2019/7/6-7 権現岳
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
権現岳山行計画書確定版
作成者:岩瀬
■日程 2019/7/6,7(土・日)1泊2日・予備日なし
■山域 八ヶ岳
■在京本部設置要請日時 2019/7/7 19:00
■捜索要請日時 2019/7/8 9:00
■メンバー(3人)
CL岩瀬 SL児玉 佐賀
■集合
高尾 7:06 中央本線甲府行 先頭車両
■交通
□行き
高尾7:06-(中央本線・甲府行)-8:43甲府8:53-(中央本線・松本行) -9:43小淵沢/2268円
小淵沢駅からタクシー 約15分/約1200円
□帰り
甲斐大泉11:00-(八ヶ岳高原列車2号)-11:15小淵沢12:07-(中央本線)-14:17高尾 /2270円
(甲斐大泉10:25(12:16)-(八ヶ岳高原列車2号)-10:40(12:31)小淵沢11:03(11:08)-(中央本線)-11:40(13:47)甲府11:44(13:52)-(中央本線)-13:16(15:24)高尾)
■行程
1日目
観音平-1:50-押手川-1:10-青年小屋-0:30-編笠山-0:20-青年小屋
[計3:50]
2日目
青年小屋-1:30-権現岳-0:40-三ッ頭-0:35-前三ッ頭-2:10-天ノ河原-0:10-天女山-1:00-甲斐大泉駅
[計6:15]
※青年小屋でテントを張り,編笠山へはサブザック行動となります
■エスケープルート
権現岳まで:引き返す
前三ッ頭まで:木戸口公園を通って観音平へ
それ以降:そのまま進む
■食当
1日目夜:児玉
2日目朝:佐賀
■共同装備
テント(フェザーライト)
救急箱(エーデルワイス)
鍋(雪)
ヘッド(緑9)
カート*2
調理器具セット(ディド)
■個人装備
□ザック □ザックカバー □サブザック □サブザックカバー □登山靴 □替え靴紐 □ヘッドランプ □予備電池 □雨具 □防寒具 □帽子 □水
□行動食 □非常食 □ブキ □コッヘル □ロールペーパー □ライター □新聞紙 □ゴミ袋 □軍手 □地図 □コンパス □筆記用具 □計画書
□遭難対策マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証 □保険証 □現金 □常備薬 □日焼け止め □タオル □歯ブラシ
□エマージェンシーシート □寝袋 □マット
(□カメラ □サングラス □温泉セット □着替え)
■地図
山と高原地図:「32.八ヶ岳」
2万5千分の1地図:「八ヶ岳東部」「八ヶ岳西部」「小淵沢」
■遭難対策費
200円/人*3名
計600円
■悪天時
前日昼ごろまでに判断
■日の出日の入(八ヶ岳)
7/6:日の入り19:18
7/7:日の出04:25 日の入り19:19
7/8:日の出04:26
■各種連絡先
・青年小屋 090-2657-9720/0551-36-2251
水場有り テント600円/人
・小淵沢タクシー(株) 0551-36-2525
・山梨県北杜警察署 0551-32-0111
権現岳山行記録
■作成者:岩瀬
■日程: 2019/7/6,7(土,日)
■山域:八ヶ岳
■天候 曇りのち雨
■隊列(敬称略)
SL児玉(38期/B4) 佐賀(41期/B1) CL岩瀬(40期/B2)
■タイムスタンプ
□1日目
10:22 観音平発
11:07 雲海展望台着
11:20 同発
12:00 休憩
12:20 同発
13:10 青年小屋着
14:20 同発
14:40 編笠山頂着
14:50 同発
15:05 青年小屋着
□2日目
4:30 起床
6:45 青年小屋発
7:15 小休憩
7:50 権現小屋着
8:35 同発
8:45 権現岳頂着
8:47 同発
9:24 三ツ頭着
9:36 同発
11:00 休憩
11:10 同発
11:22 天の河原通過
11:35 天女山頂着
11:45 同発
12:28 甲斐大泉駅着
<記録>
夏前に新入生を連れて行こうと思っていたが、沢集中の裏だったためあまり来てくれなかった。河原井は体調不良のため不参加に。それでも食当の準備はしておいてくれた。日曜日は雨が降りそうだったが土曜日はなんとか登れそうだったので決行にした。
