2022/2/11 赤城山

山岳愛好会雷鳥(東京大学・お茶の水女子大学公認サークル)
赤城山山行計画書 確定版
作成者:橋本拓幸
■日程 2022/2/11(金) 朝発日帰り予備日なし
■山域 赤城
■在京責任者 鶴田
■在京本部設置要請日時 2022/2/11 18:30
■捜索要請日時 2022/2/12 9:00
■メンバー(計6名)
CL橋本 SL久光 加藤 平島 尾高 小西

■集合・交通・車両情報
□集合
9:51 あかぎ広場前 集合
※最大1時間の遅れを許容(ピストンへの変更を検討)。それ以上遅れる場合は中止。
□行き
車組(久光、加藤、尾高):7:00 武蔵野線東所沢駅集合 久光車で赤城公園おのこ駐車場(駐車台数100台・無料・トイレ有)へ。
公共交通組(橋本、平島、小西): 8:45前橋駅→9:51あかぎ広場前(関越交通・片道1500円/1日フリーパス3200円)
※上記バスを逃した場合タクシー利用(10000円程度)
□帰り
公共交通組:16:40赤城山ビジターセンター→17:57前橋駅
□車両情報
久光車


■行程
あかぎ広場前~(0:20)~黒檜山登山口~(0:30)~猫岩~(1:25)~黒檜山~(0:35)~大ダルミ~(0:25)~駒ヶ岳~(1:00)~駒ヶ岳登山口~(0:10)~赤城公園ビジターセンター
(計4:25)
※コースタイムは山と渓谷社『雪山登山』を参照
※13:30までに黒檜山を出発できない場合、引き返す
※大ダルミ直前,駒ヶ岳直後は雪庇のあるヤセ尾根。通行注意!
■エスケープルート
引き返すか,そのまま進む(黒檜山から南へ急登を降ったあたりを分岐点として想定)


■共同装備
救急箱(有紗):平島
スコップ*4:橋本*2、平島、尾高→加藤、平島、小西、尾高
ビーコン*5:橋本*3、平島、尾高→久光、加藤、平島、小西、尾高
ゾンデ*5:橋本*3、平島、尾高→久光、加藤、平島、小西、尾高
ワカン*5:橋本*2、平島、尾高*2→久光、加藤、平島、小西、尾高
ピッケル*4:加藤、平島、尾高、橋本私物→加藤、平島、尾高、小西
アイゼン:平島
ツェルト:橋本私物

■個人装備
□ザック □ヘッドランプ □予備電池 □重登山靴 □替靴紐 □ハードシェル(or雨具) □防寒具 □目出帽 (□帽子 □ネックウォーマー)
□ゴーグルorサングラス □手袋・オーバー手袋 □予備手袋 □スパッツ □地図 □コンパス □水筒 □ゴミ袋 □タオル □筆記用具 □計画書
□非常食 □行動食 □常備薬 □身分証明書 □現金 □保険証の写し □遭対マニュアル(緊急連絡カード含む) □ロール □ライター
(□ナイフ) □新聞紙 (□着替え □温泉セット) □ピッケル □アイゼン □レスキューシート (□カメラ) (□チェーンスパイク
□スリング)

■遭難対策費
100円×6人
計600円

□登山届提出先
・東大教養学部学生支援課(提出済)
・コンパス(提出済)
・ぶなの会(提出済、連絡先下記)

□東大連絡先
○教養学部学生支援課 ※開室9:00~16:50(平日)
Tel: 03-5454-6074 Mail: shien-team.c(at)gs.mail.u-tokyo.ac.jp
○駒場正門守衛室 ※常時対応可
Tel: 03-5454-6666

□ぶなの会 連絡先
東京都勤労者山岳会連盟加盟(橋本、久光が所属,保険適用のため計画書を提出する)
(代表)田中
※有事の対応は雷鳥が主体となって行う

■備考
悪天時,前日夕方までに判断
日の入(赤城山 2/11)17:19
日の出(赤城山 2/12)6:35
前橋警察署 0277-43-0110
富士見温泉 027-230-5555 3h 520円
2015/1/10 赤城山
2020/2/10 赤城山
コロナ対策の実施

赤城山山行記録
作成:橋本、小西
■日程 2022/2/11(金)
■山域 赤城
■メンバー(計6人, オーダー適時変更)
CL橋本、小西、尾高、平島、 加藤、SL久光
■総評
多くのメンバーに参加してもらい、2年ぶりの雪山山行を無事終えることができて何よりだった。直前の降雪のおかげで内容は充実しており、またメンバーのコンディションに合わせて適切に引き返しの判断ができた点が良かった。一方で、引き返しの判断以外の時間の管理は山でも下界でもルーズになってしまったことなど、反省点も多く見つかったので、今後に活かしていきたい。

■時間
11:08 あかぎ広場前発
11:19 黒檜山登山口
11:39 発
13:12 黒檜山
14:37 引き返す
16:06滑落停止練習
16:32 発
16:39 黒檜山登山口

■行動記録(小西)
当日はあかぎ広場前の集合。加藤さん、尾高は東所沢駅から久光さんの車で向かい、橋本さん、平島さんと私は前橋駅からのバスで向かった。バスを降りると既に若干肌寒く、雪山に来たのだと実感する。車組と合流し、共同装備の分担、使い方の説明、ビーコンチェックなどを行う。一部の共同装備を事前に受け取っていたメンバーが多かったようだが、私は当日全て受け取ったのもありパッキングに苦労した。日帰りでも30Lザックに詰めるにはそれなりに工夫が必要だった。先輩方をかなり待たせてしまったので反省。

