2018/10/13-14 鳳凰三山縦走
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
鳳凰三山縦走計画書 ver.1.3
作成者:菅沼
■日程 2018/10/13-14(土-日) 1泊2日・予備日なし
■山域 南アルプス
■在京本部設置要請日時 2018/10/14 18:00
■捜索要請日時 2018/10/15 10:00
■メンバー (計5人)
CL菅沼 SL岩瀬 川瀬 吉田 猶木
■集合
07:06高尾駅発中央本線甲府行き先頭車両内
■交通
□行き
高尾07:06—(JR中央本線・1490円)—甲府08:38
※遅れた場合
高尾07:26/08:10—(JR中央本線・1490円)—甲府09:21/09:46
甲府駅09:05/10:05—(山梨交通・1420円+100円(利用者協力金))—夜叉神峠登山口10:17/11:17
□帰り
青木鉱泉12:15/15:00/17:00[終]—(山梨中央交通・1500円)—韮崎駅13:10/15:55/17:55
韮崎21:19[終]—(JR中央本線・1610円(学割))—新宿24:09
韮崎からは1時間に約2本あり。
■行程
□1日目
夜叉神峠登山口-1:00-夜叉神峠-2:00-杖立峠-2:00-苺平-0:30-南御室小屋
[計5:30]
※雷鳥の過去の記録を参照すると,夜叉神峠—苺平間は3時間弱で歩ける模様。
□2日目
南御室小屋-1:30-薬師岳-0:45-観音岳-1:00-赤抜沢ノ頭-0:10-地蔵岳オベリスク-0:50-鳳凰小屋-4:30-青木鉱泉
[計8:45]
■エスケープルート
南御室小屋付近まで:引き返す
夜叉神峠登山口8:41/10:11/11:41/13:41/14:41/15:41/16:41/17:21[終]—(山梨交通・1420円+100円(利用者協力金))—甲府駅9:55/11:25/12:55/14:50/15:55/16:55/17:55/18:30
南御室小屋付近から薬師岳付近まで:薬師岳から青木鉱泉へ [薬師岳-3:55-青木鉱泉]
薬師岳付近から:そのまま進む
※沢沿いが危険と判断した場合は,御座石温泉へ [鳳凰小屋-1:20-燕頭山-2:10-御座石温泉]
■地図
山と高原地図42「北岳・甲斐駒」
2.5万分の1:「鳳凰山」・「夜叉神峠」
■共同装備
テント(Dunlop V6 No.2)
本体
フライ
ポール・ペグ
鍋(雪月)
調理器具セット(キャサリン)
コンロ(緑8)
コンロ(菅沼私物)
カート*2
救急箱(苺)
■遭難対策費
200円/人*5人
計1000円
■悪天時
前日昼頃に判断する。
かなりの冷え込みが予想されることから,普段と比べやや厳しめに判断することとする。
■備考
日出(10/14 甲府)05:51
日没(10/13 甲府)17:14
山梨県警南アルプス警察署 055-282-0110
山梨県警韮崎警察署 0551-22-0110
山梨県警北杜警察署 0551-32-0110
NHKラジオ第一 927kHz(甲府)
NHKラジオ第二 1602kHz(甲府)
夜叉神峠小屋 055-288-2402 テント500円/人 水場往復30分
南御室小屋 http://www.houousan.com/ 090-3406-3404 テント500円/人 素泊まり4500円/人 水場あり
薬師岳小屋 090-5561-1242素泊まり5000円/人 水場なし
鳳凰小屋 0551-27-2018 テント800円/人 素泊まり4000円/人 水場あり
青木鉱泉 090-8595-6142
山梨交通 http://yamanashikotsu.co.jp/route_bus/route_sp_info/hirogawara/
山梨中央交通 http://www.y-c-k.com/tozan.html 055-262-0777
山梨第一交通タクシー 055-224-1100
鳳凰三山縦走記録
作成者:菅沼(山行記は岩瀬・猶木)
■日程 2018/10/13-14(土-日)
■山域 南アルプス
■メンバー(オーダー順・敬称略)
