2019/6/23 勘七ノ沢遡行
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
勘七ノ沢遡行計画書 第二版 (2019/6/22時点)
作成者:杉山
■日程 2019/6/23(日)
■山域 丹沢
■在京本部設置要請日時 2019/6/23 20:30
■捜索要請日時 2019/6/24 8:00
■メンバー 5名
CL杉山 SL迫野 猶木 柴田 山口
■交通
〇行き
小田急小田原線急行・小田原行 新宿駅6:11発→渋沢7:27 ※先頭車両集合
神奈川県中央交通バス 渋沢駅北口7:36→大倉7:51
※丹沢大山フリーパスを使いましょう。
※遅れた場合
渋沢駅北口(…/7:50/8:08/8:20/…)→大倉(…/8:05/8:23/8:35/…)
〇帰り
大倉(.../13:38/14:08/14:38/15:10/38/55/16:10/18/38/55/.../20:39(終バス))-渋沢駅北口(15分程度)
■行程
大倉バス停 -1:00- 勘七ノ沢出合 -10- 小草平ノ沢出合 -すぐ- F1登攀開始 -1:00- F1登攀終了 -1:30- F5
-1:30- 940m付近枝沢出合 -35- 大倉尾根1128m小ピーク(遡行終了) -15- 小草平 -50- 雑事場ノ平 -25- 大倉
計7:15
※遡行のコースタイムは過去記録(2018/7/1)等を参照し、初心者がいることを考慮して長めにとっています。
■エスケープルート
F1まで:引き返す
F5:引き返す or そのまま進む or 適当な枝沢を詰めて左岸尾根に上がり入渓点へ
F5以降:そのまま進む
■地図・遡行図
2.5万分の1地形図:「大山」
遡行図:東京起点沢登り120ルート p.98~99
■共同装備
ツェルト(私物)
救急箱(アゲハ)
8.5mm×30mロープ
お助け紐:杉山
アッセンダー(No.1、No.2、(杉山私物))
■個人装備
□ザック □ヘッドライト □予備電池 □雨具! □防寒具! □飲料 □非常食
□行動食 □ゴミ袋 □軍手・手袋 □トイレットペーパー □地図 □コンパス
□筆記用具 □計画書 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証
□保険証 □現金 □ライター □常備薬 □ナイフ □笛 □遡行図 □沢足袋
□ヘルメット □ハーネス □スリング □カラビナ □環付カラビナ
□確保器・下降器 □下山用シューズ □着替え □地図の予備(CLのみ)
※荷物の防水化。
※山ビル対策。
■遭難対策費
100×5円 計500円
■悪天時
南寄りの風が強まるとまずそうですが、支点がしっかりしている&下山が一般道ということで、決行します。
■備考
□日の出日の入@大山
6/23 日の入:19:09
6/16 日の出:4:22
□警察署電話番号
〇秦野警察署 0463-83-0110
□過去記録
〇2018/7/1
勘七ノ沢遡行記録
作成者:杉山
■日程 2019/6/23(日)
■山域 丹沢
■天候 くもりのち雨
■メンバー(5人)
CL杉山(39/B3) SL迫野(35/D1) 猶木(40/B2) 柴田(41/B1) 山口(41/B1)
■タイムスタンプ
7:50 渋沢駅発
9:14-40 二俣、入渓準備
9:50-11:12 F1
11:23-12:06 F2
12:17-13:12 F3
13:31-14:23 F4
14:31 小草尾根へエスケープ
14:59-15:23 堰堤脇で懸垂練習
15:29-16:18 二俣
17:15 大倉帰還
■記録(杉山)
〇出発~入渓
メンバーが1人お腹を壊したので予定よりバスを1本遅らせたが、15分程度しか変わらなかった。公共交通だとトイレに行きづらいのが難点だけれど、丹沢のメインルートだけあって本数が多くて助かる。全員座ることができたので渋沢まで爆睡。バスを待ちながら駅前のミスドでポンデリングを食べようと思ったのだが、なんと1つも置いていなかった。絶対許さん。
バスの利用者が存外少ないのはやはり雨予報だからか。これまた余裕で全員座れたので再び爆睡。CLは慌てて降りたのでバスに携帯を置き忘れた。大倉が終点であることが幸いし、折り返し運転のためにバスがしばらく停車していたのでギリギリセーフ。塔ノ岳へ向かう登山者たちを横目に見ながらバス停を発ち、1時間のアプローチを休憩なしでさくっと終わらせた。この道中で遡行図上の記号について説明し、大雑把な行程の共有を済ませた。
