2021/7/17-18 天狗岳・にゅう
天狗岳・にゅう山行計画書 第三版
作成:渡邉
■日程 2021/7/17-7/18(土・日) 予備日なし
■山域 八ヶ岳
■在京責任者・助言者 河野
■在京本部設置要請日時 2021/7/18 19:30
■捜索要請日時 2021/7/19 9:00
■メンバー(4名)
CL渡邉 SL岩瀬 鈴木 桐原
■集合
茅野駅改札口 9:00
※9:20のバスに乗るのがベターなのでこの集合時刻にしていますが、次発のバスに乗るのでも行程的には間に合うので、参加希望者のうちに間に合いそうにないメンバーが万が一いれば、柔軟に対応します。
■交通
□行き 計3740円(3222円 ※学割利用時)
・[JR中央本線・松本行]【高尾】-【茅野】6:14-8:48
2590円(2072円 ※学割利用時)
・[アルピコ交通 奥蓼科渋の湯線]【茅野駅】-【辰野館前】9:20-10:04(/10:25-11:09/13:45-14:29)
1150円
*大雨の影響で道路陥没が生じており、渋の湯の800mほど手前の臨時バス停(表記は辰野館前)で乗り降りをします
□帰り
・[アルピコ交通 麦草峠線] 【麦草峠】 - 【茅野駅】(11:05-12:17/12:50-14:02/15:40-16:52) 1500円
■行程
○1日目
臨時バス停-0:20?-渋の湯-0:55-八方台分岐-0:35-唐沢鉱泉分岐-1:00-黒百合平-0:05-中山峠-0:20-にゅう分岐-0:15-中山-0:15-にゅう分岐-0:15-中山峠-0:05-黒百合平
計4:10 △721m ▽171m 道のり6.6km
※黒百合ヒュッテにザックをデポ、中山まで向かい展望台へ。
○2日目
黒百合平-0:05-中山峠-1:20-東天狗-0:20-西天狗-0:20-東天狗-1:00-黒百合平-0:05-中山峠-0:20-にゅう分岐-0:50-にゅう-1:00-白駒池南岸-0:10-白駒荘-0:35-高見石-0:20-丸山-0:40-麦草峠
計7:10 △686m ▽967m 道のり9.6km
※天狗岳へも黒百合ヒュッテにザックをデポして向かう。
※希望・天候次第で白駒池入口経由の短縮も積極的に考える。この場合白駒荘-0:20-白駒池入口-0:25-麦草峠で合計CTは6:15。
■エスケープルート
・1日目 唐沢鉱泉分岐まで:渋の湯まで引き返す 唐沢鉱泉分岐以降:黒百合ヒュッテまで進むor引き返す
・2日目 にゅうまで:黒百合ヒュッテに引き返すor進む にゅうから白駒荘まで:白駒荘へ進む 白駒荘以降:白駒荘・高見石小屋・麦草ヒュッテの近い方へと引き返す
※白駒池入口経由の場合:白駒池入口まで:青苔荘に引き返す 白駒池入口以降:麦草ヒュッテへ進む
■共同装備 ※ステラリッジ1:渡邉私物
VS-50(本体+ペグ):岩瀬
VS-50(ポール+フライ):桐原
ステラリッジ1:渡邉
救急箱(苺):岩瀬→渡邉
鍋(雪月):岩瀬→鈴木
調理器具セット(キャサリン):岩瀬→桐原
ヘッド(緑9):渡邉
ヘッド(緑1):岩瀬
カート:渡邉,岩瀬
■食当
1日目夜:桐原 2日目朝:鈴木
■個人装備
□ザック □ザックカバー □サブザック □シュラフ □マット □雨具 □防寒具 □登山靴 □替え靴紐 □帽子 □水 □行動食 □非常食
□ブキ □コッヘル □ヘッドランプ □予備電池 □ゴミ袋 □トイレットペーパー □ライター □新聞紙 □軍手 □地図 □コンパス
□エマージェンシーシート □筆記用具 □計画書 □常備薬 □学生証 □健康保険証 □現金 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む)□日焼け止め
□マスク □歯ブラシ □充電バッテリー □タオル (□サンダル □消毒液 □着替え)
■遭難対策費 4人×200円=800円
■備考
