2019/8/10 旭岳ハイク
山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
大雪山山行計画書 ver.1.0
作成者:菅沼
■日程 2019/8/10-11(土-日) 1泊2日 予備日なし
■山域 大雪山
■在京本部設置要請日時 2019/8/11 19:00
■捜索要請日時 2019/8/12 10:00
■メンバー (計4人)
CL菅沼 SL吉田 川瀬 児玉
■交通
□行き
8/9夕方までに,車で旭岳ロープウェイ山麓駅へ
旭岳ロープウェイ 山麓駅―姿見駅 始発6:00 15分間隔 1800円
□帰り
7合目―(ペアリフト)―5合目 最終17:30
黒岳駅―(ロープウェイ)―層雲峡駅 最終18:00 1900円
層雲峡温泉,あるいは旭川周辺にて泊
■行程
1日目
姿見駅-0:20-旭岳石室-2:30-旭岳山頂-1:00-間宮岳分岐-0:50-北海岳分岐-1:20-白雲岳分岐-0:20-白雲岳キャンプ指定地・白雲岳避難小屋
[計6:20]
※余裕があれば,白雲岳ピストン 白雲岳分岐-0:40-白雲岳-0:30-白雲岳分岐
※白雲岳ピストンは,天候・体力等を考慮して,2日目に登ることも検討する。
2日目
白雲岳キャンプ指定地・白雲岳避難小屋-0:30-白雲岳分岐-1:20-北海岳-1:00-黒岳石室-0:20-黒岳-0:50-リフト七合目
[計4:00]
※余裕があれば,桂月岳ピストン 黒岳岩室-0:15-桂月岳-0:10-黒岳岩室
■エスケープルート
北海岳付近まで:引き返す
リフトは最終17:30(右記以外)/18:00(8/10-12)
北海岳付近以降:そのまま進む
※白雲岳付近の場合,場合によっては赤岳登山口(銀泉台)へ ※雪渓あり
白雲岳分岐-0:20-小泉分岐-0:30-赤岳-1:00-駒草平-0:30-第一花園-0:40-赤岳登山口(銀泉台)
銀泉台7:30/15:30[終]―(大雪山赤岳登山バス・900円)―層雲峡ターミナル8:23/16:23
■地図
山と高原地図3「大雪山」
2.5万分の1: 「旭岳」・「層雲峡」・「白雲岳」
■食当
朝 夜
1日目 各自 児玉
2日目 児玉 なし
※昼食は各自。
■共同装備
※装備は,適宜調整する。
テント(エスパース)
本体・フライ:吉田
ポール・ペグ:菅沼
鍋(梅・小梅):川瀬
調理器具セット(キャサリン):川瀬
コンロ*2(緑4,緑8):児玉
カート(大)*1:菅沼
カート*1:川瀬
救急箱(有紗):児玉
熊鈴*2(川瀬・児玉私物):川瀬・児玉
熊スプレー(旧):菅沼
熊スプレー(新)吉田
ラジオ・天気図用紙:菅沼
簡易浄水器:川瀬
■個人装備
□ザック □ザックカバー (□サブザック □サブザックカバー) □シュラフ □マット □登山靴 □替え靴紐 □ヘッドランプ □予備電池
□雨具 □防寒具! □エマージェンシーシート □帽子 □水(多めに持参する) □スパッツ! □携帯トイレ
□非常食 □行動食 □ゴミ袋 □コッヘル □武器 □軍手・手袋 (□歯ブラシ) □新聞紙 □トイレットペーパー □ライター □地図
□コンパス □筆記用具 □計画書
□遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □学生証 □保険証 □現金 (□学割証) □常備薬 □着替え (□温泉セット) □日焼け止め
(□カメラ) □漏斗(煮沸水用)
■遭難対策費
200円/人*4人
計800円
■悪天時
前日夜までに判断
■備考
トムラウシ山遭難事故調査報告書 http://www.jfmga.com/pdf/tomuraushiyamareport.pdf
日出(8/10 旭岳)04:16
