2019/8/21 藤河内渓谷
藤河内渓谷立松谷遡行・藤河内渓谷下部遡行記録
作成者:丸山
■日程 2019/8/21
■山域 大崩
■天候 晴れ
■メンバー
L丸山(35/OB)、迫野(35/D1)
■総評
美しい観光地だが遡行価値も高い立松谷と、無名だが大スケールの遡行が楽しめる藤河内渓谷下部を1日で楽しめ、充実した日を過ごすことができた。
■ヤマレコ記録
立松谷
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2054493.html
下部
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2054500.html
■時間
◯立松谷
7:10頃 出発
7:17 立松谷出合より夏木谷に入渓
7:37 立松谷出合
9:49-10:19 観音滝下で休憩
11:12 帰着
◯下部
12:55 出発
14:25 遡行終了
14:27 車道に出る
■ルート概況
※滝の落差等は自作遡行図に基づく。
※ラバーソール推奨。
○立松谷
・観音滝まで全体に亘って歩道が並行しておりエスケープしやすい。
・夏木谷との出合から林道の端までの間は美しい小滝やナメが続くが特に悩むところはない。
・林道の上が「おうけつ谷」と呼ばれる最も美しいところ。途中に2つ難しい滝があり、2.5m滝は左のアンダークラックをIV-程度で、4m滝はショルダーで下部を越えた後にV程度のワンムーブで登れる。どちらも容易に巻ける。
・4m滝で最も良いところは終わるが、あけぼの平の二俣くらいまでは小滝とナメがそれなりにある。
・以降は殆どゴーロの沢となり、あまり遡行価値はない。観音滝を見る気がなければここで引き返すのが良い。滝まで行くとしても、歩道を歩いて時間短縮を図ると良い。
・観音滝は面白い模様のついた一枚岩が特徴的な滝で、見応えがある。直登は絶対不可。左岸から登山道で巻けるが、この滝で遡行を終えるのが一般的。
○下部
・巨岩のゴーロが続く沢で、RF力が問われる。出水により、状況は変わりやすいと思われる。
・1つ目の難所は、巨大CSが中央にある2条5m斜瀑。今回は、ラバーソールのフリクション頼みで右岸のスラブ状側壁をへつって越えた(V+)。
・2つ目の難所は、3条6m滝。今回は、主な水流のすぐ右側にある、岩の隙間をくぐりながらシャワークライムして越えた(IV-)。ここは、左岸から簡単に巻くことができそうである。
・ここを越えると平流となり、キャンプ場となって終了する。
■備考
・藤河内渓谷下部は、屋久島安房川のような大スケールの沢を2時間で楽しめる秀渓。
・立松谷は、下部は極めて美しく面白いが、上部は単調。ただし観音滝は一見の価値がある名瀑。
・沢中での人との遭遇なし。
・ヤマビルは見なかったが、結構いるらしい。
■CL感想
・藤河内渓谷はかなり美しい。夏木谷も良さそうだったのでそのうち行ってみてもいいかもしれない。
・情報のなかった藤河内渓谷下部が大スケールでなかなか面白くて嬉しかった。
・車を回送してくれた木口に感謝。
■反省
特になし
■迫野コメント・感想
・エメラルド淵は文字通り透明度が抜群の美しい淵だった。
・カジカガエルのオタマジャクシがいた。
・巨大な一枚岩に圧倒された。
・アンダークラックを掴みながら突破するスラブへつりがユニークで楽しかった。個人的にこの沢一番の推しポイント。
・丸山君をショルダーして越えさせた4m滝は立場逆だと完登できなかった。ロープをつないだハンマーを投げて落ち口に引っかける案は失敗に終わったが面白かった。
・観音滝は積層の山岳立体地図のような模様が美しかった。
・藤河内渓谷下部は全体的にラバーソールのフリクションに頼る箇所が多くヒヤヒヤした。
・岩の隙間の3条6m滝は水流が激しく怖かった。上からロープを垂らしてもらったが、ロープ先端のカラビナが水流に巻き込まれて岩の隙間奥に引っ掛かってしまった。大量の水を顔に受けながらの回収となり、溺れそうで大変だった。