2017/9/3-4 鳥海山・月山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
鳥海山・月山山行計画書
作成者:菅沼
■日程 2017/9/3-4(日-月) 1泊2日・9/2(土)前泊・予備日なし
■山域 鳥海山・月山
■在京本部設置要請日時 2017/9/4 18:00
■捜索要請日時 2017/9/5 09:00
■メンバー (計3人)
CL菅沼 SL吉田 川瀬
■集合 9/2(土)です!
酒田駅改札外11:30
■交通
□行き
すべてレンタカーで移動します。(トヨタレンタカー使用・酒田駅前店出発・鶴岡駅前店返却)
〇鳥海山
9/2(土)
酒田駅→(約1時間)→鳥海高原家族旅行村
鳥海高原家族旅行村にてテント泊(750円/張)
9/3(日)
鳥海高原家族旅行村→(約30分)→滝ノ小屋下駐車場
〇月山
滝ノ小屋下駐車場→(約2時間)→志津野営場
志津野営場にてテント泊(1000円/区画or500円/張)
9/4(月)
志津野営場→(約15分)→月山姥沢
月山姥沢→(約1時間)→鶴岡駅周辺
□下山後
鶴岡駅周辺のホテルに宿泊
スーパー:駅前エスモール内 営業時間10:00-20:00
コンビニ:駅改札外にあり 営業時間05:30-20:15
郵便局:鶴岡駅前郵便局(駅から徒歩5分) 営業時間09:00-17:00
■行程
1日目
滝ノ小屋下駐車場-0:20-滝ノ小屋-1:00-河原宿小屋跡-1:30-薊坂入口-0:40-伏拝岳-0:30-外輪ケルン分岐-0:05-新山・外輪分岐-0:30-新山-0:20-御室-1:20-七五三掛-0:20-御田ヶ原分岐-0:25-鳥ノ海分岐-0:20-蛇石流分岐-0:10-T字分岐-1:00-河原宿小屋跡-0:50-滝ノ小屋-0:20-滝ノ小屋下駐車場
[計10:00]
または
体力・天候・時間により、滝ノ小屋下駐車場-新山ピストン
滝ノ小屋下駐車場-4:15-新山-0:35-外輪ケルン分岐-0:30-伏拝岳-1:40-河原宿小屋跡-1:10-滝ノ小屋下駐車場
[計8:10]
または
滝ノ小屋下駐車場-伏拝岳ピストン[計6:20]
2日目
月山姥沢-1:40-牛首下分岐-0:30-牛首-1:00-月山山頂-0:50-牛首-0:20-金姥-0:20-姥ヶ岳-0:20-リフト上駅-0:30-牛首下分岐-1:20-月山姥沢
[計6:50]
※月山リフト使用も検討。営業時間08:00-16:30 580円/回
■エスケープルート
□鳥海山 9/3(日)
滝ノ小屋下駐車場へ引き返す
※鳥海山山小屋(参考)
・滝ノ小屋 0234-72-5886 素泊まり2500円
・山頂御室小屋/御浜小屋は営業期間終了の模様。
・七ツ釜避難小屋(鳥海山山頂から1:20) 0184-55-4953
□月山 9/4(月)
月山姥沢へ引き返す
■地図
山と高原地図8「鳥海山・月山」
2.5万分の1:「鳥海山」・「湯の台」・「月山」
■遭難対策費
200円/人*3名
計600円
■悪天時
明らかに悪天が予想される場合、9/1(金)夕方までに判断
本山行が中止で、かつ朝日連峰縦走が決行の場合は、9/4(月)に鶴岡へ向かい、前泊する
微妙な場合は、予定通り集合し、各山行前日夕方までに判断・集合後中止決定の場合は、観光等
□鶴岡まで(参考)
9/4(月) 新宿06:07—(池袋・赤羽・高崎・水上・長岡・新津乗り換え・2370円(青春18きっぷ使用))—鶴岡18:46
9/4(月) 東京15:16—(新潟乗り換え・新潟新幹線とき327号・特急いなほ9号・11140円(学割・自由席利用)—鶴岡19:12
※本山行中止で、かつ朝日連峰縦走決行の場合の交通についても、CLへお知らせください。青春18きっぷは希望があればCLができる限り手配します。
■備考
日出(9/4 山形)05:08
日没(9/4 山形)18:06
山形県警寒河江警察署 0237-83-0110
山形県警酒田警察署 0234-23-0110
秋田県警由利本荘警察署 0184-23-4111
NHKラジオ第一 540kHz(山形)/1368kHz(鶴岡)
NHKラジオ第二 1521kHz(山形)/1035kHz(鶴岡)