日没(8/10 旭岳)18:51
北海道警旭川東警察署 0166-34-0110
東川駐在所 0166-82-2154 (旭岳温泉,天人峡)
層雲峡駐在所 01658-5-3016 (層雲峡)
NHKラジオ第一 621kHz(旭川)
NHKラジオ第二 1602kHz(旭川)
大雪山旭岳ロープウェイ http://asahidake.hokkaido.jp/ja/
層雲峡・黒岳ロープウェイ 01658-5-3031 https://www.rinyu.co.jp/kurodake/
2014年雷鳥記録 大雪山・トムラウシ
2017年雷鳥記録 大雪山・トムラウシ
2018年雷鳥記録 大雪山
大雪山白樺荘(旭岳温泉) 営業時間13:00~20:00 500円 0166-97-2246
層雲峡 黒岳の湯(層雲峡温泉) 10:00~21:00 600円 他
国設層雲峡野営場 無料
層雲峡6:20/7:45/8:40/10:55/13:30/15:40/17:30―(道北バス層雲峡・上川線・2100円)―旭川駅8:15/9:40/10:35/12:50/15:25/17:35/19:25
旭岳ハイク記録
作成者:菅沼
■日程 2019/8/10(土)
■山域 大雪山
■メンバー(オーダー順・敬称略)
CL菅沼(38/B4) SL吉田(38/B4) 川瀬(38/B4) 児玉(38/B4)
■天候
雨 霧
■時間
09:35姿見駅発
09:52姿見ノ池着・小休止
09:55同発
10:16六合目
10:33七合目
10:52八合目着・休憩
10:59同発
11:17九合目
11:32旭岳着・小休止
11:37同発
12:39姿見ノ池
13:02姿見駅着
■記録
・出発まで
10日の午後から11日の夕方までは天気が比較的良いという予報を信じて,9日の夕方,車で旭岳温泉まで上がってくる。ビジターセンター前の無料駐車場もガラガラで,特に翌日の駐車場の心配もなかったので,野営場の駐車場に駐車。駐車場については,事前の下調べでは80台ほどのビジターセンター前の無料駐車場しかないと思っていたが,他にも野営場へ入る道からすこし脇に入ったところに,優に100台は泊められそうな公営駐車場もあった。野営場は500円/人。トイレは清潔,コンセントもトイレ内の建物で使えそう。(ただし節度を持つこと。)炊事場も清潔,テント場も広く平らで,砂地でペグが利きにくい以外は全く不満はない。野生動物対策のフードボックスもあり。到着後,テントを設営し,道路を5分弱下ったところにある湧駒荘の日帰り入浴(800円)を利用。安くはないが,雰囲気のある温泉で,ぬるめのお湯も露天風呂もある。かなりおすすめの温泉である。牛乳こそないが,おいしい天然水は無料で飲める。入浴後,炊飯しレトルトでさっと夕食を済ます。翌日の天候は,果たして,悪化。一日中悪い予報に。まあ仕方ない。予報に振り回されてばかりだから,とにかく眠ることにする。
10日は4時起床。外は濃霧。朝食のためとりあえず湯沸かしをし,5時頃になると外は完全に雨。レーダーの予報は一日中雨,大雪山の予想気温は4度。飯豊で雨と濡れによる寒さに懲りていたこともあり,泊りには慎重になる。とにかく,テントを撤収する気にもならず,すぐ出発するモチベーションがいまいち上がらず,二度寝する。外から子供の声がするなあ,暑くなってきたなあ,雨の音しないなあ,と思っていたら8時。外はそれでも小雨が降り続いている。泊りは心配,一気に層雲峡へ抜けるのも川の増水が心配,と結局,旭岳ピストンに切り替えることに決定。在京に連絡する。野営場からビジターセンター前の無料駐車場まで上がり,そこからロープウェイへ。ロープウェイの駅には,エアリアやら雨具やら軽アイゼンやらガス玉やら,一通りの物は揃っている。9:00発のロープウェイに乗車し,霧の中を進むロープウェイ内で映像をしばし眺めていると,すぐに姿見駅に到着した。
