2018/7/21-22 甲斐駒ケ岳

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
甲斐駒ケ岳山行 確定計画書(7月20日修正)
作成者 木下

□日程 7月21日(土)22日(日) 一泊二日予備日なし
□山域 南アルプス
□在京本部設置要請日時 2018/7/22 1800
□捜索要請日時 2018/7/23 0900
□メンバ(計3名)
 CL木下 SL吉田 児玉

□地図
■2万5千図 「仙丈ケ岳」「甲斐駒ケ岳」
■山と高原地図 「41(42)北岳・甲斐駒」

□行程
■21日
 北沢峠1300
 →仙水小屋1340・1420
 →仙水峠1500
 →仙水小屋1530
 [歩行計1時間50分]
 ※仙水小屋テン場が一杯の場合は長衛小屋まで引返す
 ※仙水峠往復は暇で暑すぎない場合に実施する
■22日
 仙水小屋0440
 →仙水峠0520
 →駒津峰0650
 →甲斐駒ケ岳0810・0830
 →摩利支天0850
 →駒津峰0950
 →北沢峠1140
 →仙水小屋1220・1250
 →北沢峠1325
 [歩行計7時間55分]
 ※駒津峰から甲斐駒ケ岳は登りで稜線直登、降りで摩利支天巻道を取る予定だが、往復とも巻道にしてもよい

□エスケープ
 駒津峰を境として仙水小屋・長衛小屋または北沢峠へ下りる

□集合
 7月21日0950 甲府駅南口バスターミナル1番乗り場

□交通
 ※例によって切符は上手く買いましょう。甲府・竜王・金手で同額なら、竜王までを買うのが便利だと思いますが、当日雨天中止し観光に切替える可能性のある場合は金手までの切符が便利です。
■行き
・JR中央線
 新宿0622/0707→甲府0921/0946
 2270円
・高尾まで京王線利用
 新宿0629/0718→甲府0921/0946
 1850円
・特急利用
 新宿0800/0802→甲府0928/0942
 2270円+1340円(自由席)
・南アルプス登山バス
 甲府駅1005→広河原1158
 1950円+協力金100円
・南アルプス市営バス
 広河原1230→北沢峠1255
 1000円
■帰り
・南アルプス市営バス
 北沢峠0725/0945/1330/1600
 →広河原0750/1010/1355/1625
 1000円
・山梨交通南アルプス登山バス
 広河原0800/0930/1100/1300/1400/1500/1600/1640
 →竜王 0940/1110/1240/1435/1540/1640/1740/1815
 →甲府駅0955/1125/1255/1450/1555/1655/1755/1830
 竜王まで1790円 甲府駅まで1950円 +協力金100円
・JR中央線
 竜王発
 0954/1041/1115/1134/1202/1240/1342/1414/1441/1517/1547/1619/1706/1753/1814/1845
 →甲府着
 0958/1046/1120/1139/1207/1244/1347/1419/1445/1521/1551/1622/1712/1757/1819/1849
 甲府発
 1020/1109/1140/1216/1245/1316/1352/1446/1456/1538/1559/1648/1653/1730/1808/1837/1859/・/2207
 →新宿着
 1251/1327/1413/1453/1513/1543/1622/1714/1750/1804/1845/1855/1931/2005/2030/2053/2133/・/0040
 竜王・甲府→新宿2270円 竜王→甲府は190円
・終電は高尾から京王線を利用すると新宿に早く着く
 甲府2207→0025新宿
・特急
 甲府→新宿で特急を利用すると約1時間短縮 自由席1340円 毎時2-3本
■交通連絡先
・山梨交通南アルプス登山バス 055-223-0821
・広河原インフォメーションセンター 090-2673-2406

□共同装備
■テント(私物)
■救急箱(エーデルワイス)
■鍋(竹・小竹)
■調理器具セット(ガジャ・マダ)
■ストーヴ(チビ)
■ストーヴ(緑4号)
■ガス缶*2
■ツェルト(ブラヴォ)

□山小屋
・長衛小屋
 090-2272-0360
 素泊り5200円 幕営500円 水場あり コインシャワーあり
・仙水小屋
 0551-28-8173
 素泊り4000円?(要予約) 幕営400円? 水場あり
・北沢峠こもれび山荘
 080-8760-4367
 素泊り5000円 幕営1000円 水場あり
・七丈第一・第二小屋
 090-3226-2967
 素泊り4500円 幕営600円 水場あり

