2016/11/13 武川岳・二子山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
武川岳・二子山山行 確定計画書(11月12日)
作成 木下

□日程 11月13日(日) 日帰り
□山域 奥武蔵
□在京本部設置要請日時 2016/11/13 1800
□捜索要請日時 2016/11/14 0900
□メンバ(計2名)
CL木下 SL寺垣

□集合
西武池袋駅 一階改札外
※途中乗車にて合流の方は事前にCLにご連絡ください。
□交通
(行き)
西武池袋線
 池袋駅(0705)→飯能駅(0750)
 470円
国際興業バス
 飯能駅北口2番(0800)→名郷(0859)
 810円
※遅れた場合:
 飯能からのバスは0830発と0855発があります。
 池袋0724発準急を練馬で快速急行に乗り換えると飯能0826着、池袋0805発快速急行で飯能0850着です。
(帰り)
西武池袋線
 芦ヶ久保駅(毎時2本)→池袋駅(所要約1.5時間)
   1317/1353/1417/1453/1517/1548/1602/1640/1702
→1454/1524/1554/1629/1658/1716/1728/1810/1829
 700円
※名郷へ引き返した場合:
 名郷→飯能駅 国際興業バス
  発時刻 0910/0935/1002/1039/1108/1321/1403/1503/1523/1550/1612/1743/1821/1931
※タクシー連絡先
 西武タクシー 飯能 042-972-8180
 第一交通 飯能 042-972-7221
 秩父丸通タクシー 0120-02-3633

□行程
    名郷0915
→天狗岩1030
→前武川岳1110
→武川岳1130・1155
→焼山1310・1325
→二子山1410・1430
→芦ヶ久保駅1540
(歩行計5:25)
※備考
・二年前の記録によれば天狗岩は男坂で登るのがよいらしい。
・武川岳~二子山は歩きづらい箇所多く、二子山から先はやや不明瞭らしい。
・二子山からの下りには時間の短い兵ノ沢沿いの道を想定しているが、登山口側には通行止め標識が出ているらしい。
 天候やルート状況により、特に雨の場合には浅間神社側を通る可能性あり。
□エスケープルート
 武川岳~焼山まで:引き返す
 武川岳~焼山から:そのまま進む
 武川岳~二子山入口分岐にて緊急に山道(稜線)から下りる場合:
   二子山入口へ(分岐から45分、入口から1311に西武秩父行バスあり)
□地図
2万5千図 「原市場」「正丸峠」
山と高原地図 「22奥武蔵・秩父」

□参考情報
■日没日出
 11月13日日没(さいたま)  1636
 11月14日日出(前橋)  0620
■ラジオ周波数
 NHKラジオ第一:東京;594kHz
 NHKラジオ第二:東京;693kHz
 NHK FM:秩父;83.5MHz, 東京;82.5MHz, さいたま;85.1MHz
■警察署電話番号
 飯能警察署 042-972-0110
 秩父警察署 0494-24-0110

武川岳・二子山 山行記録
 12月31日 木下 作成

□日程 11月13日(日)
□山域 奥武蔵
□メンバ(計2名)
 CL木下亮平
 SL寺垣沙織
□天候 晴

□計画
   名郷0859・0915
→天狗岩1030
→前武川岳1110
→武川岳1130・1155
→焼山1310・1325
→二子山1410・1430
→芦ヶ久保駅1540
(歩行計5:25)

□行程
 名郷0857・0912
→林道渡る0937・0941
→915mピークの次?のコル1034・1042
→武川岳1110・1129
→林道渡る1213
→焼山1225・1236
→二子山雄岳1311・1322
→二子山雌岳1331
→芦ヶ久保駅1432

