2019/12/29 城山西南カンテ

山岳愛好会雷鳥・ぶなの会
城山西南カンテクライミング計画書(12/23提出)
作成者:丸山

■日程 2019/12/29(日)
■山域 伊豆半島
■在京本部設置要請日時 当日22:00
■捜索要請日時 翌日10:00
■メンバー
CL丸山 SL橋本 河野
■集合
ファミリーマート 小田原駅東口店脇の一方通行路に7:20
■ルート
西南カンテ(4p)を登り、歩いて下山。
時間が余れば南壁〜東南壁のシングルピッチに取り組む
■注意点等
・結び目や確保の相互確認
・Zクリップや逆クリップに注意
・ギアの確実な受け渡し
・合図の事前確認
■共同装備
50mハーフロープ×2(共装):丸山
60mシングルロープ:河野
救急箱(丸山私物):丸山
■個人装備
□ザック □ヘッドライト □予備電池 □雨具 □防寒具
□飲料 □非常食 □行動食 □ゴミ袋
□学生証 □保険証 □現金 □常備薬
□クライミングシューズ (□チョーク) □ヘルメット □ハーネス □ビレイ器
□セルフビレイ用スリング・カラビナまたはPAS □支点構築用スリング・カラビナ □クイックドロー
□トポ (□ビレイグローブ) 
■遭難対策費
計300円
■備考
日の入 16:42
大仁警察署  0558-76-0110

城山クライミング記録
作成者:丸山
■日程 2019/12/29(日)
■山域 伊豆半島
■天候 晴れ一時曇り
■メンバー
CL丸山(35/OB)、SL橋本(40/B2)、河野(41/B1)
■岩質 安山岩
■記録
※概ねトライした順に記載。
※略語説明
TR:トップロープ(終了点で折り返したロープが垂れている状態)
OS:オンサイト(初見・無情報でリードでノーテンションで登る)
FL:フラッシュ(他人が登るのを見た後に初回リードでノーテンションで登る)
RP:レッドポイント(リードでノーテンションで登る)
WP:ホワイトポイント(TRでノーテンションで登る)
TO:トップアウト(何してもいいので終了点まで登る)
m:マスター(クイックドローをかけながら登る)

【西南カンテ】(グレードは丸山の体感)
○取り付きまで
南壁までは2月に来ており、迷うことなく到着。ここからトラバース的に登るのが本来の1p目のルートのようだが、最近は省略して次のピッチから登ることが多いようであり、今回もそうする。
余分な荷物を置き、岩の基部を左へ左へと登っていくと、残置ロープの先にボルトの打たれた岩場を発見。思ったより立っているが、ホールドは多く登れそうである。ここが西南カンテの取り付きと考え、丸山リードで登り始める。が、難しいし岩が脆い。多分間違えているだろうと思い、6mほど登ったところで残置カラビナのあるボルトがあったので、一旦ロワーダウン。
落ち着いて調べてみると、どうやら西壁の一番右のかわず掛けという10dのルートに取り付いていたようだ。難しいはずである。
正しいルートを探しながら下っていくと、なぜ行きに見逃したのか分からないほどの明確な取り付きがあった。いつも後輩に言っていることだが、やはり広い視野を持って歩かねばならない。

○1p目 丸山リード 5.6
展望が良く、灌木帯もなくて快適なピッチ。振り返ってみれば、このピッチが一番良かった。
○2p目 橋本リード 5.5
橋本の初マルチピッチリード。途中でザレた灌木帯に入るのが微妙なピッチ。
○3p目 丸山リード 5.7
トラバース気味に右上して二間バンドの右端に出る短いピッチ。この後二間バンドを左上して横断。この区間は、ビレイなしでロープを引いて歩いた(橋本・河野先行)。
○4p目 丸山リード 5.8
二間バンドの左端を登るが、歩いた後というのもあり、もはや「西南カンテ」感はない。立っているがホールドは豊富で、楽しく登れる。脆そうな岩だがさすがによく登られているのか、意外と堅い。中間支点は殆どハーケン。

○下山
終了点から踏み跡を登っていくとハイキングコースに出る。現在地を確認してみると、城山山頂はごく近いようなので行ってみることに。一登りで登頂すると、なかなか優れた眺望の山だった。あとは歩きやすいハイキングコースをひたすら下山。僅か15分ほどで南壁基部に戻れた。
まだ14時前なのでショートルートに取り組む。

【南壁】(グレードは関東周辺の岩場に拠る)
○ホームボーイ 7
橋本 mOS
河野 WP
城山南壁入門。
○仰げば尊し 10d
丸山 2テンTO
ムーブをミスってOSを逃し悔しい。
○アミーゴス 9
橋本 TO
河野 TRでTO
ホームボーイと似たような壁に見えるが、ちゃんとグレード通りの難易度がある。
○ロング・グッドバイ 10b
丸山 mOS
城山南壁としては珍しくガバの多い快適なルート。

■備考
・城山西壁には100岩場では3本のルートが掲載されているが、いずれも殆ど登られていないようで、ボルトも古く、終了点も怪しそうで、再整備が必要と思われる。
・西南カンテの各ピッチ終了点はよく整備されている。中間支点も多すぎるほどある。人気のあるルートのようだが、年末ということもあってか貸し切りだった。
・駐車場無料。トイレなし。
・グレード感は普通。
・南壁各ルートの下地はよい。
・終了点はラッペルリングが多い。結び替えの技術が必要。
・冬の岩場としては、南面なので陽当たりが良く暖かい。
■丸山感想
・入渓する沢を間違える的なろくでもないミスをして恥ずかしい。10dと6を間違えるなんて有り得ないでしょ。とはいえ同じミスをした人もいた↓
https://matsudogakujin.typepad.jp/sankou/2014/01/%E5%9F%8E%E5%B1%B1-%E5%8D%97%E8%A5%BF%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%86.html
ロワーダウンに使った残置カラビナはこの時のものかもしれない。
・西南カンテは1p目は快適だが、樹林帯に入る2p目、トラバースばかりの3p目、歩いた後で一体感のない4p目と続き、全体としては微妙だと感じた。
・3人でのマルチピッチは初めてだったが、リードの交代も含めて思ったよりスムーズだったので良かった。十分実用的な技術であると感じた。
■丸山コメント
・もっとクライミングを楽しむためにも、クライミング力を上げましょう。
■河野雑感
・マルチはひときわ高度感があってちょっと怖かったが、眺望も良く楽しい入門となった。連れて行ってくださってありがとうございます。
・スラブの課題では、TRだしテンションも時間もかかったものの細かいスタンスに乗る勇気がちょっとだけついた気がする。
・今年の目標はどのジムでも90°以下の壁で10cをOSすることと、鈴木くんに登攀で負けないことです。
・ギアが沢山ついた支点やハーネスはやっぱりかっこいい。私も腰回りを輝かせたいし、それが似合うような強い人間になりたいです。
・でも今一番欲しいのはパスです。
■橋本雑感
・マルチのリードの交代は,今回は2人目が固定だったので,スムーズにやれたのかなと思いました。同じ3人のマルチでも,3人ともリードするってなるとずっとややこしそうだな,と。
・初めてのマルチだった。確かに途中で灌木帯や歩きがあってマルチをやってる感じがあまりしなかったが,リードができて景色もよかったので満足。
・外岩で10台を登れるクライミング力をつけたい。某ジムの半年パスを買っちゃったし頑張る。