2019/3/27-30 三宅島クライミング

三宅島クライミング記録
作成者:丸山

■日程 2019/3/27(火)?30(土)
■山域 伊豆諸島
■メンバー(2人)
L丸山(35/M2)、迫野(35/M2)
■岩質 安山岩

■記録
※ルート名・グレードは三宅島フリークライミングクラブによる。
(http://miyake-climbing.net/topo.html)
※概ねトライした順に記載。
※略語説明
TR:トップロープ(終了点で折り返したロープが垂れている状態)
OS:オンサイト(初見・無情報でリードでノーテンションで登る)
FL:フラッシュ(他人が登るのを見た後に初回リードでノーテンションで登る)
RP:レッドポイント(リードでノーテンションで登る)
WP:ホワイトポイント(TRでノーテンションで登る)
TO:トップアウト(何してもいいので終了点まで登る)

【新鼻エリア】
新鼻新山を観光するついでに最初に見に行ったが、ここは終了点のない岩場で、ロープが1本しかない状況だと下降・回収等かなり面倒くさいので、トライせず。見た感じの印象としては、下地が悪い。

【富賀浜エリア】
・駐車場にトイレだけでなく温水シャワーまである。
・アプローチは最初整備された道、次にゴロタ、その次に巨岩帯で、だんだん歩きづらくなるが、大したことはない。10分程度。下地は良い。
○セコンド 5.7
丸山 OS
迫野 WP
核心はそこまで易しくない。5番のキャメロットが必要と書かれているが、3番までしか使わなかった。
○ジャムの学校 5.9
丸山 リードで2テンTO
迫野 TRでTO
9にしては悪い。
○磯ひよどり 5.9
丸山 OS
迫野 TRで1テンTO
快適にハンドジャムが決まる好ルート。
○Blue 5.10b
丸山 左に逃げてTO→TRで核心部確認
迫野 TRでTO
下部はかなり悪い上にプロテクションも決めづらい。上部は普通に登れる。
○御前(おんめ)5.10b
丸山 OS
迫野 WP
お得な10b。トラッドのグレード更新。

【PO壁】
・最寄の駐車スペースと、そこへの道は狭い。軽なら2,3台まで駐車可能?
・岩場のある浜への踏み跡はしっかりしているが、途中でクライムダウン(II+程度)がある。
・トポの中央と奥は干潮時でかつ波が高くないときしか登れなさそう。今回は登れず。
・最奥は黒潮壁から海蝕洞を潜って行けるが、黒潮壁へのアプローチが非常に面倒。

○飛沫の中 5.9
丸山 OS
迫野 TRで1テンTO
トポにも書かれている通り岩がガビガビ(細かい結晶が付着している)で痛い。
○霧の中 5.10a
丸山・迫野 WP
終了点は飛沫の中と同じ。このルートもガビガビ。飛沫の中と難易度の差は感じず。
○アオリイカ ボルダー6級
丸山 OS
迫野 FL
フィストジャムを試せる。

【黒潮壁】
・最寄の駐車スペースは2台程度、周辺も駐車可能。
・アプローチの最後が非常に悪く(IV-程度)、少なくとも初訪なら懸垂下降が必要。支点は岩角。

今回は、苦労して行ったときに雨が降ってきて撤退。アプローチがあまりに面倒なので再び行く気は起きず。

【錆ヶ浜ボルダー】
・駐車場は広いが、都道からの入口が分かりやすくない。
・アプローチは非常に良い。
・下地が変わりやすいようで、トポの写真とはだいぶ異なっていた。

今回は、夕方の隙間時間にA岩の8級~9級の課題をOS。
A岩の5級は登れず。
B岩の右部は下地が悪くなっていてマットなしでは取り付けず、B岩中央部は難しすぎたので、最左部のラストブレードの更に左を登ってみた(7級程度?)。ここはガバの連続するハングで結構面白かった。

【レクリエーションセンター(ジム)】
○情報
・木曜休館、11時~20時。
・利用者が少なく空いていて快適。ホールドの摩耗もあまりしていない。
・ボルダーはスラブ~ルーフ、ルートは垂壁~ルーフ。オートビレイ器2台(垂壁と94°)。
・ルートのグレード感は標準的。
・ボルダーのグレード感は、スラブ?薄かぶりで甘め、他は標準的。
○感想
・ルーフの11cがオンサイトで登れたので嬉しかった。初のルーフ完登。

■備考
・公開されているルートは海岸のみで、強風時には登れなくなるのが欠点だが、cafe691の方によると内陸部でも開拓が進みつつあり、公開予定とのこと。
・冊子版のトポは売り切れ。
・多くのルートの終了点にはボルトが打たれており、結びかえで降りる。これらのボルトは自然公園法に違反しているので撤去して下さいとの立て札があるが、今後どうなるかは不明。
・ジム以外で他にクライミングしている人を見かけることはなかった。
・標高が低く、日当たりも良いので冬の岩場として優れていそうだが、冬は風が強く、波が高い日が多いので行っても登れないかもしれない。
・岩からの水の滲み出しは割と多い。

■三宅島滞在についての情報
○宿泊
・今回は軽バンを借りて車中泊した。どこでも泊まれるので便利。
・キャンプ場は島北部に1箇所あるが、岩場とは離れているし、12-3月は使用禁止。ただし、使用している人はいるらしく、咎められないらしい。
・キャンプ場以外でのキャンプは一応禁止のようだが、人気のないところでやればまずバレることはないと思われる。
○自炊
・キャンプ場以外にも椅子付きの公衆トイレは島内に数多く、自炊可能(ガス缶とバーナーは持参)。特に阿古の錆ヶ浜園地は便利で、炊事場や温水シャワーが利用可能(キャンプは禁止)。
・水道水はまずい。我慢すれば飲める。調理に使う分には気にならない。
○店
・島内の商店の物価は非常に高く、本土の3割増~2倍程度。できるだけ必要なものは持ち込むべき。
・飲食店は利用していないが、食べログ掲載のメニューを見ると、内容の割に高価格である。
○船
・今回のような閑散期であれば空いており、事前予約は不要。学生証提示で学生割引になり、事前予約の場合と同じ2割引きになる。
・橘丸は新しく快適。
■三宅島の観光地
○穴場
・ひょうたん山:いかにも火口らしい穴と迫力のある海岸断崖が見られ、歩ける。断崖では滑落に要注意。途中の道路は洗掘が進んでおり2輪駆動車では入らないのが無難。
・郷土資料館:2階の展示は200円で、失礼ながら意外と現代的に整理された展示で見やすい。しかしもっとおすすめなのは1階(無料)にある、廃校になった小中学校に関する展示で、ここには噴火時の文集などがあり、個人の視点に立った非常に生々しい噴火への想いを垣間見ることができる。
○メジャーだがお勧め
・新鼻新山、七島展望台、火山体験遊歩道(阿古小中学校跡)、メガネ穴
○その他の行った観光地
・サタドー岬、長太郎池、火の山峠、大路池、迷子椎、コシキの穴、アカコッコ館、椎取神社、旧島役所跡、新澪池跡、ふるさとの湯