□ルート状況
■名郷~武川岳
 はじめはバスで来た道をそのまま先へ進み、「西山荘」で右へ、しばらくは舗装道。登山道に入ってもう一度林道を跨ぐ。道はやや急なところもあるが概ね歩きやすい。途中、男坂と女坂に別れるが、岩がちの稜線をまっすぐ登る男坂の方が歩きやすく楽しいだろう。女坂は無理矢理トラバースしてむしろ急なところもありそう。下りや悪天候時にはどちらもあまり嬉しくないと思う。
 山頂付近の分岐の付き方は、地図よりも多少幅を持っていて、地図のような直角の十字路ではないように見えた。
 山頂はある程度広く明るい。南側だけ木が刈られているが展望はあまりない。鍋などをするにはよいと思う。
■武川岳~二子山
 なかなか大きなアップダウンが続く。特に急な下りが多い。焼山の手前、稜線の山道からトラバースする林道に降りるよう誘導されるところは、看板を無視して稜線を進んでも行かれるが、コルに回り込んできた舗装林道へ下りるのが急で少し厄介。その舗装道(峠道)を渡った先でも、稜線の山道とトラバースの未舗装林道に分岐しているが、山道を進む。焼山は小さなピークだが展望はよい。
 焼山からはまた急に下って急に登る。二子山雄岳はなだらかな広いピークで、木々に覆われて暗いが、少し開けたところから武甲山や秩父市街が見える。雌岳は小さなピークで、道はおそらくもともとは稜線に沿って縦走していたのだろうが、ピークのすぐ東側を巻いて通るようになっているので、山頂へは北寄りの分岐から少し登り返す。
■二子山~芦ヶ久保駅
 雌岳からの下りは2ルートあり、山頂の道標にはどちらにも「急な下り坂あり」と書かれている。計画通り時間の短い沢道を進んだが、いきなり非常に急で滑りやすい斜面で、かなりの距離を木の間に張ってあるロープを掴んで進まねばならない。下るのも大変だが逆ルートで登るのもしんどかろう。
 そこから先も全体にやや急な道。谷筋まで下りると沢沿いを進んでいくが、橋のない小さな渡渉があったり濡れた岩がちの道があったりしてやや歩きづらい。谷なので道はなんとなく暗い。線路が見えて少しの間、怪しげな道やトンネルを通って、すぐに繁盛した道の駅に出る。駅は階段の上。
 沢ルートは通行止めの標識が登山口側に出ているとの情報もあったが見なかった。熊出没注意の標識はたくさんあった。

