2021/9/21 天城山ハイク

天城山ハイク計画書 確定版
■日程 2021/09/21(火) 予備日なし
■山域  天城
■在京責任者・助言者 豊永
■在京本部設置要請日時 2021/09/21 19:00
■捜索要請日時 2021/09/22 9:00
■メンバー(2名)
L渡邉 宰田

■集合
伊東駅2番バス乗り場 7:55発に間に合う様に集合
※電車からバスの乗り換え時間が余りない為、乗り遅れない様に事前に乗り換え経路をしっかり把握すること。遅れた場合はタクシーを検討。

■交通
□行き 1020円+電車賃
天城東急リゾートシャトルバス 伊東駅7:55→天城高原ゴルフ場 8:50

□帰り 1020円+電車賃
天城東急リゾートシャトルバス 天城高原ゴルフ場(15:15/16:10/17:40)→伊東駅(16:10/17:05/18:35) 1020円
原則16:10までに乗れるように行程を組む。

■行程
天城縦走登山口-0:20-四辻-0:55-万二郎岳-石楠立-0:35-万三郎岳-0:45-涸沢分岐点-0:20-1079m地点-0:50-四辻-
天城縦走登山口
計4:45

■エスケープルート
 万三郎岳まで:引き返す 万三郎岳以降:そのまま進む

■地図
25000分の1 地形図「湯ヶ島」「天城山」
山と高原地図31「伊豆 天城山」
■共同装備
救急箱(苺):渡邉

■個人装備
□ザック □ザックカバー  □雨具 □防寒具 □登山靴 □替え靴紐 □帽子 □水 □行動食 □非常食 □ヘッドランプ□予備電池 □ゴミ袋 □軍手 □地図
 □コンパス □エマージェンシーシート □筆記用具 □計画書 □常備薬 □学生証 □健康保険証 □現金 □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □
日焼け止め 

■遭難対策費  n人×100円=100n円

■備考
日の入: 17:49(天城山9/21)
日の出: 05:25(天城山9/22)

悪天時: 前日夕方頃に判断

※ [raicho_all:75]記載のコロナ感染症対策を遵守する。
1. 遭難などの緊急時を除き、山小屋の使用を控える。
2. 長期休暇中は平日の活動を中心にする。
3. 山頂付近などの人が多いところでは長時間滞在しない。
4. 最大5人程度のパーティーとする。
5. 常に、パーティー内の連携を損ねない範囲で十分に距離を取る。
6. 三密を回避できない状況ではマスクを着用する。(電車内、混雑した登山道、頂上周辺等)
7. 水や食料は事前に購入しておき、登山山域での買い物を控える。また、下山後の会食も控える。
8.テント内の人数は定員の半分程度とし、余裕をもって使用する。
9. メンバー全員が2週間前から当日朝まで毎日検温して担当者に提出。少しでも風邪の症状がある場合は参加を控える。
10.メンバー全員が 2週間前から行動記録をとって担当者に提出。
(9.10については担当者が管理し、必要があれば提出できるようにしておく)

□登山届提出先
・東大教養学部学生支援課 提出済み
・コンパスhttps://www.mt-compass.com/  近日提出

□東大連絡先
○教養学部学生支援課 ※開室9:00~16:50(平日)
 Tel: 03-5454-6074 Mail: shien-team.c(at)gs.mail.u-tokyo.ac.jp

○駒場正門守衛室 ※常時対応可
 Tel: 03-5454-6666

○諸連絡先
・静岡県警察大仁署 0558-76-0110

□過去記録 いずれも天城峠からのもので、天城山周回コースは無い
2015年

静岡県山のグレーディング 天城山 2B
https://www.pref.shizuoka.jp/bunka/bk-210/shisetu/documents/shizuoka-grading.pdf

2021/09/21 天城山ハイク記録
作成者:渡邉

■日程 2021/09/21 日帰り
■メンバー(オーダー順 敬称略)
L渡邉(41) 宰田(43)
■天気
曇ときどき濃霧 のち 晴れ
■タイムスタンプ
8:56 天城縦走登山口発
9:09 四辻通過
9:49 万二郎岳着
10:00 万二郎岳発
10:32 石楠立通過
10:59 万三郎岳着
11:47 万三郎岳発
12:33 涸沢分岐点通過
13:43 四辻通過
14:00 天城縦走登山口着

