:38 西農鳥岳
13:28 農鳥小屋

□8/5(金) 3日目
5:30 農鳥小屋
6:52-7:05 石碑 3060m
7:36-8:00 間ノ岳
8:55-9:09 中白峰山
9:36-9:58 北岳山荘
10:32-10:47 休憩 3010m
11:34-12:00 北岳
12:35 北岳肩の小屋

□8/6(土) 4日目
5:40 北岳肩の小屋
5:51-6:04 小太郎尾根分岐
7:14-7:30 小太郎山
8:52-9:06 小太郎尾根分岐
10:24-10:40 白根御池小屋
11:35-11:42 ベンチ 1880m
12:23 広河原


■記録
8/2(火) 0日目
メンバー7人中舩津以外の6人は時間通りの各停に乗ることができた。舩津はかいじで来るらしい。
甲府駅に着くと、まず改札から北の方のペデストリアンデッキの広いところに寝床を確保した。我々の他にもザックを持った4人ほどのグループが1つと、数人のホームレスらしき人が寝ていたり起きていたりしている。
甲府駅には、改札内、駅ビル内、北口広場に公衆便所があるが、このうち今我々が使えるのは北口広場のみである。しかしここに行くには少々歩かねばならないため、北口のファミリーマートで、明日の朝食を買いがてら用を足す人は足した。
ひと通り用事を済ませて寝ようとしていたところに舩津も合流し、無事メンバー全員でぐっすり寝ることができた。

8/3(水) 1日目 晴れのち霧時々雨
嘘です。寝れませんでした。噂に聞いていた明かりや騒音はアイマスクやイヤホンでさほど気にならなかったけれど、標高300mで寝袋を出したのは頭が悪かったです。
ともあれ電車に乗り、しばらくすると雲の切れ間から北岳が顔を出しているのが見えた。朝日に照らされたバットレスが格好いい。
身延駅のトイレは和式だが綺麗にそうじされている。駅舎内も広くてベンチがあり、駅寝もできそうである。
バスに乗ると、運転手の人が観光パンフレットをくださった。小屋等の電話番号やバスの時刻表、地図などが載っており便利だが1:172000の謎縮尺である。混雑して乗り切れないことを恐れて始発バス停から乗ったが、結局バスに乗ったのは我々と2人の地元の中学生だけであった。まあ平日の奈良田側なのでこんなものか。
奈良田はすかっ晴れであったが、山の上の方は雲がかかっていた。初めのうちは早川沿いの立派な車道歩きで、日差しを遮るものも無くとても暑い。
ゲートの所で計画書を提出して広河内沿いの道に入り、しばらくしたことろに広い日陰があったためたまらず休憩をとった。そこから少ししたところにあった休憩小屋は定員5名ほどの小さい小屋で、とても全員が入れるようなものではなかったため、さっき休憩をとっておいて良かったと思った。
森山橋という立派な吊り橋を渡ってしばらくすると雨がぱらついてきた。今日の天気はあまり良くないと聞いていたので、ザックカバーを付け、カッパの上を着る。
この道は白峰三山縦走のルートなので歩きやすくなっているだろうと思っていたがそうでもなく、かなりガタガタな梯子がかかっている所や崩れた橋、手を使わないといけない岩場やかつて登山道であったところにだけ残されたロープなど、思っていたより荒れていた。早川町の財政が思いやられる。
その後もいくつか吊り橋や吊ってない橋を渡ったり渡渉をしたりカッパを脱いだり着たりしながら標高を上げていき、大門沢小屋に着いた。
ここは事前に調べていた限りではドコモの電波が入るとのことだったが、今回はドコモの電波も入らなかった。また、トイレは真下に糞尿が溜まっているのが見え、なかなか難易度が高い。テン場は広くも狭くもなかったが、着いた時は我々以外には1組のみであったため、赤ダンを張る場所も問題なく確保できた。
テントを張り終わり夕飯を作り始めたところ、強い雨が降ってきた。テントの中に避難して調理を続ける。ちょうどその少し前に来た20人ほどの団体がテントを張っている最中で気の毒である。ゴアは古くなっていたためかフライのシームテープが剥がれてしまい雨漏りをしていたため、ガムテープで補修した。
夕飯のカレーができても雨が止まなかったため、ゴアの2人には赤ダンまで取りにきてもらった。今回はご飯が芯米になってしまったが、カレーの水分でカバーされて食べやすかった。
その後雨がやんだ隙にトイレ、水汲みを済ませた。小屋のオヤジによると、明日は「今日と同じくらい晴れる」だそうだ。微妙そう。また降り出した雨は夜中まで降り続き、外からのヘッドライト攻撃もあって一部メンバーは寝づらかったようだ。