山交バス 山形—鶴岡・酒田線 http://www.yamakobus.co.jp/kousoku/yamagata-turuoka.html
西川町路線バス時刻表 http://www.town.nishikawa.yamagata.jp/chomin/11/bussummertime.pdf
志津野営場 http://yumiharidaira.net/yaei 申込は弓張平運動公園パークプラザ 0237-75-2117
鳥海高原家族旅行村 0234-64-4111 http://www.choukai.jp/ryokomura/charge.html#charge
トヨタレンタカー酒田駅前店 8:00-20:00 0234-24-0100
トヨタレンタカー鶴岡駅前店 8:00-20:00 0235-28-0100
ホテルステイ・イン山王プラザプレミアアネックス 0235-24-3666
鳥海山・月山山行記録
作成者:菅沼
■日程 2017/9/3,4(日,月)
■山域 鳥海山・月山
■メンバー(オーダー順・敬称略)
SL吉田 川瀬 CL菅沼
■天候
9/3(鳥海山):晴のち霧 一時雨 強風
9/4(月山):霧のち晴 一時強風・雨を伴う
■時間
□1日目(9/3・鳥海山)
04:38滝ノ小屋下駐車場発
04:52滝ノ小屋
05:42河原宿小屋跡着・休憩
05:50同発
06:59休憩
07:02発
07:40伏拝岳着・休憩
07:47同発
08:01行者岳
08:27新山・外輪分岐
08:46新山着
08:49同発
09:17御室着・休憩
09:44同発
09:59七高山着・休憩
10:03同発
10:31伏拝岳着・休憩
10:40同発
11:58河原宿小屋跡着・休憩
12:05同発
12:38滝ノ小屋
12:50滝ノ小屋下駐車場着
□2日目(9/4・月山)
04:44姥沢駐車場発
04:59月山姥沢
05:48休憩
06:03発
06:15牛首下分岐
06:26牛首着・休憩
06:30同発
06:54休憩
07:05発
07:20月山頂上小屋着・休憩
08:28同発
09:26金姥
09:39姥ヶ岳着・休憩
10:05同発
10:18リフト上駅
10:23月山リフト乗車
10:39リフト下駅着
■記録
□-2日目(8/31)
・東京~山形・秋田
鳥海山・月山山行のメンバーはうまく日程が合い、8/31に3人で東京から東北へと向かう。大宮駅にて全員合流。青春18きっぷを使って一路北へ。途中宇都宮・黒磯・郡山・福島・米沢で乗り換え、山形まで3人で行く。電車内では、談笑したり読書したりと、楽しく過ごす。山形までの7時間は"秒"だった。CLは2日後の再会を期し、山形で2人と別れる。他の2人はさらに秋田へ。各々友人らの家に滞在する。秋田までの12時間、お疲れ様でした。
□0日目(9/2)
・酒田駅~滝ノ小屋下駐車場
11:20、酒田駅にて2日ぶりに3人集合。お昼ご飯に駅近くのラーメン店でラーメンを食す。CLの口には残念ながら合わなかった。13時前、トヨタレンタカー酒田店にて車を借りる。ほぼ新車で、乗り心地が良かった。途中イオンに寄り、当日の夕食と翌日の朝食・昼食などを購入し、続いて山居倉庫を観光。60kgの米俵は重かった。夕方になり、充実した観光の後に1時間半ほど車を走らせ、18時半ごろ滝ノ小屋下駐車場に到着。雪国の道は広い。予定から変更し、車の脇にテントを張ることにした。駐車場のトイレは非常にきれいで、水洗。街の夜景・星空が素晴らしかった。夕食後、20時頃就寝。
□1日目(9/3・鳥海山)
・出発前
3時起床。アラームが一斉になり皆飛び起きる。素晴らしい目覚め。テント内で軽く朝食を食べ、テントを撤収しトイレをすまし出発した。
・滝ノ小屋下駐車場~滝ノ小屋
今回のコースで樹林の中を歩くのは、この15分だけ。まだ薄暗い中、ヘッドランプをつけてサクッと登る。
・滝ノ小屋~河原宿小屋跡
朝日が昇り快晴の空の下、朝のさわやかな空気の中を歩く。森林限界を超え、広大な庄内平野が朝焼けに輝くのを見ながら、ゆっくり楽しく登る。コースは整備されており、歩きやすい。河原宿小屋跡は、小屋跡というが小屋が閉鎖され使えないだけで、小屋の建物自体は残っている。トイレもあり、よい休憩地点だった。
