2018/9/5-7 伊予三名山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
伊予三名山縦走山行計画書 ver.1.0
作成者: 山本

■日程 9/5(水)-9/7(金) 予備日1日
■山域 石鎚
■メンバー (計1人)
 CL 山本

■交通
□行き
  5:35 播州赤穂-(大阪行)-5:46 相生
  5:49 相生-(岡山行)- 6:51 岡山
  7:10 岡山-(マリンライナー 高松行)- 7:51 坂出
  8:11 坂出-(観音寺行)- 8:57 観音寺
  8:59 観音寺-(伊予西条行)- 10:06 伊予西条 3990円
 10:27/13:37 伊予西条駅-(せとうちバス)-11:21/14:31 石鎚ロープウェイ前 1000円
 石鎚登山ロープウェイ 毎時00/20/40分発 片道8分/1030円
□帰り
  8:55/13:26/17:16 下津池-(せとうちバス)-9:21/13:52/17:42 伊予西条駅 640円
  9:42 伊予西条-(高松行)-12:13 坂出
 12:24 坂出-(マリンライナー 岡山行)-13:02
 13:13 岡山-(相生行)-14:18 相生
 14:24 相生-(播州赤穂行)-14:35 播州赤穂 3990円

■行程
□1日目
 山頂成就駅-(0:25)-常住屋白石旅館-(0:20)-八丁坂鞍部-(1:00)-一軒茶屋-(0:20)-夜明峠-(0:30)-石鎚山公衆トイレ休憩所-(0:35)-弥山-(0:15)-天狗岳-(0:15)-弥山-(0:20)-石鎚山公衆トイレ休憩所-(0:25)-ベンチ3-(0:15)-ベンチ2-(0:10)-ベンチ1-(0:25)-土小屋-(0:50)-よさこい峠-(0:30)-伊吹山-(0:20)-シラサ峠
 [計6:55]
 ※シラサ峠避難小屋に宿泊、水場・トイレあり
□2日目
 シラサ峠-(1:20)-瓶ケ森登山口-(0:55)-瓶ケ森-(1:10)-西黒森-(0:30)-神鳴池-(0:50)-ジネンゴノ頭(黒森山)-(0:15)-主谷分岐-(0:35)-東黒森-(0:45)-伊予富士-(1:00)-桑瀬峠-(1:20)-寒風山-(1:30)-笹ヶ峰-(0:35)-丸山荘
 [計10:45]
 ※丸山荘にテント泊、水場・トイレあり
 ※東黒森からの分岐に水場、桑瀬峠から車道に出てトイレあり
□3日目
 丸山荘-(0:20)-宿-(0:45)-登山口-(2:30)-下津池
 [計3:35]
 ※8:55発のバスに間に合うように早めに出発する。

■エスケープルート
・~石鎚山 ロープウェイに引き返す
・石鎚山~シラサ峠 土小屋から下山
・シラサ峠~伊予富士 並走する車道に下りて下山
・伊予富士~丸山荘 丸山荘へ進む
・丸山荘~ そのまま進む

■小屋等
・土小屋白石ロッジ 一泊二食8000円 0897-53-0007
○シラサ峠避難小屋 テント場隣接、山荘しらさ休業中
○丸山荘 テント40張、400円/人 素泊まり4000円、一泊二食7000円 0897-57-7855

■地図
 山と高原地図 56「石鎚・四国剣山」

■食当
 朝夕各2食

■共同装備
 テント、ヘッド、カート*1
 全て私物

■遭難対策費
 なし

■備考
 日出(9/8 石鎚山)05:38
 日没(9/8 石鎚山)18:32
 西条警察署 0897-56-0110
 石鎚登山ロープウェイ 0897-59-0331
 docomo 携帯電話がご利用いただける登山道
  (https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/mountains/)

伊予三名山縦走山行記録

■作成: 山本
■日程: 2018/9/5(水)-2018/9/7(金)
■山域: 石鎚
■天候:
 1日目: 晴れ 2日目: 曇り時々晴れ 3日目: 曇り
■メンバー: 山本