シーズンということもあって中央線は混んでいた。睡眠時間が足りなかったのか佐賀くんに起こされなかったら小淵沢駅で降りられなかった。駅には高校生と思われる団体やちらほら登山客が見られた。タクシーで観音平へ。標高が1500mということもあって少し肌寒い。すでにちょっとガスっていた。駐車場は車が並ぶが、おば様方だけのツアー客と二人のヘルメット男児だけしか見かけなかった。サッカー部出身の佐賀くんにストレッチ法を教わった。運動前は動的ストレッチの方が良いとのことだ。児玉さんに先頭をお願いした。しばらくはカラマツの明るい樹林帯。徐々に木々の密度が高まっていく。かなりいいペースで雲海展望台に到着。雲海というよりは雲中で休憩。止まると冷えるので長袖シャツを羽織った。しばらくは笹が地面を覆うがだんだん岩がゴロゴロしてくる。かなり伐採が行われているようで切り捨てられた木の中を歩いていく。佐賀くんはサッカー部の後卓球部に入ったようで、佐賀くんと卓球をするために宿泊の山行を立てることを誓った。押手川の分岐を過ぎて樹林帯を進むが、ガスっていて展望台がどこにあるか分からない。適当なところで休憩して、佐賀くんの靴擦れのために絆創膏を出した。きっとあそこが展望台だったんだよ、的なことを2,3度言ったが結局分からなかった。さほど急でない単調な道を進んで青年小屋に到着。小屋の外にトイレがありテント泊客は使用料を免除される上、混んでいたら小屋の中のトイレも使っていいよと言われる。優しい。餃子ラーメンセットとカレーライスのメニューが目を引くが唾をゴクリ。小屋の前には木製のブランコがあって楽しい。ハイジになった気分で漕いだが、小屋の中で食事していた人からガン見された。テント場は整地されている場所が十数箇所あって広い。ヘリポートにもなるらしい。端は木が生えていて風を凌げるだろうと考えるが小屋に近く山からの吹き下ろしをしのげそうなポイントはすでに先客がいた。夫婦の隣の整地されている場所にテントを張ろうと決めるが、夫婦は整地されていない上やや傾斜のある場所を選んでいた。早速小屋の中のトイレを使わせてもらってから編笠山に出発。相変わらず曇っている。ガレ場を過ぎてハイマツの中へ。途中でおば様一行とすれ違う。すぐに広い頂上に到着。雲っていて何も見えないが、少しだけ小淵沢の方が見渡せた。風も強いので間も無く青年小屋に戻る。
テントに荷物を置いて小屋へ。コーヒーとマドレーヌのセットを注文する。ハンドドリップでコーヒーを豆から入れてくれるが、苦い。部屋が暖かいのが嬉しい。マドレーヌも美味しかった。テントに戻って河原井くんの用意してくれたトマトリゾットを作り始める。玉ねぎをきるジャンケンに負け、匂いを避けて外で一人切るが、親指も少し切ってしまった。情けない。油と塩がなくて作るのに少し手こずったがチーズを乗せて食べると美味しかった。歩いて五分程の、かなり伐採が進んでいる谷に水場がある。五分という表示の割には歩く。そこそこ冷え込んできた。小屋の歯磨き場で歯磨きをして、テントに戻る。寝る準備に入るとテントに風が強く吹き付けてくる。ヒュー、ゴー、ブワー。編笠山側から風が強く吹き下ろしてくる感じだ。フェザーライトは背が高い分風を受けやすく側面がひしゃげる。全室が心配なので靴の上にビニール袋をかける。濡れてしまっては大変だ。寝袋に入るが風の音が強くて不安を煽ってくる。テントが内側に張り出してくるのを何度も抑えてなかなか眠れない。次第に風が強まり、体を起こしてテントのポールを抑え始める。ザックの置く位置も変え、靴や鍋をテント内に引き上げ、強い風としばらく格闘した。とても寝られない。明朝の起床時間を遅らせる。我慢して目を瞑る。
日の出時刻あたりに目を覚ますが風は未だに強かった。佐賀くんのおでんにうどんを加え味噌汁の具も入れて朝食。案外美味しい。食事をしていると雨が降り出す。土砂降りというわけでもなく二人ともモチベーションはそれなりにあったので行程通り進む事にした。テントを出ようとチャックを開けると全室には水たまりが。八ヶ岳の粘着質の土と相待ってテントが汚くなった。隣のテントが傾斜地に立てていたのはそういう事だったのか。傾斜のある場所かテントの周りに溝をほって置くべきだった。靴を中にしまっておいて正解であった。雨の中のテント撤収。佐賀くんにテントをしまう練習をしてもらいたかったが、雨なのでそうもいかず早くしまうことを優先してパパッとたたんでしまった。