※天狗岳(渋の湯) 信州山のグレーディング:3A [参考 大菩薩嶺:2A 蓼科山:2B、雲取山:4B(後山林道片倉谷ゲート)]
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/gure-dexingu.html#ken
日の入: 19:03(天狗岳 7/17)
日の出: 04:43(天狗岳 7/18)
悪天時: 前日18時までに判断
※ [raicho_all:75]記載のコロナ感染症対策を遵守する。
1. 遭難などの緊急時を除き、山小屋の使用を控える。
2. 長期休暇中は平日の活動を中心にする。
3. 山頂付近などの人が多いところでは長時間滞在しない。
4. 最大5人程度のパーティーとする。
5. 常に、パーティー内の連携を損ねない範囲で十分に距離を取る。
6. 三密を回避できない状況ではマスクを着用する。(電車内、混雑した登山道、頂上周辺等)
7. 水や食料は事前に購入しておき、登山山域での買い物を控える。また、下山後の会食も控える。
8.テント内の人数は定員の半分程度とし、余裕をもって使用する。
9. メンバー全員が2週間前から当日朝まで毎日検温して担当者に提出。少しでも風邪の症状がある場合は参加を控える。
10.メンバー全員が 2週間前から行動記録をとって担当者に提出。
(9.10については担当者が管理し、必要があれば提出できるようにしておく)
□登山届提出先
・東大教養学部学生支援課(木曜提出)
・コンパス(金曜提出) https://www.mt-compass.com/
□東大連絡先
○教養学部学生支援課 ※開室9:00~16:50(平日)
Tel: 03-5454-6074 Mail: shien-team.c(at)gs.mail.u-tokyo.ac.jp
○駒場正門守衛室 ※常時対応可
Tel: 03-5454-6666
○諸連絡先
・茅野警察署0266-82-0110
・黒百合ヒュッテ 小屋直通:090-2533-0620 事務所直通:0266-72-3613
http://www.kuroyurihyutte.com 予約不要
1000円/1人 500円/1張
・高見石小屋 0467-87-0549
・白駒荘 090-1549-0605
・アルピコ交通 0266-72-2151
・青苔荘 090-1423-2725
○参考記録
2019年(中止)
天狗岳・にゅう山行記録
作成:渡邉
■日程 2021/07/17-18(土-日)
■メンバー(オーダー順・敬称略)
CL渡邉(41/B3) 鈴木(43/B2) 桐原(43/B1) SL岩瀬(40/B4)
■天候
1日目(7/17) 快晴
2日目(7/18) 快晴のち晴れ
■タイムスタンプ
□1日目
10:12 臨時バス停
10:40 渋の湯
11:23 八方台分岐
11:51 唐沢鉱泉分岐
12:40 黒百合ヒュッテ
13:25 黒百合ヒュッテ発
13:28 中山峠
13:40 にゅう分岐
14:01 中山
15:00 中山発
15:13 にゅう分岐
15:22 中山峠
15:26 黒百合ヒュッテ
□2日目
3:00 起床
4:15 黒百合ヒュッテ発
4:20 中山
4:30 日の出を稜線で見る為小休憩 4:46発
5:06 東天狗分岐
5:19 東天狗
5:29 東天狗発
5:42 西天狗
5:58 西天狗発
6:10 東天狗
6:22 東天狗分岐
7:15 黒百合ヒュッテ
8:05 黒百合ヒュッテ発
8:10 中山峠
8:20 にゅう分岐
9:15 にゅう
9:25 にゅう発
10:20 白駒池池南岸
10:35 白駒荘
11:57 白駒荘発
12:04 白駒池入口
12:21 麦草峠
□1日目
