2019/2/12 花咲山
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
花咲山ハイク 計画書 (2月9日)
作成者 木下
□日程 2019年2月12日(火) 日帰り
□山域 大月(大菩薩連嶺の南外れ)
□在京本部設置要請日時 2019/2/12 1700
□捜索要請日時 2019/2/13 0900
□メンバ(計3名)
CL木下 SL菅沼 平岩
□地図
■2万5千図 「大月」
■山と高原地図 「27/28高尾・陣馬」
□行程(通過目安時刻)
初狩駅0900
→大月西小学校(登山道入口)0945
→花咲山1115・1145
→サス平1215・1230
→車道出合1315
→大月駅1345
[歩行計4時間00分]
□エスケープ
おおよそ山頂を境に・引返す/進む
□集合
初狩駅0900
□交通
■行き
・JR中央線
新宿0710→初狩0855 1490円
高尾まで京王線使用の場合0705発1120円
■帰り
・JR中央線
大月→新宿 毎時2本 90-100分程度 1320円
高尾から京王線利用で940円
□共同装備
■救急箱(私物)
(雷鳥装備にほぼ準じた内容を用意しています)
□遭難対策費
100円/人*3人
計300円
□日没日出
2/12日没(東京):1719
2/13日出(甲府):0635
□ラジオ周波数
■NHKラジオ第一:東京594kHz
■NHKラジオ第二:東京693kHz
■NHK FM:東京82.5MHz
□警察署電話番号
山梨県警大月警察署 0554-22-0110
花咲山ハイク 記録
木下 2月17日作成
□日程 2月12日(火)
□天候 快晴
□メンバ及オーダ
CL木下(36/M1)―平岩(37/B4)―SL菅沼(38/B3)
□計画
初狩駅0900
→大月西小学校(登山道入口)0945
→花咲山1115・1145
→サス平1215・1230
→車道出合1315
→大月駅1345
[歩行計4時間00分]
□実行程
初狩駅0910
→林道跨グ0956・1005
→670m鞍部1048・1058
→花咲山1106・1141
→中央道脇1234
→大月駅1308
□総括
直前の土曜と月曜に東京でも降雪があったので多少の積雪を期待して企画したのだが、大月周辺の降水量はしばらくの間ゼロ続きで、雪を踏む期待は空振りに終わった。しかし東京では寒く曇ったこの日、峠の向こうは快晴で暖かく、気分の良いハイクになった。花咲山は村の裏山という感じで、下の方には電柱や金網があったり笹薮があったり、また高速道路に接近したりすぐ麓にゴルフ場が造られていたりと、美しい趣ばかりではないが、植林が殆どなく落葉樹に覆われているため明るく、スギ花粉も少なく、そして人のいない山を歩くことができた。個人的には富士急行線の窓口に用事があったためこの山を選んだのだが、これは片付かず残念。
□花咲山について
花咲山は大月駅と初狩駅の間、中央線の北側にある山で、山頂は750mを少し超える。山頂標には手書きで「768m」とあったが、これには手持ちの高度計の誤差も含まれていると思われる。鞍部を一つ挟んで南西に720m程のピークがあり、双耳にも見える。山頂の祠には「明治四十二年/上花咲村中」とあり、山の名と村の名のどちらが先であったか不明。ウィキペディアによると明治8年に「都留郡真木村・花咲村・大月村・駒橋村が合併して広里村とな」ったらしいが年代と村名が合わない。今も麓には「上花咲」「下花咲」の地名が残り、「花咲トンネル」もある。なお花咲山には「梅久保山」とか「男幕岩」という呼称もあるらしい。そして南西峰のさらに南西の稜線の先には「女幕岩」という標識があったが、そちらは一つの岩という感じでも峰という感じでもなかった。
道は稜線にぴったりとついているため急登が多い。特に南西峰から花咲山頂方鞍部へ降る道と、山頂から大月駅方へ暫くの降りは急で、ザレと落ち葉に滑る。従って全体としては逆ルートのほうが歩きやすいと思う。ただし大月駅から登山口への道は多少わかりにくいかもしれない。いづれにせよ短いコースだがハードなところは多く、例えば隣の岩殿山と繋げるようなプランは少々きついと思われる。駅から駅への小さなハイクとして、しかし存外歩き応えのある山だ。
□ルート状況
初狩駅から登山口までは国道20号に沿って真木川を渡り、大きな諏訪神社の前から真木の集落に入って郵便局と小学校を目印にすれば迷わない。大月西小学校は綺麗だがすでに廃止されて公民館になっていた。
民家の間を登っていくと一度林道を跨ぐ。富士山の左に高川山、右に三ツ峠と鶴ヶ鳥屋山がよく見える。暫くは人工物も多く、まだ私有地の裏山らしき雰囲気だが、主稜線に出ると開放感がある。稜線上はほとんど落葉樹林で明るく景色もよい。開けたところからは北側に、大菩薩連嶺の南東面、大蔵高丸とか雁ヶ腹摺山とかのあたりが見える。