とりあえず小屋に移動して出発する準備を整える。待っていても止みそうもないので出発。樹林帯は風もなく雨も抑えられるが、抜けると風と雨で寒い。おまけに手を使って岩場を登る感じで慎重に登る。岩場なのでルートも常に気にした。二つのピークを巻く感じで権現小屋へ。大学生パーティとすれ違う。権現小屋に少し雨を凌がせてもらうつもりで入ったが、以外にもお兄さんに上がっていいよと言われた。濡れた雨具を脱いで、端っこに座っているとコタツの方があったかいよと勧めてくれた。本当に温まる。適当に置いていた雨具を親切にも干してくれた。ビショビショのトレイルランナーも後から小屋に来たが赤岳の方まで行くらしい。電波が通ったので在京に現状を報告し、濡れた雨具に再び手を通す。外は相変わらずの雨。小屋の上の標識が赤岳と三ツ頭の分岐だ。権現岳の頂上も近くになってやっと認められる。景色は皆無な上、頂上は岩なので一緒に記念写真を撮ることもせず、出発。稜線を下っていく感じだが桧峰神社までの道との分岐が雨でわかりづらい。道が雨と泥で滑りやすい。稜線を歩いて三ツ頭で休憩。新歓以来ハマっているレモンパックを児玉さんと佐賀くんにおすそ分けする。児玉さんはこれを当てにしている節がある(かもしれない)。皆さんも是非。分岐を過ぎると一度樹林帯から出て開けた砂礫地に出る。小淵沢の方は晴れているらしい。青空を望めるだけで嬉しくなる。尾根上を歩いて前三ツ頭から再び樹林帯へ。途中動物の巣を撮影している人がいた。急な道を降っていくときはまだ青空が見られた。標高が下がり暑くなってきたので服を一枚脱ぐ。雨はひとしきり降っている。その後はなだらかで明るい単調な樹林帯。何度そろそろ天の河原かなと言い合ったことか。笹の道、ベンチのある開けた場所を過ぎて、ようやく天の河原。河原井が来ていれば天の河原井になったのに。すぐに道路が見えてきて天女山の山頂に着く。車で来て散歩するには楽しそう、晴れていれば。屋根がある休憩所があったので一息入れて、甲斐大泉の温泉を目指す。ゲートまでの道でトレイルランナー数名に追い抜かされた。階段が切ってあるので下りづらい。車道を歩くのがしんどすぎて僕が歌い始めて、二曲目が終わった頃に甲斐大泉駅へ到着。
駅に着いて早々車で来たハワイからの観光客と思しき人に道を尋ねられ、在京に連絡したのち、温泉へ向かった。温泉は雨で冷えた体を温め、あがってからのコーヒー牛乳は美味しかった。小海線はとても混雑していた。下山中に小海線の方が晴れていたので、晴れていれば野辺山の方まで行こうと期待していたが、曇りも曇りなので帰路についた。
<反省>
・梅雨で潰したくなかったため、日曜日の雨が微妙な中決行した。雨だからいつも以上にルートや道の選択などに気をつけたが、道間違いなく終えることができたのは良かった。思っていたより雨に濡れ、思っていた以上に寒かったので、計画書でもう少し防水防寒をいうべきであった。
・風を凌げそうなスポットが先に取られていたとはいえ、テントに対する雨対策が不十分だった。テントの周りに溝を掘るなどして浸水しない工夫が必要だと感じた。薄い広い銀マットは雨天時のテント内の浸水対策に強い。靴をテント内に入れる判断は適切であったと思う。
・今回児玉さんが来てくれて心強かったが、夏合宿ではCLとしてより一層判断に気をつけなければならない。
・新入生は佐賀くん一人だったので読図をもっとしたかったが雨を理由に出し渋ってしまった。それでも三ツ頭付近で広い尾根の道迷いの話ができたのと地図と地形の照らし合わせができたのは良かった。テント撤収のスピードは覚えて欲しい。(あと必ず地図は持って来ましょう)
・山では眠れないこともあるので前日の睡眠時間は大事だと再認識した。
<雑感>
・青空が見えること、山小屋を利用できること、こたつに入れること、これらの有り難みがよーく分かった。去年から続く八ヶ岳の計画中止をなんとか破ったが、あまり歓迎はされていないようだ。晴れているときにまた南八ヶ岳を楽しみたい。
・佐賀くんは大富豪が強かった。佐賀くんからみんなで早押しというアプリを教わって帰りの電車内三人で戦った。そのせいでお金の精算を忘れた、、。