8/4(木) 2日目 晴れのち霧一時雨
予定通り3時に起床。ああ寝づらかった。心配だった雨は止み、カシオペア座、おうし座、オリオン座などが見え、時々流れ星も流れるなどとても綺麗である。
朝食はトマトペンネである。手間がかからず食べやすくて、朝食に良い。
5時に出発。前日に確認するのを忘れており、出だしで道がわからなくなってしまった。最初は同じような踏み跡が周りにありわかりづらかったが、そのうち道以外の踏み跡が薄くなり、はっきりとわかるようになった。
朝露に濡れた鬱蒼とした原生林に朝日が差し込み、幻想的な雰囲気の中を登っていく。標高が2000mを超えると電波も入るようになり、だんだんと植生もブナなどの広葉樹からコメツガの針葉樹林に変わってくる。天気も晴れから山肌にかかる雲の中に突入して霧に変わってくる。これがガス男の力だ。
標高2650mのカール状の地形の中に小さいテン場があった。砂地で張りやすそうだが幕営禁止なのが残念である。そこで休んでいると、渋幕の山岳部(?)の人々が降りてきた。今回のメンバーの中にはいなかったが、雷鳥内にOBがいるらしく、顧問の先生と少し話をした。
ほぼコースタイム通りに大門沢下降点に着いた。どうやらここはポケモンGOのポケストップになっているらしく、私もアイテムを取る。こういうところにこそ伝説のポケモンが出てきそうなものだが、見渡す限りポケモンはいない。
ここまで来ればあとは当分気持ちのいい稜線歩きである。ただ一点ガスっていることを除けば。農鳥岳で集合写真を撮り、いくつか岩場を超えて西農鳥岳に着いたころ、雨がぱらついてきた。ここまでずっと展望はない。なるほど昨日と同じくらいの天気だ。
さていよいよだ。
農鳥小屋につくと、オヤジは例のドラム缶の近くでバイトの方と話していた。「ここからどこかまで行くのか?」と聞かれ、「ここでテン泊します。」と言うと、バイトの方が案内してくれた。
手続きと一通りの説明が終わると、オヤジはここでバイトをしていたという「ケニア」さんというあだ名の雷鳥OBの方の話をしてくれた。数分間の会話であったが噂が噂だったため非常に緊張した。この時間ならさすがに怒鳴られるようなことはないだろうとは思っていたが、あまりに何事もなかったため拍子抜けしてしまった。
水を買っても良かったのだが、時間も早いので水を汲む隊(金丸、舩津、岩崎)とテントを張る隊(それ以外)に分かれた。2回の食事と明日の行動分で計17.5Lの水を汲みにいく。スマートフォンを置いてきていたので詳細はわからないが、とてもキツい斜面を九十九折で標高差70mくらい、下り7分、登り13分ほどかかったと思う。水量は豊富で、すぐに容器を満タンにすることができたが、水を浴びるなどして少し遊んでいたら時間が経ってしまった。登りの途中で強い雨が降ってきてしまったが、カッパを着てきていたため無事だった。
テント隊はちょうどテントを張っている最中に降られたらしく、服が少し濡れていた。農鳥小屋のテン場は南北に分かれており、南側のほうが小屋にもトイレにも近いが、そのため人気で場所がなかったらしく、空いていた北側に張った。北側にはこの日結局我々しかいなかった。
雨はしばらくすると止み、外で調理することができた。今日はご飯がうまく炊けた。麻婆春雨はそんなに値段が張らずにご飯が進んでおいしい。
トイレは中に入ると外の光が見え、確かに気分的に用を足しづらい。だが、大門沢と違って踏ん張る真下に糞尿が溜まっていないため、臭いはまだマシだった。ただしそれはその分がトイレの外に垂れ流されているからであり、外は残念な感じであった。具体的に文字にしたくないため、詳しく知りたければ私に直接聞いてほしい。
雨が止んでしばらくすると雲が晴れてきた。農鳥岳はもちろん、間ノ岳も途中まで見え、遠くには塩見岳や富士山も見えるなど景色がとても良い。夕焼けが綺麗になってくる頃には雲間から甲府盆地の夜景もわずかに見えてきた。実家も見えてテンションが上がる。下が見えるということは電波も入るということであり、Twitterが捗る。良いところだ。

