2019/5/26 川乗本谷下部遡行

ぶなの会・山岳愛好会雷鳥
川乗本谷下部遡行計画書(5/24提出)
作成者:丸山

■日程 2019/5/26(日)日帰り(荒天時中止)
■山域 奥多摩
■在京本部設置要請日時 当日 20:00
■捜索要請日時 翌日 10:00
■メンバー
L丸山 木口 迫野 朝倉

■集合
高尾駅周辺に6:40
■行程
川乗谷の、日原川合流点から逆川出合付近までの遡行を目指すが、聖滝が登攀できない場合は聖滝下で脱渓。
6時間程度を見込む。
時間とやる気が残れば海沢川下部を遡行。
■山行中の留意点、危険箇所、安全対策等
・滑落、落石、浮石、岩剥がれに注意
・滝を無理に登らない
■エスケープルート
並行する林道に出る
■遡行図
不要
■共同装備
救急箱(丸山私物)
8.6mm×30mロープ
ハーケン
ハンマー(ロカ)
ハンマー(チコ)
■個人装備
□ザック (□ヘッドライト) □予備電池 □雨具 □防寒具 □飲料 □非常食 
□行動食 □ゴミ袋 (□軍手・手袋) (□トイレットペーパー) □地図 □コンパス
□筆記用具 □計画書 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む)(□学生証)
(□運転免許証)
□保険証 □現金 □ライター □常備薬 □ナイフ □笛
□地理院地図 □遡行図(□山と高原地図「奥多摩」)
□地理院地図をキャッシュ済の地図アプリが入ったスマートフォン
□沢靴 □ヘルメット □ハーネス □スリング □カラビナ □環付カラビナ
□確保器・下降器 □登高器 □ゴーグル □ウェットスーツ
□お助け紐 (□エマージェンシーシート)
※荷物の防水化の徹底
■遭難対策費(雷鳥)
100円×4人 計400円
■備考
・日の入(5/26)
・青梅警察署0428-22-0110(計画書提出なし)

川乗本谷下部遡行記録
作成:木口

■日程 2019/5/26
■山域 奥多摩
■天気 晴れ
■メンバー
L丸山(35/OB) 迫野(35/D1) 朝倉(36/M2) 木口(39/B3)
■時間
09:30 駐車スペース発
10:26 入渓
11:20 水の出るパイプ
12:00-12:20 聖滝手前の滝
12:35 聖滝下
12:59-14:00 聖滝登攀
14:11 逆川入渓点
14:27 林道に出る
15:20 駐車スペース着