1日目 SL岩瀬(40/B1) 猶木(40/B1) 川瀬(38/B3) 吉田(38/B3) CL菅沼(38/B3)
2日目 猶木(40/B1) SL岩瀬(40/B1) 川瀬(38/B3) 吉田(38/B3) CL菅沼(38/B3)
■天候
1日目(10/13) 曇時々霧
2日目(10/14) 雨のち曇 一時霰 霧
■時間
□1日目(10/13)
10:31夜叉神峠登山口発
11:19夜叉神峠
11:22夜叉神峠小屋着・休憩
11:33同発
12:29休憩
12:39発
12:43杖立峠
13:28休憩
13:42発
14:09苺平
14:35南御室小屋着
□2日目(10/14)
07:52南御室小屋発
08:41休憩
08:53発
09:04薬師岳小屋着・小休止
09:10同発
09:18薬師岳着・小休止
09:22同発
09:47観音岳着・休憩
10:01同発
10:16鳳凰小屋分岐
10:55赤抜沢ノ頭
11:02地蔵岳着・休憩
11:19同発
11:41鳳凰小屋着・休憩
11:55同発
12:54燕頭山着・休憩
13:05同発
14:05休憩
14:14発
14:25西ノ平
14:56御座石温泉着
■記録
□1日目(10/13)
・夜叉神峠登山口まで
無事集合時間に5人集合し,電車で甲府まで向かう。川瀬さんが持ってきてくれたクロワッサンは美味しかった。和やかに雑談していたら,あっという間に甲府駅。できる限りバスの座席を確保したいと少し急いでバス停に向かうが,時期の問題に加え天気予報が良くなかったこともあってか,10人程度しか並んでいない。そのため,バスには余裕を持って座ることができた。乗車前に係員から切符を購入。この時点で,最終的な決行判断をメンバーと確認する。バスに1時間ほど揺られながら居眠りしていれば,夜叉神峠登山口に到着する。やはり登山者が少ないのであろう,登山口の駐車場には,この時間になっても空きがあった。日没が遅いわけではないから,トイレ等を済ませたらすぐに出発した。
※山行実施判断について
計画書作成の段階では,夏山シーズンの最後に泊り山行をやりたいが,天気が良いようではなかったらあまり行く気がない,そして雨で濡れて冷えたら大変だ,という趣旨で,悪天時判断を「普段と比べやや厳しめに判断することとする」と記した。しかしながら,実施数日前の段階になって,行きたい気持ちが高まり,さらに40期の2人が折角参加してくれるようだから,そこまで悪くないようであれば実施しよう,と心変わりするに至った。前日の予報は,1日目は曇のち雨(雪),2日目は曇時々雨(雪)というもので,予報が安定していなかったことから天気が悪くない可能性は否定できず,また1日目行動中に大雨で濡れきってしまうような恐れはほぼなかったことから,メンバーの意見・実力も考慮して実施の判断をした。そして集合後もメンバーと相談し,最終的に甲府で実施決定をした。しかしながら,実施判断基準を変えるのならば,そう考えた時点でメンバーの了解の上計画書を変更すべきであり,なし崩し的に山行を実施してしまったことは反省すべきであろう。なお,今回のような雨予報で山行を中止する,というのは大半はメンバーのモチベーションによるもので,(もちろん,メンバーの経験・実力により異なるが)安全面を考慮して中止すべきほどの悪天候とは言えないと考えられる。実際,雨予報というだけで中止していたら相当な割合の山行を中止せざるを得ないであろう。(現在はそういう傾向があるのは否めないが。自分も基本そのタイプである。)今後も,山行の趣旨目的やメンバーの意思に応じて,ただし安全には十分配慮したうえで,決行・中止決定を行うようにすべきだと考える。ただし,計画書に書いた基準(冷静な時に考えていた基準)に従うべきことは言うまでもない。
・夜叉神峠登山口~夜叉神峠小屋
普通の山道。ところどころに紅葉した木々。久しぶりの山歩きで,曇っているけど気持ちよい。やや急登が続く道をしばらく歩けば,稜線に出る。そこから数分歩けば夜叉神小屋。汗をかいた身体に冷たい風があたり気持ちよい。
・夜叉神峠小屋~南御室小屋