8/5(金) 3日目 晴れのち霧一時雨
今日も3時起床に成功。今日も星が綺麗だ。考えるのが面倒だったため棒ラーメンと味噌汁の朝食だったが、水を沸かすのに時間がかかり、出発は5時半になってしまった。雲海から昇ってくる朝日とモルゲンロートがとても綺麗である。多分伝わらないので写真を見てほしい(それでも伝わらないと思うけれど)。
間ノ岳まではn重山稜(ただしnは2以上の整数)の広い尾根を歩く気持ちの良い道である。
頂上に差し掛かったところで東からガスが湧いてきてしまった。西側はなんとか展望があったため、中央アルプスをバックに集合写真を撮った。うーむ、この時間ならまだ晴れていると思ったのになあ。
ここから中白峰山までが日本でもっとも長い3000m超えの稜線らしい。
ところで白峰三山の「白峰(しらね)」であるが、地元の甲府ではずっと「白根」表記で、「白峰」表記を見たのは山の雑誌で見たのが初めてであった。インターネットで検索すると「白根三山」のほうがヒットするが、ウィキペディアは「白峰三山」である。この山行では、過去の雷鳥の記録が「白峰」表記であったこと、漢字がカッコよくてそっちのほうが気に入っていることから「白峰」表記を使っている。
中白峰山の山頂には「中白峰山」と書かれた南アルプス市の標柱が立っていたため、「南アルプス市は『白峰』なのか……」と思った。詳しいことをご存知の方はお知らせください。
ここから北岳山荘までの間にヤマノススメのアニメ2期2話に出てきた「北岳 標高3143メートル」のカットがあるはずなのだが、ガスってしまって1番晴れたときでも標高3000mくらいまでしか見えず、結局同じカットを撮ることはできなかった。楽しみにしていたのになあ。
そんなことを考えながら歩いていると、登山道から数10cmのところに小さい雷鳥が2羽いた。我々が近づいても逃げていく様子はなく、可愛らしくちょこちょこと歩いては何かをついばんでいる。こんなに間近に見られたのは初めてでとても嬉しかった。
北岳山荘は山梨県営で(他の小屋に比べたら)お金を使えるのか、規模も大きくトイレも綺麗である。使用料が500円かかるが、バイオトイレで臭いもほとんどしないらしい。人数を均等にするため、各個室のドアにその日その個室を使った人数が表示されていて、ハイテクだなあと思った。1つちらっと見たら「-15」人であった。非自然数かよ。
北岳の登りで雨がぱらついてきたため、カッパとザックカバーをつける。
北岳の山頂に着いても、雨こそもう降っていないものの天気はあまり変わらず、「北岳に来ただけ」と虚しいツイートが電波に乗っていく。記念写真を撮って消化試合を進める。
北岳肩の小屋のトイレも2年前に立て替えており、非常に綺麗である。景色も北に甲斐駒ヶ岳、東に鳳凰三山、南に北岳、西に仙丈ヶ岳、遠くには富士山、八ヶ岳、中央アルプスなど、どこを向いても絶景である。ガスさえなければ。
テントを張る場所を探すが、翌日が土曜日で人が多いこともあり、なかなか平らで赤ダンを張れるほど広い場所がない。仕方なく少々傾いた場所を確保する。テントを張り終わるとちょうど雨が降ってきた。危ない危ない。この雨はすぐに止み、近くに雨雲レーダーに映る雨雲がないことからここでまた水を汲む隊(金丸、木下、岩崎)が水を汲みに行く。
水場は標高2900mの沢状の地形の中で、下り9分、登り17分かかった。農鳥小屋の水場より道が細く急で整備されていないが、道中で高山植物が楽しめる。水量は少なく、15.5L分の容器を満タンにするまでに10分ほどかかった。
夕食はカレーであった。
日没の頃になると仙丈ヶ岳方面が晴れ、見えた夕焼けがとても綺麗であった。寒いためシュラフをぐるぐると体に巻きつけた我々が視線を集めるが、そんなこと誰も気にしない。
花火大会があるためできるだけ早く下りたいメンバーがいるという話を聞き、明日の目標を12:45のバスにした。