女幕岩の尾根はさほど狭くないものの丸みを帯びてなだらかに谷へつながっているため滑りやすいのかもしれない、「女幕岩」と標識されたあたり(稜線の角)がロープで封じられて、南東側をトラバースするようになっていた。しかしこのトラバース路も崩れており、むしろ危うい。
女幕岩の山の先で大きな礫岩の隙間を登るようなところがあり、「胎内仏道」と標識がある。これは大したことのないものだが、その先の降りが恐ろしく急で、頼んないトラロープと木の根にすがりながら2段か3段のザレを下りることになる。それ故こちらは「難路」とされており、胎内仏道の手前から鞍部の手前まで「迂回路」が北側の暗い林の中をトラバースしている。
大きな鞍部まで下りれば山頂はすぐ。山頂からは大月市街がよく見え、むすび山の稜線を境に笹子川と桂川が分かれる様子や河岸段丘と蛇行した川の跡、土地の高低差など面白い。
山頂からも急な降りで、ゴルフ場めがけてまっしぐらに下りる。「サス平」は三角点の小ピークで、「叉平」と書いて「サスデェラ」と読むらしい。このあたりから東に岩殿山、扇山、百蔵山が見える。
だんだんと車の音が大きくなり、笹薮を抜け祠を見るともう中央道の脇に出ている。一度北西に逸れて、折返すように南東に戻るが、我々は一つ手前の道で折返してしまって再び中央道の反対側へ上がってしまうようだったので、私有地らしき竹藪の踏み跡を下りてルートに復帰した。
大月駅周辺には、駅前にも、また南西から駅へアプローチする路地にも、意外と店がある。大人数でなければ食事に困ることはなさそう。
□菅沼君による山行記
なぜか山行記を書くことになってしまったので,手を動かさざるを得ない。そういえば,期限に追われて山の記録を書くのは久々な気がする。
さて,今回のハイクは9時初狩駅集合。いつもより1時間弱遅い電車で向かえたので,眠気はそこまではない。高尾で平岩さんと合流。久々に(といっても今年初めてくらい)お会いできたので,楽しくおしゃべりしていたらあっという間に初狩。亮平さんとも合流。朝家を出た時はかなり寒かったのに,駅についたころには早くも暖かく,ダウンもいらないくらい。国道沿いをゆっくり歩き,途中神社などに寄り道したりして,おばさま方に導かれるまま旧小学校の敷地を抜けると,登山口の入口に到着。梅が咲いており,春を感じる。登山道は山と高原地図では点線,地形図には道の表示はない。少し登って,後ろを振り返ると,きれいに富士山が見える。急登が続き,女幕岩(読み方はわからない)を過ぎしばらくしたあたりで,迂回路でなく「難路」を進むと,確かにかなり歩きにくい急坂の下り。ゆっくり慎重に歩く。といっても,点線ルートらしき箇所はこれくらい。休憩をはさんですぐ,花咲山山頂に到着。ここは男幕岩ともいうらしい。これも読み方はわからない。しばらく休憩。亮平さんからはチョコ(バレンタイン!?),平岩さんからはスープをいただく。ごちそうさまでした。山頂からは大月付近の街並み,そしてゴルフ場がよく見える。ゴルフ場の景色は,やっぱりすこし違和感がある。そして下っていくと,高速道路の音がうるさくなる。防音壁がないとここまで音が大きくなってしまうのか。岩殿山,百蔵山,権現山,扇山とよく見える。ウィキペディアを見ると,後の三山は郡内三山と言うようですね。またしばらく歩けば,中央道すぐ脇の道に出て,20分も歩けば大月駅に着く。途中の公園でしばし古びた遊具に興じる。「未青年の喫煙禁止」,意味は変わらないのだろうか。大月駅で亮平さんが用事を済まし(これがこの山を選んだ理由だったらしい!),駅前の食事処でビールと餃子,チャーハンにラーメンを腹に入れ満腹になると,列車に乗って流れ解散。寝ぼけまなこで別れを告げ,眠っていたらいつの間にか新宿に着いていた。その後別件の飲み会で酔いが早く回ってしまうのは言うまでもない。
今回はまず自分からは登ろうとしない大月近郊の低山であったが,なまった身体にはよい運動になり,空は晴れ渡り景色もよかった。お誘いいただきありがとうございました,また山に一緒に行ければ幸いです。
#木下コメント:
「手を動かさざるを得ない」たぁ、鼻につく物言いだぜ。山を歩けば一文ものしたくならないかね、せっかく機会をあげているのに!
「大月駅で用事を済ま」す予定でしたが完了しませんでした。用事といっても便所に入ったとかいうことではありません。
扇・百蔵・権現は「北都留三山」とも言います。グーグルでのヒット件数は「郡内三山」のほうが500倍ほどあるようですね。調べてみると、世の「三山」は意外と少ないようで。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E5%B1%B1)
今回は木下が記録を先に書いてしまたので、記録チックな山行記と内容が重なってしまいました。