2018/8/13-14 大雪山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
大雪山山行計画書 ver.2.0
作成者 山本

■日程 8/13(月)~8/14(火) 予備日なし
■山域 大雪山
■在京本部設置要請日時 2017/8/14 20:00
■捜索要請日時 2017/8/15 09:00
■メンバー(計1人)
 CL山本

■交通・宿泊
○8/12(日)
 稚内から旭川へ
  5:20 稚内-(宗谷本線 名寄行)-8:47 名寄
  10:07 名寄-(宗谷本線 なよろ4号 旭川行)-11:35 旭川 5400円(18きっぷ使用の場合2370円)
  ※バスの待ち時間に装備と食料を調達する。
 旭川から旭岳へ
  16:10 旭川駅前-(旭川電気軌道バス いで湯号)-17:36 旭岳 1430円
  ☆旭岳青少年野営場(500円/人)で前泊。
○8/13(月)
 (旭岳からエスケープして下山する場合)
 旭岳から旭川へ
 14:30/18:00 旭岳-(旭川電気軌道バス いで湯号)-15:56/19:26 旭川 1430円
 ☆旭川市内に宿泊など
 ※または、当日旭岳青少年野営場にテント泊のち翌日旭川へ
 9:30 旭岳-(旭川電気軌道バス いで湯号)-10:56 旭川
○8/14(火)
 (黒岳から下山する場合)
 層雲峡から旭川へ
 6:20/7:45/8:40/10:55/13:30/15:40/17:30 旭川-(道北バス
 層雲峡・上川線)-8:15/9:40/10:35/12:50/15:25/17:35/19:25 2100円
 ☆旭川市内に宿泊(ゲストハウスやインターネットカフェなど)
 ※または、当日層雲峡野営場にテント泊のち翌日旭川へ
○8/15(水)
 旭川から新千歳へ
  適宜鉄道で移動 途中下車なしで2490円(18きっぷ使用の場合2370円)
 新千歳から東京へ
  バニラエア922便 18:30 新千歳-20:05 成田

■行程
【1日目】
 旭岳ロープウェイで姿見駅へ(6:30始発、10分、1800円)
 姿見駅-(0:20)-旭岳石室-(2:30)-旭岳山頂-(1:00)-間宮岳分岐-(0:50)-北海岳分岐-(1:20)-白雲岳分岐-(0:20)-白雲岳キャンプ指定地(白雲岳避難小屋)
 計6:20
 ※午後以降の天候の悪化が予想される場合、旭岳ロープウェイで下山する。または黒岳五合目まで進んで黒岳ロープウェイで下山する(北海岳分岐より2:30)。
 ※天候、体力に余裕があれば、白雲岳分岐から白雲岳ピストン(往復1:10)または白雲岳避難小屋から緑岳ピストン(往復1:15、標高2019m)。
【2日目】
 白雲岳キャンプ指定地(白雲岳避難小屋)-(0:30)-白雲岳分岐-(1:20)-北海岳分岐-(1:00)-黒岳石室-(0:20)-黒岳-(0:50)-七合目登山事務所-(0:20)-五合目
 計4:20
 大雪山黒岳ロープウェイで層雲峡へ下山(18:00終発、7分、1100円)

■小屋等
○白雲岳避難小屋 テント80張(一人300円)、避難小屋60人(一人1000円、6~9月管理人常駐)
○黒岳石室 テント20張(一人500円)、石室80人(2000円、6~9月管理人常駐)

■エスケープルート
 北海岳分岐まで 姿見駅へ引き返す
 北海岳分岐から 黒岳駅へ下山(北海岳分岐から2:30)

■地図
 2万5千分の1地形図 「旭岳」、「層雲峡」、「白雲岳」
 山と高原地図 3「大雪山・トムラウシ山・十勝岳・幌尻岳」

■共同装備
 テント(エアライズ2:私物)
 鍋(雪月)
 調理器具(キャサリン)
 ヘッド(緑4)
 救急箱(私物)
 熊鈴(金)
 ラジオ
 ※鍋、調理器具、ヘッドは裏銀座隊の備品をそのまま使用。
 ※ガス缶、熊スプレーは航空機に持ち込めないので現地で調達する。旭川駅でのバスの待ち時間に秀岳荘旭川店で購入予定。
 旭川駅(1条8丁目)より道北バス62/63系統、忠和5条4丁目下車
 往路:旭川駅毎時00分、復路:忠和5条4丁目毎時17/51分 所要時間15分 220円