9:14に二俣へ到着し、入渓準備。「俺たちは単なる娯楽として沢に来ているけど、ヒルは生きるために血を吸っているだけだから、悪いのはこっち」などと話していたが、いざ足に引っ付くと気持ち悪いので即座に焼き殺した。今日はヒルを殺すためだけに1300度のミニバーナーを持ってきたのだ。
〇入渓~F1
入渓点と小草出合で沢新人の3人に向けて基本的なコンパスワークの説明をした。今回は時間がカツカツで余り練習する時間は取れなかったけれど、まあ頑張ってくださいな。
そして勘七核心のF1。CL落ちました!ダサすぎる!あー残置掴みたいけど掴んだらみっともないなーとか思っていたら釜にドボンしました。ひどいもんだ。気を取り直して再トライ、2回落ちるのは絶対に避けないといけないのでビビッて時間がかかる。新人の皆さんにはみっともないところをお見せしました。下部以外は階段状で容易(Ⅲ-)。縦に打たれた2つの立派なボルトを終了点とした。ここで支点を構築しながら、ロープの引き上げシステムについて共有できていなかったことを思い出す。支点構築のあとはロープをいっぱいまで引き上げるのだが、どのタイミングで笛を吹こうか…。途中で下の迫野さんが笛を短く繰り返して吹いたのでロープの引き上げをやめて自分もデバイスをセット、笛で登攀OKの合図を出した(結局このあとすべての登攀で下の迫野さんの笛をロープいっぱいの合図とした)。続いて猶木くん、山口くん、柴田くんの順で登り始める(全ての滝でオーダーは固定)が、やはり難しいようで結構テンションがかかる。みんな残置なりロープなりを掴んで乗り切ってくれたようだ。CLは落ちたせいで全身ずぶぬれであり、上でガタガタ震えてた。山口くんはロープが体に絡まってしまい、摩擦でスタックして冷や冷やした。また、2つめの残置スリングが長かったのでヌンチャクでなくカラビナをかけたが、微妙に流れが悪くてラストの迫野さん登攀前に少しロープが固まった。てっきりもう登り始めているものだと思ったが、なぜか笛が再び聞こえたのでセルフを延長して下を覗いたところ、ロープはだるんだるん。慌てて全力でロープを引き上げた。迫野さんは問題なく登ってきたが、中間支点の回収時に誤って残置のスリングも持ってきてしまい、戻しに行くことに。
〇F2
水線右の岩を登る。簡単だがボロボロ崩れるのでちょっと嫌な感じ(Ⅲ-?)。看板のハーケンは片方殆どすっぽ抜けかけているが、一応全てにランニングをとった。終了点はボルト1つでとるか奥の岩で取るか迷い、結局岩にした。もうちょっといい支点があったかもしれない。ラストが登り終えた時点でもう12時を回っており、エスケープの気持ちが固まり始める。
〇F3
右岸(Ⅲ+)よりへつって左岸を登る方が簡単(Ⅲ)とのことだが、どうも結構増水しているらしく、左岸のへつりで落ちると激しく渦巻く水流に飲み込まれそう。右岸の細い根っこにスリングを巻いて1ピン目とし、途中3つほどあるハーケンにランニングを取りながら突破。終了点は再び岩に取ったが、水線右に頑強そうなボルトが2つ打ってあったのに後から気づいた。猶木くんが問題なく進んでくるが、途中一瞬だけルートが上にそれるところがあり、ロープがピンと張られているせいで体をあげるのに失敗。急いでロープを緩めた。続く山口くんと柴田くんの登攀時には予めロープを弛ませておき、かつ弛んだ分だけ肩がらみを経由することで擬似的なフィックスとした。ルートがそれるところだけ肩がらみを解除すれば、一応常にロープが張られていることになる。山口くんはノーテンで乗り切ったが、柴田くんは油断したのか下部でテンション。ここで自分が立ったまま肩がらみをしていたせいで、終了点が岩という低いところにあるために、ロープが自分を下に抑えつけるような力が働いて体勢を崩した。セルフにテンションをかけるほどではなかったが、もう少し勢いよく落ちていたら?しかもセルフをサボっていたら?おそらく落下していただろう。ラストの迫野さんはこれまた問題なく登ってきたが、左岸と違いトラバース気味なのでラストにとってリスクの高い登攀になる。あと、確かこの辺りから雨が降り始めた。
〇F4