道は針葉樹林帯に入る。森林限界を超えるわけでもなく,紅葉した木々があるわけでもなく,やや単調な道。雷鳥の過去の記録の通り,この区間はコースタイムがかなり甘いようだ。時折霧が立ち込めて,まったくもってパッとしない。分かりやすい道だから,ボケっと会話しながら3時間ほど歩くと,幕営地南御室小屋に到着した。
・到着後
もう秋も深まっている時期だったからだろうか,テントは6,7張しかなく広々とテン場を使える。日が暮れる前にさっさと夕食の準備。急激に寒くなっていく。夕食は岩瀬くんによる秋刀魚の炊き込みご飯。おいしいおいしい。日が暮れる頃には,テントから出られないほど寒くなっていた。18時くらいには就寝準備を済ませ,シュラフに包まる。まだ眠くならないから,1時間ほどトランプに興じる。高校時代はトランプ持参の場合天気が悪化するというジンクスがあったが,果たしてどうなることか。19時頃には眠る。
□2日目(10/14)
・出発前
果たして,深夜2時頃からテントに雨が当たる音。予報より早く降り出した落胆と,雪ではない安堵を感じつつ,うとうとすること2時間ほど,4時にアラームが鳴る。皆が起きだしてしまったから仕方なく起きる。眠い。寒い。朝食は,猶木くんによるトマトリゾット。これまたおいしい。チーズおいしい。少し時間がかかってしまったが,時間は豊富にあったから問題なし。外は暗く,寒く,雨は止まない。ここにおいて,(メンバーの意見を聞いたあと)CLは停滞を宣言。シュラフに籠る。とりあえず,行程的に問題がない時間まで待つことにした。吉田くんも眠っていたようで,残りの3人は何だがずっと盛り上がっていた。7時頃,雨が弱くなったという声により,心地よい眠りから現実へ引き戻される。まだ小雨は降っていたが,時間との兼ね合いから仕方なく出発の準備を始める。雨具を着て,撤収。寒い寒い。濡れたテントが重いこと重いこと。
・出発後
コース概況等は猶木くんが山行記によく書いてくださったので,割愛することとする。とにかく,景色が見えなかったことは残念である。(オベリスクはほぼ見えなかった!)そして下りの道は弱っていた身体には非常につらいものだった。
■山行記
□1日目(10/13) 文責:岩瀬
前日の天気予報では鳳凰三山は気温0℃天気曇り、夜にかけて雪であった。つまるところ晴れる見込みはあまり無く、ただただ寒いことが予想された。今回参加した40期は二人とも山岳経験者であったため悪条件下の中の山行を判断したようだ。
甲府駅で夜叉神峠までのバスに乗るための列では、甲府でボーリングして帰る、という案が出た気がするが、流れのまま乗車券を買ったのでとりあえずこの時点でのエスケープは消えた。(以下敬称略)吉田「一年の二人はそれなりにモチベーションあるらしいよ〜」菅沼「俺はね、55可ぐらいw」吉田「俺もだわ〜。」
夜叉神では十数名の登山客が降りた。鳳凰三山には登らずにハイキングする程度の人もいたのだろうか。ところどころ紅葉が進み、赤や黄の葉の下を歩くのは秋の山行ならではであった。夜叉神から杖立峠までは雲も少なく程よい気温で、歩いていて気持ちの良い登山であった。杖立峠に着くと皆、体から湯気がたっていた。茶屋の豚汁を横目に休憩。白峰三山が望める、気持ちいい。杖立峠の表示によるとどうやら鳳凰三山をアルファベット表記するとMt.Hōōらしい。釈然としない。
杖立峠から苺平まではずっと同じような直線的な傾斜の歩きの中、色合いもない木々に陽の当たらない道を登り、吉田「ホント紅葉がなくなるとやる気なくなるよね〜」岩瀬「つまり二つの意味でコウヨウ(紅葉/高揚)がない、とww」。
断続的な傾斜のせいで太ももがつりそうになり、小休憩をとってもらった。進む速度も少し落とした。進むたびに木々の種類や天気が変わり、道の雰囲気も変わっていく。「俺の気分今75良だな」「今は60可だわ」どうやら山での気分を表すには成績表示を用いるのが簡潔らしい。不可になったらエスケープの選択になるのだろう。
川瀬「菅沼君って山崎賢人に似てない?」確かに似ている。染谷将太にも似ている。本人も下北沢で山崎賢人に間違えられたことがあるらしい。一度似ていると思うともう山崎賢人にしか見えなくなったので、菅沼さんイジりは合宿後まで続くことになる。一年ながら元代表をからかってすいませんでした。とても楽しかったです。