□日帰り温泉等
・広河原山荘
 コインシャワー3分300円
・南アルプス温泉ロッジ白峰会館
 芦安駐車場下車すぐ?
 入浴700円 0900-1630
 055-288-2321
・金山沢温泉
 芦安駐車場下車10分?
 入浴850円 1000-1900
 055-288-2244
・名取温泉
 竜王駅から徒歩10分
 入浴・サウナ600円 入浴・サウナ・休憩700円 1000-2400
 055-276-4126
・喜久乃湯温泉
 甲府駅から徒歩13分
 入浴・サウナ400円 石鹸類有料(銭湯価格) 1000-2130
 055-252-6123
・かんぽの宿石和
 石和温泉駅から徒歩7分
 15時まで820円(休憩可) 15時から520円(休憩所なし)
 055-262-3755

□遭難対策費
 200円/人*3人
 計600円

□日没日出
 7/22日没(甲府):1858
 7/23日出(甲府):0447

□ラジオ周波数
■NHKラジオ第一:甲府927kHz/東京594kHz
■NHKラジオ第二:甲府1602kHz/東京693kHz
■NHK FM:甲府85.6MHz/東京82.5MHz

□警察署電話番号
 山梨県警 南アルプス警察署 055-282-0110 (稜線内側)
      北杜警察署    0551-32-0110 (東側)
 長野県警 伊那警察署    0265-72-0110 (北側)

甲斐駒ヶ岳 山行記録
9月9日 木下 作成

□日程 7月21・22日(土・日)
□天候 両日共晴
□メンバ
 CL木下 SL吉田 児玉

□計画
■21日
 北沢峠1300
 →仙水小屋1340・1420
 →仙水峠1500
 →仙水小屋1530
 [歩行計1時間50分]
■22日
 仙水小屋0440
 →仙水峠0520
 →駒津峰0650
 →甲斐駒ケ岳0810・0830
 →摩利支天0850
 →駒津峰0950
 →北沢峠1140
 →仙水小屋1220・1250
 →北沢峠1325
 [歩行計7時間55分]

□実行程
■21日
 北沢峠1314
 →仙水小屋1349
■22日
 仙水小屋0421
 →仙水峠0446・0500
 (→途中数度小休止)
 →駒津峰0635・0655
 →甲斐駒ケ岳0805・0840
 →摩利支天0915・0920
 →駒津峰1020・1030
 →仙水峠1115・1120
 →仙水小屋1142・1230?
 →北沢峠1300?
 ※駒津峰・甲斐駒山頂間は登り降りとも巻道を通った。
 ※下山は駒津峰から北沢峠へ回らずに仙水峠へ引返した。

□行動概要
 一日目はテン場まで移動するだけ。静かなテン場で児玉さんの美味しい生姜焼き丼の夕食、素晴らしいクオリティ。
 二日目、炊き余していたご飯で雑炊。テントを畳まないので随分早く出発できた。小屋から仙水峠までは順調だったので、峠から先やや飛ばし気味だったのだが、エンジンをかけるにはまだ早かったらしく、吉田君が体調不良を訴えた。以降はこまめに止まりつつゆっくりと進み、大事を取って登りでも岩稜直登でなく摩利支天側の巻道を取ることにした。駒津峰から先はむしろ木下がバテていた。折からの猛暑で山の上まで暑かったせいもあろうか。
 山頂の展望は見事で、北ア・中ア・八ツと大概の山は見えるようだったが、少し雲が出始めた頃だった。広い山頂だがトレラン姿の女性集団(ちょっと騒がしいし露出が多くて場違い)やドローン撮影している人(国立公園内の飛行は禁止されてはいないらしい)など人も多かった。
 あまり暑くてこの先快調に歩ける自信が無かったので、摩利支天を往復した後、駒津峰からは北沢峠に回らず仙水小屋に引返すことにした。仙水小屋でゆっくり涼んで帰りのバス停へ、北沢峠は「登山基地」どころではない開発のされようだ。この人臭い所へそう度々来たくはないから、もしこんど甲斐駒や仙丈へ来る機会があれば、二座の外側からアプローチするようにしようか。
 帰りは風呂に行くつもりでバスを竜王で下りたのだが、車外へ出ると甲府盆地はさすがの猛暑で、風呂屋へ往復歩く気力も失せたので、スーパで寿司などを買って駅で食べて帰ることにした。列車は甲府で丁度、ホリデー快速ビューやまなし号に乗換えられるものだった。