□雑感
 二年越しの山である。雷鳥で初めて計画した山行だったが、雨で武川岳から引返したのだった。その時のパーティが揃うことは出来なかったが、当時の一年生メンバ二人で再び歩けるというのは誠に嬉しい。一年の秋から二年の春に続けた奥武蔵シリーズも、これで一応の完結編ということになろう。そういえば列車を待つ間に入った西武池袋のトイレも、2年で随分と大きく綺麗になっていた。
 池袋からは例によって4000系の快速急行だ。コイツは椅子が柔らかくて尻が痛くなるし、足元の暖房がキツイ。特に窓側は暑いようだった。すき焼山行だと食材がちょっと危ぶまれる。それでも飯能まではあっという間だった。
 電車を降りて真直ぐにバス停に向ったが、既に長い列が出来ていた。皆何時の列車で来たのだろうか。バスがやってきて乗込んでいくが、どうやら無理矢理つめても全員は乗れなさそうであった。我々は(若いので!)立って乗ることにしたが、やはり臨時に2台目もやってきた。ほとんどの客は途中のさわらびの湯で降りてしまったので、最後まで乗る我々は2台目に座ってもよかったのではないかという気もする。
 棒ノ折は大変な人気のようだった。都会人は困ったもので、ICカードを乗車時にタッチしたので降車時にはタッチせずに降りようとする人が一人でない。若い女の子ばかりでなく爺さんまでそのありさまで、「乗るときにタッチしたのに運賃を2回取られちゃうの?」と訊く始末であった。運転手さんは「東京のバスと違って距離で運賃が変わりますので」といちいち説明せねばならない。隣で見ていて笑うしかなかった。
 名郷で下りたのは他に5人くらい、他にも登山口が集まっているところだから、同じルートの人はいなかったように思う。
 2年前に歩いているのに所々しか覚えておらず、登山口までは少々不安だった。一本道になってしまえば道なり。前回は今にも雨が降ろうかというどんよりした空だったはずだが、こんどはいい天気だった。ここの景色は覚えているなあなどと思いつつ、二人だからぐいぐい登って行った。寺垣さんが東京に来る決心をした夜の話を聞いたり、演劇の儀礼性とイデア論について話したりしながら。「哲学って、だいたい当り前のことを言っているんだけど、それを綺麗に言語化しているってのが大事よね」と。秋晴れの男坂は気持ちがよかった。
 武川岳は、雨が降っていなくてもそんなに展望はなかったが、明るくていい雰囲気の山頂だった。蕨山や棒ノ折の方が見えていた。前回はここで作成会議をして、他の3人がそのまま進みたいという中、僕は引返すことに決めたのだったが、二子山方面に下りはじめて、その選択は間違っていなかったような気がした。晴れていてもなかなか歩きづらい下り道だったから。
 左手には木々の向うに武甲山の痛々しい姿が大きく見えていた。林道が分岐するところでは、山道を進んで問題ないと調べてあったので、そのまま進んだ。小ピークから鞍部に向かって無理矢理な下りで大変だったが、ここから秩父市街の眺めはよかった。舗装道を跨いだ先も分岐していて、地図を見ながら思案。後ろから来た二人組はトラバースを進んで行ったが、折角なので稜線に乗った。だいたい、これを右に進んだら二子山入口へ下りてしまう道だったのではないかとも思う。
 焼山はあまり手が入っていない小さなピークだったが、明るくて展望も良好。二子山までの下り登りも大したものだった。雄岳はどこが山頂か判りづらい広い山だった。三角点は休止した地点より少し先にあった。芦ヶ久保から二子山まで来て引返す人もそこそこいるらしい。道の歩きやすさを考えると名郷から武川岳の往復の方がずっと楽しいと思うが、やはり駅から歩けるのは大事なのだろう。
 雌岳からの下りが大変厄介だった。胸つきというような急な斜面で、ジグザグに道がついているでもなく、木々に渡したロープに頼って無理矢理に歩かねばならなかった。土も固くて滑りやすい。雨の中下るのはかなりきつかっただろうと思う。これで小鞍部まで一気に下った。谷に下りての沢沿いは、森の中で暗い道だし、稜線から下りてしまったし、下りで疲労しているしで、あまり楽しくならない。落葉の奥武蔵の味わいも焼山くらいまでで満足していて飽き始めていたので、二子山から駅までの下りは気を引締めるつもりでないと少し危ないかもしれない。
 ようやっと線路が見えて、微かに人の跡のある却って怪しげな道を少し歩いて、気づくと目の前は道の駅だった。かなり繁盛していて、我々はいきなり街の真ん中に引張り出されてしまったような、場違いな気分だった。車やオートバイのユーザはそんなに道の駅が好きなのか。
 食堂に移動して舞茸天そばとわらじカツ丼を注文。待つ間に僕はTシャツを着替えた。というのも、今回は長い間使っていなかった親のザックを借りて背負っていたのだが、背面の通気のためのスポンジが劣化してポロポロと、表面のメッシュ布を通って落ちてくるようになっていて、それがシャツの腰のあたりにくっついて真黒になっていたので。ドイターといえども時の流れには勝てないらしい。シャツは洗えば綺麗になったけれども、そんなものを背負っていると山にマイクロプラスチックを撒き散していることになってしまう(シャツを洗った水だって同様だ)。皆様も中途半端に古い道具にはご注意を。
 芦ヶ久保から飯能まで各停、飯能でもまた各停に乗換え。同じ車両に山帰りのオバチャンチームが乗り合わせて、厄介だなあと思いつつ、3人掛けに僕と寺垣さんとオバチャンが座った。途中でお婆さんが乗ってきたので僕が席を譲ると、オバチャンはお婆さんに今日登った山の話を、お婆さんはオバチャンに今度行くコンサートの話を始めた。互いに相手の話には当然、興味がないのである。間に挟まれた寺垣さんは寝たフリをしていたようだ。
 例のごとく小手指で快速急行に乗換えになるのは幸いだった。しかし池袋に出る場合は練馬で再度各停に乗換えで面倒だ。飯能で一つ後の急行を待てばオバチャンもおらず、座りっぱなしで池袋に行かれただろう。

□反省
・楽しく歩くのはよいけれども、油断して雑に歩いているところが少なくなかった。怪我をしても二人では大変だ。
・あまり長いと飽きるけれども、秋の奥武蔵はやはりよい。
・古い道具は事故リスクだけでなく環境負荷も考えねばならない。