■遭難対策費
 200円

■備考
□日の出・日没
 (旭岳 8/14) 日の出 4:21 日没 18:45
□警察
・旭川東警察署 0166-34-0110
・層雲峡駐在所 01658-5-3016
・志比内駐在所 0166-96-2423
□雨天の場合
 前日夕方の旭川発までに判断
□ラジオ周波数
・NHKラジオ第1 旭川621kHz
・NHKラジオ第2 旭川1602kHz
・NHK FM 旭川85.8kHz/富良野84.2kHz/上川84.5khz
□ロープウェー運行時間
・旭岳ロープウェー 15分間隔で運行 1800円
 休日 (上り)6:00-18:00(下り)
 平日 (上り)6:30-17:30(下り)
・黒岳ロープウェー 6:00-18:00(~8/20) 1100円
□エスケープルートの交通手段
・層雲峡温泉~旭川駅
 道北バス 6:20/7:45/8:40/10:55/13:30/15:40/17:30  2100円
・大雪高原温泉—層雲峡温泉 タクシー40分
・天人峡温泉:美瑛または旭川へタクシー(旭川まで約1時間、約10000円)
□温泉等
・大雪山白樺荘(旭岳温泉) 営業時間13:00~20:00 800円 など
・層雲峡 黒岳の湯(層雲峡温泉) 10:00~21:00 600円 他
・旭川ラーメン登山軒 10:00~22:00
□野営場
・旭岳青少年野営場
 (http://www.nmhokkaido.jp/asahikawa/detail/000097.php)
・層雲峡野営場
 (https://www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp/section/sangyoukeizai/chs8120000000jyf.html)

■参考
・2017年大雪山・トムラウシ山行(夏合宿)2014年大雪山・トムラウシ山行(夏合宿)
・docomo 携帯電話がご利用いただける登山道
 (https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/mountains/)
・トムラウシ山遭難事故調査報告書
 (http://www.jfmga.com/pdf/tomuraushiyamareport.pdf)
・ヒグマについて(大雪山国立公園)
 (http://www.daisetsuzan.or.jp/enjoy/bear/)
 ※遭難報告書、ヒグマ対策(エアリア小冊子にも情報あり)について出発前に必ず確認すること。

大雪山山行記録

■作成: 山本
■日程: 2018/8/13(月)、8/14(火)
■山域: 大雪山
■天候: 1日目: 曇り時々晴れのち雨 2日目: 曇りのち雨
■メンバー: 山本

■行動記録
□1日目
  6:40 姿見駅
  6:58-7:01 姿見ノ池
  8:05-8:15 旭岳山頂
  9:00-9:05 間宮岳分岐
  9:40 北海岳分岐
 10:26-10:36 白雲岳分岐
 10:56-11:26 白雲岳避難小屋
 11:44 緑岳方面分岐
 11:56-12:10 緑岳
 12:40 小泉岳
 12:57-13:05 赤岳
 13:23 白雲岳分岐
 13:40-13:45 白雲岳
 14:00 白雲岳分岐
 14:15 白雲岳避難小屋
□2日目
  6:00 白雲岳避難小屋
  6:17 白雲岳分岐
  6:55 北海岳分岐
  7:50-8:10 黒岳石室
  8:25-8:30 黒岳山頂
  9:15-9:22 七合目登山事務所
  9:50 五合目
 10:10 層雲峡