F4はなかなかの大迫力で激シャワーも覚悟したが、迫野さんが偵察の末問題なく登れると判断。2段あるうちの1段目(3m)は容易(Ⅱ+くらい)なのでとりあえず上がってもらおうと思ったが、1段目と2段目の間にあまり落ち着けるスペースがないので、新人3人には1段目を上がったすぐのところで待っていてもらった。思いっきり滝の飛沫を浴びて寒かったと思う。ごめんなさい、でも意思疎通をするにはあそこにいてもらうしかなかった。登攀自体は例によって簡単で(Ⅲ-くらい)、水を被ることもない。終了点に使えそうな位置に2つハーケンが打ってあったが、それらは使わずに立木の根元に支点を取った。こっちのほうがセルフを伸ばして下で待機している人を覗き込める。猶木くんはノーテンで突破。山口くんはまたまたロープが体に絡まって、ヌンチャクの架け替えに難儀していた。
〇それ以降
F4の登攀を終えると既に14:30近い。大倉を8時頃出発して、入渓準備に20分かかったとしても正午にはF5に着いている予定であったから、やはり5人だと相当な時間がかかる。事前に丸山さんから伝えていただいた通り、F4の後すぐに左岸を詰めて小草尾根へ出ることに決定。ビックリするくらい明瞭な踏み跡があり、ほんの10分足らずで詰めが終わってしまった。楽なことこの上ない。このあとの小草尾根ももはや一般道と変わらぬ歩きやすさで、予想の数段早く小草尾根出合へ到着。そのまま沢下降し、せっかくなので堰堤横の立木で新人3人に懸垂下降の練習をしてもらった。なお、自分はバックアップ付きでやったが、バックアップの巻き数が多すぎてあまりスムーズに降りられなかった。後は入渓点で装備を一般道モードに切り替え、大倉への4kmの道のりを残すのみ。山口くんが右足を2か所もヒルに食われており、まるで血が止まる気配がないので迫野さんが延々ポイズンリムーバーを使い続けていた。ある程度マシになってきたところで、自分がティッシュを分厚く重ねて傷口にあてがい、上からテーピングで適当に固定してごまかした。着替え中もヒルがウヨウヨウヨウヨ引っ付きやがるので、Amazing
Graceを歌いながら全部バーナーで焼き殺す。人間を舐めるなよ!
帰りの林道もやはりノンストップで高速移動。とにかく林道歩きの虚無に耐えられなくて飛ばしてしまったが、1年生はひょっとすると辛かったかもしれない。ごめんね。17:15ころ大倉へ着き、17:30過ぎのバスで渋沢へ帰還。急いで3分後の電車に乗り、そのまま乗り換えなしで新宿へ。汗と沢のにおいが混じってものすごく臭い集団だったと思う。小田急線ユーザーの皆さん、ごめんなさい。CLはすぐ眠りに落ち、目が覚めると途中下車組の猶木くんと山口くんは既に消滅していた。しかも、迫野さん曰く電車の床にヒルが落ちていたらしい。わーお…。
■反省・雑感
〇杉山
・沢の登攀で落ちてはいけません。
・Lチキを食べながらカードゲームをすると太るし、1人でベイブレードを戦わせると後から回した方が大体勝つ。
・最近買ったBDのグリッドロックを使ってみたが、使用感はいまいち。こいつに予めビレイデバイスをラックしておくと、支点のスリングを小さい穴に入れる瞬間にデバイスが落ちそうになる。あと、ロックエンパイア製のような厚みのあるナイロンスリングでクローブヒッチすると小さい穴に入りにくくてちょっとストレス。とはいえ反転防止自体は優秀なので、ビレイデバイスは普通の環付きにラックしておいて、マスターポイントにこいつをセットしてからデバイスを通すと良さそう。もしくはセルフビレイ専門にする。
・F1で迫野さんがなかなか登り始めなかった時、ロープがたるんでいる可能性をすぐに考慮できなかった。少なくとも2回目の笛が吹かれた時点で察するべきだった。
・今回は中間支点を全てラストの迫野さんに回収してもらったが、流れが悪くならない個所はセカンドに回収を頼めばよかった。新人はヌンチャクの架け替えで手間取るケースもあり、時間のロスに繋がった。
・勘七はとにかく滝の登攀が多くて楽しい沢だった。完ぺきとは言えないコンディションの中、新人3人を連れていくことに聊か不安はあったが、なんとか全員無事に下山できて何より。結果的に大倉帰還が17時をまわったため、エスケープの判断は適切だったと思う。事前に丸山さんからエスケープに適したルートを教えていただいたのが大きかった。
〇迫野
・虚無虚無ーー!