・河原宿小屋跡~伏拝岳
ここからは、心字雪渓と呼ばれる雪渓を横断し、鳥海山頂上への稜線へ出る道。はじめはゆるやかで広々とした草地を登っていく。途中まで道上のペイントに従って歩いていたが、いつのまにか道から外れてしまった。幸いにも快晴で、進むべき方向が明らかだったため、雪渓の切れ目(「心」の2画目と3画目の間?)を通り、小川を越え、雪渓上を横断する。雪渓にはロープがかけられており、踏み跡もしっかりしているため、この季節には軽アイゼンは特に必要はないだろう。この時は天気が良く、先の道の状況もわかったため迷わずに済んだが、霧など視界が悪いときには、不安になったらすぐさま引き返すべきである。雪渓の雪は汚れており、手をついたら手が真っ黒になってしまった。後ろを振り返れば広大な日本海と庄内平野の絶景で気分が良い。薊坂入口からは低木の間の急登を行く。名前の通り薊が左右に生えており、かわいらしい。後から登山口の案内板で知ったが、この薊はチョウカイアザミという鳥海山の固有種らしい。急登を登り終わり外輪山の稜線に出ようとするところで、天気は一転霧に覆われる。霧の中伏拝岳に到着した。霧の合間から一瞬だけ鳥海湖を拝めたのは幸いだった。
・伏拝岳~新山~御室
伏拝岳からは外輪山の稜線。暴風が北から雲を運んできて、視界は悪くとても寒い。道自体は整備されていて歩きやすいが、突風の際は身体を持っていかれないように注意を払う必要があった。きっと、晴れていたらきっと美しい景色が見えていたことだろう。新山・外輪分岐で稜線から一旦降り、雪渓の脇を通過し、小屋の少し手前で北へ分岐し、巨大な岩々が聳え立つ道をしばらく行けば、最高峰新山へ到着する。新山付近は手も使わないと進めないので、軍手はしておいた方がいい。新山から再び岩道を進むと、小屋・鳥海山大物忌神社がある御室へ到着した。終始風が強く寒い。神社に参拝し、長めの休憩をとった。
・御室~七高山
残り時間・強風などを考慮し、鳥海湖の方を回っていくのは諦め、行きと同じルートで下山することにする。新山・外輪分岐から少し北に行くと七高山。ここも霧の中だったが、晴れていれば間近に新山を見られたことだろう。三角点は七高山にある。
・七高山~滝ノ小屋下駐車場
七高山からは、行きと全く同じ道。休憩は伏拝岳と河原宿小屋跡で軽く取った。外輪山は最後まで霧の中だったのは残念だった。帰りは道を見失わないように雪渓を2回横断。おしゃべりしながらスピード下山。途中からまた晴れ間も出るも、河原宿小屋跡以降は軽く雨に降られた。濡れるほどではなく、午前のうちに駐車場に戻った。
・下山後
下山後、少し荷物を片づけてから出発。鶴岡の方へ車を走らせること2時間弱、鶴岡の「やまぶし温泉ゆぽか」にて入浴。430円。湯加減はちょうどよく、露天風呂も心地よい。1時間ほどで入浴を切り上げ、建物内の食堂で早めの夕食を食べる。ボリュームがあり美味しかった。その後マックスバリュで翌日の食事を購入し、月山の南側の麓、姥沢へと車を走らせた。途中ナビの通りに運転していたら、真っ暗な山道の国道を走る羽目に。しっかりルートを確認して、走りやすい道を選ぶべきだった。吉田君ありがとう。姥沢の駐車場に到着したころにはすでに真っ暗。月明かりがありがたい。この日も駐車場で車の脇ににテントを張る。テントが当日朝の結露で湿っていたため、外で乾かして車内で食事をとっていたら、テントが強風で飛ばされそうになる。石でテントを固定しておいて本当によかった。強風の中、20時前に就寝する。
□2日目(9/4・月山)
・出発前
この日も3時に起床。夜中、かなり風が強かった。前日と同じように朝食をとり、撤収し、トイレを済まし、出発した。
・月山姥沢~牛首
月山姥沢の登山口は少しわかりにくい。地形図上の道とは少しずれているようだった。とはいっても、川の対岸を見れば登山口の看板があるので、注意しながら歩けば問題なく登山口へ向かえる。山と高原地図を見れば駐車場の裏を通っても行けるようだったが、その道はよくわからなかった。登山口から少しの間は樹林の中。薄明の下ゆっくりと歩いていく。少し歩けば木々は疎らに、東には山々が広がり雄大な景色。天気予報では朝から快晴だったので、いつになったら晴れるのだろうと思いながら登る。牛首下の分岐に近づくと道は緩やかになり、草原の中の木道。が、天気は霧で視界は良くない。むしろ高度を上げるにつれ霧が濃くなっていった。だが、曇っている分草原の緑には深みが出て、ニッコウキスゲの黄色も映えていた。牛首下の分岐からはリフト上駅へ向かえる。そこから少し登れば、牛首で月山への稜線に出る。ここで軽く休憩。