■記録
□0日目
 稚内から始発で名寄へ、乗り継いで旭川へ。車窓のサロベツ原野と天塩川が素晴らしい。旭川のバス待ち時間は少し歩いて三浦綾子記念館を訪れた。旭岳までのバスはザックをトランクに入れられるので快適。旭岳の野営場は家族連れや外国人が目立った。
 実はこの日までトムラウシ行きの選択肢を捨てきられていなかった。2泊3日は厳しくても1泊2日なら強行し得る天気予報で、旭岳温泉から天人峡温泉にある登山口まで歩いて前日入りし、駐車場などで適当にテント泊すればトムラウシに登ることができる(天人峡温泉に泊まれば旭川まで送迎があるが学生の財布で泊まれる部屋は空いていなかった)。しかし旭岳温泉から天人峡温泉までの登山道がかなり悪いらしい。バスの運行時刻とコースタイムの関係上、急いで歩いても日没前の天人峡入りは厳しく、日没後にヘッドライトで歩くのは流石に危ないと判断してやめた。また、どうしても2019mの緑岳に登りたかったこともある。トムラウシはまたいつか好天時に再訪することを誓って我慢した。
□1日目
・姿見駅~旭岳山頂
 あいにく一面の雲だがロープウェイに登山者はかなりいる。姿見駅を出るとすぐに旭岳が目の前に現れる。山頂が雲で隠れているが、一目見ただけで何度も訪れたくなる立派な山体だと感じた。姿見ノ池あたりまでは花も多い。旭岳の噴煙と可憐な花の組み合わせがいい。
 姿見ノ池からは急登と強風でつらい。足取りが軽い外国人2人をペースメーカーに登っていくうちに、厚い霧で展望もないので意地になってノンストップで登り続けた。結果山頂まで2時間30分の登りを1時間で歩き終えた。この日の始発のロープウェイ組では最初に山頂に到着できたし、重い荷物の割にいいペースで登れたと思う。
 山頂は強風と霧雨で寒すぎて、とても長時間いられる場所ではなかった。カメラを持つ手がかじかむほど寒く、凍死するかと思った。体感的には悪天候時の夏富士と同程度の寒さだった。過去に真夏のトムラウシで低体温症による大量の凍死者が出たことも理解できる。
・旭岳山頂~北海岳分岐
 山頂の寒さから逃げるように先を急ぐ。まずは急な下りを降りる。富士山の須走ルートの砂走のように滑りやすく、軽量化のためにランニングシューズで来ていた筆者は苦労した。下りの登山道の両脇に大きな雪渓が残っており、暗い雲の下で少し気味が悪い。下りが終わると少し雲も晴れ、火山特有の赤色や黄色の登山道や花が目に入り気分が良くなる。間宮岳分岐を過ぎると縦走路がよく見える。雪渓が至る所に見られ、北海道の山に来たという実感がわいてきた。北海岳分岐では、いつも「ぐんまちゃん」マスコットと山に来るらしいおじさんと一緒にぐんまちゃんの写真を撮った。
・北海岳分岐~白雲岳避難小屋
 緩やかなアップダウンが続く。様々な色の土に彩られた烏帽子岳が魅力的だが、残念なことに登山道はついていない。烏帽子岳の見える東側の谷は氷食の進んだU字谷で、氷河と言っても遜色ない巨大な氷塊も見える。氷河地形好きの筆者にはたまらない。白雲岳が近づくと岩が目立つようになり、一度雪渓を渡る。白雲岳分岐から避難小屋までは下りだが意外と遠い。
 避難小屋の野営指定地はスコップ、ペグ、小岩が提供されており、とても幕営しやすい。しかし、午後から夜にかけて雨予報だったので迷いなく避難小屋泊にした。ここで休憩、荷物整理をしてから緑岳に向かう。大分時間があったので、緑岳だけではなく赤岳、白雲岳も加えて稜線を周回することにした。
・白雲岳避難小屋~緑岳
 小屋から少し下って板垣新道への分岐があり、黒ロープに従って雪渓を渡る。ロープが順路を示してくれているが、ロープ沿いでも雪渓が崩壊してスノーブリッジになっている箇所があり注意。緑岳までは人が少なく静かな稜線で、そのなだらかさが双六岳っぽい。