・アプローチから意欲を削ぐ発言を連発してごめんなさい。
・「1時間のアプローチをさくっと終わらせた。」←???
・「今日はヒルを殺すため~」笑
・F1は私でも残置掴もうか迷った。初沢で登る滝じゃねえ。でも楽しかった
・明らかに増水してたし曇ってたせいで寒かったね
・滝が連続して飽きない沢だった
・エスケープがラクすぎてマジびっくり
・野生の4WDに遭遇してビビった。かなりの手負いだったがその後ろ姿はたくましかった。
・「Amazing Graceを歌いながら焼き殺す」←最高w まじロックだぜ
・私は根っからの陽キャだから、小学生の頃はよく公園で一人ベイブレードをして遊んだものさ。友達はどうしたのかって?みんな隣の公園でベイブレードしてたよ。
・小田急の電車の中、ふと目を覚ますと山口君に付いていたとおぼしきヒルが血を吐きながら這っていた。とりあえず床の血を拭いて、ヒルをどうしたものかと思案していたら小さな男の子とお父さんがやってきて、こう尋ねた。「このヒル、もらってもいいですか?」ちょっと何言ってるのか理解が追い付かないまま頷いてしまったが、親子は満足気にヒルを連行して立ち去って行った。その後、ヒルがどうなったのかは知る由もない。
〇猶木
・2年生にして初沢。高校山岳部時代にも沢に行く計画はあったが2度も悪天候で流れているので本当に初めて。なのであまり天気は良くなかったが、行けたということが良かった。
・暑いときであればさぞかし気持ちの良いことであろうと思うので天気の良いときにまた行きたいものです。
・杉山さんテキパキやっていてカッコいい、迫野さん面白い。初沢に連れて行っていただきありがとうございました。
・用語が全く分かっていなかったので勉強せねばと思いました。特に共装については鶴田さんに全部聞いてしまいました。ありがとうございました。
・柴田くんが輪ゴムでメガネのずり落ち防止にしていて痛いと言っていたが、そういえばメガネを落としたらまずいということを全く考えていなかった。メガネのバンドつけてきてもよかったかもしれない。
・地理院地図を磁北線ありで印刷したはずなのについていなかった。磁北線がなければコンパスを使えないので引いて持ってくるべきであった。地図印刷は普段やらないのでよくわかりません。
・沢の水は思っていたよりも冷たくなかった。
・F1は登り始めが本当に難しかった。3回も落ちてしまった。最初がホールド全くわからず、迫野さんに支えてもらったりしたがそこを登ってしまえばあとは比較的楽に登れた。気がついたら残置は過ぎていたので残置は掴んでいない。
・最初岩と対面したときのこれを登るのかという驚き。杉山さんがひょいひょいと登っていくのを見て圧倒される。
滝に落ちた後登っていく杉山さんの足からの水の滴りが人までも滝の一部になったように見えた。
・岩を登るのはウォールと全く違った。触ると冷たいし難くて痛いし岩の野郎はどこを掴めばいいのか教えてくれないし。登り終わった後はおにぎりを食べていた。石に座って瀬の流れを見ていると流れる水が柔らかそうに見えた。石からは大地の冷たさが服の中に入ってきた。落ちて濡れていたせいでだいぶ冷えてしまった。
・F2は楽だった。ただ、冷えたせいか両脚ふくらはぎがこむら返りしかけ、危なかった。よく水を飲み、塩分を摂り、動かす前に伸ばしておいた方が良い。
・F3もほとんど問題なかったが、一度ロープで引っ張られ突っかかってしまったところがあり、杉山さんに緩めてもらった。
・F4は水量がすごくていかにも滝という感じ。登ること自体は水もかからなかったし難しくはなかった。何よりも待っている間がしんどかった。風と水しぶきが直に当たるので体力が削られる感じがすごい。初めて轟音に慄くということを知った。
・結局殆どの滝で登り始めの笛を吹き忘れ、迫野さんに指摘されてしまった。
・ヒルは形がキモい。沢でもなかればこんな時期に丹沢なんて行こうとは思わない。なのに一般登山者とそこそこ遭遇したのでどういう人たちなのかよくわからない。ただ、キモいとはいえ血を吸うのに痛くもかゆくもないし病気も媒介しないので案外優しい奴なのか?