■総評 
・交通の問題が一番大きいにせよどうしてこの山域で、数年来山行が行われてなかったのだろうというくらいに満足度がある。高低差が無く、またほとんどが樹林帯ゆえ眺望はあまり無いものの、それに勝るとも劣らない、普段の山域にはまず無い、なんだかトロピカルで面白い植生、太平洋、雄大な富士山などの景色が一部で拝める。シャクナゲの咲く春〜初夏、モミジなどの色づく秋に山行を立てると更に楽しいと思う。
・日帰りで百名山に登りつつ、その日のうちに太平洋に癒されたい!という水陸両用な相当欲張りな人がいるのかどうかは分からないが、そういった人にもオススメ。今回のシャクナゲコースであれば、難易度としても新歓ハイク+αレベルでもある。

■ルート概況(要注意点のみ)
・おそらく最近の8月の大雨災害の影響なのか、そもそも全国有数の多雨地域である事の影響なのか分からなかったが、全体的に荒れ目ではあった。階段の丸太はその多くが流出し(特に四辻-万二郎岳、石楠立-万三郎岳間)、あまり意味がない事になっているものも少なくない。また土砂流出に伴い、岩がゴロゴロしている(特に四辻-万二郎岳、石楠立-万三郎岳-涸沢分岐点)。そうした場所では部分的に泥濘もある。注意を払えば、いずれも通行に特段の問題はないものの、山行前日までの悪天候等による登山道の変化については、特に注意されたい。
・登山道がどこか多少不明瞭になる瞬間があり、少々迷うかもしれないが、100m間隔位に丁寧に標識があるので、見つけて登山道に復帰しましょう。
・au回線については、全行程で概ね繋がる。
・ただし全体の難易度としては、新歓合宿がここで過去催されたのも頷けるもので、難所は特にない。

■記録
□天城縦走登山口まで
熱海から伊東線で伊東駅まで。ここで宰田さんと合流する。伊東線は片側を伊豆の海を堪能しながら乗ることが出来る。およそ登山をしに乗る列車ではないという印象。中々面白い。下界は晴れていて、この時点で相当心が浄化される。
伊東駅7:49着。実はこの乗り換えが本山行の最大の難所と言ってもいいだろう。7:55に2番線発の天城東急リゾートシャトルバス、天城高原ゴルフ場行きに乗らなければ間に合わないのだが、伊東駅構内は複雑な構造ではなく、またバス乗り場へのアクセスも良いので、少し小走りする程度であれば、十分余裕を持って間に合う。ただしそこでお手洗いに寄ったり、そもそも電車が遅延するとこのバスには乗れない可能性が高く、挙句次発が10:10という致命的なバスである。もし逃した場合はタクシーになるだろう。ただし日の長い時期の健脚メンバーで、この時間のバスを用いて同一行程を行なったとしても、間に合いそうではある。また、過去記録にある山行が用いる天城峠側のバスは時刻に余裕があるので、そちら側から縦走するコースも視野に入れたほうが良い。そんなこんなで運要素が大きく、相当危ないバスである。もう少しマシな時間に運行される便が欲しいと正直思ってしまう。
 とにかくこのバスに乗り込み、ホッとしたのも束の間、バスが高度を上げてゆくとふと気づく。何だか霧が濃くなってきた……。時には100m遠くの視界が怪しくなる。今年度幾度目かの、雨男モードの起動音を確認。
 定刻通り8:50に天城縦走登山口着。霧は相当濃い。ハイカー用駐車場に車を停めて、電話で誰とも知らぬ相手と話す中年登山者の方は「めっちゃガス!めっちゃガス!」と割と大きめな声で話している。……多分私のせいです。

