2019/5/6 巳ノ戸谷遡行
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
巳ノ戸谷遡行計画書 ver. 1.0
作成者:橋本
■日程 5/6 (月) 日帰り・予備日なし
■山域 奥多摩
■在京本部設置要請日時 2019/5/6 20:00
■捜索要請日時 2019/5/7 09:00
■メンバー(計2名)
L橋本 久光
■集合・交通
軍畑駅に6:50集合
約50分で八丁橋へ
■行程
八丁橋-(0:15)-巳ノ戸谷出合-(0:40)-忌山の悪場入口-(1:25)-鞘口窪出合-(1:00)-8m直滝
-(1:15)-五平窪出合-(2:00)-八丁橋 (計6時間35分)
※コースタイムは東京起点120を参照した
■エスケープルート
孫七窪出合まで:引き返す
五平窪出合まで:左岸の山道にあがる
それ以降:そのまま進む
■遡行図
東京起点120 p.50,51
■共同装備
救急箱(アゲハ)
8.6mm×30mロープ(緑)
ハンマー(ロカ)
■個人装備
□ザック □ヘッドライト □予備電池 □雨具 □防寒具 □飲料 □非常食 □行動食 □ゴミ袋 □軍手・手袋 □トイレットペーパー
□地理院地図 □コンパス □レスキューシート □筆記用具 □計画書 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証 □保険証
(□免許証) □現金 □ライター □地理院地図をキャッシュ済の地図アプリが入ったスマートフォン □常備薬 □ナイフ □笛 □遡行図 □沢足袋
□ヘルメット □ハーネス □スリング □カラビナ □環付カラビナ □確保器・下降器 □お助け紐 (□カメラ)
※荷物の防水化
■遭難対策費
100円/人
計200円
■備考
悪天候の場合は前日12時頃までに判断
日没: 18:34(5/6)
日出: 04:46(5/7)
警察署 青梅警察署0428-22-0110
■参考
2005年5月21日 奥多摩 巳ノ戸谷
http://sonosoranoshitade.web.fc2.com/sonosoranoshitade2/page221.html#
巳ノ戸谷遡行記録
作成者:橋本
■日程 2019/5/6(月)
■山域 奥多摩
■天候 曇り時々小雨
■メンバー・オーダー(計2人、敬称略)
L橋本(40期/B2) 久光(34期/OB)
■総評
下山が微妙にいやらしいのが難点だが,登れる小滝が多く,楽しかった。読図やロープワークなど,いいCL訓練ができた。
■時間
7:35 八丁橋発
8:05 巳ノ戸谷出合
8:44 忌山の悪場入口
9:54 鞘口窪出合
11:01 8m直滝下
11:46 五平窪出合(詰め始める)
12:03 詰め終わり
13:55 八丁橋着
■記録
※遡行図は東京起点120を参照した
10連休最終日だからか,それとも微妙な天気だからか,車通りが異様に少なく,予定よりも巻き気味で八丁橋まで到着。八丁橋までは一部未舗装路あり。
八丁橋では荷物の確認とブリーフィングだけ済ましてさっさと日原川沿いの舗装道を歩いていく。歩くこと20分弱,遡行図に書いてある通り,日原川へ降りる踏み跡がガードレールの隙間から伸びている。ここから入渓することにして沢装備を身に着け,踏み跡を辿って日原川に降り,日原川本流を渡渉して巳ノ戸谷に入る。
巳の戸谷に入って10分で,いきなり今日最大の滝である大滝が現れる。しばし滝を眺めた後、左岸の巻道を探す。滝から引き返してすぐのところに、かすかな踏み跡があったので、これを登っていくが、1級上の巻きとは思えないほどいやらしい。おかしいなあと言いながらも、今日のメンバーなら登れないわけではないので、慎重に登っていくと,より下流から伸びている明瞭で登りやすそ〜な巻道と合流。正しい巻道はもっと下流にあったのだ!巻道を探すときは、横着せず最適なルートをよく探すべきだなと反省。
大滝を巻き終わってからしばらくは平凡な河原歩きが続き,ゴルジュが現れたところでいよいよ本日の核心・忌山の悪場に到着。最初の小滝群はへつったり倒木を利用したりしながら難なく登る。続いて現れるのが核心の8m滝。遡行図では巻くことを勧めていたが,折角残置ハーケンもたくさん打ってあることだし,橋本リードで左璧に取り付いてみる。見た目ほど難しくはなく,よく効いたハーケンで中間支点を取れるという安心感もあって楽しくリードできた(Ⅲ+)。久光さんはちょっと怖かったらしい。その後も小滝が続くが,いずれも快適に登れる。思ったより時間がかからずに忌山の悪場を出ることができた。
忌山の悪場より先も,登れる小滝が定期的に現れて飽きがこない。遡行図における6m滝では,練習がてら橋本がリードで登ったが,落ち口へトラバースする登攀ルートを考慮せずに支点を作ってしまい,久光さんをビレイする際に,ロープの流れが悪くなって途中でロック解除をすることになってしまった。
五平窪出合にかかるすだれ状の滝はなかなかに立派。これより先は倒木が多そうで,すでに2人とも満足できていたので,五平窪出合で遡行を切り上げて仕事道に詰めることにする。落石を起こしそう感じだったので,2人で横並びになって,久光さんは残置されていたワイヤーを掴んで,橋本はその辺の木を掴んで急な斜面を詰めあげた。急斜面ではあるが,高低差が少ないのでそれほど辛くはなかった。
仕事道は明瞭で,基本的には歩きやすい。しかし,もとが急斜面に石垣を積んだりしてなんとか切り開かれた道なので,道が崩れた箇所を通過する際はかなり緊張を強いられる。中でも,ザレが幅10m弱に渡って押し出された場所では,そのままトラバースするのは危険そうだったので,傾斜の緩むところまでしばらく下ってから対岸へ渡った後に,再び仕事道まで登り返す羽目になり,少々面倒だった。久光さんはところどころでお助け紐を木にかけて手掛かりにしながら下降をしていた。日原川本流にかかる真新しい立派な橋を渡ったあと,日原川の河原で沢装備を解除しお洗濯。その後,日原林道を歩いて八丁橋へ帰った。
■反省
・巻道を探すときは微妙な巻道をたどる前に,横着せずもっと他に良い選択肢がないか検討するべき。
・セカンド以降の人が登りやすいように(ロープの流れが良くなるように),と考えながら支点を構築する必要がある。
■感想・その他
・2人で遡行すると滝で時間がかからないのでスピーディ。
・小雨が降るか降らないかくらいの天気なら,沢登りは問題なく楽しめる。
・最初に大滝の巻きがあるので,初沢の人を連れていくには向かないが,すでに何度か沢に行ったことのある初級者を連れていくのにはいい沢だと思う。
・いいCL訓練になった。メンバーの久光さん,在京の杉山さん,お付き合いいただきありがとうございました。