■行動記録
□1日目
 11:50 山頂成就駅
 13:03-13:10 夜明峠
 13:27-13:40 石鎚山公衆トイレ休憩所
 14:00-14:07 弥山
 14:15-14:35 天狗岳
 14:40-14:45 南尖峰
 14:50-15:00 天狗岳
 15:07-15:20 弥山
 15:40-15:50 石鎚山公衆トイレ休憩所
 16:50-17:05 土小屋
 17:35 よさこい峠
 17:55 伊吹山
 18:10 シラサ峠
□2日目
  6:40 シラサ峠
  7:30-7:45 瓶ケ森登山口
  8:05 男山
  8:15-8:25 瓶ケ森(女山)
  9:00 西黒森
  9:25-9:35 神鳴池
 10:00 ジネンゴノ頭
 10:30-10:35 東黒森
 11:00-11:15 伊予富士
 12:00 桑瀬峠
 12:45-12:55 寒風山
 14:00-14:15 笹ヶ峰
 14:40 丸山荘
□3日目
  5:40 丸山荘
  5:55 宿
  6:20 登山口
  8:05 下津池

■記録
□1日目
・~山頂成就駅
 帰省前日に思いついて勢いで行くことにしたこの企画。始発で四国入りしたが、マリンライナーで瀬戸大橋の記憶がなく、目が覚めると坂出駅のドアが閉まっていた。仕方なく高松から追いかけることにし、多度津から松山行の特急しおかぜに課金した。予讃線は車窓の間近に瀬戸内海が見えて気持ちいい。
 伊予西条から石鎚ロープウェイまでの登山者は他に学生一人だけだった。ロープウェイ駅周辺は昔訪れた記憶がなくはないが、想像以上に寂れていた。7分ほどのロープウェイでは西条、新居浜の街や瀬戸内海がよく見えた。
・山頂成就駅~石鎚山公衆トイレ休憩所
 成就社までは緩やかな登り。立派な神社と2軒の旅館があり、ここで登山届を提出できる。八丁坂鞍部までは楽だが、そこからの登りはつらい。急に試し鎖が目の前に現れたので、当然鎖を登る。登攀に苦労はないが高度感がすごく、さすが石鎚の鎖場だ。鎖も一つ一つが大きく重い。鎖の先にある岩峰前杜森は展望が最高で、石鎚の岩壁から瀬戸内海まで全て晴れ渡って見える。鎖を降りるとすぐに一軒茶屋で、飲食できたかつての盛況がしのばれる。夜明峠はちょうど平坦で陰になっていて休憩しやすい。一の鎖はとても容易。石鎚の北壁が眼前に迫ってきて、気が付いたら公衆トイレ休憩所に到着した。
 公衆トイレ休憩所は3年前に作られた新しい建物で、水場があってトイレも清潔。冬季用の出入り口も整備されている。メインザックはここで下ろし、サブザックに荷物を詰め替えた。
・石鎚山公衆トイレ休憩所~弥山
 休憩所の直上にある二の鎖は長い。鎖が4本垂れていて、登りは左側の2本を使う。三の鎖は壁がほぼ垂直で、鎖の長さも60m以上ある。沢登りにおける滝のトップロープ登攀に近い感覚で、今までの鎖場では感じたことのない新鮮な感覚を得られた。三の鎖の中盤で赤いヘリコプターが接近し、鎖場を登っている最中に爆音に曝されると不安を煽られるという新たな知見を得た。三の鎖を登り終えるとすぐに弥山に至る。石鎚神社、頂上山荘ともにいろいろ売っている。弥山は360度の大展望で、特に堂ケ森の真緑の稜線の展望が素晴らしい。また、切り立った天狗岳の姿は、これまで雑誌やインターネットで何度も見た通り、いやそれ以上にかっこいい。天狗岳に雲がかかっていないことは珍しいらしく、晴れ渡った天狗岳を見られたのは本当に幸せである。
・弥山~天狗岳~南尖峰~天狗岳~弥山
 天狗岳までの岩場を怖がるおばさんたちから気を付けてとの言葉をいただき、天狗岳に進む。まずは弥山から5mほど岩場を下り、稜線に足を下す。最初は草付きだが、次第に本格的な岩場になる。岩場が開けてくると、岩に矢印や丸印がついている。矢印に従うと数百mの北壁を見下ろせる岩場の上に立ち、そのまま天狗岳につながる。草付き部分は高度感こそないものの、足下の笹や落ち葉で見えない部分を踏み落としてしまうと滑落しうるので、風がなければ岩場の方が安全だと感じた。天狗岳には1982mの金属のプレートがある。天狗岳まではとても楽しい岩場歩きだった。