8/6(土) 4日目 晴れ
3時起床に成功。星がとても綺麗に見える。朝食は棒ラーメンとスパムであったが、やはり水をたくさん使う棒ラーメンは時間がかかり、出発は5時40分になってしまった。今日も昨日に負けず劣らず雲海とモルゲンロートがとても綺麗である。
この辺りは、これまでガスっていてよく見えなかったこともあってか今回のルートの中でもお花畑が特に綺麗で、高山植物の知識がないことがとても悔やまれた。
小太郎尾根分岐で荷物をサブザックに詰め替え、メインザックを置いて小太郎山に向かう。点線ルートとはいえ技術的な問題はないが、さっきまでとは打って変わって踏み跡が薄くなり、実際何度か変なほうへ少し下ってしまった。
小太郎山はこれまでで初めてのほぼ360°雲のない山頂で、みんなのテンションが上がる。甲斐駒ヶ岳のところだけちょうど雲がかかってしまっているが、それ以外の山々はとても綺麗に見える。
ここで山梨百名山99座目だと言う、ここまでの道で抜きつ抜かれつしていた男性に集合写真を撮ってもらい、山頂を後にする。
帰りも何度か道を間違えたが、なんとか無事に分岐まで戻ってこれた。
再び重たいザックを背負い、草すべりを下る。この時点でコースタイム通りに下ればギリギリバスに間に合いそうであったが、この荷物でこの道の細い急坂をコースタイム通りに下るのはなかなか骨が折れる。実際、そこそこスピードを上げたつもりであったが、草すべりを下りきって白根御池小屋に着くまではコースタイム-10分ほどであった。
白根御池小屋は数年前に建て替えられていてとても綺麗な小屋だ。テン場近くの池には北岳と草すべりが映って綺麗である。水場も売店もあり、たくさん置いてあるベンチでくつろぐことができる。今日はまだ晴れている上に標高が下がったため暑く、ついソフトクリームを購入してしまった。ここまで下ると電波は入ってこないが、過ごしやすそうな山小屋だ。
そこからも少し急ぎ目に下る。結局バスの時間の20分前、休憩を含めてほぼコースタイム通りに下りてくることができた。
バス乗り場に行くと、人がズラリと並んでいた。バスが1台しかないため立って乗ることになり、しかも7人では乗り切れないかもしれないという。この炎天下でさらに1時間45分待つのは辛いため、とりあえず列に並ぶ。
結局もう1台バスが出ることになり、全員座って竜王駅まで行くことができた。
下界は気温36℃である。バス停から徒歩5分ほどの温泉までにも汗が吹き出る。
名取温泉は100%源泉かけ流しで泉質も良く、その上駅から徒歩圏内で値段も高くない。いくらでも浸かっていられそうだったが、電車の時間もあるため30分くらいで切り上げ、食当費などの精算をして解散した。

■反省
・朝食はちゃっちゃとできるものが良い。
・朝は早めに行動する。
・特に最終日、ペースが上がりすぎていた。
・混雑が予想されるときはバス停に早めに着くようにする。

■感想・備考
・装備点検で不備をもっときちんと確認すべき。
・雨が降ったときに大きいテントの中で調理できるように、テントが分かれるときは、食当と作る道具を持っている人を大きいほうのテントに割り振る。
・高山植物の知識を入れてくると、景色が悪くても楽しめると思う。
・やはり山行の満足度を上げるのに良い景色は重要。