・杉山さんの左目が著しく腫れていて驚いた。よくいえば隻眼みたいでカッコいいが、悪くいえばただただ人相が悪くて怖かったですね。(←前日の沢でやられました(杉山))
・沢足袋を履いていると普通の山道でも地面の凹凸が伝わってきて新鮮。登山靴なら滑らない石の表面でも滑ること滑ること。歩き方が普段と変わってしまう。
〇柴田
・天気こそよくなかったが、沢の空気は楽しめた。いいものだなと思った。自分から川に飛び込みたくなるような、夏の暑い日にまた行きたい。
・持って行ったザックカバーはザックに合っていなかった。無理やり使用したが、かえって荷物の出し入れに戸惑ってしまったため不必要だったかもしれない。
・準備を前日に行ったため、眼鏡のバンドがなくても輪ゴムで代用するしか無かった。準備は早くからやるべしだった。
・早めに駅についてトイレに寄っていたにも関わらず、行きの電車中でお腹がいたくなり、一時下車してしまった。僕が朝トイレに行きたくなるのはいつものことなので、可能であれば一本前の電車に乗っておくなどの方が良いかもしれない。
・F1。まず見てムリだなと思った。いまだになぜ登れたのかわからない…。残置をつかんでしまったし、鍛錬不足を痛感した。
・登り方。僕は体をべったりと崖に寄せて登ったが、もっと体を立てて(足で立って)登るべきな気がした。足元が不慣れなこともあって、狭い岩窪に足を乗せることにそこまで信頼がおけず、結果、体全体を使う登り方になってしまったのだろう。先輩の登り方を見た感じあんまり良い登り方ではなさそうだから、改善していきたい。
・F4。待ち時間の印象が強い。滝が目の前にあるから寒いし、水量が多くて迫力ある上に足場が良くないから怖いし…。セルフビレイでもアッセンダーででも、とにかく自分が落ちても(ある程度は)大丈夫な状況にあることのありがたさを実感した。トップとラストの方の大変さを思い知った。
・御殿下でのクライミング練習の際、”実際の岩はつかむ所いっぱいあるだろうに、わざわざ練習する必要あるのかな”なんて思っていた。流石に沢をなめすぎていた
・鬱ポイントであるらしいツメがなくてよかった。
・なぜか1匹もヒルにかまれなかった。靴下履いたからかな?
〇山口
・初めての沢。楽しかった。ありがとうございました。
・F1で何回か落ちた。結局ロープを掴んで登った。
・アッセンダーの緩め方が分からなかった。(←簡単な緩め方はありません(杉山))
・F4でヌンチャクの付け替えにてこずった。すぐ近くを滝が流れてるのは緊張感があった。
・もっと登る練習をしようと思った。
・下山して沢足袋を脱いだら肥ったヒルが2匹足袋の中にいた。慌てて振り落としてしまった。血がなかなか止まらなかった。手当てありがとうございました。
・ヒルを見つけても慌てて振り落とさずに焼き殺すべきだった。
■疑問点(杉山ほか)
・今山行での仮固定は全てビレイデバイス+ミュールノットで行ったが、ムンターミュールも試せばよかった。というか、アッセンダー登攀の時だけ仮固定をする意味はあるのだろうか?アッセンダーの登攀もラストの登攀も、墜落時にデバイスが受ける衝撃は同じだと思うが、どうなんだろう。
・ロープの引き上げ時、笛の合図はどのようにするのが良いだろう。セルフが完了した時点でビレイオフの意味で笛を吹くというのも考えられるが、セカンド登攀OKと間違えて登り始めてしまうと恐ろしい。
・似た問題で、アッセンダー登攀者を下ろしたい場合、どうやって上にいる人間に「ロープ出して」を伝えればよいだろう?笛が短く複数回鳴ったとして、すぐにロープを出そうとは思わない気がする。
・トラバース気味のルートで、ロープをフィックスすると上下の動きが制限されてしまう。今回は肩がらみを挟むことでごまかしたが、この判断は正しかったのだろうか。少なくともビレイステーションが狭い場合にこのような手段は使えない。
・ついでに、仮に上の判断が正しかったとしても、体が支点より高い位置にあると今回のようにロープに抑えつけられて姿勢を崩してしまう。今クライマーが落ちたらどうなるのか、ビレイヤーは具体的にイメージする必要がある。
・今さらだが、終了点が低い位置にあるとビレイデバイスがガイドモードでロックした時に解除するのが大変そう。胸~腰の範囲にある時しかロック解除の練習をしたことがないので、もう少し意識する必要があると思った。