 天狗岳の先も行けそうだったので南尖峰まで進むことにする。道は踏み跡程度で、ここも風がなければ岩場を歩いたほうが無難。良い意味で整備されていないので、木が引っ掛かったりして天狗岳までよりも少し面倒くさい印象。南尖峰の頂上までは容易だが、頂上からは本格的な岩場である。落ちると死ぬので用心しながら東側への下降を試みたが、下の岩に足が届かなくなったところでヤバいと思ってやめた。南尖峰はやはり岩場を下降するのが正しいようだが、ルートを知っていたら怖い思いはしなくて済みそうなので、また次の機会にがんばりたい。なお、弥山で南尖峰に行って来たおじさん曰く、「南尖峰の最後の登りは西穂高の逆層スラブより怖い。岩にクラックがないので、降りるときに足場まで飛ばないといけなかった。」とのこと。実際はそんなこともなかったので、西穂高の逆層スラブに行っても大丈夫だと信じたい。
 南尖峰で十分に遊んでから天狗岳に戻る。天狗岳では途中の公衆トイレでおしゃべりした登山者2人と記念撮影。弥山までの復路も明らかな危険個所はないが、やはり注意を要するといった印象。弥山では頂上山荘を見物した。綺麗な内装の小屋で、壁に掛けられた四季の石鎚の写真が素晴らしい。甘酒的な飲み物や魅力的な石鎚バッジも売っていて、ゆっくり過ごせる山小屋だと思った。
・弥山~土小屋
 まず二と三の鎖で公衆トイレ休憩所まで下りる。三の鎖は下り用の右側の鎖を使ったが、左側より急でかなり高度感がある。足場が少ないため鎖の輪を足場にする場面が多く、アブミを使っているような感覚だった。二の鎖も同じく登り用の鎖の方が楽そうだった。なお、他の登山者と話したところ、体力に不安のある高齢者や高所恐怖症気味の人は下りは鎖は使わないとのことだった。下りの鎖もかなり楽しかったのでおすすめしたいが、迂回路も万全なのでこれは自分に相談して決めましょう。
 休憩所から土小屋までは北壁を近くから見上げられる。やはり山頂は素晴らしい岩場で、落ちると大変だと再確認。次第に石鎚は遠ざかり、瓶ケ森が見えるようになると土小屋に着いていた。
・土小屋~シラサ峠
 土小屋には立派なトイレがあって助かる。ここで丸山荘(宿泊は必ず事前に連絡を要する)に明日のテント泊の連絡を入れようとしたが、電話がつながらず。諦めてそのまま現地入りすることにする。
 車道沿いの登山道はさすがにお腹いっぱいだったので、よさこい峠までは車道を歩く。車道脇に水を汲めそうな小滝のかかる壁が何ヶ所か見られた。このような壁をアメリカではWeeping
 Wallと呼んでいた気がする。日没には間に合いそうだったので、よさこい峠から車道を外れて伊吹山に登ることにした。登山者が少ないのだろう、笹や草が伸び放題で歩きにくい。笹の間で赤褐色のマムシが動いていてゾッとした。伊吹山からは瓶ケ森の笹がはっきりと見えて明日に期待。振り返れば登って来たばかりの石鎚もよく見える。
 シラサ峠では夕日を撮りに来たカメラマンが数人。やはり山荘しらさは休業している。キャンプ場や公衆トイレは荒れ放題で、水道も通っていない。山荘しらさは2年間(!)の耐震工事で平成31年3月31日までの休業が予定されているが、この寂れたありさまを見ると少し悲しい。高知県いの町の財政状況が関係しているらしいが、バイク乗りに人気になっていた、内装が綺麗でカフェもある山荘の再興を願うばかりである。
 避難小屋(無料)は山荘から少し離れており、場所が分かりにくい。車道に避難小屋の方向を示す看板があるが、それに従ったところ荒れ放題の笹薮に誘導される羽目になった。結局山荘から車で入れる未舗装道を進むのが正しい。避難小屋の中にはマットやストーブが備え付けられているが、現在は水道が通っていない。水が使えないのでトイレもひどく、山荘の営業再開までは辛抱が必要だろう。夕食にカレーメシ(ヒマラヤ登山でも好まれる優秀な山ご飯)とフランスパンを食べて19時30分ごろに就寝。
□2日目
・シラサ峠~瓶ケ森登山口
 暗さにやる気を奪われて二度寝してしまい、6時に起床。行動時間が長い日なので痛いが、まず問題ない時間なので気楽にいきたい。避難小屋に水場がないので、水は節約する。
 瓶ケ森登山口までは大して見どころのなさそうな登山道ではなく、並走する車道を歩いて楽をさせてもらう。子持権現山の岩場がいかつい。瓶ケ森登山口には駐車場が2箇所ある。駐車場横に緑地があり、なんとここにトイレと水道があった!適当に小滝で水を汲もうと考えていただけに、これはかなりありがたい。
 ※2018年より旧瓶ケ森ヒュッテ跡に新築の瓶ケ森避難小屋が完成した模様。清潔なバイオトイレも併設。旧瓶ケ森ヒュッテの一部も避難小屋として利用可能になっている。2018年版山と高原地図には反映されていないが、今後瓶ケ森周辺を縦走する場合はぜひ利用したい。なお、水場は近くの瓶壺が冷たく綺麗な水がたまる天然の水つぼでおすすめ。