・姿見駅~旭岳
外の天候は霧。そして冷たい雨が降っている。最初から雨具を着て出発。姿見の池までは散策路で,少し水たまりがある以外はほとんど問題ない。姿見の池は,ガスがかかっているが辛うじて見える。ここからは完全に登り。火山らしい岩や砂の登りをただひたすら登る。登っている間は,貧弱な英語を使って他愛もないえせ英会話をする。(できていたのかは別。)僕は日本語でいいや。ケルンや杭,ペンキを見ていれば,旭岳までならまず濃霧でも迷うことはなかろう。六合目から九合目まで順に目印があるが,休憩適地と言えるかは微妙。終始,強風の場合はかなり辛そうな稜線の道である。地面の土の色は,黒や茶,赤とカラフルに変わっていく。遠くに噴気が見え,時折火山ガスの匂いもする。六合目くらいまでは岩と草の雰囲気がなんだか鳥海山の登りみたいだった。それ以降は富士山のような,植物の無い石ころや岩だけの道。傾斜は思っていたよりかは急ではなく,サブザックなこともあり体力的にはそこまで辛くない。雨は降り続き,雨と汗で一同びしょ濡れになり,止まると風で凍える寒さ。しっかり防寒具を持って行くことが何よりも重要である。寒さから八合目で一回休憩したのみで,合計で2時間弱ほど歩くと旭岳山頂に到着した。北海道の最高峰である。素晴らしきガスの世界の中では,それくらいしか意味を見出すことはできない。冷えるから,写真を撮り,水分補給を済ませたらすぐ来た道を引き返した。
・旭岳~姿見駅
大体僕はピストンというのはあまり好きではない。ただ来た道を引き返すだけである。特に言うことはない。姿見の池までサクッと下る。姿が見えるわけではない。六合目以降あたりから少し霧が晴れ,見通しがよくなる。噴気孔もよく見え,迫力がある。草原が広がっているのもわかり,晴れたらどんなに雄大な景色だろう,と思いつつ想像で満足するしかない。姿見の池からは行きとは違う散策路を歩いて写真を軽くとりつつ,姿見駅へ帰り着いた。チングルマはもう花は終わっているが素敵である。
・下山後
雨具の下までびしょ濡れの人もいたから,雨具を脱ぎ軽く着替え,姿見駅の中の休憩所的なところで少し休憩。在京にも報告。ダウンを着るような寒さ。ロープウェイで下り,お土産を見たりポテトを食べたりして,野営場の濡れきったテントを撤収,前日と同じ温泉に入る。ここは本当に素晴らしい。今のところ,温泉ばかりを楽しんでいる。それはそれでいいのだけれど。そして,夕方,泊まることになった上川のキャンプ場まで車を走らせた。
■総括
・計画が二転三転してしまったが,旭岳だけでも登ることができて良かった。
・北海道の山は,夏といっても本当に舐めてはいけない。10日の朝に霙予報が出ていた時はぞっとした。
・来年以降,きっとリベンジしたい。縦走したい気持ちが高まった。ヒサゴ沼の避難小屋は新しくなることだし。
■反省
・予報に振り回されてばかりである。強雨の予報だった9日は,結局午後晴れた。予報にばかり振り回されるのではなく,周到に準備して実施してしまう勢いも大事なのだろう。
・計画がうまく行かなかったときの代替案や,実施基準などをもう少し詰めておけばよかった。
・手袋やニット帽があったら安心だったかもしれない。特にこの日の気温が低かった,というのもあるが。
・少なくともこの山域には,地形図くらいはしっかり持参しましょう。
■雑感
・ガスでも,神々の遊ぶ庭という雰囲気は感じた。
・温泉旅行も楽しい。
・東大ワンゲルさんとは,ニアミスだったようです。修正後の計画の通り,白雲岳避難小屋に泊まっていたら,お会いできたかもしれない。
・夏合宿は,好天に恵まれることを心から祈っています。