始発に近い電車に乗り込み、眠い目を擦りながらも、内実惚れ惚れするような天気が予想されていたことに胸を躍らせていた私は、中央線快速高尾行に乗り継ぎ、さらに高尾駅で松本行に乗り継ぐ。高尾駅では桐原くん・岩瀬さん、その後途中駅で鈴木くんと合流。実はこのメンバー、全員綺麗に学年が違い、B1からB4まで、1人ずつ揃っている。こんな事今までなかったんじゃと話したりする。中央線も山梨県内の西部を進むようになると、南アルプスの山々がくっきり見える最高の天気である事が確信に変わり、これから見られるであろう景色の数々を改めて想像して、うっとりしてしまった。
車内ではこんなテスト前の週末に登山しても大丈夫なのかという事(実際私も他人事ではない)、桐原くんが高校山岳部でインターハイにも出ていたとの事でそれについての話、滑りがちな一発ギャグといえば何だっけという話(岩瀬さんがゴルゴ松本の「命」をその例に上げてから私は思考停止に陥り、なぜか堺正章の「レッツホニャララ!」しか浮かばなくなったがこれは最早一発ギャグでもなんでも無い)とかそういう話をする。
中央線の鈍行にかれこれ4時間超電車に揺られていたはずなのに、そういうしょうもない話をしていたら意外とあっという間で、8:48茅野駅着。その後に9:20発の奥蓼科渋の湯線の切符を窓口で買う。バス停に並んでいたお二人は、行きの電車でずっと目の前にいた方々で、どうも宿泊先も同じ黒百合ヒュッテだと伺った。ちょっとした微笑ましい偶然で、少しご挨拶。そして定刻前にそのまま乗車、この上ない登山日和なので、多くの人が乗り込む。
湯みち街道を進むバスはだんだん高度を上げ、次第に高原らしい涼やかな風が吹き付けるようになり、御射鹿池などの景勝地を過ぎながら、トルクをゆっくりと上げて走っていく。爽やかで旅情あふれる雰囲気から、私はずっと車窓を眺めていたが、他の3人は少しうとうとしている様子。
10:12渋の湯臨時バス停着。軽いウォーミングアップをして一同歩き始める。先日の大雨によって道路状況が悪い為にバスが1km程手前で引き返すという事であったが、確かに路面の端が若干崩落している。これではバスは通行が難しそうだ。それでも乗用車クラスであれば通行可能ではあるようなので、やってくる車も多少ある。相変わらず雲ひとつ無い天気であるが、樹林帯であるのでとても涼しい。
10:27渋の湯着。ここで共同装備の受け渡しなどを済ませ、10:40渋の湯発。オーダーは私、泊まり山行が初めてという鈴木くん、インターハイ出場経験もあるという桐原くん、そして岩瀬さんの順。硫黄が香る温泉の建物を抜けて、入山。岩がちな登山道ではあるが、登山道は難易度が高い訳ではない。樹林帯の為に気持ちが良い。
11:23八方台分岐着。適宜水分補給と塩分チャージ。いくら涼しいとはいえ、汗はじんわり。少し休憩して、唐沢鉱泉分岐へ。
11:51唐沢鉱泉分岐着。メンバーは全く無理をしていなさそうな様子だが、着実にCTを巻いているペースであり、心強い。ここまで相変わらずの樹林帯。また少し小休憩を取って、黒百合ヒュッテへ。岩がちな登山道になってきた。数段程度の梯子も数カ所あるが、難しいものではない。道すがら鈴木くんと好きな芸人の話をしていたら、あっという間に黒百合ヒュッテ直下になってようやく樹林帯に一区切りがつく。岩瀬さんは黒百合ヒュッテは中1ぶりの3度目だといい、中1の時はそのまま根石岳の方へと向かったとの事であるが、高山病になってしまい、そのまま下山されたらしい。
12:40黒百合ヒュッテ着。始発のバスで来たわけだが、テントの数が既に多い。そそくさとテント予約の手配を済ませ、VS-50とステラ1を張る。隣同士にはれるスペースはその時点では無かったので、離れた所にステラ1を私は張った。テント泊の値段は調べたものと異なり、ここでも学生料金扱いで1人700円+1張り500円であった。いそいそと張り終えたステラ1を眺める。このステラ1は私だけの城である。…少し誇らしい。VS-50も張り終わっているようだ。全員サブザックの準備が整ったようなので、13:25、黒百合ヒュッテ発。