雨は降らなかったものの一切の展望もなく時々ガスの中を歩くというのを繰り返した。南御室小屋に着くと青空が見え、飛行機雲もくっきり見える。他にテントが5張ほどある。標高2400mを越えているためかなり寒く、計画書にあったダウン、帽子、ネックウォーマーの存在がありがたい。手がかじかんでまともに手が使えず、手袋を用意するべきだった。黒いフリース、黒い雨具の下、黒い帽子に身を包んだ岩瀬の見た目は犯罪者となる。
夕飯は秋刀魚の炊き込みご飯。米を顆粒だし、秋刀魚缶のタレと一緒にたき、秋刀魚を混ぜて生姜を乗せていただく。美味しく炊けてかなりの好評。美味しい上に調理が簡単で岩瀬のオススメである。缶の処理が少し面倒なのが唯一の欠点だろう。松茸風味のお吸い物で体を温め、秋を感じる夕飯を終える。初めて山崎賢人と食事をすることができて良かった。
翌日の予報は雨。行動判断は翌日の天気とモチベ次第にした。早いうちからテントに入りトランプを使ってゲームをする。少し頭を使って、楽しい。ただ、菅沼さん曰く山でトランプをすると大抵雨が降るというジンクスがあるらしい。さっきの飛行機雲に不安を感じつつ、ジンクスが外れてくれと思いながら寝袋に入る。午後7時。この時は翌朝7時まで半日間もテントにいることをまだ知らない。
目をつぶって考える。山行中の会話を思い出す。「幸せってのは、気分が微分して正であることを言うんじゃないかな」「局所的でもそうじゃない?」東大生らしい表現であることはさておき、話の弾みでの言葉ではあったが、心に残った。菅沼さんはこう言った。「山では便利が良くないから普段はなんでもない喜びが大きな喜びになる」なるほど。寒さの中で防寒具に感動し、ガスの中歩いてきたからこそ青空に感動する。山でのご飯は下界で食べるのとは絶対に違う味があるだろう。もしかすると僕たちはその喜びを求めて山に来るのではないだろうか。確かにいい景色が見られる、百名山に登れる、それを求めるのは理解できる。また、山で命を落としてはいけないし慎重な判断も必要である。だが、合宿中の大半が雨だろうが、目指すのが低山だろうが、山頂から景色が見えなかろうが、エスケープを余儀なくされようが、体力とお金と時間を費やしてわざわざ悪条件に飛び込んでいくことには大きな価値があると思う。
「幸せは、局所的でも微分して正であれば良い」
入ってからじゃないと味わえない喜びがそこにはあるからだ。
□2日目(10/14) 文責:猶木
朝4時。穏やかな目覚めと表現するのも間違ってはいないが実際には夜更けに降り始めた雨がテントにあたる音で断続的に眠りが浅くなりアラームとともに目を開くという具合。雨音だけでなく、自分の場合はテントの一番入口側に寝ていたため端からの冷気でそこまで深く眠れていなかったというのもある。
5人とも起きていて、昨日の予報通り雨が降っていることを確認。エスケープを考慮に入れればそれなりに時間はあり、雨の中テントから出て畳むのはやりたくないということで合意し、雨が止むか弱くなるまでひとまず停滞を宣言。
朝の食当に当たっていたのでフライの下に入れておいた鍋を持ってきてテントの中で調理開始。メニューはトマトリゾット。トマト缶を開け、あとは鶏肉の缶詰とお米と水を入れ煮込むだけ。高校時代山での調理はガソリンのコンロを使っていたので始めてガスで調理したが扱いやすくて良い。コゲつかぬようひたすらかき混ぜながら待つこと40分ほど、5時前には完成。最後に乾燥パセリと粉チーズをかけるのを忘れない。思うに料理は待つことが肝心である。先輩方からもおいしいといただけたので味がやや単調であることを除けば概ねうまく作れたのではないだろうか。
朝食の後は雨が止むまでひたすら暇な時間。「雨に閉ざされた」ともいうべきあの閉鎖的な雰囲気は個人的にとても好みである。菅沼さんと吉田さんは早々にシュラフに入って寝てしまい、後の3人で話をしていた。
