2017/7/17 蝉の渓谷遡行

山行ではないため計画書無し

蝉の渓谷遡行記録
作成者:丸山
■日程 2017/07/17(月)
■山域 西上州
■天候 晴れ
■メンバー(計2人、敬称略)
丸山 木口(オーダーや役割は特になし)

■総評
大若沢を初心者参加時に温存し、なおかつ秩父周辺で半日以下の沢へ行こうとして
思いついた蝉の渓谷だったが、短いながらも美しく、適度に難しく、面白い遡行が
楽しめたので非常に良かった。

■GPSログ
https://yahoo.jp/zlbqmb

■時間
12:01駐車場発
12:06 入渓
12:24-13:04 1.5m滝
13:05-13:21 3m滝
13:23-13:36 樋状ナメ
13:46 遡行終了
13:50 駐車場着

■行動記録(敬称略)
泳ぎに自信のない萬木は、上流で魚突きを試みるとのことで、2人で行くことに。
まずは左岸の遊歩道を歩いて下流に向かい、適当なところから川に降りようとした
が、気持ちがはやりすぎて、最も降りやすい踏み跡よりも手前から降り始めてしま
いちょっと面倒であった。とはいえ難なく入渓。
入渓したところに1mナメがあり、さっそく登るが、岩が滑りやすく、ラバーソール
とは特に相性が悪いようで木口は苦労していた。
すぐに長い瀞場である蝉渕。美しいゴルジュである。足がつかないのでとりあえず
メガネのまま犬かきで突っ込んだが、流れが強く遡るのが大変になってきたので、
足のつくところを見つけてゴーグルをする。それから本気で泳いだり、川幅が狭い
ので突っ張ったりして、それほど苦労はせずに通過。
蝉渕を越えてもゴルジュは続くが、浅くなって川底はゴーロ状。相変わらず滑りや
すいが、問題なく歩いていく。
暫くして、核心部1.5m滝(1m滝としている記録が多いが1.5m程度はありそう)と、
その下流の激流が現れる。いかにも難しそうだが、ロープをつなぎ、まずは木口が
突っ込む。進めずに流されるかと予想していたが、何と一発で激流部を越え、滝下
まで行ったようだった。しかし、岩に隠れて見えない。ロープがそれ以上引かれな
いので様子を見に丸山も激流部へ突っ込むと、確かに木口が滝下にいて、滝を登ろ
うとしている。そこへ行こうとしたが、流れが激しすぎて流される。それを3度ほ
ど繰り返したが、結局突破できない。仕方ないので荷物をロープに結んでから挑ん
だが、またしても2回連続失敗。荷物を背負ったまま突破した木口はただものでは
ないのではないかと思う。丸山が何度も流されている間にも木口はずっと小滝を登
ろうと努力していたが、荷物を背負ったままのフリーではどうにもならないような
ので、一度緩流部に戻って木口の荷物もロープに結び、今度は木口が空身で挑戦。
丸山は、またしてもあっさりと激流部を越える木口に感嘆。木口は空身でも1.5m滝
を登れないようなので、丸山がトライすることにして、再度激流部の突破を試みた
ところ、木口の指導の下何とか突破に成功。滝の右壁に取り付き、登ろうとする
が、確かに難しい。何度か失敗したのち、握力を振り絞って、右壁のフリー登攀に
成功(微妙なバランスを要し5.10c程度?)。激流突破では木口に一本取られたが、
滝登攀では先輩のプライドを保つことができて良かった(笑)。空身でお助け紐も
ロープも持っていなかったのでスリングを2本連結して木口を引っ張り上げ、木口
についているロープを引き上げて荷物も回収、核心の登攀成功。エイドで登ってい
る記録が多かったためフリー登攀は相当難しいかと覚悟していたが、何とか登るこ
とができ、達成感があった。
1.5mの次は3m滝。左壁が簡単に登れるのは明らかだが、それは面白くないので、水
線突破を試みる。まずは木口が滝の右側に回り込んでから登ろうとしたが、
激流のため水流を横断できない。次に水流左側に取り付いて登ろうとしたが、水勢
に負けて登れず。その間に丸山が潜水して水流の横断を試みたが、サラシ場に巻き
込まれて溺れそうになり急いで脱出。次いで木口同様水流左側に取り付いたとこ
ろ、ガバが多いが、水流が強すぎて足が上がらず登れない。結局あきらめて、左壁
を簡単に登る。
その上には樋状ナメがあり、突っ張りで越えるのが面白そうだったので、まずは丸山が
突っ張りで突破。次いで木口が試みたが、バランスを崩して変な体制になり、戻れ
ない。数分頑張ってもとの体勢になり、何とか樋状部を突破した。
この辺りで主な部分は終わりで、その後も泳ぎが楽しめる小釜はあるが、困難はな
く、適当なところで終了。

■備考・感想
・短時間で核心部だけ楽しめるいい所。観光客に見られる。
・水は多少泡立っていてきれいではないが、丹波川本流などと比べれば綺麗であ
り、泳ぐのに抵抗感はない。
・山行ではなく水遊びである。
・かなり難しそうに書いてある記録の多い蝉の渓谷を突破できたので、7月末に行
く予定のホラの貝ゴルジュは楽勝かもしれない。
・大水量のゴルジュは沢登りの中でも一番楽しい。どうやら木口もこういうのが大
好きらしい。

■これまでの遡行記録
ペコマ&チッペ夫妻(2013)
http://pecoma0814.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
ACC−J茨城(2012)
http://blog.goo.ne.jp/accj1946/e/b1d8350aee9ba67f14b529259cf511d6
山登魂(2008)
http://yama-to-damashii.outdoor.cc/20080524_semi/01.html
oshino氏ほか6名(2015)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-693894.html

■沢の評価
【西上州】
利根川系鏑川南牧川・蝉の渓谷 170717遡行
3級下、水量極大、綺麗2+、登攀2、珍奇3、辛苦0、推奨2+
景勝地として観光地になっているゴルジュ。300m程度で遡行に1-2時間しかかから
ないが、核心部だけ楽しめるので、夏にこのあたりへ来た際には寄ってみるとよ
い。わざわざここのために行くには短すぎる。
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