サブザックでのピストンは楽である。スタスタ歩を進めるが、やはり景色が抜群に良い。若干の岩場を含む中山峠を少し行くと、眺望のあるスペースにたどり着くが、根石岳の崩れ落ちた斜面となだらかな山体、天狗岳のずっしりとした山体が窺え、鮮やかな群青、そして緑。もうここで帰っても私は数日ニコニコしているだろう。
にゅう分岐を超え、中山直前のやや急な岩場を乗り越えると、あっという間に14:01中山到着。中山までの道のりは、小さい子供も登りに来ていた程であり、基本的に難しい箇所はない。眺望は筆舌に尽くし難いが、蓼科山や蓼科高原から、槍ヶ岳・穂高等の北アルプス、後ろの天狗岳、とにかく全部見えた。正直完璧である。桐原くんは軽々とあれは〜岳と全部山座同定をしてくれる。
食べ物を食べ、風景をパシャリ。そして今度は被写体を我々に移す。岩瀬さんは恒例のジャンプ、私はダブルピース、鈴木くんは天狗岳を指差し、桐原くんも天狗を背景にパシャリ。お頼みして4人でも撮っていただく。
もうここから動きたくない。少しぐだぐだとボーッとした後、翌日は日の出を稜線上で拝む為に4時ごろ出発する事などを話し合う。そんなこんなで結局1時間ほど山頂に留まってしまった。15:00中山発、来た道を戻る。15:25、黒百合ヒュッテ着。
いそいそと食事の準備を始める。今晩の食当は桐原くん。豚の生姜焼きを作ってくれると聞いた時は、「山でそんなほっこりしたものを頂いていいのか…」と感動したが、桐原くんの手捌きにそれ以上に感動した。豚肉に下拵えとして小麦粉をまぶし、その場で玉ねぎなどを慣れた手つきでカット(この切り方にも納得のポイントがあったのだが、ズボラ過ぎる私は忘れてしまった)、普通はカット野菜で持ってくるだろう千切りキャベツをその場でキャベツの千切りカットをしてくれる上(岩瀬さんは「僕なら千切りじゃなくて十切りになるね」と仰っている)、そのキャベツには粒マスタード入り手作りドレッシングが付いてくる。「思えば桐原くんが朝食べていた丁寧なサンドウィッチは自分で作ったの?」と尋ねると、そうだと答えてくれる。一同感嘆。2年後にフルグラと野菜生活を抱えて、「これで完全食」とそれらをかき込む社会人になった私の姿が思い浮かばれ、大変情けなくなった。その間岩瀬さんらが上手に米を炊いて下さったので、これにて晩飯の完成。正直涙がちょちょぎれる旨さである。綺麗に二つが片付いた後、岩瀬さんは生姜焼きの残り汁を使ってレモンティー(ポーク・ジンジャー・レモンティー)を飲んでおられる。「これはレモンティーが勝ってる」と激賞されるので、自分もそれならと頂く。「確かにレモンティーは勝っているが、口に含むと最初一瞬ポークが過ぎる。味蕾の前で、豚が腕を組んで待ち構えている」と私は評価した。ご馳走様でした。
夕焼けが綺麗なので、5分くらい東天狗への登山道を登って、皆でそれを観に行くことにした。翌日の帰りに用いる登山道であるが、大きな岩の多い登山道で、注意が必要である。雲が面白い形をしていると鈴木くんが言ってくれたので見ると、確かにドラゴンみたい。桐原くんが後ろの景色を撮っているので振り返ると、あまり説明が出来ないのだが、幾重にも連なる筋が空にオーロラみたいに浮かんでいて(河野さんから反薄明光線という現象であると後日教わりました、知らなかったです)、こんな空模様は初めて見たと、皆で写真を夢中で撮る。そうこうするうちに日は雲に大分隠れてしまったので、下に降りる。明日も早いので、そのまま3人とは別れた。
1人のテントは幾分寂しいが、居心地は良い。今なら自由と孤独を愛するスナフキンの気持ちもよく分かる。話し相手もいないし、あいにくハーモニカも持ち合わせていないので、iPadでダウンロードしておいた映画を少し観る。これがいい睡眠導入剤になり8:30位にすぐ寝た。
□2日目