□ルート状況
■交通
 甲府からのバスは2台出て、8割ほどの人は座れた。あまり早々と並んでおかなくても良いようだった。土曜だが少し遅い便だったからかもしれない。広河原からの帰りはちょうど座れるくらいのバスを出すのが常だが、新しい車両にあたるかどうかは運次第。
 山梨交通の車掌のオバチャンは親切な人が多く、昨年8月の鳳凰三山の記録(raicho12424)でも褒めたのだが、帰りのバスの車掌は非常に愛想のなく機嫌の悪いオバチャンで、今回の山行と山梨交通の印象を甚だ貶めた。
 毎度思うが、マイカー規制の「協力金」を公共交通を使う我々が払うのは筋違いである。そんなことは車掌のオバチャンに言っても詮無いことだが、車掌は他のお客に「私たちは委託されているだけですから」というようなことを言っていたので、払わないのはさほど難しいことではなさそうだ。協力金込みで2000円ちょうどならまあいいかなという気がするが、今後運賃が2000円に値上げすれば不払いも増えそうに思う。
 広河原から北沢峠へのバスはイスを詰めたマイクロバスで、常に満員、道も悪いので時間は短いが車に弱い人にはしんどかろう。帰りはバス停の小屋に順に荷物を置いて場所取りをするようになっていて、大勢の客を「捌く」感じがなんとも人臭い。
■小屋
 このあたりの山でテントを張るとなると長衛小屋を使うことが多いだろうが、少人数で甲斐駒だけを目指すのであれば仙水小屋を勧める。長衛小屋はあまり人が多すぎる。仙水小屋は山の中の小ぢんまりした小屋で、水が豊富、トイレも綺麗だ(常に水洗されていて汚物はヘリで運んでいるらしい)。バスに乗る手間や北沢峠の人混みが無ければ、この小屋まで来てキャンプして、栗沢山などをハイキングして帰るのもよいのにと思う。
 バッチは長衛小屋で買わないと無さそう。北沢峠の山荘にはデカくてカラフルで値の張る悪趣味な物しかなかった。
■登山道
 長衛小屋から仙水小屋までは沢沿い、迷うことはない。一カ所大きな岩を越える。小屋からは森の中を進み、樹林を抜けると大きなゴーロの上を峠まで。ここまでは緩やかで朝イチにも悪くない。峠からは摩利支天と地蔵のオベリスクが見える。
 仙水峠からの登りはかなり急で、ここからむしろペースを落とすつもりでセーヴしながら登る方がよさそう。樹林から抜けて駒津峰まで上がる頃には、晴れていれば北アルプスも見える。
 駒津峰から先も面白みよりしんどさが勝った(かなり暑かったせいかもしれない)。山頂直下の白砂の急登はなかなかこたえる。山頂はぐるり大展望、小屋を5時に出て早いうちに登頂すべし。
 摩利支天への往復もコースタイムより長く感じる。石碑、石像、レリーフの類が沢山あるが大きな甲斐駒のほか景色は大したことなかった。

□吉田くんによる山行記
■1日目
 児玉さんの生姜焼きが美味しかったです。
■2日目
 仙水峠までは歩きやすい岩場でした。その後は長い急登があるのですが、初めのうち速いペースで登っていたところ、少し気分が悪くなったので休み休み行ってもらいました。高山病かなと思い、頂上まで行くことを半ば諦めかけていましたが、駒津峰まで進むと少し気分が良くなりました。高山病ではなく、昨日の夜あまり寝られなかったのが原因かもしれません。駒津峰では中央アルプスや北アルプスの山々が良く見え、南アルプスの仙丈ケ岳、鳳凰、北岳、間ノ岳、塩見岳なども見えました。
 頂上ではそれまで見えなかった八ヶ岳も見えます。直径が1センチくらいある大きなテントウムシが岩にへばりついていました。カメノコテントウという種で、日本で一番大きいテントウムシだそうです。足元にはイワツメクサ(白い小さな花で花弁が10枚ほど)やタカネツメクサ(白い花で花弁は5枚ほど)が可憐に咲いていました。
 他に咲いていた植物はタカネニガナ(黄色い花でタンポポっぽい花)、イワシャジン(紫色でイワギキョウっぽい花)、ヨツバシオガマ(ピンク、紫色の花で小さい花)、ヤマホタルブクロ(ピンクの袋状の花)、クルマユリ(オレンジ色の花で花弁が丸まってるいる。似ているコオニユリとの違いは葉のつき方で、クルマユリは輪生、コオニユリは互生。)、タカネナデシコ(紫色でヒロヒロがついた花)とかが生えていました。グーグルフォトにあがっているので是非ご覧ください。2つくらい種名のわからないものがあるのでわかるかたは教えて頂けると嬉しいです。
 下りは摩利支天に行き、直接テン場の方に下りました。摩利支天は戦の神が祀られているそうで鉄の剣が納められています。
 下りは暑くて大変でした。
 全体として景色がよく、いい山行でした。