■行動記録
・岳嶺岩まで
高尾駅に集合(木口は遅刻しました、ごめんなさい)して、6月末の沢訓練の下見のため岳嶺岩に行った。この岩、下部はスタートにしてくれと言わんばかりのガバとちょうどいい高さのスタンス、中間部には特徴的な棚が2段、上部はカチのフェイスと続くラインがあって、登攀欲がそそられる。そして何より手触りが心地よく、一日中でも触っていたい。(注:これはメインのルートではない。メインエリアは残置支点はあるものの極小カチのフェイスか薄被りで、フリーでは登れる未来が見えない。エイドの練習ができるらしい。)
・駐車スペースまで
丸山さんのセンスで駐車スペースを探して彷徨い某所に停めた。川乗橋はあまりにも人が多いので、ある程度ここで着替えて出発。
・入渓まで
民家の間を通ったりして10分強で川乗橋に戻る。人目を避けて、橋の脇(残置ロープあり)から少し降りた斜面で入渓準備。ハーネスを忘れた朝倉さんと、行動食を忘れた迫野さんが車に取りに戻った。丸山さんが「木口のレポート(翌日提出)を書く時間がなくなってしまう」とぼやいてくれたが、入渓前に思い出させないでほしい。
・序盤のミニゴルジュ
木口は約8ヶ月ぶり(!)の沢登りだったので、水の冷たさと濡れた服・靴の重たさに戸惑いながら入渓。川乗橋の真下はゴルジュ状になっていて泳ぎを強いられたが寒くてしんどかった。適当に泳いで小滝を適当に登る。橋の上から見た通りのちょっと面白い渓相で期待が高まった。
・水の出るパイプまで
楽しかったのは最初だけで、特に何もない(たまに小さい滝やナメがある)河原をひたすら歩いた。深いところに率先して突っ込めば楽しかったかもしれない。小滝はいずれも容易で覚えてない。
・キャンプ場まで
取水堰が1つあった以外は相変わらず何もない。途中にあったキャンプ場(私有地だが通り抜けは可)を使ってショートカットした。
・聖滝手前の岩間凹角2m滝
高さもなく形もまあ普通の全くそそられない滝。丸山さんは左のカチとよく分からん足で登り、迫野さんは水流中に両足あげて登った。Ⅴ+らしい。木口はどちらのムーブも真似できずハイステップからの両手プッシュで上がる作戦を立てたが、できそうでできなくて何度も落ちた。落ちても釜に沈むだけなので安全かつ楽しい。木口が落ち続けている間に、丸山さんは腰でプッシュするムーブ(?)で再登。丸山さんがよく分からないムーブで登るのは何度も見てきたが、これは本当に意味不明だった。木口は結局登れなかった。
・聖滝
本日のハイライト。さっきまでただの奥多摩の沢だったのに、いきなり白い岩壁のゴルジュが出てくる。歓声を上げて写真撮影した。
聖滝は4段の滝で、滝下からはF2までが見える。ツルツルに磨かれておりホールドがなさそう。手前左岸にボルダーっぽい岩があり登って遊んでいたら、朝倉さんに「現実逃避だ」と言われた。木口は苦戦したが、他3人はあっさり完登(たぶんクライミングシューズなら渋谷ノボロック5級くらい)していた。フィンガージャムが使えたら楽だったかもしれない。なお、この岩の上は聖滝がよく見えて写真撮影に最適だったので、決して現実逃避ではない。
眺め飽きて、ようやく丸山さんを先頭に聖滝を登り始める。F1は見た目とは裏腹にちょうどいいカチがあって足あげたら終わり。取り付きで少し泳ぐので、難しめに評価してⅢ+。つっぱりでも登れるらしい。F1を登ったところに残置がありセルフビレイを取れるが長く居ると寒い。F2は、低い斜滝で釜を泳いで取り付き、釜から這い出て足を上げたら終わり。しかし水勢が強くて足を上げるのが難しい。この滝、木口以外の3人が登りきったところで、いつの間にか丸山の足に絡んでいたヤマカガシが滝下に流れてきた。そのまま釜をぐるぐる回り始めるヤマカガシ。絡まれたらしい丸山さんと、ヘビが苦手な迫野さんが怖がっていて、滝下に1人残された木口は半泣きになる。水中に置いていた足を急いで両側の岩にあげてつっぱり、怖いから登りたくないと数分訴えた後、お助け紐でめちゃめちゃ引っ張ってもらいながらスピーディーに登った(ヘビグレード3級上)。F3はつっぱりで、ラバーソールだと簡単(Ⅲ+)。F4もまあ簡単(Ⅲ)。ヘビが怖すぎたので後半の滝は印象にない。F4は3つの滝が落ちる立派な釜を持っていて泳ぎたかったが、寒いしヘビがいるかもしれないし流されたらヘビがいる釜に落ちるので泳がなかった。
・車まで
聖滝を登りきって遡行は終了。簡単に林道に上がるために少し上流の逆川入渓点まで歩く。右岸に残置ロープと明瞭な踏み跡が続いていてすぐに林道に出た。逆川は丸山さんによれば「奥多摩では水根沢と並んで3本の指に入る人気沢」。あと一本は不明らしい。沢や滝の話をしていたらすぐ車に着いた。

■反省(木口)
・遅刻したり忘れ物したりと、だらしない山行になってしまった。親しいメンバーでは気が緩みやすいが、山に行く意識をしっかり持ちたい。
・必要以上に怯えないようにしたい。
■感想(木口)
・朝倉さんは帰り道にヘルメットに着けていたGoProを無くしてしまった。探しても見つからなかったが、警察に届けられていたようで良かった。
・前半はつまらなく後半は楽しかった。キャンプ場から入渓して聖滝手前の滝〜聖滝〜逆川のルートで再訪したい。
■感想(丸山)
・5月の真夏日に季節を先取りして泳ぎの沢に行けて良かった。
・F1の釜でもヤマカガシを見ており、聖滝はヤマカガシが多いという印象。でも美しくて面白い良いゴルジュ。
・聖滝の上流にあって、アブミクライミングを強いられるという夫婦滝にも、来年以降行ってみたい。
・隣の倉沢谷のマイモーズの悪場にも早く行きたい。
■コメント(丸山)
・新しいウェットスーツを買ってね!(木口)
・車への忘れ物に注意しましょう。(朝倉、迫野)
■コメント(迫野)
・凹角2m滝での丸山君の再登ムーブを見たときは「なんだこいつ…!」と思ったけど、最後のトライで真似して登れたから良かった
・聖滝、あそこだけ異空間でびっくりした
・現実逃避ボルダーは丸山君と朝倉君があっさり登ってて、簡単なのかと思ったらかなり苦戦した
・いなくなったと思ったヤマカガシが目の前に再登場したときの恐怖(別個体なんだろうけど)
・聖滝はフェルトだと超滑るのでラバーで挑むべき(ヘビがいると余計に冷静な登り方ができない)
・ヘビグレード3級上ww
■コメント(朝倉)
・ハーネスを車に忘れて時間を取ってしまい,申し訳なかったです.今後は気を付けます
・ウォータースーツを着ていても水に浸かればかなり寒かったです.風邪を引かなくてよかった
・聖滝突破は丸山さん他に頼りきりで私はロープ利用の強引突破でしたが,高難度の沢の雰囲気を多少なりとも味わえたのは良い体験でした.精進します
・GoPro 紛失の件でメンバー各位をお騒がせしました.親切な方が拾って警察に届けてくださったようで,とてもありがたいです.まさか拾ってくださった方がこのコメントをご覧になることはないと思いますが,本当に感謝しております