 緑岳の山頂は黒い岩が多く、立派なケルンがある。緑岳の標高は2019.9mとのことだが、山頂碑への表記は2019mである。山頂碑の前の岩には黄色で“2019”がペイントされており、来たる2019年には山オタクが集う隠れた名所になっているかもしれない。緑岳山頂は白雲岳の稜線から旭岳まで展望良好のはずだが、ガスで旭岳が見えることはなかった。2018年に緑岳に来た縁もあってせっかくなので雲が晴れるのを待ったが、10分待っても大きな変化はなかったので諦めて先へ進むことにした。緑岳の山頂に滞在した15分弱はわくわくした不思議な時間だった。
・緑岳~赤岳
 避難小屋への分岐を過ぎてすぐの稜線上でキタキツネに遭遇した。キタキツネはなぜか街中の稚内フェリーターミナル近くで遭遇して以来で、山中では初めてだった。最接近時で2mほどまで近づき、野生動物に近づけた興奮がすごい。しかし遠くから見ると可愛げのあるキタキツネも、近くで見ると完全に飢えた獣の眼をしていて怖い。キタキツネと言えばエキノコックスの印象が強かったが、可愛いナキウサギなどを捕食しているであろうキタキツネの野生の姿が印象に残った。
 緑岳から小泉岳まではなだらかな稜線が続き、人も少ない(赤岳まで誰も会わなかった)。一人で静かに稜線を歩く心地良い時間が続いた。ヒグマを考えると単独行は好ましくないが、大雪山の大自然に身を委ねて一人だけで歩くのはとても心地良い。自由な山歩きというのはこういうことなのかもしれない。
 赤岳までは西側の谷の氷食が印象に残っている。赤岳山頂は登れと言っているかのような手頃な岩があり、素直に岩に登ってみた。烏帽子岳、黒岳の展望がよい。黒岳の山体がはっきり見えたのは山行を通じてこの時だけだったかもしれない。
・赤岳~白雲岳~白雲岳避難小屋
 霧が強くなって小雨が降ってきた。白雲岳分岐に着いた時点で相当雲行きが悪かったが、山頂だけでも踏もうと白雲岳に向かう。後半は多少岩場があり、黄色テープを頼りに歩いて山頂へ。山頂は案の定真っ白で何一つ見えなかった。ナキウサギとリスを1匹ずつ目視できたことが収穫。ナキウサギは見た目も鳴き声もウサギっぽくなくて面白い。
・避難小屋
 小屋に戻ってすぐの14:30頃から雨が降り出して、次第にかなり強くなった。宿泊者がびしょ濡れになって水汲みから帰ってくる様子を見て、雨が降る前に帰って来られたことに安堵した。筆者と同様、テント泊を諦めて避難小屋泊に変更した人が多いようだ。料金も大差ないので妥当な判断だと思う。むしろ晴れでも避難小屋に即決していいと思う。この日は1階に日本人6人、2階に日本人5人と外国人6人の計11人が泊まっていた。外国人はオーストラリア、NZ、イスラエル、アメリカから来ていて、観光プランを聞く限りかなりの北海道通という印象を受けた。わざわざ日本の大雪山系に来るようなコアな人なので、外国人たちは雨予報の翌日以降もトムラウシまで進むそうだ。北海道の夏山は外国人ウケがいいのだろうか。
 雨がかなり強いので外に出られず、屋内で山岳関係の書籍を読んでいた。外が雨の中で「トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか」を読んでかなりブルーな気持ちになった。Wikipediaなどの事故報告は匿名だが、この本はガイドもツアー客も実名なのでリアリティがあって恐ろしい。この日の夕食はハヤシ飯といかめし。いかめしは少し臭うが、味も調理のしやすさも申し分ない。北海道の山で北海道の食材を食べるのは素晴らしい。興味のある本を大体見終えてやることがなくなったので19時前に就寝。
 ※白雲岳避難小屋の情報
 1000円/人、水場あり(要煮沸)、トイレあり(トイレットペーパー持ち帰り)、更衣室あり、室内火器使用可能、二階の方が温かいので人気(管理人談)、2階に山岳関係の書籍や漫画が多数あり、20時消灯
□2日目
・白雲岳避難小屋~北海岳分岐
 4時に起床。雨が上がるまでもう少し時間がかかりそうだったので二度寝して時間をつぶす。予想よりも早く5時過ぎに雨が弱まったので、7時出発の予定を1時間前倒しして6時に小屋を出た。北海岳分岐までは雨風がなくてとても静かで、誰ともすれ違わなかった。何度か濡れた雪渓越えがあったので不安だったが、意外と問題ない。
・北海岳分岐~黒岳石室