2:55起床。結露しまくりのテントを開けると、満点の星空。今日もいい日になりそうである。そして大変寒い。暖かくして、他の三人と合流、食当の鈴木くんによる札幌味噌ラーメンを頂く。付け合わせにメンマとワカメとネギが加わり、幾分豪華。食当が今日もとてもありがたい。ズルズル啜って片付けをし、サブザックの準備をして、4:15黒百合ヒュッテ出発。この頃にはヘッドライトもあまり必要ではない明るさに。
行きは中山峠を経由して東天狗へ。サブザック行動はつくづく楽である。中山峠の時点で既に東の空は明らんでいた。皆景色の素晴らしさに感嘆する。中山峠を過ぎ、樹林帯と岩場が交互にやって来る稜線をゆるゆる登り、開けた所で景色を確認することを何度かする。日の出の10分前ほどに到着した、東天狗まで中程の360度開けた稜線上で、景色を見ることにした。周囲には自分たちを除いて誰1人おらず、ここで景色を独り占めである。うひょひょ。
4:43日の出。正直皆興奮を隠しきれない。自分も20秒に1回すごいと口にしていたように思う。遮る雲も一つとして無く、朝日に照らされた東天狗の影が、西天狗に写っていた様も中々美しい。朝日をバックに、一人一人撮りたいようにシャッターを切る。岩瀬さんはやっぱりジャンプ。泊山行ならではの景色である。
4:50出発。ガレ場気味の緩めの稜線を登ってゆく。朝日に照らされた稜線の山影が裾野の森に写っていたので、手を振ったら自分の影も映るかな…と思ったが、失敗。向こうからやって来た方々に猛烈にただ手を振る人になって恥ずかしい。だがそんな恥じらいも、雄大な天狗岳を前にすれば、所詮は微々たるものである(?)。
5:19東天狗着。これまで見えなかった赤岳、編笠山、硫黄岳の方面がクリアに見える。手早く写真を撮って、西天狗へと向かう。ここからは若干急なガレ場気味の下りと登り返しがあるものの、注意を払えば見た目ほど恐れるものでは無い。
5:42西天狗着。こちらの方が若干標高は高い。山頂でお兄さんに集合写真を撮って頂く。赤岳をバックに普通の写真、そしてお兄さん直伝のアングルを限界まで下げ、足裏を突き出しながらキメる写真もグループで撮って頂いた。確かにとてもカッコいい。そして鼻にゲンコツふたつくっ付けた天狗のポーズをして、さらに写真をパシャリ。ナイスアドバイスをしてくださったお兄さんに感謝をしつつ、5:58発。
その後は東天狗分岐から、東巻きのコースで黒百合ヒュッテへ。岩稜帯がずっと続く。何度か印を見失い道迷いをしかけた。メンバーにも助けられた。そこで読図の練習も少し行う。いよいよ日が出始め、かなり暑くなってきた。黒百合ヒュッテ近くは急な岩稜帯を降る形になるので、ある程度気を引き締める。
7:15黒百合ヒュッテ着。日の光でテントの結露も少しは乾いているかと思ったが、甘かった。周りの人みたく干してから出掛ければよかったとちょっぴり後悔。テントを畳み、大ザックで8:05発。
中山峠、にゅう分岐を通り抜けてにゅうへ向かう。にゅうまではずっと樹林帯であり、北八ヶ岳らしい苔が鬱蒼と茂っている。木陰が基本の涼しい道で、歩き易くはあるが、割と単調であり、メンバーはずっと無口になった。
そうした道を少しずつ下りながら幾分するとにゅう直下に。ここで急に樹林帯が終わる。人も沢山にゅうに見える。にゅう直下の所にザックをデポしてにゅうへ。日差しが厳しい。
9:15にゅう着。これまで見えなかった富士山や、荒船山、妙義の方までよく見える。軽く写真を撮っておく。白駒池がここに来て見えるようになったが、予想よりかなり大きい。
いそいそとにゅうから降り、9:25発。樹林帯に戻り、木の根と岩がちのやや歩きにくい道をひたすら進む。樹林帯であるから、日差しによる消耗はない。高所の日陰は本当に涼しい。好きな歌手の話とか、6月のアニメーション映画は豊作だらけだったなどという話などをして、ひたすら降る。