そうこうしているうちに雨音が小さくなり、もう聞こえなくなっただろうかというところで寝ていた二人も起きる。テントをたたみ、出発の準備をし、ひとまず薬師ヶ岳まで進むことにした。すでにすっかり明るくなって、昨日の夕方には4、5組ほどあったテントもほとんどなくなっており、残りは我々の他には単独行の女性の一つだけだった。その人も我々が準備をしている間にテントをたたみ先に出発していた。
昨日先頭の岩瀬に代わり私が先頭を歩くことになった。小屋からしばらくは樹林帯が続く。出発してからも霧ともいえないような雨が降っていて、あたりはガスでうっすらと白く、それでいて時折太陽の光線が明るく差し込むという幻想的な風景の中をぼちぼち進む。途中ハイマツのあたりを通り森林限界を超えると急に視界がひらけ、岩稜に出る。稜線に上がったあたりで少し休憩を入れる。その位置から稜線沿いに観音手前の小ピークが見え、そしてその先に、霧なのか雲なのか一面の白色が風に吹かれてその濃いところ薄いところが流れていく合間にうっすらと薬師岳が姿を見せていた。
再び歩き、薬師岳小屋に到着したところで一度地図を確認し、天候がそれ以上悪くなることはなさそうだし、せっかくここまで来たのだからということで薬師でエスケープではなく三座回ることに決まった。
そこからすぐに薬師岳の山頂に着く。霧なので景色は真っ白。看板とともに写真を撮った。付近は少し広めの平らな砂地が広がっている。
ほとんど同じような砂地にところどころ岩が存在するような道を20分ほど進めばすぐに次の観音岳に到着。こちらのピークは薬師とは異なり花崗岩上で標識付近もあまり多くの人がとどまることができるほどのスペースはない。ここで集合写真を撮ってもらったがその方はなんとテクテク出身だった。そんなこともあるのか。
尾根伝いを歩き続け、分岐を通過し、そろそろ真っ白な景色に飽きてきたところで、数多くのお地蔵様たちの登場である。地蔵岳の看板はあったがかなりガスっていたのでオベリスクもボヤッとしか見えない。風も吹いていたので景色どころではなく、休憩をとったが水を飲んで少し物を口に入れ早々に出発。
そこからすぐは賽の河原のザレ場で、歩きやすく滑るように下っていく。30分もしないうちに鳳凰小屋に着きここで休憩を取る。菅沼さんがドライマンゴーを回してくれたので私もドライパイナップルを配ったが好評であった。朝まで雨が降っていたということで、沢沿いを避け御座石鉱泉に下りることに。この辺で12時ぐらい。
ここから先は本格的な下りで、一番辛かったのだが正直ほとんど記憶にない。途中で燕頭山で一本を入れたがこの時点でだいぶ疲れていた。さらにだいぶ下ったところで右側が開けた場所があり大規模に法面保護がされていた。そこから韮崎の町のあたりがうっすらと見え、空も一部だけ青空がのぞいていた。ともかく急な下りがずっと続き、とてもしんどかった。そのために翌日から特に脚の前側の筋肉痛に苦しむこととなった。
長らく下り続け、ようやく御座石鉱泉に到着である。比較的すぐにバスも来たのでそのまま駅へ向かった。そのあとは蕎麦を食べたり、汗と雨で濡れた服が寒く着替えを持ってこなかったことを後悔したり、ホリデー快速の二階建て車両の一階部分のボックス席二つを陣取ったり、車内でみんなで大富豪をしたりしたが、ともかく無事に山行は終わったのである。何事もなかったのが何よりで、一般的には「いい天気」とは言われない中での山行であったが、ちょっと中途半端な感じの天気というのはまた変わった感じで、夏休みに全く山に行けなかった身からすれば十分すぎるものだった。とはいえ景色が見れなかったのは残念なので、是非ともまた訪れたくもあるのである。
■総括
・久々のタフな山行だった。天気が悪い中での登山も悪いわけではないのだが…やっぱり晴れていたほうがよい。
・40期のお二人はすたすた歩いていて心強かった。また,経験者なだけあってご飯が充実していた。勉強になりました。
■反省
・この時期のテント泊登山は,ダウンジャケット,手袋,ニット帽,ネックウォーマーがあれば心強く暖かい。
・計画書の,「普段と比べやや厳しめに判断することとする」は空文化してしまった。そうする気がないのに無駄な語句を入れるべきではない。
■雑感
・久々の下りで,数日間筋肉痛に悩まされ,日常生活に支障を来たしてしまった。体力の向上に努めたい。
・提出が遅くなってしまったことをお詫びします。