2018/9/26 三国川黒又沢日向沢遡行

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
三国川黒又沢日向沢遡行計画書三版
作成者:木口

■日程 2018/9/26 前泊日帰り
■山域 越後三山
■在京本部設置要請日時 当日20:00
■捜索要請日時  翌日10:00
■メンバー(計3名)
 CL木口 SL丸山 鶴田

■アプローチ
 丸山車で十字峡駐車場に行き前泊

■行程
 駐車場(入渓点)-(30)-日向沢出合-(5:00)-登山道(遡行終了)-(2:30)-駐車場 (計8:00)
 「上信越の谷105ルート」を参考にした。

■エスケープルート
 30m大滝まで 引き返す
 それ以降 そのまま進む

■地図
 2万5千分1地形図「兎岳」
 山と高原地図「15越後三山」

■遡行図
 上信越の谷105ルート p.78

■共同装備
 救急箱(苺)
 8.6mm×30mロープ
 9.0mm×45mロープ
 お助け紐
 アッセンダー

■遭難対策費
 100円/人
 計300円

■備考
 日没 17:36 (9/26) 17:35 (9/27)
 日出 05:35 (9/27) 05:36 (9/28)
 南魚沼警察署 025-770-0110

三国川黒又沢日向沢遡行記録
作成:木口

■日程 2018/9/26
■山域 越後三山
■天気 晴れ時々曇り
■メンバー・オーダー
 CL木口 鶴田 SL丸山

■時間
  7:22 駐車場発
  8:07 日向沢出合
 10:32 大滝下
 12:29 二俣
 13:44-14:00 登山道に出る(休憩)
 15:34 駐車場着

■行動記録
 ※滝の名称は上信越の谷105ルートの遡行図のものです。
・前日まで
 前日夜の時点での天気予報が微妙で、中止か決行か決められないまま現地入りして三国川ダム付近の駐車場で前泊。トイレがあって電波も入って快適。
・入渓まで
 翌朝、予報が好転して日の入りまでは雨が降らない予報になっていた。十字峡駐車場に移動して入渓準備をし、出発。
 越後三山登山口の高度感のある階段を数段上がり、分岐を黒又沢へ。道とは言えない斜面の踏み跡を木の枝を掴みながらトラバースし、河原下りた。ここで入渓。
・大滝まで
 本流の渡渉を繰り返しながら日向沢出合へ。膝下くらいで普通に渡れる。
 日向沢序盤はゴーロが続く。F1-15m3段滝をフリーで快適に超えた。F2-5m2条滝は丸山さんと鶴田さんは左を(Ⅲ)、木口は右を(根っこⅣ)登る。F3-20m2段滝は斜度が小さく高度感がありそうだったのでロープを出した。鶴田さんは滝を登るのが上手で、とてもとても速くてビレイが追いつかない。そのまま進んでいくと、左から入る支流の上あたりが広大なスラブ帯になっている。圧巻。その後も小滝が続き、登ったり小さく巻いたりする。鶴田さんは本当に登るのが上手くて、木口が苦戦したところもサクサク登ってしまう。ジムとは違ってホールドが限定されてないのが登りやすいらしい。大滝手前のF6-7m滝は、遡行図では右の大岩2つの間をショルダーで越えるということで木口はオブザベして少し触って諦め。丸山さんは水流をトラバースして登った(Ⅳ)。なんと鶴田さんは大岩の間をフリーで登ってしまったので、木口は鶴田さんに教えを請い再トライ。怖い怖いと騒ぎながら腕力を振り絞って上がった。鶴田さん曰く足をうまく使えば登れるらしい。その様子を見ていた丸山さんも左岸から巻き下りてトライ。丸山さんにとっても難しかったらしい(Ⅵ)。鶴田さん、沢5回目にして強すぎる。
 F7-30m大滝は丸山さんが左壁をリード。45mロープを使い切った。高さ25m、奥行35mで35度くらいか。下部はほぼ階段状(Ⅱ)、上部はホールドが少なめ(Ⅲ)。全員登りきったところで休憩とした。
・登山道まで
 大滝のあとすぐに左から(ほぼ)涸れ沢が入る。ところが遡行図では支流が入るのはもう少し先だったことと、地形図より分岐の角度が小さかったことから木口はこれをインゼルだと思った。「(もしかしたら支流かなという意味で)二俣かな?」と言ったところ、丸山さんが「(遡行図で二俣と表記された)二俣はまだ先だよ」と答えたので、インゼルなら上流で合流するだろうと丸山さんと別れて鶴田さんと左に入ってしまった。丸山さんもこれをインゼルかもしれないと思ったので左に入った私たちを止めなかったらしい。しかし一向に合流する気配がなく、止まって地形図を確認。左岸の藪を偵察してどうやら間違ったらしいと気付いた。丸山さんからの笛に吹き返し、分岐まで引き返して右に入る。
 その後も小滝が続き、悩んだところは鶴田先生のお手本を見ながら登っていくと(遡行図でいう)二俣に到着。出合の8mナメ滝は、細かいカチとぬめるスタンスの登攀(Ⅳ)。鶴田先生は細かいホールドが苦手らしく、お助け紐を出した。
 沢は徐々に細くなり、下山の方向に近い右へ右へと分岐を進む。沢形がなくなったところで右の尾根に上がり、そこからさらに登山道を目指す。道が近付くにつれて藪が濃くなり、最後は激藪に。大して疲れることもなく開けた稜線に出た。休憩。
・駐車場まで
 眺めの良い登山道を気分良く歩き、樹林帯の急な道を慎重に下る。エビの話をしながらかなりゆっくり歩いたのになぜかCTを大幅に巻いて1時間半で駐車場に着いた。

■反省
・涸れ沢に気付かず別れてしまったのが良くなかった。たとえインゼルだったととしても、お互いの姿が見えなくなるまで離れてはいけない。
・詰めは遡行図では二俣以降左に行くことになっていたが、右に入ったからか下山時間を短縮できて良かった。

■感想
・気楽に新潟の沢の雰囲気を楽しめるお手軽な沢。
・鶴田さんが登るの上手すぎる。カチトレしたら最強です。今後が楽しみ。
・藪は楽しい(木口)。
・藪は辛い(丸山、鶴田)。
・行き先を決めるのが当日朝になってしまいましたが、計画を前もって立てたことは前夜に転進先を決めるよりは良かった気がします。