白駒池の手前30分ほどから、泥がちの悪路が続く。丸太の道はあるとはいえ、泥まみれであり、かつ腐食が進み、最早助けになっていないような悪路であり、左右の歩きやすい樹林帯を樹を避けながら歩くのが正解だろう。前の人は実際滑りやすい丸太を歩いて転んでいた。
白駒池直前になって整備された木道が始まり、スタスタ進む。
10:20白駒池南岸着。海のような鮮やかな青色をした池。やはり結構大きい。湖畔の木道を歩いて、10:35白駒荘着。もう11時台のバスは諦めて、その次の12時台のバスに乗り込むことにしたので、かなり余裕が生まれる。鈴木くんが有能にも持ってきてくれていたUNOをして、時間を潰す(今思えばそんなことしないで白駒池を堪能しなさいと思わないでもないが、これはこれで久しぶりで相当楽しかった)。そんなことをしているとヤマテンの予報通り、蓼科の方向から雲が湧いてきた。
1時間余りゆっくりした後、11:57白駒荘発。もうスニーカーで来ている家族連れが見られるような所なので、スタスタと進む。道中いよいよ、国道を走る車の音が聞こえ出す。山行ももうお終いである。分岐以降の麦草峠への道は、基本的には整備された木道と緩やかな樹林帯の道である。ぬかるみなどの問題も特にない。
12:21麦草峠着。お疲れ様でした。麦草峠の看板の前で記念撮影。天候も少し回復し、また晴れている。ポーズが思い浮かばずゴルゴ松本の「命」で撮影。皆さん無事で、そして元気そうで良かった。
乗り込んだバスが走り出しても、自分はこの二日間のことを思い出して興奮して眠気の一つもやってこなかったが、周りを見ると皆さんウトウトされていた。本当にいい山行になりましたね。
■コメント
□渡邉(CL)
・サブザック行動も程々にある本山行の行程は、新歓ハイク以外の一般的な日帰りハイクで普通に帰ってこられる方であれば、天候が良いという条件付きではあるが、泊まり山行入門としても十分余裕があり、適当なものだったと思う。
・正直、今年度潰した山行の数々はこの為にあったのだと思える山行になった。逆に言えばこれ程潰さない限り、いい景色は拝めないということなのだろうか…(悲観的)。
・下級生の2人も含め、とても頼もしいメンバーに恵まれたこともよく実感した山行であった。またいつかご一緒しましょう。
□岩瀬(SL)
・行程中ずっと晴れていて景色も抜群、日差しが強かったのだけが辛かったが、最高の山行だった。メンバーとの会話も楽しく夏の良い思い出となった。
・雨が降らない、メンバーが頼もしい、行程もサブザック行動を含んでいる、などで精神的にも体力的にも余裕を持って安全に楽しむことができたと思う。
□鈴木
・初めての大きい泊まり用のザックでの山行だったので、途中で歩けなくなって山行のメンバーに迷惑をかけてしまわないか心配だったが、無事かつ楽しく全ての行程を終わらせることができて良かった。また、テント泊も初めてだったので、寝られなくならないか不安だったが、2時間おきに起きながらも寝不足ではない状態で2日目を迎えることができて良かった。夜中に目が覚めたときに、近くの宿泊者のスマホのアラームが鳴っていたり、となりのテントのおばさんたちの話がうるさかったりしたので、スマホのアラームの設定や自分の声のボリュームに十分に気を付けようと思った。
・2日とも晴天に恵まれ、非常にきれいな景色を見ることができ、感無量だった。中山からの景色や黒百合ヒュッテ近くからの夕焼け、東天狗岳の登山中に見た日の出など、高山に登らないと見ることのできない素晴らしい景色を見ることができてうれしかった。
・1日目の夜の食当の桐原君が作った生姜焼きがとてもおいしかった。山の上でこのような料理が食べられることに衝撃を受けた。
□桐原
雷鳥での初めての登山だったが、天候に恵まれて快適に登ることができ、素晴らしい景色も見られた。食当に関しては軽量化の観点では課題が残るが、メンバーから好評だったことは嬉しく満足している。久しぶりのテント泊だったが、余裕があり安全な計画のおかげで不安なく登ることができた。