2017/4/23 白谷沢遡行

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
白谷沢遡行計画書
作成者:丸山
■日程 4/23(日)予備日なし 悪天の場合中止(前日13:00までに判断)
■山域 奥武蔵
■在京本部設置要請日時 2017/4/23 20:00
■捜索要請日時 2017/4/24 10:00
■メンバー(計4名)
CL丸山 SL谷口 山本 久光

■アプローチ
ファミリーマート西橋本2丁目店に6:20(萬木),八王子市役所北野事務所向かいに
6:30(谷口・山本)頃合流し,丸山車で白谷橋駐車場へ(70分程度)

■行程
白谷橋-210?-岩茸石-25-権次入峠-15-棒の嶺-10-権次入峠-15-岩茸石-80-さわらびの
湯バス停-25-白谷橋
(計2:50+3:30?)
https://www.yamareco.com/modules/yr_plan/detail-352690.html
※下山後時間が余ったら尾須沢鍾乳洞などを観光
※途中で新歓隊に合流

■エスケープルート
白谷沢遡行中:白谷沢沿いの登山道で下山
それ以降:滝ノ平尾根の登山道か大名栗林道で下山

■地図・遡行図
2万5千分1地形図「原市場」
山と高原地図「奥秩父・武蔵」または「奥多摩」
遡行図:「ウォーターウォーキング」P113 但し前半部は不掲載

■遭難対策費
100円×4人
計400円

■備考
日の入(名栗4/23) 18:24
飯能警察署042-972-0110

白谷沢遡行記録
作成者:丸山
■日程 2017/04/23(日)
■山域 奥武蔵
■天候 晴れ
■メンバー・オーダー(計4人、敬称略)
SL谷口 CL丸山 山本 久光
下山時は新歓ハイクの1隊と3隊に合流。

■総評
白谷沢は,意外と立派なゴルジュがあり、登山道がすぐ近くにある沢としては、なか
なか良かった。が、その後棒の嶺まで登るのはなかなか骨が折れた。大勢の新歓ハイ
ク隊に沢登りの姿を見せられ、多少は沢登りや自分のことも知ってもらえたと思うの
で、その点も良かった。

■GPSログ
http://yahoo.jp/X3yNUB

■時間
8:06 駐車場発
8:26-44 入渓準備
9:48-10:01 藤掛の滝
10:14-10:34 天狗の滝
10:44-11:33 白孔雀の滝
11:46-59 林道交叉点・沢装備解除
12:30 棒の嶺山頂着
以降は新歓ハイク隊と行動を共にした。

■行動記録(敬称略)
駐車を予定していた、入山口すぐ近くの駐車スペースは一杯だったので、下山口近く
のさわらびの湯の駐車場に駐車、歩いて白谷沢コース入口へ向かう。天気もいいので
登山者が多い。白谷沢コースへ入るとすぐに沢へ下る踏跡があったので、それに従っ
て沢筋へ入り、遡行準備。
沢にはいきなり取水堰があり、中央を歩いて越える。さらに堰堤が2つ現れ、いずれ
も右から巻いたが、2つ目は割と面倒であった。早目に入渓したことを後悔し始める
が、堰堤後すぐに小滝が現れ始めたので気を取り直す。その小滝から先は連瀑帯と
なっており、小滝と小釜が続くなかなかの景観。沢山ある倒木が手掛かり足掛かりに
なることもあって、通過に難しいところはない。
少しだけ平凡な区間を歩くと、また連瀑帯があり、その中にある4mCS樋状滝は、やや
難しかった。まず山本が樋状部を登ろうとするが、失敗し、結局右岸の岩を登って巻
いていたが、これもやや厄介そうであった。丸山は何とか樋状部を登攀し(4級)、
山本が谷口にお助け紐を出して、谷口も樋状部を登った。久光は山本と同じく右岸の
岩を登って巻いた。その先で2つほど簡単な小滝を登ってゴーロを少し歩くと、藤掛
の滝。まず下段中央に谷口が取りついたが登れず、その間に丸山が右壁を何とか直登
(4級上)、谷口にお助け紐を出すが、それでも登れず、あきらめて下に降りた。そ
れを見ていた山本と久光は左岸の登山道で下段を巻いた。上段は難しくなかったが、
谷口は結局上下段をまとめて巻いた。
さらに2段3m滝を容易に越えると、沢と登山道は並行するようになる。新歓ハイクの
登山道としては悪そうに見える登山道を横目に沢を歩いていくと、登山道ごとゴル
ジュに入り、そこを普通の登山者が歩いていくのは、なかなか面白い景観である。ゴ
ルジュに入るとすぐに天狗滝だが、この滝を登る姿を新歓隊に見せることにして、20
分ほど待つと、新歓ハイク1隊がやってきたので、二言三言交わしてから登った。こ
の滝も2段の滝で、下段は簡単だが、上段は登れそうにないので結局登山道で巻く。
少し進むと広がっていた沢が再び狭まりゴルジュとなるが、登山道はゴルジュを外れ
て登っていく。側壁がいかにも崩れそうだが棒状で不思議な岩である。2つほど小滝
を越えた先、ゴルジュの出口には白孔雀の滝があり、この沢の主瀑である。ここでは
山本にリードの練習をしてもらうことにして、久光が下で指導、丸山は上で指導する
ためにまずフリーで登る(3級上)。準備の後、山本が登り始めたが、思ったよりて
こずり、なかなか時間がかかって、この間に新歓ハイクの2隊に抜かれる。山本が登
り切ったのち、丸山の指導の下落ち口近くの立ち木で終了点を作ったが、ここは指導
する場所としては狭く、より上にある広いところの立ち木を使った方がスムーズで
あった可能性が高い。こののち谷口、久光が登る間に今度は3隊に抜かれ、だいぶか
かってからこの滝の登攀は終了。
急に沢は平凡になり、滝上でも少しは沢を歩いたが、次第に馬鹿らしくなって登山道
を歩く。結構急で疲れた頃、林道と交叉したので、休憩を兼ねて沢装備解除。棒の嶺
までの標高差はまだ随分あるようなので、気合を入れ直して登るが、登山道歩きにも
すぐ飽きて、ショートカットを兼ねて尾根を1本直登した。また登山道に復帰してか
らは只管登りだが、山が久しぶりである久光が遅れ始めたので、丸山が最後尾に替わ
る。その後もオーバーユースにより荒れた登山道を着々と進み、ようやく山頂に着い
た。もう、登山道での登山はこりごりである。
その後は新歓ハイク1隊と3隊に合流したので、そちらの記録を参照。岩茸石について
だけ特記しておくと、この岩には古い残置ハーケンがあり、クライミングのルートに
なっていた時期があるようである。ただ登るだけなら、その反対側から登るのは簡単
であった。

■備考
・この沢はウォーターウォーキングの本に紹介されているが、それには従わず、下部
からから入渓して滝はできるだけ巻かない方が楽しめる。

■コメント・感想
・後輩にお菓子やスープを頂いてしまい、どうもありがとうございました。

■沢の評価
【奥武蔵】
荒川系入間川白谷沢 170423遡行 [raicho 12292]
1級、水量少、綺麗1+、登攀1+、珍奇1+、辛苦0+、推奨2
登山道がすぐ脇を通っている沢としてはゴルジュが発達し、意外と遡行価値が高い。
2017年春現在では倒木がかなり多く、美観を損ねているのが勿体ないが、エスケープ
も容易なので初心者向けの沢として十分お薦めできる。白孔雀の滝より上は単調なの
で、そこから登山道で下山するのが良さそう。