・瓶ケ森登山口~瓶ケ森(女山)
 男山まではずっと登り。男山直下に文字通りの行者小屋がある(利用不可)。男山から女山までは尾根歩きになり、一面に広がる笹の中を歩く。女山からは展望が良く、石鎚の岩壁がはっきりと見える。山頂は広々としており、祠もある。なお、瓶ケ森南方の谷を流れる白猪谷がかの四国三郎こと吉野川の源流である。源流モニュメントがあるらしい。
・瓶ケ森(女山)~伊予富士
 縦走路は車道が並走していることもあり、電波が完全に入る。この車道は四国カルストにつながるツーリング人気の高い道路で、確かに景観が良くバイクが散見される。瓶ケ森からの下りは笹が伸び放題で道が見えず、滑りやすい。瓶ケ森から笹ヶ峰まではマムシ注意の看板が多く、今日も1匹マムシを見た。西黒森は分岐を登ったところにあって縦走路から若干外れている。今回はもっといい山が先にあるのでカットした。ジネゴノ頭周辺は笹山と車道が調和した不思議な景観になっており、たまには人工物もいいなというお気持ち。東黒森から望む伊予富士は富士の名を冠するのも納得の美しさ。この辺りは尾根も切り立っていてなかなかいい。伊予富士山頂からの眺望ももちろんよいが、伊予富士は登るよりも見た方が楽しめる山だと思った。それも富士らしい。
・伊予富士~笹ヶ峰
 相変わらずよい尾根歩きが続く。伊予富士からは車道がないので少しプレミア感もある。しかし、桑瀬峠まで下りたところで完全にバテてしまった。寒風山までは300mの登りで、上にそびえる岩っぽい寒風山を見ると精神的にきつい。昼間で暑かったこともあり、休憩を挟みながら気合で登る。寒風山は頂上近くに短い分岐があり、平坦な岩場で休める。ここの岩場は若干紅葉していて疲れが和らいだ。寒風山の山頂は確かに展望が良く笹ヶ峰が見えるが、ここまでずっと展望があったので特別印象に残ったりはしなかった。
 寒風山から笹ヶ峰は多少のアップダウンはあれど「快適な縦走路」(山と高原地図)である。笹ヶ峰がなぜ笹ヶ峰と名付けられたのかがよく分かる。しかし、笹ヶ峰の山頂直下の最後の登りは急で少しつらかった。山頂は天気予報通りかなり風が強くなっていて寒い。石鎚から歩いてきたコースタイム10時間の縦走路を見渡すことができて、ほっと一息つくことができた。
・笹ヶ峰~丸山荘
 東赤石山への縦走路も魅力的だが、早く休みたいので丸山荘へ向かう。丸山荘の赤い屋根を眼下に捉えながら、文字通りの笹の斜面を何度も迂回しながら高度を下げていく。針葉樹の森に至るとキャンプ適地がいくつか見られ、すぐに小屋に到着する。
 田舎の小学校にそっくりの景観で人気の丸山荘だが、今日は管理人不在で入口に南京錠がかかっていた。小屋のおばあさんが話好きのとてもいい人らしく世間話を楽しみにしていたが、金を落とさないテント泊の客のためだけに山中に来てもらうのも申し訳ない気がした。湧水を用いた水場は水量豊富で、トイレもペーパーが備え付けられていて使いやすい。行動食を食べていると登山者2人が黒森山から下山してきた。丸山荘を一目見るために足を延ばしたらしい。おしゃべりしながら幕営を始めたが、ペグを深く打たないと強風でテントが吹き飛ばされるほどだった。縦走路ほどではないが小屋も電波が入るのでインターネットを利用しつつ、19時頃に就寝した。強風で何度も起こされたのであまり寝られなかった。
□3日目
・丸山荘~登山口
 二度寝して5時前に起床。暗い中下りたくないので日の出を待つことにする。朝食はラーメンのつもりだったが、強風で大きく揺れるテントの幕にガスの火が延焼するのが怖かったので、調理を諦めて余りそうな行動食を食べた。
 宿までは裏山のような下り。宿からは吉居川源流の沢が目立ってくる。昨日の降水量は多くないはずだが、沢の水量はかなり多く、登りごたえのありそうな滝が多い。なお堰堤も多く、興ざめである。登山口までに(小さいものも含めると)渡渉が10回前後あり、そのうち3回は水量のある小滝だった。
・登山口~下津池
 700mほど高度を下げるつらい林道歩きが続く。電波も入らない。林道脇を流れる吉居川はとても遡行できないほど水量が増してまさに渓谷の様相になり、立派な滝や釜が数多く見られる。すれ違ったのは土木関係の車2台のみで、登山者は誰もいなかった。ちなみに下津池から林道で4kmほどの場所にはかつて15世帯ほどの吉居集落があり、焼畑の農地や小学校の分校があったらしい。