準備が終わったところで黒檜山登山口へと歩き始める。この道は昨年の10月に一度歩いているはずだが、あたりが雪に包まれていると全然趣が違う。黒檜山登山口で温度調整を行い、ピッケルの持ち方、キックステップのやり方を習ったのちに出発する。トレースを辿っていく程度なら簡単に登れると思っていたが、道はそれなりの急登で、雪道を歩くのは初めてなのも相まり、最初はなかなか前に進むのに苦労した。途中からはそれなりに慣れて推進力が増した。2度の小休止を経て山頂へ。標高を上げるにつれて風が強まり、雪が舞って頬に吹き付けてくる。たまらずハードシェルのフードを被った。稜線に出て数分歩くと黒檜山の山頂に到着だ。

記念撮影を済ませ、展望スポットに足を伸ばした後、駒ヶ岳に向けて出発する。初っ端の下りが急勾配で、アイゼンをつけることに。靴についた雪をきちんと落として、途中で取れないようにしっかりと靴にはめ込む作業が意外と難しく、ここでも他のメンバーを待たせてしまい申し訳なかった。アイゼン歩行は初めてで、爪が引っかからないように普段より歩幅を開けることを意識しつつ、フラットフッティングで下っていく。アイゼンをつけると、それまで苦労して下りていた急斜面が途端に楽に感じられ、感動する。なるほど、冬山では下りが楽というのはこういうことか。しかし、少し行ったところで平島さんが足を攣ってしまい、休んだものの調子は上がらない模様。時間も押していたので、駒ヶ岳まで行くのは諦めて黒檜山側に戻り、来た道を引き返すことになった。平島さんの荷物を持てる人に分配し、再出発した。
引き返しは膝下まで踏み抜く箇所も多く、アイゼンが先程ほどは役に立たなかったのでアイゼンを外し、シリセードを教わった。雪の上に座って滑り降りるのは爽快だったが、ゲーターを忘れてしまった私は靴の中に若干雪が入ってきてしまって困った。次回までに買わなければ。先ほども書いたが、雪の硬さに関わらず、雪山での下山は夏山と異なり、突っ張る感覚が少ないので、疲労が全く違う。またシリセードなどのお陰で結構なスピードで下りられる。
最終盤には滑落停止の訓練を行った。2人1組になり、片方がスリングをもう片方の足に結びつけ、後ろから不意打ちで引っ張って転ばせる。そうして転んでもピッケルを上手く使って止まれるか?という訓練だった。10分ほど訓練をしたのち、最後の下りを終えると、黒檜山登山口に戻ってきた。バス停に向かっていると、バスの時間を間違えていたことに気づく。最終便を逃し万事休すかと思われたが、他のバスを乗り継ぐことによってなんとか前橋駅に辿り着けることがわかり、ここで車組とバス組にわかれ、一応は解散となった。帰りのバスで行動食がほとんど減っていないことに気づく。はじめての雪山、あらゆる作業に手間取って行動食どころではなかった。次回の山行では、少しでも行動食を食べられるように、作業スピードを上げたいと思った。

■個人コメント
□橋本
・南岸低気圧の影響で20-30cmの新雪があり、ツボ足歩行、アイゼン歩行、シリセードや滑落停止の良い練習ができた。装備の確認の機会になったのもよかった。
・出発が遅れ、時間が押していたこと、疲労の色が濃いメンバーがいたことから、黒檜山から少し下ったところで引き返しの判断をして滑落停止の練習をしながら黒檜山登山口に下山したが、この判断は適切だったと思う。事前打ち合わせで、引き返し地点を議論していたことが判断の助けになった。やはり事前の入念な準備は重要だと感じた。
・雪山経験の浅いメンバーが多く、一つ一つの作業に手間取った。下界での練習と実地での慣れが必要。あと体力もつけましょう(自戒も込めて)。
・CLがバスのダイヤを1時間勘違いしていたが、CLが把握していなかった別の便があったため事なきを得た。変な思い込みをしないよう気をつけたい。

□久光
直前の南岸低気圧による雪と晴天に恵まれ、条件的には非常に良く、久しぶりの雪山としても、新入生の雪山デビューとしても充実した山行になったと思います。橋本君、計画ありがとうございました。メンバーの皆さん、懲りずにまたぜひ登ってください。
・反省点
1.最初の集合時間について見積もりが甘かった上、現地での行動ものんびりしていたため、結果的に時間が押してしまった。
-一因として、出発前に装備の使い方等レクチャーしていたことがあった。これは可能な限り別日程で前もって実施すべきだった。(かつては部室等で前もって実施していた)
-もし現地で上記を実施するのであれば、どこかに前泊するなどして、早朝入りするべきだった。
-その他、出発前の準備や休憩からの出発など、どことなく間延びしていた感が否めない。もう少しキビキビ行動すべきと感じる。
2. 特にピッケルにリーシュを付けずに持ってきてしまう、スパッツをズボン下のことだと勘違いしたケースがあるなど、事前の装備説明が甘かった。(これも一回部室等でレクチャーすることで解決できたはず)
3. 尻セード等でトレースを消してしまうのはマナー的にまずかったと感じる。新入生にもトレース外でやるべき等教えるべきだった。
・良かった点
1. まずこれだけの人数が来ようと思ってくれたこと自体がすごいと思う。橋本君の人徳なのでは。
2.装備の使い方や基本的な所作など、短い時間で通り一遍レクチャーすることができた。
3.山頂から下ってしまう前に、引き返す判断をできたのは適切だった。メンバーの体調不良もあったので、そのまま進んでいたらまずいことになっていた可能性があった。

□小西
・夏山しか行ったことない身からしたら見る物全てが新鮮で、気分が高揚した。
・反省点はたくさんあるが、これから少しずつ修正して、雪山にも慣れていきたい。
・これからもより良い山行を目指して精進したい。