□天城縦走登山口から
 8:56、準備体操、整備された公衆便所でお手洗いを済ませて出発。苔生した岩や、表面が滑らかで、独特の雰囲気で屹立するヒメシャラの木々が出迎える。普段の山域ではまず見る事はない、不思議な植生である。そこまで高低差もなく、スタスタ進む。宰田さんも全く問題なさそうな様子。
 9:09、四辻通過、以後途中で数カ所渡渉するところがあるが、水量がある訳では全くなく、何なく渡渉。ひたすら岩がちな登山道を進む。土が結構赤っぽい。また歩いているとかなり目につくレベルで周りの植物には、蜘蛛の巣が張ってある。ここまでは特に問題にはならないのだが、追々多少問題になる。ともかく宰田さんと以前雷鳥初山行となった日光白根のことや、大学のことなどをあーだこーだと話しながら進めるくらいには、2人に余裕があるレベルである。
 山頂直下の登りはルート概況に示した通り、あまり良いとはいえない状況である。丸太や岩が散乱しているような印象。そこを超えて、9:49、万二郎岳着。大菩薩の頂上のような、平らで広く、木々が茂った頂上。ここまでまだガスが掛かっている。時折景色を覗かせるかと思ったものの、中々上手くいかない。ただし植生が面白いので、まあいいかともなる。根がぐるぐるしているトロピカルな木々をここまで拝めている。
 10:00、万二郎岳発。若干下った後、ほぼ平坦な道が続く。ここでようやく私にもツキが回ってきたのか、霧が晴れ、ようやく晴れ間を見せるようになった。樹林帯に陽射しが差し込む。
 万二郎岳から20分ほど歩くと、「アセビのトンネル」が待っている。アセビという曲がった幹を有する低木が、トンネル状に幹を伸ばし、その中々面白い植生が数百メートルに渡って続く。まるでトトロトンネルのようであり、相当気分が上がる。ここは是非一度訪れて頂きたい。
 アセビのトンネルを抜け、10:32、石楠立通過。ここからは伊豆半島固有のアマギシャクナゲの群生地となる。その淡い桃色の花が色付く初夏の頃にも訪れてみたい。山頂直下の最後の登りを終えれば、伊豆半島最高峰、万三郎岳である。
 10:59、万三郎岳着。CTを気付けば30分ほど巻いているが、宰田さんも全く問題なさそう。見上げれば青空。万二郎岳同様、眺望こそ木々に囲まれて殆どないものの、木々の合間から見える雲海が、私たちと同じくらいの高さにぷかぷか浮いている。私的には相当満足である。お湯を沸かして私はカップ麺、宰田さんはおにぎりとワンタンスープを昼ごはんにする。その後記念写真を撮って、11:47発。
 天城峠方面への分岐までに、木々の合間ではあるが、比較的余裕を持って富士山の眺望があるポイントがある。そこからは山頂付近に雲はかかっているもののどっしりとした富士山が見られた。
 分岐以後のやや急な、しかし単調な下りを終え、崩れ気味の谷を2つほど軽くトラバースし、 12:34、涸沢分岐点通過。この下りで、蜘蛛の巣が先頭を歩く私に結構まとわりついてきた。相変わらず蜘蛛の巣は多い。登山道の眺望はあまりなくなり、単調になってきたので、地図を広げたりして学ぶ機会とする。
 ここから先四辻までは、岩のペイントなどを頼りにしながら、迷わないように岩場を進む序盤のポイントを抜ければ、正直特筆するルート概況等は無い。相変わらず面白い樹林帯がひたすら続くような、広めの登山道の下りが続く。滑りやすい泥濘のポイントが多少ある程度であり、特段問題はない。
 13:43、四辻通過。以後は行きと同じ道。ただし晴れ間が見えて、行きよりもとても気持ちが良い。
 14:00、天城縦走登山口着。お疲れ様でした。終わってみれば、休憩時間を除いてCTを1時間ほど巻いている。結局人とも5、6人としかすれ違わなかった。
 以降15:15までバスがない。もう少しマシな便が欲しいとまた愚痴をこぼしつつ、ゴルフ場の方を散策したり(尚ゴルフは出来ない)、ベンチで休んで暇を潰す。
 15:15発のバスに乗り込み、16:10伊東駅着。ここで宰田さんはそのまま駅に向かう形となり、お別れした。私はどうしてもその足で海に行きたかったので、3分ほど歩いて海へ。伊東オレンジビーチに到着。
 登山靴で歩く浜辺。綺麗な雲模様の空と、押し寄せる優しい綾波。別に海抜ゼロメートル登山をした訳でもないのに流れる、この贅沢な時間。一石二鳥という言葉で終わらせる訳にはいかない。山頂では多少肌寒いほど涼しい気温だったのが、ここでは今年最後の夏になるのだろうかと思わせるような、じんわりとした温かさを感じられる。向こうの方には海に飛び込む人達。もう夏も終わる。満足感から多少悪巧み気味に微笑みながら、伊東駅に向い電車に乗り込んだ。伊東線の車窓からも、相変わらず夕暮れの伊豆の波が、穏やかな湾内に木霊するのがよく伺える。繰り返すが、これは登山帰りなのだ。

■雑感
□渡邉(L) 
・記録に記した通りです。普段の山域では味わう事の出来ない天城山の魅力を、良い時期に是非他の方にも体感して欲しいです。
・体感して欲しいとは記しつつも、交通のことをもう少し優しく丁寧に書けば、今回他の人ももう少し集まったのかもしれません。血の通ってないような物では無く、もう少し魅力的に見えるように、反省しながら計画の募集もかけていきたいです。
□宰田
・今1番の目標は下りの速度を速めることなのですが、日光白根山の時より少し速く歩けた気がします。
・木がトンネルのようになっている場所や、斜面に細い根や草が敷き詰められている場所など、ジブリに出てきそうな綺麗な場所がいくつかありました。
・日光白根山の時はロープウェイを使ったし、今回もあまり高低差はなかったので、今後もっと高低差のあるコースに挑戦したいと思いました。