■感想
・石鎚山系は非常に信仰色の強い山域。日本の地域や文化に根付いた山を訪れるのもまた一興である。
・石鎚山は新緑、紅葉、雪とどの季節も映える素晴らしい被写体である。紅葉の時期は特に素晴らしいので、是非再訪したい。
・石鎚山の鎖場は全国的に有名なだけあってとても楽しめる。個人的な難易度は三の鎖(67m)>試し鎖(74m)>二の鎖(65m)>一の鎖(27m)。試し鎖は後の3つの鎖の登竜門的な存在だが、むしろ一の鎖の方がかなり簡単だと感じた。なお、鎖には全て迂回路が存在するが、せっかく石鎚に来たのなら少なくとも登りは鎖場を登りたい。下りは登り以上に高度感がある。
・石鎚山の岩場(弥山~天狗岳~南尖峰)は北壁側に滑落するとまず助からないが、高度感があって楽しい。また来る機会があれば、次は土小屋から出発して南尖峰、天狗岳までの岩場を登りたい。
・単独行は日程や行動時間で多少無理できるのでやはりよい。そろそろ共装に頼らず自前で泊まり装備を揃えたくなった。

■反省
・遠方からのアクセスの場合仕方ないが、1日目の避難小屋への到着が遅くならざるを得なかった。後半は車道歩きなので大きな問題ではないが、お金に余裕があるなら土小屋に泊まるべきだろう。何より、土小屋泊の方が石鎚という土地を深く楽しめる。
・結局何とかなったが、2日目は長時間行動に対して水場、トイレが不足しているので、あまり無茶をするべきではない。幸か不幸か車道が並走しているので、味気ないかもしれないが、縦走よりも車で要所を抑える巡り方の方が賢明だろう。
・最新版の山と高原地図でも情報が不足している場合は多々あり、過信するべきではない。今回は事前に瓶ケ森避難小屋の存在に気付くことができなかった。行程の関係から利用する可能性がないにしても、トイレ(や水場)の存在を知っていると知っていないとでは大違いである。
・丸山荘を味わうためには、余裕を持った事前の連絡を強くおすすめする。