・牛首~月山
牛首での休憩を、さっさと切り上げたのが間違いだった。稜線に出ると風は強くなり、身体が冷える。体力が奪われて、空腹を感じだした。コースタイム上では1時間だが、天気と体調のせいで非常に長く感じた。途中CLが空腹に耐えられなくなり、休憩して栄養補給。風が強くて辛い。それでも登っていくと山頂付近に到着。そこから雨が降り出し、暴風が吹き荒れる。どこが快晴なのだろうか。雨具を着て、とりあえず頂上小屋の食堂で長めの休憩することとした。休憩料は300円。いつもなら絶対に休憩しないだろうが、体力の消耗と寒さの前には致し方なかった。温かい食べ物をいただく。すぐ冷めたけれど。部屋の中もそこまで暖かくはない。辛うじてストーブの周りだけは暖かかったので、CLとSLはストーブの前から動けない。川瀬さんは翌日からの朝日連峰の天気を調べている。えらい。結局、1時間ほど休憩してしまった。月山へは、月山八合目からがメインのルートのようだ。
・月山~姥ヶ岳~リフト上駅
1時間休憩しても、外は暴風雨。気合を入れて小屋から出て、行きと同じ稜線を下る。風が冷たい、寒い、辛い。それでも下って行けば頂上よりは風と雨はましになる。牛首あたりから月山方向へ向かう登山者とのすれ違いが多くなる。おそらく、リフトが動き出す時間になったのだろう。金姥を通過し、姥ヶ岳の方へ登っていくと、ついに雲の間から晴れ間が!しばらくすればあの暴風雨は何処へやら、快晴の青空が広がる。姥ヶ岳からは360度最高の景色。ようやく予報が現実化した。今まで歩いてきた月山までの稜線も見え、努力が報われた気がした。メンバー一同ハイテンションとなったため姥ヶ岳にはしばらく滞在し、食事をとったり写真を撮ったりする。リフト上駅までの道は、多少急だが、階段もありよく整備されていて歩きやすい。月山方向へ、今から登りに行くであろう登山者と多くすれ違い少し時間がかかった。リフト上駅にはトイレがあり、そして何より「月山」という標が立っている。時間がない方は、リフトに乗って記念撮影すれば万事解決、月山に登頂だ。
全体を通してコースタイムは甘めであった。
・リフト上駅~月山姥沢
月山リフトに乗り、快適に下山。所要約15分、580円。リフト代はリフトのそばにいる係の方に支払えばよい。これから加茂水族館に行くつもりだと話したら、今日は天気がいいから、飛ばしすぎて取り締まられることのないようアドバイスされた。(スピードを出しすぎないよう言われたわけではない。)それぞれに一人乗り、ぼんやりと景色を眺めながらゆっくりリフトに揺られ無事下山。下山報告をして夏合宿の朝日連峰をどうしようか話し合いながら、車へと戻る。軽く片付けて、鶴岡方面へと車を走らせた。
・下山後
朝日連峰縦走の記録を参照されたい。
■総括
・鳥海山、月山はどちらも美しく、威厳があった。男性的な鳥海山と、女性的な月山。景色が素晴らしく、とても充実した山行だった。頂上がどちらも霧の中だったことが悔やまれる。
・今回のように離れた山を登るときは、車はとても便利だった。程々に有効活用していきたい。
■反省
・少人数で、何度も一緒に登ったことのあるメンバーだったこともあり、休憩のタイミングなどが適当になってしまった。
・テントが風で飛ばされていたら大変なことになっていた。油断せずにしっかり固定することは重要だ。
・今回は余裕ある日程だったのでよかったが、下山後疲れたまま運転しすぎるのは危ない。車山行では特に、余裕を持った計画が必要だ。
■雑感
・今回の山形遠征、鳥海山・月山・大朝日岳、山頂は全て霧の中。今年は霧のピークばかりだった。来年に期待するしかない。
・温泉をゆっくり楽しめた。
・山形はよいところです。
・計画段階で紆余曲折してご迷惑をお掛けしましたが、参加してくれた2人も楽しんでくれたかなと思います。