 緩やかで快適な下りが続くが、虫が多くて鬱陶しい。石室までに北海沢、赤石川の二度の渡渉がある。北海沢は問題なく渡渉できるが、昨夜の雨と融雪で水量はまずまずある。そして当然水温はかなり冷たく泳げそうもない。赤石川は完全に増水した「川」で、通常の渡渉路が水没している。どこを歩いてもくるぶし程度までは浸かりそうで、一見渡れそうにない。10mほど上流側に増水時用の橋のような何か(浅い箇所に水没しない大きな石を並べている)があったので、植物を踏み荒らしながら上流側に移動する。この橋らしき石の道は足元が悪く、さらに滑りやすいので普通に川に落ちうる。濡れるのが足だけで済めばいいが、上半身まで濡らすと例の北沼のガイドの悲劇にも…川さえ超えてしまえば、この周辺は川に架かる巨大な設計や北海道らしいお花畑が美しい。
 黒岳石室は主人の対応も暖かく、こじんまりとしていて好印象の小屋。雪渓ビールを飲みたい気持ちを下山後まで抑える。主人とおしゃべりして、石室の案内もしていただいた。白雲やヒサゴは風が強いのと常駐の管理人の不在で石室がつぶれたのに対し(どちらも後で避難小屋ができた)、黒岳は風が弱く管理人もいるので石室がもうすぐ100周年を迎えるらしい。冬季は雪で埋まるものの、スコップで掘って屋根から入ってもらうことで石室の利用が可能であるとのこと。なお、北海道は新雪が柔らかいのでスノーシューが使い物にならず、シール付きのスキーで入山するようだ。
・黒岳石室~黒岳
 黒岳までの登りは北海道らしい雪と花の眺めのおかげで苦にならない。黒岳山頂は雲で何も見えないが、予想通りすぎて特にがっかりしない。北海道の山はピークハントよりも歩く楽しさがあるのだ。登山ツアー客が15人ほどいて、美味しそうな北海道の銘菓を食べていた。
・黒岳~層雲峡
 見るべきものは見たので、後は濡れずに早く下山するだけである。七合目まですぐかと思っていたが、下りは滑るのがこわいので時間がかかる。七合目には売店があり、大雪山のポストカードを買った。ペアリフトをスルーして歩いた七合目からは五合目までは雨でひどい目にあった。水たまりや濡れた笹で下半身がびしょ濡れになり散々だった。逃げるように黒岳ロープウェイに駆け込み、層雲峡へ。東アジア系の外国人観光客がかなり多い。層雲峡のロープウェイは収容人数がmax101人とかなり多く、観光地としての格を感じた。
・層雲峡~
 層雲峡ではお楽しみにしていた旭川ラーメン登山軒でどさんこラーメンを食べた。寒い北海道で下山した後のラーメンは最高である。層雲峡からバスで旭川へ、旭川から電車で追分へ。翌日行きたかった夕張の近くで、キャンプ場が駅近にある便利な駅が追分だった。追分駅徒歩20分の鹿公園でテント泊して山行を終えた。
 ※2018年9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震で安平町追分は震度6強を記録した。自分の滞在中に被災しなかった幸運に感謝するとともに、北海道の一日も早い復興を祈りたい。

■感想
・北海道の山はその広さ、雪渓、花が素晴らしい。景色が良いのはもちろん、自然の中で生きる素晴らしさを味わうことができる。
・緑岳という通好みな山に立ち寄ることができて満足している。2019mの山が大雪山にあると教えてくれた金丸に感謝したい。
・キタキツネに至近距離で遭遇できたのは幸運だった。次はヒグマも…
・単独行のよさ。北海道の静かな大自然を独占できる。また、自分のペースで歩いてコースタイムを巻けば、好きなだけ寄り道やお散歩(今回は緑岳、赤岳、白雲岳)を楽しむことができる。
・トムラウシに詰め上がるクワウンナイ川の沢登りに行きたくなった。2kmにも及ぶ大ナメ「滝の瀬十三丁」が見どころの北海道きっての美渓。

■反省
・滑りやすいランニングシューズでの雪渓超え、渡渉は多少不安があるのでおすすめしない。とはいえ雪渓は水平方向のトラバースが多いので、雨で濡れていても問題なく渡れる程度である。
・ランニングシューズは防水性能が皆無なので、雨の日は朝露で足元がびしょ濡れになってどうしようもない。